『まんがタイムきららフォワード』2011年8月号、一昨日の続きです。
『ハナレビの楽園』。秋桜と桜子を邪魔したふたり、アンジュとキョウカですが、なにか裏切りの約束のといっている。過去にちょっとした事件でもあったこと伺えますね。その事件がきっかけで互いに不信でも抱くことになったというのか? 読み進めれば、キョウカがハナレビを怖れていることがわかる。そしてアンジュはそんなキョウカとの約束を守ることで、関係を改善しようと思っている。そんな感じですね。けど、これ、変に妨害工作とかしなかったほうが、スムーズにことが運んでいたんじゃないか? なんてこと思うのですが、そんなこといったってしかたがない。希望を失おうとしているキョウカ、とりかえしがつかなくなる、その前にアンジュは彼女のもとにたどりつけるのか。なかなかに心配させられる、そしてその発端となったできごとに興味がそそられる展開です。
『聖アベリア女学院』は驚いた。学院生の3分の1が男の子だというこの学園。これまで誰がそうであるか明かされずにきたのが、ついにひとり明らかになったのですね。しかしタイミングもそうなら、その男の子であった生徒も意外で、けれど彼女は自分が男だと気付いていない。思いもかけず秘密にされていない秘密を知ってしまったふたり、常夏と椿の緊張感。そして、椿の思いが語られて、おお、これは結果オーライでいいのか? いや、そんな簡単じゃないよな。でも、なにかこのふたりならよかった、そう思わされるものでした。で、常夏ですよね。自分自身の欲望に気付いてしまった。はたしてその恥ずかしい欲望のゆくえはどうなるのか。なんというのかな、撫子が男であるという期待は裏切られつつも、恋愛をするという希望は叶えられたりするといいな。といった具合に、自分の恥ずかし欲望に気付いてしまいました……。
『少女素数』は、前回に描かれたこと、すみれの気持ちの動き出したことをもって、それがなにをもたらしたか。それがまさに描かれようとしているのですが、いえね、すみれにとっては大きな変化であった、そうは思ったけれど、他の皆からすれば、気付くだろうかどうだろうか、そういうレベルにとどまるものじゃないかと思っていたのです。いやあ、違いましたね。大きく、波紋を投げかける、状況を一転させてしまう強烈な変化であったのだと理解させられる、そんな回となって、いつになくアクティブなすみれ。そして、そんな彼女の変化に戸惑うぱっクンと危機感を抱く有美ちゃん。ああ、これはかなり物語が動く、それも誰もが予期しなかったような動きをするんじゃないか。そんな予感がさせられます。
- 『まんがタイムきららフォワード』第5巻第8号(2011年8月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