今日、ちょっと呼び出しを受けたものですから、申し訳ないけどお仕事お休みしましてね、京都にいってきました。まあ呼び出しったって強制ではなく、お世話になっている人が、21日京都で人と会うんだけどあなたもいかがって聞いてくださったものですから、じゃあ、折角ですからという感じに受けたのでした。と、ここで、京都に出るんだったら便箋封筒の類い買い込んでおこうと思いつきまして、なにしろ京都には鳩居堂や嵩山堂はし本といった名店、いろいろありますからね。この春という季節にあった封筒便箋を揃えて、お世話になっているあの人に手紙を書こう。そんなこと思ったんですね。
便箋一揃えまかなうことになって、そうなるともっと凝りたくなってくる。悪い癖ですね。センスがよければ凝るのも一興でしょうが、決してそうでないという悲しさ。でも、いつもブルーブラックのインクじゃつまらないじゃないですか。たまには色インクも使ってみたい。しかしインクだけでは書けないわけです。ペンだな。しかし、うちには色インク入れられるような余分の万年筆なんてないぞ。つけペンだな。かくして目当てのペン先を探して京都をさまようこととなったのです。
目当てのペン先っていうのは日本字ペンっていうやつなんですが、知らない人も多いと思うんですが、漫画を書く人ならご存じかなあ。カブラペン(最近ではサジペンっていうの?)っていうのがありますけど、それを日本字書くのに特化させた、そんな感じのペン先なんですね。うちにあるのはGペンとスクールペンだけだからなあ。だから買ってこないと。しかしペン先なんて最後に買ったのいつだったか。二十年くらい前? アニメイト京都店がブックストア談の上にあった頃だよ。ええと、今アニメイト京都店って新京極にあるんだっけ? というわけで、京都に着くや否やアニメイト京都店に直行。私の予測では、ここでミッション完了するはずだったんですが、ところがないんですね。Gペンはある、カブラもある、丸ペンは当然ある。しかし、日本字ペンがない。あれー。アニメイトなら完璧だと思ったのに。
予測が外れて、早くも先行きは不透明になりました。なのでまずは便箋封筒を買いましょう。その途中で文具店、画材店もあるかもしれないしと思ったら、それが意外と見つからず、結局はし本の店員さんに教えてもらいました。けどそこは普通の文具店。つけペンなんて扱ってない。ここでも店員さんに問い合わせたのですが、そうしたら新京極下がって蛸薬師西入ったらLoftがありますから、そこならあるかも知れません。ありがとうございます、痛み入ります。Loftは文具売り場にGo。あ、ありましたありました。あ、日本字ペンもありますよ。やったあ。と思ったらさにあらず。なんと日本字ペンはセット売りだったんですね。もれなくGペン、カブラペン、丸ペン、スクールペンがついてくる。加えて軸までついてくる。って、勘弁してください。漫画書くのが目的ではないんで、日本字ペンだけでいいんですってば……。
ここでタイムアップ。待ち合わせの店、スターバックスへと向かったのですが、おや、まだいらっしゃらないようだ。ちょっと待って、けどさすがに遅いな、電話してみよう。今どちらにいらっしゃいます? 烏丸四条下がったスタバです、っておいおい、私いるの烏丸三条上がったスタバだよ……。
ひとしきり話をして別れたあと、京都大丸を経由して、文具店壺中堂に到着。ここで色インクを買ったんですが、ぱっとした鮮やかな色買うつもりが、生まれついての気の弱さがたたって、無難そうな色をば選んでしまい、無難すぎたと後悔しているのは内緒です。さてこの店でも聞いてみたところ、日本字ペンはおいていないとのこと。参ったな。もう疲れたので、ここでカブラペンを購入。けどこのまま上がれば、もう一店舗くらいあるんじゃないか。そう思って、河原町通を御池まで上がってみたら、ああ、ありましたよ。ちょっとおしゃれな雑貨店、angersというお店の文具コーナーに日本字ペンらしきのが置かれていて、でもそれが日本字ペンかどうかはわからなくてですね、いやね、ペン先の種別とかまったく書かれていなかったんですよ。けど、かたちを見るかぎり日本字ペンだよ。あの穴の四角なの見てもそうだよなとは思ったんですが、自信がない。店員さんに問い合わせても、この商品に関しては詳細わからないとの話で、どうしようかと思ったら、ここからちょっと下がったところに京美堂という画材店があると教えてくださって、ありがとう、ちょっといってきます。いってみたら、日本字ペンおいてなかった……。
こうしてangersに戻った私は、件のペン先入手と相成ったのでありました。あ、ちゃんと日本字ペンでした。日光のNo. 555と打たれています。
帰宅後、早速軸にペン先付けて書いてみたんですが、ああ久しぶりのつけペンですよ、こんなに硬かったっけ? 線が驚くほど細くてですね、あれー、こんなにインク出ないもんだったっけ? まごまごしながら書いたのですが、どうもこれインクの癖もあるのかなあ。買ったインクはエルバンのティーブラウン(まさしく茶色ですね)なんですが、これが意外に水っぽく、試しにと出してきたパイロットの黒。これとはインクの出方がずいぶん違うんですね。パイロットは十年ものかな? さすがに煮詰まってしまってるかもなあ。いろいろ思うところあるんですが、とりあえず書いて書いて、ペン先と手をなじませるかなといった感じです。ちょっと線が細くて、神経質に感じてしまいがちだから、もうちょっと柔らかい感じが出てくれるといい。それには落書きでもなんでもいいから書くしかないと、そんな感じなのですね。
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