『まんがタイムきららミラク』2012年11月号、発売されました。表紙は『スイートマジックシンドローム』。4人のお嬢さん、甘子、プリンにショコラ、キャラメルですね。甘子の肩に手をまわすプリン、その手にそっとかけられた甘子の手の優しさ。ふんわりとして甘い、彼女らの関係がこうしたところにもあらわれているように感じます。しかし、仲のいい甘子、プリンを見て、ちょっと不機嫌そうなショコラ。可愛い女の子ふたりを見られてまんざらでもない? いい顔してるキャラメルの対比。これもよい感じです。
『夜森の国のソラニ』は、ひとつの転換点にもなりそうな回ですよ。夜市にいわれたことが気になってるソラニ。ソラニがここにくる前に去ったゴーストライター氏の思い出ばなしを聞きながら、思う自分の記憶のこと。不思議な夜森での出来事、普段語られるそうしたこととは違って、ちょっとしんみりとしたエピソード。あの、思い出せない過去に不安を隠せないソラニ。自分はそんなにも自分のこと嫌いだったんだろうか — 。不安をごまかすように寂しげな笑みうかべるソラニになぐさめの言葉をかける夜森。ああ、この漫画にはこうした優しさがたくさん詰まっている。話し込んで夜更かしも、またなにか優しい、そう感じさせてくれるのですね。
『幸腹グラフィティ』は秋刀魚の話! やあ、秋刀魚はいいですね。椎名のうちで秋刀魚の炭火焼パーティーをするっていうんですけど、いやあ、しぶい中学生たちですよ。でも秋刀魚ならしかたないですよね。と、今回はいつもとちょっと違って、なんとリョウが調理をしない! 椎名の発案できりんとふたりでご飯を用意するっていうんですね。しかし、きりんと椎名の調理、見るだに不安になるつたなさで、クールなお手伝いさん、露子さんがいなかったらどうなっていたものか。しかし、ちょっと教えてもらったからといって、簡単に上手に焼けるわけではない。でも、それでもおいしそうですよね。そんな秋刀魚を、いつもありがとうといって渡される。あたたかみに溢れた話、じんわりと沁みるものがありました。頼る頼られるではなく、皆で一緒になにかをなせる、そうしたステップに移っていく、そんな予感もさせてくれる、いや、あの特訓の様子見てるとどうだろう……、いや、彼女らの関係がまた深まった、そんなエピソード、グッドでした。
『Lisa Step』はこあの実験室ですね。ビーカー、ピペット、フラスコでなにか作ってる。錬金術だなんていうんですが、実はココアだったりする。ココアを一番おいしく作れる配分、それを確かめようとしてるんですね。ココア、お菓子の山、食べるもの、飲むものに一生懸命、いいことだと思います。食器はビーカー、実験用とは別に食器として置いているらしい。サイズ、洗いやすさ、そして計量しやすいからっていうんですね。しかし、ケーキの切り分けにメス。食べるのにピンセット。酷い! けど、最後に千鶴がそんな食べ方に興味持ってるのが描かれる、これが面白かった。食べ方というか、皆がやったこと、自分もやってみたかったってところみたいですね。
『寄り道ファミリ』、いい感じに2回目ですね。起きたら家族が揃って、朝御飯も出てきた。わりと理想的な暮らしになってるんじゃありませんか? 朝食とりながらなごやかにおしゃべり。そして放課後、次の休みに映画を見て買い物しようということになって、ホラー好きのお父さんあや、家電の機能、値段についてシビアに追求するお母さん夕希、こうしたところに人柄あらわれて大変よい感じ。そして子供たちの様子。お父さんお母さんと大声で読んでる史夏、さな子、あまりにうるさくてキッズスペースに預けられそうになるさな子、こういうのもよかったです。よいといえば、あのガラガラ。抽選ですね。テレビ、当たるのかな? と思ったらそんなにはうまくいかなかった。けど、5等の鉛筆、これがちゃんと落ちになるところ、うまかったです。
『スター☆コンプレックス』、ゲストです。天文部もの。星が好きな明野星子。ちょっと素直になれない感じのお嬢さんみたいですが、この人が花咲ひなたにさそわれるかたちで天文部に入部するっていうんですね。部には南斗先生、進藤月、ええと南斗先生はセーラー服着て生徒に化けてるような人。月は生徒のフリするの認めてるのかと思ったら、そういうわけじゃないのんか。そしてここに星子のファンクラブ会員である筒井彗も参加することになって、けっこうちゃんとした天文部ものになったりする? と思ったら、月が雨女。そのせいで天体観測できないっていうんですね。さてこれでどう展開するんだろう、そう思ったら、家庭用プラネタリウムが出てきたり、でもいつかちゃんと天体観測ができたらよいなって思います。
- 『まんがタイムきららミラク』第1巻第9号(2012年11月号)
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