2011年3月15日火曜日

Destin Histoire

 先日、ふと『Birth』の初回限定版ってまだ買えるのかな、と思ってCD店にいってみたんですよ。そしたらさすがにもう初回版はなくてですね、通常版も残り3枚みたいな状態で、売れてるみたいですね。で、無駄足になっちゃうのも面白くないから、というわけでもないのですが、買いました『Destin Histoire』。アニメ『GOSICK』のオープニング・テーマですね。で、私、この歌、結構気にいっているんですね。

気にいってるのは、『GOSICK』のアニメ、これ自体が好きっていうこともあるのでしょうけれど、その映像も大きいなって思うんですよ。ちょっと平面的、切り絵というか紙芝居というか、そうした雰囲気を持たせた絵がですね魅力的だなって思うんですね。イントロのピアノのアルペジオ、それにあわせて幕が開く。それがもう本当にキュートでチャーミング。ええ、もちろんヴィクトリカもチャーミング。アニメーションと歌、曲調がですね、よくマッチしてるなって思って、感心して聴いてるんです。

しかしなにが好きかっていいますと、リフレインですよ。短かく静かなイントロが過ぎて、しばらくにぎやかであったのが、リムショットとギターの刻み主体のタイトなオケ、ほどほどに抑制されて、けれど少しずつ盛り上がっていくその曲調がリフレインで一気に広がるんですね。4分で打ち鳴らされるシンバルの響き、そこにスネアの4分打ちが加わって、この前進感はすごくいいなあ。そう思いながら聴いていたんですね。その前進感はオケの力だけでなく、真っ直ぐで伸びやかなボーカル、これにもあるな、そう思わさせるところあって、ええ、こういう曲調、声質、好きなんです。

これ、限定版にはプロモーション・ビデオとか番宣映像とかが収録されたDVDがついていて、まだ見てないんですけど、どんなのだろう。PVはyoshiki*lisaさんのらしいけど、それがどういったものなのか、楽しみに見たいと思います。

2011年3月14日月曜日

『まんがタイムLovely』2011年4月号

『まんがタイムLovely』2011年4月号、昨日の続きです。

『くるくるまきまき』、ねじまき必要ゼンマイロボのくるくると、くるくるを拾ったまき、ふたりの話になるのかと思ったら、まきの憧れの先輩、ええと女の人、ぐっと前に出てきましたね。まきは女の人が好き。けど、これまでは踏み込めずにいたっていうのが、くるくるが前に出ていくことで、変わっていくってことなのでしょうか。しかし、センパイが好きなまき。でも、可愛いといわれてくるくるのことも気になる? なかなかに可愛い漫画、これはいいなって思います。

『GYMMEN!』、面白いです。やせようとジムに通うことになったけど、現状を知るために体重を量る、その現状を知られたくないっていうのがね、自意識過剰で、ちょっと笑えます。あの、インストラクターのつぼみとかね、もうばっさりっていうのがナイスです。しかし、ほんとにこの主人公、へたれといっちゃっていいものか、微妙なだめさ加減がナイスな男です。なんか人としてはナイスといいにくい男ですけどね。

『とりにてぃ』、突然、娘という女の子が三人、男三人暮らしの家にやってきたっていうのですが、この娘たち、実に謎だらけ。そして三人ともにそれぞれなにか特殊能力といったらいいのか、持ってるっていうの、これいったいどういう状況なのか。今の時点ではちっともわからないわけですけれど、親にされてしまった三人、みなが娘たちに翻弄される、そんな展開が期待されそうです。

  • 『まんがタイムLovely』第18巻第3号(2011年4月号)

2011年3月13日日曜日

『まんがタイムLovely』2011年4月号

『まんがタイムLovely』2011年4月号、発売されています。表紙はHERO『はじめのちひろ』ですね。ジャンプしているはじめ、ほがらかな感じがあるのいいですね。あの抹茶色というのか、深い緑のジャケット? いや、カーディガンなのかな? あれはすごく好みです。で、WebStarっていうの、なんだかすごく飛ばしてますよね。実はこの響き、ちょっと恥ずかしかったりします。ウェブスター! 辞典みたい!

