『まんがタイムきらら』2018年9月号、発売されました。表紙は『甘えたい日はそばにいて。』、ひなげしとあずきが揃いの水着でありますね。とはいえ、ちょっと印象が違う。その違いがまたよいのだと思います。ゆったりとした笑みを見せるひなげしと若干の緊張を浮かべるあずきと、こうしたところにもコントラストが見えていいですね。砂浜、夏だけど決してギラギラとしたものは感じさせないふたりの様子。むしろ穏やかさ、やすらいだ気持ちを感じさせます。
『ひっとぷらん!』、ゲストです。なかなか面白い題材で勝負してきましたよ。どの部に入ろうか、いろんな部活を巡っているあすなとこのみ。辿りついたのが、懸賞部だというんですね。部室には最新家電が山積み。なるほど、これ、全部、懸賞で当ててるってわけか。部には、部長のひめのがひとり。この子も一年生、ということは三人とも一年生なのか。懸賞はどうやったら当たるのか。ハガキを目立つようにしてみましょうとか、なるほど、昔、こういうのよくいわれてたなあ。当たりつきのお菓子の場合、当たりはどのへんにありやすいとか、これ、本当なのかな? けどこういう傾向知られたら、レア狙いの人たちに乱獲されるよなあ、そう思ったら、そうした行為を憂う発言なんかもあって、なるほど、いいバランスです。宝くじの当たりを引くコツとかは、確実ではないと断ってるとおり、確かに験担ぎレベルではあるんだけど、必ず当てると意気込んでやるもんじゃないから、こういうルールで気長に、夢を買う、当たるかもって期待を買うつもりでやるのがいいのかも知れませんね。しかしこれ、読み切りではあるんですが、かりに続くとなったら懸賞ネタばかりそんなに続くのでしょうか。いやもう、ノウハウやらなんやら集めてネタ出していくの大変ですよね、これ。
『けいおん!Shuffle』。面白いな、今回はメインの子がしっかりしてるんだ。いや、以前の『けいおん!』はメインがしっかりしてなかったといいたいわけではない。でも、なんかしっかりしてそうなのがとぼけてて、いろいろあやうそうな子がしっかりしてるというの、しかも徹底して重ねてくるそのネタ。いいですね、面白かった。紫、この子、優秀な上に努力家なんだな。ドラムに興味を持ったといってたの、さっそくスティックとパッドを買って練習してるんだ。豆つくってつぶしてしまって、それを真帆に見せて脅す! 面白い。キャラクター、よく動いて楽しい、魅力的、悪くないですね。今回、皆の楽器が決まっていくんですけど、楓、自分も楽器やるって思ってなかったんだ。真帆から即座にはいるつっこみ、ナイスですね。紫がいないとなにもできないという楓だけど、テストの点数いつも負けてるって真帆に、紫のおかげなんだって、そしたらあの真帆の顔。いやね、確かに紫、楓よりも上位にいるんですね。でも、真帆、全然見てなかったんだ。どんだけ楓にしか目が向いていなかったのか。いい傾向です。桜高の学園祭でバンドに興味を持ったというの、その年代、確定しましたね。パンツの云々ということは唯たち最初の学園祭だ。すなわち、同い年。ともあれ、こうして紫がドラム、楓がベースやることに決まって、自動的に真帆がギターやることになってっていうこの巻き込まれ感。ほんと、気づいたらギターやることになってたっていうの、驚いてる真帆、いいキャラクターです。
『スロウスタート』。のっけから可愛いな。なんだかやる気の花名。イヤホンつけて、なにをするのかと思ったらダンスの練習ですよ。いやはや可愛い。細っこい手足がいいですね。だんだん、よくわからない世界に突入してますけど、それも愛嬌でしょう。志温さんと万年さんに見られてたの、それに気づいた花名の驚きよう。期待どおりなんだけど、いや期待を超えてきましたね。最高です。これ、創作ダンスってやつだな。ええ、そのとおりでした。体育の時間、なんと体育の先生が早引けで、代わりに榎並先生が指導する。しかしその指導、ほぼ自習よね、これ。先生の、個人課題のテーマはドロボウ、グループ課題は蟻と伝えた時の皆の眼差し。先生、またまた無茶苦茶いっちゃってって思われてるの、自分も同じく思っちゃっただけに面白かったです。皆の披露したドロボウダンス。あれもおかしかった。なにがおかしいって、うろたえてるようにしか見えない花名ですよ。最後も、花名、面白さを評価されてて、いや、それ不服なのかな? でもあの面白さは才能ですよね。
『棺担ぎのクロ。 — 懐中旅話』。ゲストです。ゲストです!? 外伝エピソードなのだそうですよ。これは、あの旅を終えてからの話なのでしょうね。リンゴ園で手伝いをしているクロです。コウモリのセンはそばにいるものの、ニジュク、サンジュのふたりの姿は見えず、ああ、そうだよな。空から見守ってくれているのでした。さて、果樹の栽培や養蜂で生計をたてているこの村。けれど以前は麦も育てていて、しかしなぜか穂が黒くなってしまうのだという。麦角を指摘するセンに、その村の子、ヒースが麦角でない可能性を指摘していくというこの展開。黒くなるというと、どうしてもクロにかけられていた呪いを思ってしまうのだけど、いや、これもまさにそうだという展開に、ああ、あの魔女の、ヒフミの件、まだ終わってはいないというのですね、ゾクリとさせられるものありました。今回は、蝶が寄生されているというのですが、つまり今後はヒフミの欠片とそれが引き起こすトラブルを解決する、そんな旅の様子が見られるということみたいですね。長く続くのかな。続いたら面白いなって思います。
- 『まんがタイムきらら』第16巻第9号(2018年9月号)
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