先月だったかに発売と聞いていた『殺し屋さん』。私はこの漫画が出るのを楽しみにしていたんですが、私の行く書店書店どこにも置いてなくて、出版されなかったのかな、発売日が延びたのかななんて思っていました。そうして、もうだめかと思いはじめて、この頃では探そうという気もなくなりつつありました。
ところがですね、本日ついに書店に並んでいるのを見つけて、その瞬間に確保。そうかあ、やっぱり発売日伸びてたんだあ、だなんて思ったんですがこれが大間違い。なんと、第二刷でした。売れてたんでしょうか。そうですね、やっぱり面白いですからね。ちょっと嬉しくなりました。
『殺し屋さん』というタイトルからもわかるように、主人公は殺し屋。しかも日本一の殺し屋です。狙った獲物は逃さない。依頼があれば必ず殺すが、依頼がなければ虫も殺さず、人には親切で、きれい好きで、うぶで純情な好青年、ってなんか変だぞ。ですが『殺し屋さん』とはそういう漫画です。
殺し屋というハードボイルドなモチーフに、場違いなほのぼのやだじゃれ、脱力するようなギャグをミスマッチに合わせて、そうですね、ナンセンスジャンルの漫画なんです。私は、なにしろキャロリアンですから、ナンセンスには目がありません。だから、こうの史代の『さんさん録』とはどんな漫画なのか興味に思って垣間見た『漫画アクション』に『殺し屋さん』を見つけたときには、これだと思った。その日以来、いつか『殺し屋さん』の単行本が出て欲しいものだと心待ちにしていたのでした。
私が心奪われたのは、あのけんけんぱの回でした。簡潔さが力強い! べたなネタもありますが、ですが私はべたは嫌いじゃありません。シンプルこそが第一で、繰り返し現れる同系のギャグを心待ちにして — 、こうしてまとめて読めて私はいま仕合せです。
- タマちく.『殺し屋さん』第1巻 (アクションコミックス) 東京:双葉社,2005年。
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