2011年6月1日水曜日

魔法少女まどか☆マギカ

 『魔法少女まどか☆マギカ』のコミックス版、完結しましたね。アニメと同時進行で描き下ろしで刊行される。そうした手法に、私、最初は警戒を示しまして、アニメも見るものか、漫画だって買わないぞ、無視だ無視、黙殺だ、って思ってたのですが、気付けばBDまで買ってしまっています。ええ、すっかりはまった。あれは面白かった。となったら、そりゃもう漫画だって買うよ、買わずにすますものですか。てなもので、ええ、遅まきながら購入しまして、ええと2巻時点ですね。すぐさま読んで、それから最終巻の発売されるのを待っていたのでした。

そして、第3巻、読んで、いや、これいいですね。最初は、アニメには見劣りするな、なんて思っていたんです。ほんと、申し訳ない。いろいろと物語に盛り込まれた要素、それらを消化するには紙数が足りなくて、充分に描ききれてない、薄味というか駆け足というか、そんな印象を持ってしまっていたんです。でも、読み進めるうちに印象は変わって、選択的にエピソードを絞って描かれることで、主となる彼女らのドラマに自ずと集中するし、またアニメではあまり描かれてなかったところが描かれたことで、なるほど、こうした設定があったのか、みたいなことが伺えたりと、アニメとはまた違う感触がある。けれど、伝わる本質には、アニメのそれに同じものがあって、こうしたところに両得といった感想を持つのです。

しかし3巻は濃密でした。ページは少ないだろう、その予測はまさにあたったのでありますが、それが結果的にアニメで描かれていたこと、それを濃密に表現することに繋がっていたと感じます。もしかしたら、アニメを見たからこそ、そう思うのかも知れませんけどね。ある種、説明不足であったのかも知れない、そんな風に思いもするのですが、けれど余計な説明なんていらない。まどかをはじめとする魔法少女たちの思い、感情が絵に、台詞に充分に乗って伝わってくる。引き込まれましたよ。一気に読み切った、そうせざるを得なかった。読むものの気持ちを掴んで、引っ張っていく力。それは確かにあった、そう思うのですね。

この漫画は、台本をベースにしているのだそうなので、アニメに同じく感じられるところは台本に書かれているところ。そしてアニメに少し感触を違えるところ、それは漫画化に際して作者の解釈し、表現されたところなのかも知れないなって思っています。この解釈による違い、それは『まどか☆マギカ』の物語をふくらませて、豊かにするものであったなと感じています。

  • ハノカゲ『魔法少女まどか☆マギカ』第1巻 Magica Quartet原作 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • ハノカゲ『魔法少女まどか☆マギカ』第2巻 Magica Quartet原作 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • ハノカゲ『魔法少女まどか☆マギカ』第3巻 Magica Quartet原作 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • ムラ黒江『魔法少女おりこ☆マギカ』第1巻 Magica Quartet原案 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • ムラ黒江『魔法少女おりこ☆マギカ』第2巻 Magica Quartet原案 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • 以下続刊

Blu-ray

DVD

CD

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