『恋とはどんなものかしら』、28歳鈴木撫子がヒロイン。化学教師、失恋して、それ以来恋愛に対してネガティブになっているみたいなのですが、男子生徒に告白されて、アタックされて、しかしこれで即ロマンティックってわけじゃないのはいいですね。ヒロイン曰く、面倒くさい。好意向けられ、どんどん踏み込まれることもそうなら、それにともない敵意向けてくる女生徒なんかもいたりして、いや、本当に面倒くさそう。でも、恋愛っていうのはそういうことなのかもな、とも思わせられて、気持ちを向け、向けられる、そうしたことは面倒くさい。その面倒くささを受け入れてでも踏み出したい、それが恋愛なんだろう。でも、撫子にはそれだけの気力がなく、そうした彼女がこれからどうなるのか、それがテーマであるのでしょう。

『みん☆うた』、ヒロインの詠幸の昔の話、ちょっと問題児だったっていうの、なるほどそんな経緯があって合唱にいきついたのか。で、現在に戻るとえらいこと怒られてるっていうんですね。なるほど、前回の夜間にまで居残っていたの、ばれて怒られてるんだ。まあ、そうだろうなあ。で、あの時に会った人、やっぱり本当に幽霊だったんですね。けど、なんだか詠幸はわかりあった模様。なので、幽霊それから詠幸の側はこれで問題なく活動していくことになりそうですね。そうなると、あの過剰に合唱部に否定的な大隈先生。この人がちょっとした障壁になりそうで、さらにいえばなぜこんなに否定的なのか、その理由が気になりますね。

『君と朝まで』、漫画家ものですね。女性の漫画家、恋愛もの描いてるのに、アシスタントが女性ばかり、担当編集者も女性、出会いがない……。と、そんな時にできるアシスタントがやってきた。男性、なんかかっこいい。すごく気遣いができる。その上、腕がいい。てな感じで、ちょっと好きになっちゃって、それで今後、ドキドキ、ふたりはどうなるの? そんな風になるんでしょうか。いや、なんかならん気がします。しかし、この人の絵、あんまり美人美人には描かない、それこそシンプルなものなのに、すごく可愛くっていいですね。夢見てる感じもよく出ていると思います。

  • 『まんがタイムLovely』第18巻第3号(2011年4月号)

2011年3月12日土曜日

『まんがタイムきらら』2011年4月号

『まんがタイムきらら』2011年4月号、先日の続き。私がおろおろしてても意味なんてないから、とりあえず平常運転に戻そうと思う。それこそ私に今できることといったら、いつぞや『少女素数』すみれのいっていた、祈ってるよ…、これぐらいしかないわけで、今はただ祈るだけ祈り、この次になにか具体的に動けることができた時、すみやかに動けるよう普段どおりにしていることが大切なんだと思う。なので、今はいつもどおりに。

『はるよみ』、ゲストです。文芸部ものの漫画ですね。静かに読書をするのが好きという日向小春。なのだけれど、その静かな時間が邪魔されるっていうんですね。邪魔する人、夏目ゆず。ゆずを止める人、杉崎まみ。過剰なスキンシップに辟易しているんだけど、いざ距離を置くようにいってみるよ、そういわれると寂しさも感じて……。あんまりにべたべたされるのは苦手だけれど、一緒にいるのは嫌いじゃないよ。そういう距離感、穏やかながらも誰かと一緒にいることの喜び、そうしたことの語られる漫画。悪くない感じです。

『じゃんじゃん日和』、ゲストです。学校に住み着いている幽霊リンと、ただひとり? リンのことが見えるつるぎ。かまってもらいたいリンが、友達と話してたり、あるいは授業中のつるぎにちょっかいを出す、その様子が面白いです。なんせ、リンが見えてるの読者とつるぎだけなんだから、普通のやりとりとして描かれてるものがですよ、教室の皆や教師にはまったくの奇行として映っているってんですから。描かれながら描かれていないこと、それが面白く思ったんですね。しかしですよ、リンの消えそうで、けど簡単には消えないよっていう、あの揺さぶる展開、あれはなかなかでした。

『だい!どう』、これも部活ものですね。新入部員獲得に燃える大道芸部。なるほど、なかなかに面白そう。新入生の悠里、運動は苦手な彼女、なにか人前で表現できる部活に入りたいなという、そうしたところからも、この子の性格がよくわかります。そして大道芸部の面々。なるほど、ひとりひとりで持ち味、得意ジャンルが違うのか。ジャグリングをする結城なつる、バルーンアートをする大桃メル、そして手品の篠田茅と無能アシスト元橋奈緒。いや、この無能アシストっての笑っちゃいますよ。そもそも最初の段階で落ちになってる手品組。でも残るふたりも、結構なもの。なつるの上達するための犠牲とか、それから作りたかったものとできたものが違ってしまうメルとか、こういうのも面白いです。

