2006年3月15日水曜日

なごり雪

  『なごり雪』は私の昔から好きな歌で、出会いは中学での卒業メドレーであったように覚えています。そうなんですよね。この歌は卒業式の定番で、中学でやったように、高校でもやって、また私は卒業うんぬんを関係なしにこの歌を大切なレパートリーにしています。

この歌を歌ったのはフォークシンガーのイルカで、この歌を作ったのは伊勢正三で、けどイルカの作詞作曲と思っている人も多いんじゃないでしょうか。ええ、私も以前はそうでした。

高校の卒業式でやったというのは、多分私が二年生だったときの三月で、というのは先達てお話した音楽の教師と一緒にこの歌を選んだ覚えがあるからなのですね。なんでそういうことになったのか、誰もいない音楽室で、放課後だったのか、いや放課後だったらクラブがあるよ。いや、土曜の放課後か。なぜそういう状況になったものかつまびらかには思い出せませんが、なぜか教師と私の二人が音楽室で、『なごり雪』の検討をしていて、先生は明らかにこの歌を気に入っていらっしゃらないご様子で、特に譜割りに文句がおありのようでした。

それはですね、なごり雪も降る時を知りが「降る時/お尻」に聴こえるだとか、君のくちびるが「さようなら」と動くことがが「さよ/おなら」に聴こえるだとか、おっさん、下ネタかいな! 明らかにクラシックでもって育っていらっしゃった先生には、このへんがお気に召さなかったのかも知れませんね。あと、それから、拍子が四分の二になるところも納得がいかないといって、四分の四に直しちゃって、ええ、なんか懐かしいですね。このときの情景ははっきりと覚えていますよ。しかも、『なごり雪』歌うたびに、この話が先生の口ぶりとともに思い浮かばれてきて、私はお尻やおならとたたかわないといけない。意識的にそう聴こえないように歌おうとしますからね。

先生、昨日おとついは雪が降りましたよ。春だというのに雪が降って、なごり雪も降る時を知り、私はまた先生のことを思いだしましたよ。

イルカ

伊勢正三

引用

  • 伊勢正三『なごり雪

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