さすが学研、ぱんつに関してはオーソリティだぜ。なんだかいきなり意味わからんこと言い出していますが、私らの世代で学研というと、第一に学習科学が思い出されて、じゃあ次はとなりますと『まいっちんぐマチコ先生』なんじゃないのかなあと思いまして。マチコ先生は漫画もアニメも学研だったんですが、今でいえば学級崩壊というか、まさにセクハラオンパレードの展開でありました(アニメの歌は今でも歌えます)。さて、なんでこんなこと話してるのかといいますと、今日書店にて見付けた『魔法の呪文を唱えたら』の惹句がめちゃくちゃで、オビの下はぱんつ
。わお、オビの下はぱんつか! いや、これに引かれて買ったわけじゃないですよ。買ったのは作者が鬼八頭かかしだったからです。
オビの下は本当にぱんつでした。
じゃなくて。タイトルに『魔法の呪文を唱えたら』とあるとおり、魔法もの漫画であるのですが、鬼八頭かかしらしいちょっとエロ絡み、具体的にはぱんつとかぱんつとかぱんつなんですが、けれど本格的に変態的な展開にはならないコメディが楽しい漫画です。けれどこれ、ナンセンスなコメディタッチの裏側に、世界やら魔法やらに関する設定がびっちり詰め込まれていて、いやはやすごい。きっとこういうの、やらないでは気が済まないタイプの人なんだろうなあ、だなんて思うのは、どう見てもコメディ一直線に見える『雅さんちの戦闘事情』もそんな感じだからなんですね。
方や人類の存亡を賭けた戦い、方や魔道学園において魔道を学ぼうとする女学生たちの日常を描いて、どちらもなんだかほのぼのです? いやね、これもこの人の特性だと思うのですが、シリアスよりもコミカル、あまり深刻に物事を描くのではなくて、とにかく楽しくやりましょうとでもいいたげな雰囲気が支配的で、そうした風が肌に合うならきっとこの漫画も買いなんだと思うのです。実際この漫画も、魔法やら各種設定についてはびしばし欄外に註釈いれながらも、基本はかわいい女の子たちのちょっとずれた日常ですし、それこそ設定やら追うのはやめて、ちょいセクハラ交じりコメディ楽しむだけでもいける、そんな漫画であろうかと思います。
ただ、そのずれ方というのが鬼八頭かかしらしさにあふれているから、人によってはちょっとと思うこともあるかも知れません。実際私も最初の頃は、この人ののりについていきにくいなと感じることがあったのですが、でもなれればなんということもなく普通に楽しめる、むしろこののりだから楽しいと思えるところがあるのだと思うのですね。
つまるところ、人を選ぶ漫画かも知れないなということは、選ばれた人にとってはきっとはずれのない漫画であるということなのでしょう。ええ、私はもう大丈夫、というか、知らず知らずしっかり選ばれてしまっていた口であるようで、だから『魔法の呪文を唱えたら』も面白かったです。
- 鬼八頭かかし『魔法の呪文を唱えたら』第1巻 (ノーラコミックス) 東京:学習研究社,2008年。
- 以下続刊
引用
- 鬼八頭かかし『魔法の呪文を唱えたら』第1巻 (東京:学習研究社,2008年),帯。
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