決して上手ってわけじゃないけど、それでも頑張ってる部員たち、そんなところが微笑ましかったり、また楽しかったり。面白くなりそう、そんな感想持ちました。

My Private D☆V、てっけんとうであります。無表情無口キャラへの愛が語られておりますよ。積極的に気持ちを表に出すわけではないけれど、その状況、雰囲気などから読み取れる。そうした繊細さに加えて、ちょっとした奇行なんかがぐっとくるというわけで、ああこういうのわかりますよ。なんといったらいいのだろう、ささやかな仕草の端々に表れる気持ち、感情。それは本当にぐっときますよね。ええ、これはすごくよくわかります。ともにあって、耳をすますようにして感じるという、そうした距離感みたいなのもいいのかなあ。ええ、これはいいですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第4号(2011年4月号)

2011年3月11日金曜日

『まんがタイムきらら』2011年4月号

『まんがタイムきらら』2011年4月号について書くつもりだったけど、さすがにそんな余裕がない。少しでも多くの方が無事でありますように。

『きらら』ではなく『キャラット』だったけど、ちょっと『かんぱけ』のこと思い出してる。登場人物のひとり、静が阪神淡路大震災を回想してる一コマがあったんだね。

今日の昼、大阪でも揺れは体感できて、職場のテレビで津波の状況など見ていたんだけど、到達前の予報で3m、これはきっと酷いことになる、沿岸部は壊滅しかねない、そう思っていたのだけれど、実際には10mを超えるレベルで押し寄せて、想像を絶する酷いことになってしまって、もう言葉もない。

阪神淡路大震災の時は、地震の状況を確認できないままバイト先(交通機関)に向かったのだけれど、その肝心の電鉄がストップ、駅で復旧を待っていたがいつまでたっても回復しないので帰宅したら知ってる街が燃えていた。あの時のショックは今でも忘れない。

私は当事者といえるようなものではないのだけれど、それでもあれほどのショックをうけたのだから、実際に被災された方はどれほどのものだったろう。そして、今もニュースでは想像を絶する状況が次々と伝えられていて、もうたまらない。冷静でなどいられない。

けど私がおろおろしたところでなんの意味もないのだから、とりあえず落ち着こうと思う。状況も、もう少しでも落ち着けば、なんらかできることもあるかも知れない。そのためにも、まず落ち着こうと思う。

2011年3月10日木曜日

Birth

 もう一週間がたった、あるいはまだ一週間しかたってないのですね。3月3日、中川かのんさんのバースデー。ええ、なかのんファーストアルバム『Birth』の発売日だったわけですよ。これ、私は全然意識してなかったんだけど、仲良くしてくださってる方がすごく気にいってらっしゃって、その人は当然のように買うっていってたんだけど、じゃあ私は? っていったら、どうしたものかなー、ええ、迷ってたんです。そしたら、発売日ですよ。なんと、『Birth』初回限定版が瞬時に溶けたらしく、見事にkonozama。ネットショップはどこも全滅。こうなったら地上の店舗に賭けるしかない! ええ、足で探すことになったのですよ。

で、同じ探すなら、自分の分も買ってみようか。そう思ったんですね。そしたら、これが正解!

このアルバムは、アニメ『神のみぞ知るセカイ』の登場人物である中川かのん、彼女のファーストアルバム、ええ、まったくの企画盤であるのですが、しかしよくできてるんだ。アイドル路線のアルバム、全10曲(うち2曲はインストゥルメンタル)、頭から聴いてみれば、その構成、きちんと考えられているってわかるのですよ。アルバムに必要なぶんの曲作ってぶちこんどきました、なんて感触一切なし。プロローグ『Date of Birth』で幕が開けば、あとはエピローグ『Birth』まで、まさに中川かのんの世界。これ、本当によくできてる。1曲1曲もそうなら、アルバムとしてもそう。『Date of Birth』の最後、中川かのんの「はじめまして」、その声にふっと意識が引っ張られたと思ったら、もう『LOVE KANON』のイントロがはじまってる。その対比、対照の鮮やかさ。一発で持っていかれますね。アップテンポ、気持ちがはっと目覚めて、かっと高揚する。その勢いは『YES-TODAY』、『ALL 4 YOU』にまで途切れることなく持続して、そして『ウラハラブ』でしっとりとした世界に落ち着く。いや、ほんと素敵。よくできてる。もう大好きです。

