2012年9月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年11月号

『まんがタイムきららMAX』2012年11月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、浴衣姿でお月見でありますね。前面に綾、浴衣も着こなしもオーソドックス、しっとりとしてすごく綺麗。その向こうには、お団子持って嬉しそうなアリス、浴衣の柄はちょっとモダン? そしてしの。ひらひらフリルのミニ丈浴衣。おお、なんというキュート! ミニ丈浴衣も可愛いなあ、ほんと可憐だなあ。モダンとクラシックの同居して調和する表紙。素敵です!

きんいろモザイク』は、素晴しいカレンスペシャルですよ。スタンダードカレン、しとやかカレン、コミカルカレンにけもみみカレン。素晴しい! さて、本編でもカレンメイン。呼び鈴に玄関扉を開けたら、そこには涙をこぼすカレンの姿。なんというショッキング。パパと喧嘩して家出だっていうんですね。それでしのん家に泊まることになった。しの母もカレン来訪にお喜び? いや実際、美少女4人、華やかなお家です。しのが着ても似合わなかった服、和食に感激カレン、仲間外れしの、もうほんと面白可愛楽しいです。サプライズお泊り、皆がちょっとずつハイテンションで、それが楽しさをより後押ししてますよね。

ご注文はうさぎですか?』、おお素敵な扉です。フリントロック・ピストル持ったリゼ、レイピアのチノ、三銃士みたいですね。マントひるがえしながら抜剣のココアがべらぼうに可愛いです。この子、中性的な美人だなあ。惚れ惚れします。というわけで、本編ではリゼさん演劇部助っ人ばなしが展開されて、オペラ座の怪人、ヒロインのクリスティーヌをやるっていうんですね。嬉しそう、けど指摘されると照れ隠しで皿を割る勢い。千夜とシャロを先生におしとやか修行とか、その過程、千夜らしい的外れなところもおかしくて、そしてシャロの処世術。生き抜くための知恵だったんだ! 魑魅魍魎も恥じらう乙女、リゼならぬロゼの魅力も確か。リゼがいなくなると心配するココア。もういろいろどたばたで、けど、自信を持つこと、本当にやりたいことを諦めないということ、しっかりしたテーマもあって、大変よかったです。しかし青山さん、いいポジションにおさまりました。眼鏡千夜も素敵です。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』はいよいよ駅伝本番。冒頭、ゆっこから椿に託されるたすき、画面からひしひし伝わる緊張感、見事でありました。しかし、突然のインフルエンザ流行で、選手として走ることになった椿ですよ。緊張、不安でふるえがとまらない。そんな彼女に皆がかける言葉。横に繋がっていなくても縦に繋がっているのが駅伝。一緒に走らなくとも、共に走る仲間であるのだなあ。感動的な言葉でありました。今回は、選手の立場から見る駅伝、そして晶ですね、ほら文化祭の時のお嬢さん。観戦者から見た駅伝。多面的な描き方、複数の視点から競う相手の存在感や場の雰囲気を強めていくのも巧みであったと感じます。しかし、浅見さん、なんといういじらしさだろう。これも仲間のために、なのだろうなあ。冗談めかした言動で、一見リラックスしているように見えるゆっこにしても、気持ちはしっかりと次へ繋げる、その一心で、気持ち思いを託していく、ここに駅伝というものの本質があるのだろうな、そう感じさせられるものがありました。冒頭に描かれたゆっこから椿へ、この展開は次回に持ち越し。浅見さんの椿に告げた言葉の意味するところなど、気になるところはたくさんあって、ああ、次回が今から待ち遠しい。我らが主人公、椿はいかなる走りを見せるのか。実に実に楽しみなのであります。

申し訳ない、ここからちょっと短信です。

かなめも』は、ちょっとシリアスな雰囲気、過ぎゆく時間を思わせる、そんなところに叙情もただよい、よい読後感。あえて描かないことで伝わるものもある。言葉少なでも、しっかりと印象に残る、豊かさ感じさせるエピソードでありました。

○本の住人』、ああ、ご当地キャラ。二千八百はあまりにあまりだけど、ひとつの自治体でも、市と観光局で違うゆるキャラ押してたり、水道局とか消防にも独自キャラがいたり、知らぬうちにやたら増えたりしますよね。しかし最後の幽霊落ち、ナンセンスで、おかしかったです。『こずみっしょん!』、ハナ先輩が弱気とは、なんとレアな! いや、でも大罪なんて! むしろ誇りに思っていただきたい! 『ひろなex.』は、ひろなとめぐみ、いい友達ですよ。怖いテレビ見て、地獄に落ちるんじゃと不安に思うひろなにかけためぐみの言葉、ああ、ほんと、いい友達じゃないですか。ちょっと、しみじみ、感じいりました。

『いちごの入ったソーダ水』、荒井チェリーの新作です。おお、迷迭香女学院。母親の再婚がきっかけとなって、似合わぬお嬢様学校に入学することになった花泉月、月と書いてるなと読ませる。姉御姉御と舎弟に慕われる凛々しい系のお嬢さんです。この人が迷迭香で出会ったのが、なんだかものすごそうなお嬢様、御代田こひめ。おっとりした美少女で、ちょっと天然? で、とんでもない世間知らず。到底自活なんてできそうになく、って、寮なので自活っていうほどじゃないだけど、けど、自分で喉の渇きも始末できないときた。そんなお嬢の面倒見ることになりそうな、るな嬢。なんだか、こひめのこといろんな意味で気になりそうで、いや、これはいい感じ。いや、ほんと、るな、いい感じに気持ちを揺らしております。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第11号(2012年11月号)

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