2005年9月10日土曜日

夏乃ごーいんぐ!

 最初は『まんがタイムラブリー』しか読んでなかった私が、あるときを境に次々と購読誌を増やしていって、そして『まんがタイムスペシャル』にたどり着いて出会ったのが『夏乃ごーいんぐ!』。これがもうひとつのはじまりになろうとは思いませんでした。たかの宗美にはまって、既刊を買いそろえるは、さらに購読誌を増やすはと、もう後戻りできない道に……、といったら大げさですね。

そんなわけで、マイ・ファーストたかの漫画は『夏乃ごーいんぐ!』でした。声も体もとても小さな、けれどそんなハンデをものともせず、持ち前の強引さでもって営業成績を上げていく夏乃陽子の活躍する四コマ漫画です。

多分、私が夏乃陽子にはまったのは、自分の過去にも原因あってのことなんだろうなと思うのですが、ともあれ私はこの漫画をきっかけにして、背の低い人の魅力を再発見したのでありました。いや、ただ背が低ければいいってもんじゃなくて、それでもってかわいこぶるところがないであるとか、なるたけ中身はしゃっきりしてるほうがいいであるとか、そうですね、まさに夏乃陽子的女性がよいなと思っているのですね。

鶏が先なのか卵が先なのか、私のこうした好みは夏乃陽子に啓発されることで発揮されるようになったのか、あるいは最初からこうした傾向があったから夏乃陽子にはまることになったのか、そのへんはどうだかわかりません。ただ今のこの時点ではっきりといえることは、『夏乃ごーいんぐ!』は面白いということで、特にその外見とのギャップが極端に極端に強調して描かれるところがよく、したたか万歳といったところ。ネタはシンプルで、それゆえ強く、それはたかの宗美のらしさといってもいいのかも知れません。見せ方がうまいんでしょうね。自分の持ち味がなにであるか、どうすればそれが伸びるのか、わかってらっしゃるのだと思います。

さて、『夏乃ごーいんぐ!』第2巻には、夏乃が他社営業を出し抜くために出したなぞなぞの答えが載っていて、それは昼間は広くて夕方狭くなるものなーんだ!?というものなのですが、私はもうこれがわからなくて、通勤の車内で読んで以来、数日の間この問題が頭から離れず、いろいろ人に聞いてみても、インターネットで調べてみてもわからない、一時はそもそも答えなんてないんじゃないかとさえ思い、そのうち私は考えるのをやめた、といった代物でした。

けれど、その答えがわかって、けれどそれがちっとも強引じゃなくて、よくできている! 数年来の胸のつかえがようやくおりたようですよ。

  • たかの宗美『夏乃ごーいんぐ!』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2003年。
  • たかの宗美『夏乃ごーいんぐ!』第2巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2005年。

引用

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