『神のみぞ知るセカイ』、最初、全然意識してなかったといってましたけど、ええ、見てなかったんですよ。ところが、なかのん回の威力があまりにすごかったのか、『ハッピークレセント』ですよ。その歌詞、鈍感過ぎなロミオさんってフレーズだけを取り出して、3分間だったっけかなあ、延々ループさせた耐久動画ってのが作られたんですよ。それが紹介されて、なんだろう、試しに見てみるか。ええ、これが『神のみぞ知るセカイ』との出会いでした。もう、全然意味がわからない。なんじゃこりゃ? そんな感想だったんだけど、ちゃんと3分間耐久完走できまして、で、あちこちからおすすめ受けまして、第9話から見ることになった。で、終わったと思ったら、2期制作発表をうけてか、再放送開始。頭から見て、いや、面白いよ。で、私のはじまりであった中川かのん回を見終えて、ああ、あのライブシーン、あれは素晴しかった。クライマックス直前までは、アップテンポ、元気な歌を前面に出していたのに、まさかのスローテンポ。『らぶこーる』ですよ。あれは引き込まれました。ああ、これは一気に中川かのん像を転換させた、そう思いましたね。ええ、すっかりやられたんです。

中川かのんというキャラクターには、アップテンポの曲がやっぱりよく似合ってるのだと思います。『Birth』はアップテンポで入り、アップテンポで終わる。けれど、曲を聴き進めていけば、アップテンポだけではない、しっとりとしてメロウな世界、また違った表情も見せてくれる。色鮮やかなかのん、落ち着いてそして豊かなかのん、多様にして多面的な姿を見せてくれる、非常に魅力的なアルバム、それが『Birth』です。

さて、初回限定版にはいろいろおまけがついてくる。そのひとつがDJ-CDですよ。DJトラックが収録されていて、本編の音楽トラックと組み合わせることで、あたかもラジオ番組聴いてるような気分にさせてくれる。これがまた最高なのさ! もう、素晴しいね。ほんと、これ考えた人、誉めてあげたい! ほんと、いい仕事であります。

引用

  • zopp作詞『ハッピークレセント

2011年3月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2011年4月号

『まんがタイムきらら』2011年4月号、発売です。表紙は、ざらの新作『しかくいシカク』でありますよ。女のコ×カメラ=可能性∞、とのこと。おおう、カメラもの、写真ものであるみたいですね。表紙に出ているカメラ、それぞれに元ネタあると思わせる。まあ、PENTAX *ist Dとライカ Mのいくつだろう。ちょっとわからんな。それからiPhoneですかね。かわらず、といっていいものでしょうか。こうした小物にも力が入っていて、ガジェット好き、それからカメラ好きにもしっかり訴えそうに思います。ところでさ、渡来十子、この人のティアラっぽいの。これ、フードじゃんか。なるほど、細かいところもしっかりです。

そんなわけで、『しかくいシカク』、第1回です。なるほど、新学期どころか入試から描くというのですか。入試の風景、試験前に余裕な人、そして寝た状態で担ぎ込まれた人。眠り姫ふたり。なかなかに個性的といいますか、インパクトのある登場ですよ。余裕のある方の姫が渡来十子、パジャマの人が新阪魚、そして十子のつっこみ役? 内富良茜。またなにか仕込みのある名前なのかな? 第1話から面白いのはさすがの一言だと思います。密度高めは作者の個性、けれど以前ほどにはネタの仕込みはないっぽい? いや、気付いてないだけかも知れません。

『2-B!』、よいですね。ゲスト2回目。今回はアリスをメインに描いてるって感じ。茨城弁の女の子。って、茨城ってあんな感じなんだ。メールも茨城弁になってるし! しかし可愛いです。動物苦手なんだ。それでヒヨコを呼び出すんだ。あの布団の中のヒヨコ。枕がぬいぐるみなのね。これもまた可愛い。実にいいですよ。授業中の風景も面白い。アリス、英語はちゃんといけるらしい。でもって、ものすごい寝方してる日向のん。弁当食べるは寝るは、いかします。キャラクターの可愛さ、それが前面に出てくる漫画だけれど、それだけじゃなく、行動もろもろのコミカルさ、そこによさがあると感じます。

『箱入りドロップス』、ゲストです。一人暮らしの青年が主人公。名前は陽一、ちょっと強面、でも悪い人ではないようです。おばから頼まれて、隣りに住むことになった女の子、西森雫の面倒を見ることになったというんですが、この雫というのがものすごい箱入り娘。異様に厳しいおじい様の方針で、ずっと家から出られなかった。学校さえもいっていない。そんな状況から抜け出してきたというんですね。自動販売機の使い方さえも知らない。知識の調達はテレビと漫画、だからいろいろ偏ってるっぽいんですね。しかし、あの地方出身と知られると馬鹿にされるかもと怖れたというの、面白かった。最後の出身地を明かすところとか、もう素晴しかった。なかなか面白そう、いい雰囲気です。

