2008年2月25日月曜日

シスター・ルカは祈らないで!!

 竹内元紀という人を知ったのは、ネットでの評判からだったんですね。エロくないエロ漫画を描く人で、いやエロ漫画じゃないですね、下ネタ系のギャグ漫画描く人で、そのくだらなさが実におすすめなのだという人がいたんです。へー、それじゃちょっと読んでみようかな、くだらないといわれて読もうと思う私もどうかと思いますが、とにかく買ってきました『Dr. リアンが診てあげる』。女医なのかふりだけなのか、見た目子供のリアンがニセ医療行為をするという漫画であったのですが、着目すべきは端々にこれでもかとちりばめられたギャグです。エロ、下ネタがそれこそ駄洒落のレベルで押し寄せてくるのですが、それが本当にくだらない。小学生男子級といったらそれらしいかと思うのですが、しかしその小学生ギャグてんこ盛り漫画を買い続けているんですから、一体これってどういうことなんでしょうね。

有り体にいうと気に入ってるんです。『Dr. リアン』はもとより『仕切るの?春日部さん』もすべて押さえていて、まあ当然ですね。だから当然『シスター・ルカは祈らないで!!』も買いました。先日、雑誌買いに寄った書店で見付けて、ああこれは買わなければと思ったんだけど、雑誌買ったら残りが百二十二円しか残らなかった。なので今日まで持ち越したんです。しかし、医療もの、学園ものときて、今度はシスターもの。聖職者ですか。少しは芸風変わったのかなあ、ちょっと期待しながらページ開いたら、わあ、驚くほど変わっていない。テンション高いのか低いのかわからない独特ののりで、緩急なしにとめどなく連呼されるギャグ、下ネタ、エロワード。ああ、なんにも変わっていない。そのことに感動でした。そして読み終えて満足しました。ああ、面白いなあ。人にはすすめられないけど。

世の中には、変わらないというそのことが価値となりうる、そんなことがあるんですね。だなんて、なんかいいこといったようなつもりになっているわけですが、昔好きだったという雰囲気が失われず残っているという、それがいいじゃありませんか。って、昔というほど昔じゃないんですけど。だって、もう成人してたし。仕事もしてたし。

いい年した人間が、くだらないくだらないといいながら、下ネタギャグ漫画を読んでいる。正直どうかと思える話ですが、それでもたまにはくだらないもの読みたいです。下ネタっていっても、どぎつい、えげつないなんてことは皆無、とはいえ間違っても爽やかなんかではないのですが、ナンセンスな、いい加減なのりがひたすら続くと、押し切られて笑ってしまうんですよ。考えたら負け、畳み込みに身を委ねるのがきっと正しくて、そうしたら変にリラックスできて、そんな時に、ああいいなあと思えるんじゃないですか。軽くていい加減で、色んな意味で台無しな漫画。その雰囲気がなにより、ああいい漫画だと思います。家族には見せられないけど。

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