『まんがタイムラブリー』10月号が発売です。季節は秋。九月といえば、中秋の名月です。って、今年の十五夜は10月3日らしいですけど。いや、私もつい最近知ったんですけど、『ジャーノ☆ROADはへヴィ!』で。でも、今年の十五夜が10月でも、これは10月号、どうも大丈夫そうですよ。表紙には、月見、団子、兎、すすき。秋を思い起こさせるいろいろが描かれて、季節がわからなくなった私には、こうして漫画で風情を感じるのが一般となってしまったみたいです。
『青木くんの彼女 — 今時女子高生攻略法』、ゲストです。著者は青木光恵、ビッグゲストらしいのですが、実は私はこの人のことよく知らず、西原理恵子の漫画に出てくる印象しかないんですよね。だから、まともに読むのはこれがはじめてかも知れません。
調子のいい男子高校生が主人公? 可愛い女の子だったら、タイプでなくってもちょっとしたことで好きになってしまう。で、適当に話を合わせて、いい加減なこといってしまう。あんまりいい印象じゃないなあ。で、あんまり女の子からも注目されてないっぽいという、そういう漫画のようです。
『パニクリぐらし☆』。長瀬さんが兄貴にパンツを見られてしまう話。って、別にパンツくらいどうってことないですよ。ノープロブレム。しかし、この漫画、最初は高嶺の花みたいだった長瀬さんが、どんどんいろいろあかんお嬢さんになっていって、それが微笑ましく感じられます。悪い人じゃない。特にだらしないわけでもない。普通なんだけど、ちょっとどんくささなんてのを感じさせるようになったきて、これは兄貴、楠家に馴染んで気負わなくなったってことなのかも知れませんね。そう思うと、なんだかいい変化と思えます。ところで、みつきのセーラー服、冬服の可愛いこと。実質的に、この漫画のヒロイン、看板娘はみつきですな。
『視界良好』、眼鏡の日の話題。日本メガネベストドレッサー賞とか出てますが、けど実は私はこれ、興味ないんだ。いやね、なんかものすごく無理矢理な感じがしまして、興味ないんだ。しかし、この漫画のヒロインは可愛い。これが男だったら、『屈折リーベ』の秋保めくところが、成田秋奈ときたら、なんだかあっっけらんとして明るくて、さっぱりとしてつきあいやすそうなお嬢さんです。これは、きっと眼鏡がなくとも、いいなと思ったろう。そんなキャラクター。そこに眼鏡がくるんですから、そりゃいいと感じるのもしかたがないことだろうと思います。
『うさぎのーと』は料理の話題。犬飼(弟)のかっこいいことったら。実績とか、そういったことを考えると、ああいうスタンスはよくないんでしょうけれど、自分の納得いくものを納得いくようにやりとげたいというのなら、あれでむしろよいのだろうと思わされて、かっこいいな。名声とかどうでもいいんだ。身近にいる大切な人たちがしあわせであるなら、それでいい。素晴しいストイックさだと思います。そりゃ、許すとくるわな。ところで、片岡は凶悪です。大鎌、いいじゃないか。素直になっちまえよ。私はもう素直になったよ。
『ただいま独身中』。甘い言葉で甘い気持ちになったという、その表現がなんだかいいなと思われて、これはあれだ、些細な寂しさでつまず
いてしまったんでしょうな。なんだかわかる気がします。こうした年頃の、こうした気持ちの綾、いい面も悪い面も、ヒロイン楓からじわじわと感じとれる。すごく面白い。で、この人もやっぱり姉なんですね。で、きっと弟は小さなころからいろいろ割を食わされてきたんでしょう。そういうところ、楓という人はやっぱり魅力的だと思います。
『ごめんね、委員長!』、いい感じです。片手でドッジボール。え? ドッジボール? それ、やっぱり怪我に障るのではなくって? と思った私は委員長同様びびりです。しかし、今回も委員長は大変な目にあって、やっぱりそういう役柄なのか。でも、ちょっと寂しがりやな委員長、とてもよいと思います。
『ヒーロー警報』、Jのヒーロー能力が大活躍。どうしようもないおっさんって印象だけど、やるときにはやる、というか、困った人を見ると助けてしまうお人好し、いや、気のいい男なんですね。素晴しい。しかし、この漫画はおっさんや爺さんが光っています。昔を懐かしむJとY、今ではもう笑い話になってるんだ! 仲がよさそうでなによりです、というか、なんでYが悪の秘密結社なんてやってたのか、わからなくなってきました。そして、今回もHは落ち要員として大活躍。いいポジションです。
『縁側ごはん』。なんか、人いっぱいだ! 猫にでれでれの女子高生。この人可愛いな。復讐に燃える女、姉。この人、美人だな。昔のことを、今も忘れず恨んでいます。もう、本当にばかばかしいような話なんだけれど、でもどうしても復讐せずにはおられなかった。そうした人間の小ささ、いや失礼、気持ちのぶれず真っ直ぐなところ、魅力的でありました。というか、こういう姉はいいやね。そして、主人公の仕事がわかりました。画学生かと思っていたら、そうではなくて、手染めの手拭い作る仕事? 職人さんであったようです。こうして、ちょっとずつ人が増えて、その人となりもわかってきて、不思議な感じから、楽しい、微笑ましい、そんな面白さに移行してきたように思います。結構好きな感じ、いい感じです。
- 『まんがタイムラブリー』第16巻第10号(2009年10月号)
引用
- 中島みゆき『誕生』
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