2006年1月5日木曜日

名探偵ホームズ

  いつだったかもさだかでないくらい昔。私は『名探偵ホームズ』のアニメが好きで、ええ、あの犬のホームズです。確かテレビ朝日だったと思う。私のことだからきっと本放送では見逃して、けれど当時は頻繁におこなわれていた再放送で虜になって、ほら夏休みになったら朝の九時半からやるでしょう。ああした時間に、それこそ何遍見たかわからないほど見ました。その後、NHKの衛星放送でもやるようになって、私はビデオにとってまで見て、その頃の私の趣味(というか病気)は全話ビデオ録画でしたから、もちろんこのときもチャレンジしたのですが、私を部屋から追いだした姉がBSチューナーのチャンネルを変えるという暴挙に出たせいで泡となりました。

けど、DVD-BOXが出ていて、それが19,950円か。いける! この値段ならいける!

けど、この先、ちょっと高いDVD-BOX購入の予定があるので、今回はじっと我慢の子です。ええ、この作品は今買い逃したとしても、きっとまたいつか発売される。そんな気がします。だから大丈夫です。

イギリスの小説シャーロック・ホームズのシリーズを、登場人物すべて擬人化した犬に変えるとは思い切った演出でした。私は本放送の時、この犬の擬人化という手法を嫌って見ていなかったのだと思います。ですが、一度でも本編を見れば一瞬で恋に落ちる。それこそ、ハドソン夫人が誰からも愛されるように、私の友達といえる人たちは、みんなこの犬のホームズを愛しているのです。

主題歌もよかった。ダ・カーポが歌っている静かで優しい情感漂う佳曲は今も私の耳に残っています。BGMがよかった。羽田健太郎作曲の、コミカルでとぼけたような、けれどやはりこれも耳に心地よく馴染んで、私は好きでした。そして、広川太一郎のはまり役。主人公ホームズの独特の言い回しの小気味よさもあれば、他の登場人物もまた大変味わい深い人たちで、本当なら極悪人のモリアーティ教授でさえも人懐っこく、あのあたたかで気持ちよくさっぱりとした人たちを嫌いになれる人などいないんじゃないか。私はそう思います。

マスターピースという表現がありますが、このアニメこそはまさにその表現に恥じない大傑作で、だから私はこれを手もとに置いたとしても誰にも恥じることはないでしょう。そういうアニメは昔はたくさんあって、いや、今に傑作が生まれないといっているわけではないのです。ですが、私の好きだったアニメの時代は、これら『ホームズ』みたいなのが毎日毎週放送されていたあの頃でした。

CD

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