2012年5月21日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年7月号

『まんがタイムきららMAX』2012年7月号、昨日の続きです。

『Free!』は、眼鏡の話題ですよ。いらんことする人、アトリのせいでコンタクトレンズを落してしまったミサキ。しかもトモエに踏んづけられてしまうっていうのね。いや、でも、これ、トモエは悪くないよ。それをちゃんと理解してるから、なにもいわずにおこうと思ったミサキなのに、アトリが話してしまう。あの、心底申し訳なく思ってるトモエの表情、あれはいいなあ。許したくなる、許さないではすまない、そんな表情でありますよ。で、ここでキスカちゃん。大量の眼鏡。なんでや!? 目が悪くないのに叔父様が送ってくれる。年々度が強くなっていく。いやいや、これ、いい叔父さんじゃないよ。眼鏡装着キスカちゃんは確かに素晴しいと思うけれど、悪くない目を悪くするなんて、絶対に許さない! ですよ。なぜ使わない眼鏡を持ち運んでるのかはいいといて、これだけ度にバリエーションがあれば、突然必要になったミサキにも充分対応可能ですよね。で、トモエも眼鏡。うん、よく似合ってますね。メガネホワイトより、ノーマルトモエの方が素敵だと思います。ところで、眼鏡のフレームにダイヤ。なんということもなくダイヤ。この無駄にゴージャス、その豪華さも当たり前というの、いかしますね。こういうネタは大好きですよ。

『R18』はゲームイラスト、より具体的にいうならイベント絵かな? そこに描かれる背景や小物等、人物以外の要素についての話題でした。窓の外の景色を描くべきか、それとも白く飛ばしてしまうか、そこからいろいろ話題を広げていくのですが、なるほど、これは納得しました。原画というの、人物だけを描いて、背景や小物は後工程の担当者が描く、みたいなこともあるのか。なるほど、それでまれに見られる不思議絵、ああしたものが成立してしまうのか。なるほど、すごくよくわかりました。原画に狂いがある時があれば、CGの工程で問題が発生することもあって、なるほど、難しいものなんだなあ。と、技術というか工程の説明があれば、労働のこと、残業をするかどうか、そうした話題もあって、この漫画はやっぱりお仕事漫画であるのだあと実感させられました。ところで、ぼかしてる塗りの話、私はあまりぼかされてない方が好みかな、かっちりかっきりしてる方を好ましく感じることが多い? みたいな印象です。色数が限られてた時代を経験してるのが理由なのかなあ。どうでもいい話題でした。

『▲コンプレックス』、円と鋼音のうちに凛子とひのりがやってくる。扉の背景で日本舞踊舞ってる鋼音がよいですよね。着物が不断着。なので制服に慣れるのが大変だった。そういうお嬢様エピソードから、円との出会い、ちゃんと鋼音のお母さんもこの同居、ご存じなんですね。行き場がない、お金も常識もない、そんな鋼音を受け入れた円。放っておけない、その一心だったんですね。出会った時から好印象だったわけじゃない。そんな状況からスタートして、だんだんに仲を深めていったんだ。そうしたことのわかるエピソード、大変よかったです。

『おにさん、こちら』は、建物のスキマにまつわる不思議なお話。いきなりスキマにはまりこんでるアカネというのも、なにかシュールな絵ではありますが、どうにも出られない。けど奥には進める。それで奥に進んでみれば、ああ、これは面白いですね。人間の世界から異界に迷い込んでいく、そうした感触がひしひし感じられるエピソード。スキマの向こうはなにがあるのだろう。不思議と気になって、その必要もないのに通ってしまう。こうした感覚、振り返ってみれば確かにあった、そんな気がして、だからこのアカネの経験、わくわくさせられるのだと思います。クダショウ、ネズミの妖怪と出会う。結界を通ったために、アカネも小さくなった。もうここを引き払うというクダショウたち。ほんのちょっとした出会い、すれ違っただけといっていいくらいかも知れない、そんな小さな交流でしたけど、なにか心に跡を残す、そんな感触、余韻があって、とてもよかったです。一期一会、そうした言葉が浮かびます。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第7号(2012年7月号)

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