『まんがタウン』2010年4月号、発売されました。臼井氏の手になる『クレヨンしんちゃん』が終わってから、はじめての刊行となる号ですね。表紙には、今作られてるのかな? 映画のしんちゃんが載っているけど、メインは『かりあげクン』、『そんな2人のMyホーム』、『派遣戦士山田のり子』の3タイトル態勢である模様です。実際、人気のあるというのはこのへんなのかも。『タウンオリジナル』があったころは、『山田のり子』表紙でしたっけね。時間はずいぶんたったけど、今でも人気があるのかな。私が『タウン』を読むようになったのは、『山田のり子』のためでした。
『そんな2人のMyホーム』は、ついに輝くんの娘離れが意識されはじめたようで、大きな進歩ですね。けれど、これは実際必要な話で、舞の将来のためにも、それから輝くんのためにも必要なことなのだろうなって思えます。ひとりの男がきっかけとなって、これまで父ひとり娘ひとりという小さな世界で暮らしてきた彼らの関係が変わる。その変わりゆく様、しっかりと見よう。そんな気持ちでいるのでした。
『70's 愛ライフ』は、70年代において夢見られた21世紀の未来についての話ですが、いや、もう、全然予想どおりではありませんでしたね。漫画の中では、銀色の服が出てましたけど、多くのSFが夢見た未来はレオタードスタイルとかビキニスタイル。でも、そういう方向に時代は向かいませんでした……。テレビ電話は可能になったけれど普及しているとはいいがたく、宇宙への進出も思っているほどではなかった。食事も、チューブ型とか錠剤型とか、けどそういうものはあるけれど、一般化はしなかったですね。などなど、かつて夢見られた未来と現実の今を比較してみると面白いものです。コンピュータや通信技術は想像以上に発達しましたけど、その他は思ったほどではないんですよね。懐かしくも面白い話題でした。
『蝶のように花のように!』、男性よりもてる男前の女性の漫画ですが、わりとパターンにはまった展開がされるにもかかわらず、結構悪くないなって。それは、ロックオンされながらも抵抗を続ける西野彩香の存在がためかも知れません。この人のなんか困ってる表情、なんだか癖になってきた模様です。常識的で魅力的なお嬢さんです。でもって今回面白かったのは、Tシャツのエピソード でした。あの葛藤ぶりが素晴しいです。
『かしこみっく』が、なんだか一気にこなれたように思えて、でも面白さは変わらない。いや、より面白くなったと思います。あのこっくりさんとかね、落ちのコマ、ナンセンスな地口落ちなんですけど、思いもしなかった方向に展開させて、かつ絵としても可愛いという、なかなかに理想的なのではなかろうかと思える、そんな感じであります。もともとあったナンセンスなのり、勢いは残したまま、うまく変化していっているという感じがあるのです。
『龍天寺夫妻の生活』が終わりました。前回娘さんが生まれて、それでいきなり大きく育って、これからどうなるんだろう、と思ったら最終回。やっぱり夫妻の生活ではなかったからか? どちらにしても、娘をめぐるエピソード、面白かったです。このへんをふくらませても面白かったかも知れないななんて思える、そんな最終回でした。特に、娘が母親と同じ傾向に向かうっていうのね、それで父親がショック受けてるっていうのね、こういうの、自分もやったことだから否定はできない、けれど、みたいな葛藤がこれからあったりするのかななんて思って、だからちょっともったいない。けど、もったいないって思うくらいがちょうどいい引き際なのかも知れません。好きな漫画でした。
『みねちゃんぷるー』、雅の婚約者の続きです。で、この少年のこと、雅は知らなかったんですね。意外。でもって、少年の片思いなのか。でも、調査書はやりすぎだ。そりゃ、雅も敬遠することでしょうよ。という話。しかしこれで峰と雅がけんかすることになったわけですが、これはどういう方向に展開するんだろう。仲直りするだろうことはわかる。その過程で、少年と峰が接近するのか、いややはり少年と雅が接近するのか、後者だろうと思うのですけど、どちらにも進みうる、そんな状況に立ってるなあと感じています。
ところで今回は、雅の怒ってる顔、たくさん見られてちょっと嬉しかった。いや、別に怒られたい願望とかあるわけじゃないです。表情のね、豊かなるところ、笑顔だけでなく怒っているところなども見たい、そんな気持ちってあるじゃないですか。というわけで、私はやっぱり雅ファンであります。そうか、72か。あんまり急いで育っちゃいやよ。
- 『まんがタウン』第11巻第5号(2010年4月号)
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