『まんがホーム』2010年10月号、発売です。表紙には十五夜でありましょう。うさぎを抱いた『らいか・デイズ』らいか、うさぎコスプレの『つくしまっすぐライフ!』なずな、そして『夫婦な生活』の夫婦ふたりであります。らいかはかぐや姫でしょう。和風、雅なお姫様。着物には月、笹、それから団子? があしらわれています。
『センセイあのね?』、ゲストであります。高校2年生のお嬢さん、加藤つぐみさんがヒロイン。ボーイッシュな女の子、笑顔が素敵で、後輩女子から大人気。陸上部の短距離選手で、王子様でもあるらしい。でもね、凛々しいタイプの女の子というよりも、可愛い少年風。いや、でもやっぱり可愛い女の子であると思いますよ。いや、ほんと。
この、つぐみさんが、石沢先生にかわいいといわれたことで、なんだかどきどきしちゃったり、きゅんとしちゃったり、そんな話みたいなんですね。でもって、そんなつぐみさんがどえらい可愛いときたものだ。もう、扉の時点で陥落してたのが、本編読めば追い討ちの連続でありましたもの。四コマ漫画的テンポにはちょっと欠けるけれど、なかなかに面白そう、よくなりそうなんじゃないかなと期待してしまう。そんな第1回でありました。
『恋に鳴る』、山名沢湖のショートストーリーなのですが、これが第8話。ええーっ、もうそんなにやってたのか。今回は凝視する女の子。こういう凛々しい感じの女の子、いいなあと思って読んで、それで実はなんだかわあわあとちょっとにぎやかな子でしたという、いやいや、可愛いですよね。山名沢湖のヒロインは、いつだって可愛いので、もう大好きでありますよ。しかし今回は、じっと見つめている、それできっと目の前の男のことが好きなのだろう、そうヒロインのこと誤解してた主人公が、実はまるで逆、自分がヒロインのこと気になってたんだって気付く、その状況のひっくりかえるところ、面白かったです。この逆転を自然と受け入れさせるのは、つまりはヒロイン臼井の可愛さなのであるのかも知れないなあ。などと思ったのでした。
『ゆとりの手もかりたい』、今回は伝書鳩。しかし、伝書鳩について、結構ちゃんとしていますよね。脚環に手紙入れて、鳩を放つ。帰巣本能を利用しているわけだから、外から自宅のゆとりに連絡つけるのに使う。でもって話はデジタル・ディバイドの此岸と彼岸といった方向に展開して、古い情報、古い印象、あるいはまったく今の動向を知らないゆとりが、いちいちたかこさんを誤解する。お嬢様とゆとりは、ICTなるものに遠く隔たっていたのだけれど、そうした便利がなくっとも、繋がるものはありますよという、こういうしめかたはとってもよかったです。
『こむぎみっくす』。こちらも機械が苦手という話。 で、苦手なのはお母さん。ああ、あの夫に厳しいママさんですね。いい逆襲のチャンスと調子にのったパパが、しっかり罰を受けるっていうね、こういうところいい感じ。というか、ちょっと怒ってるママさんが可愛いんですね。最近は、家電も携帯電話も使いやすくなっているっていいますけれど、それでも使えなくって、4歳の娘に頼るっていう、そうした弱味見せるところなんて、実にいいじゃありませんか。で、苦手を克服すべく頑張ることになって、嫌んなりながらもなんとかメール一本打って、送って、それを受けたパパの様子がよかったです。ああ、本当に妻のこと好きなんだな、大切なんだなってわかる。そうした愛情の描かれ方、素直だったり素直になれなかったり、これが一味そえているなって思うのでした。
- 『まんがホーム』第24巻第10号(2010年10月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