『まんがホーム』2018年9月号、一昨日の続きです。
『ふみのさんちの大黒柱』。十条さん、すっかり馴染んじゃいましたね。父ひとり娘ひとりの十条家。たくさんのいただきもの、とりわけ食べ物となるとどうしてもかたづかないからと、それがどんどん文野家に持ち込まれる。十条さんにとっては、いろいろかたづくからありがたい。文野さんからしたら、珍しいもの、高級なもの食べられるのが心底ありがたい。これがwin winってやつか! 最初は果たし合いするみたいに乗り込んできた十条さんが、いまはもうニコニコしてるの、これいいなあって思った。でもって、家庭事情について、もういろいろ割り切ってるんだ。この子、結構大人なのかも知れませんね。そしてみいと十条さんの関係ですよ。嫌じゃないのか? りりから問われて、そんなことないって、イヤじゃないって、たいして楽しくない自分でいいなら友だちでもいいんじゃないかって、でもってこの言葉聞く十条さんの表情がみるみる変化していくのね。これ、よかったわあ。しかしりりさん、十条さんの前で、この子のこと嫌じゃないのか? って聞くとか、すげえ! って思ったものだけど、最後のみいのことどう考えてるかってとこ、これもすごい。ほんと、りりさん、なんか冷や冷やさせられますね。
『うちの秘書さま』。お小遣い値上げ交渉しようとするも、まったく受け付けてもらえないはじめです。家が裕福だけど、はじめの小遣いは決してたくさんじゃないってとこ、親御さん、しっかりなさってるなあ。あるいは七瀬がきっちりしめてるのかな? そんなはじめ、はじめて100円ショップにやってきて、安い安い、すごいと大興奮。でも、決して買い物上手でないことが示されるのがいいんですね。スーパーの方が安いといいかけた七瀬がメイド連から封殺。どう考えても用途に適してないもの渡されても、文句いわずに黙々と使うとか、ほんと、メイド連、はじめのこと甘やかしすぎですよ! 100円ショップで七瀬と一緒に買い物してる時も、なんか感覚おかしくなってるはじめがおかしくて、300円のほうき、高いっていってたりね、かと思ったら、特に必要でないもの、しかも持ってるものを、100円だ安いって買いそうになってたりね、ええ、はじめ、やっぱりあぶなっかしい。七瀬が小遣いの額を抑えてるの、正しかったんだなあ。
『歌詠みもみじ』。おお、昔の話だ。もみじ5歳が海にいった話。この家の父と母、この頃にすでに今と同様の関係性に至っていたのか。父の土下座、光っています。さて、もみじ、迷子です。いや、まあ、そりゃこうなるよ。母が目を離したすきに、他の子供と一緒に遊びにいっちゃった。それで迷子センターいきになるんですけど、ああ、この時にまりなと出会ってたんだ。まりなの強烈なキャラクター。パパとママが迷子になったと言い張ってたのが、自分の方が迷子と思い知らされて弱気になったと思ったら、すぐさま捨てられたまで気持ちが落ちていくっていうからすごい。しかももみじを迎えにきた父母に、私を養女にしてください! って、いやもうすごいよまりなさん。プライド強い子なんですね。けど弱気がさすんですね。その弱気をプライドで守ってるのかも知れませんね。この時のこと、もみじもまりなももう忘れちゃってるけどっていうの、それがなんかよかったなって思いました。知らず知らずの縁ってやつですよ。
- 『まんがホーム』第32巻第9号(2018年9月号)
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