2010年2月12日金曜日

D'Addario EJ16

 ここ数日、風邪をひいて寝こんでしまいました。数日を無駄にしてしまった。予定していたことがまったくできなかった。それらももちろん悔しいのでありますが、これに加えて、弦を張り替えたところだというのに、むざむざ弾けないまま劣化させていくという、それが悔しい。ええ、ギターの弦っていうのは、張ったその時点から徐々に劣化をはじめるものであるのですよ。ひとつには酸化でしょうね。けれど一番の理由は、弦にかかるテンションでしょう。ギター弦は、チューニングをした状態で10kgを超える力がかかっています。強い力で引っ張られていることで、だんだんに伸びて本来のしなやかさを失っていく。だから、弦が新鮮なうちにこそ弾きたいと思っていたのに、風邪かよ! めぐりの悪さにがっかりです。

私の使っているギターの弦は、D'Addarioというメーカーのものです。フォスファーブロンズといわれる、リンの加えられたブロンズ弦のライトゲージ。非常に一般的な弦であると思っています。

この弦に落ち着くまでに数種類試してみたのですが、結局EJ16に落ち着いたのは、この弦が安かったことと、それから入手性の高さでしょう。それこそどこの店にいっても売ってる。例えば出先で急遽、弦を買わなければならない事態になったとしても、とりあえず同じ弦を手にできる可能性が高いということです。まあ、ちょっとくらい違う弦になったとしても問題ないとは思うんですけどね。ゲージさえ一緒なら。けど、もしニュアンスが違うようなことになったら嫌じゃありませんか。といった理由で、EJ16に決めたのでした。

リンが加えられているといってましたが、これは当初は弦の持ちをよくするための工夫だったのだそうです。ですが、音がブライトになるという副作用があったとかで、今では音の違いで選ばれることが一般的。寿命を問題にして選ぶ人は少ないんじゃないかな、なんて印象を持っています。だって、寿命を問題にするなら、エリクサーなりコーティング弦を選ぶでしょうし。タイトな音が欲しいならブロンズ弦、派手な音ならフォスファーブロンズ弦、長持ちさせたいならコーティング弦、といったところであるのでしょう。

私が弦選びをしていた時は、指弾きメインであることから、ブロンズ弦をはずし、フォスファーも数メーカー試して、D'Addarioで充分と判断したのでした。けれどそれはギター弾きはじめた初期の頃の話。だから、もし今もう一度弦を選びなおしたら、違う弦にいきつくこともありそうに思います。おそらくその際には、D'Addario EJ16が規範となるのではないかと思います。よくもわるくも慣れ親しんだ弦であります。

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