『少女公団アパートメント』、ちさの部屋の模様替えなんですね。片付けの風景、ちょっとしたことに個性が出るのが面白い。細かいことには頓着しないろか、かと思えば意外に几帳面ななつみ。しかし、秘密にしたいもの、日記とか文集、アルバム、躊躇なく見てるさくら、素晴しいな。さくらお姉ちゃん、一挙手一投足に問題がある。そんな感じで、いやほんとしびれます。しかし、この漫画、気の置けない、そんな仲間、友達と一緒にいる時の安心した気持ち。それがひしひしと感じられて、すごくよいですよ。大好きです。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第4号(2011年4月号)

2011年3月8日火曜日

寝ても醒めても

 なんでか気になる作家というのはあるもので、私にとって陽気婢という人は、まさに気になってしまう、そんな作家の代表であるといってよいのではないかと思われます。特段その動向を追っているつもりもないのに、ふとなにかのはずみで気付いてしまえば買わないではおられない。興味がおさえられないんですね。『寝ても醒めても』は、違う漫画を探していて見付けた。古い漫画なのかな? 買おうかどうか少し考えて、買った、そうしたらまったくの新作であったのでした。

『寝ても醒めても』、夢をテーマにした漫画です。いま夢を見ていることを理解して、夢の中で自由に振る舞う、明晰夢を取り上げて、ちょっとエロティック、ちょっとスリリング、実に面白い漫画でありました。同級生を師匠と仰ぐ少年、明晰夢を意識的に見る、その技術、ノウハウの伝授を受けているというのですが、やっとこさ見ることのできた明晰夢で片思いの女の子への思いを遂げる。その夢の話をしているところを当人に聞かれるという導入に、主人公の彼や思われている彼女、登場人物が夢の中で自分の欲望を遂げていく、そんな展開になるのかと思ったら、いやはや、全然違っていてびっくりしました。

登場人物、主人公の長野涼太、長野の師匠林、長野の思い人河内美那子、そして河内の友人富田由紀。富田由紀が強烈でしたね、腐女子的発想をする女の子で、長野と林で妄想しちゃったりする。スレンダー、前髪ぱっつんのショートヘア、眼鏡。思い切りがいいというか、突き抜けちゃってるくらい自分の興味や好奇心に素直な人で、しかしこの人がキーパーソン。謎めいた行動に、意図がまったくわからなくて、それであの事件でしょう。なんでこんなことに? そうした思いに状況を読めなくなって、いやあ、見事にやられました。

陽気婢という人は、SFの素養があったり、また今回みたくミステリっぽいのも描いたりして、そしてオカルト、怪奇ものっぽいのも描いたりして、そうした表現に独特の雰囲気、危うくて、そしてちょっとエロティック、そんな匂いがただようところがすごく私をひきつけるのですね。ええ、『寝ても醒めても』、最高でした。表題作『寝ても醒めても』はオカルト風味のミステリ仕立て。ミステリを読みつけてる人なら仕掛けを見抜けたりするのでしょうが、さっきもいいましたように私はすっかりやられて、いやあ、うまかった。『ユメノオトシゴ』はオカルト色強めですね。この2作は、自分が制御してるつもりでいたもの、けれどそいつは到底人の手に負えるようなものではなかったのだ、そうした深淵のようなもの感じさせるところがあって、ああ、これも陽気婢という人の味だと思います。そして、『エテガミ』、あふれんばかりのロマンティシズム。

ええ、陽気婢らしさを充分に味わえる素敵な一冊でありました。

2011年3月7日月曜日

『まんがタイム』2011年4月号

『まんがタイム』2011年4月号、発売です。表紙、テーマは入学あるいは新入社員? 中央に、ちょっと懐かしい蛮カラ風のおとぼけ課長があって、そのわきにはフレッシュな印象与える『みそララ』のヒロイン3人組。でも、これは特に入社のころっていう感じではないですね。そして、むんこ新作『ナイショのおままごと』の告知があり、『わかば先輩未満』、『ソフテン!』のカットも載っています。

『華園の微男子』、お、これは面白いです。新入部員を獲得せんと頑張っている様子を見て、ボクもどこかに入ろうかなんていってるけど、この学校で男子を受け入れてくれる部ってあるんかいな。そう思ってたら、やっぱりなさそうよね。しかし、どこもかしこも排他的ってわけじゃないんですね。やたらアグレッシブな調理部。美術部だってフレンドリーですよね。運動部は、まあ確かにちょっと一緒にってわけにはいかないか。しかし、最後のあやめの一喝。これは見事でした。こういう凛々しいお嬢さんは大好きです。

『こてこてふぁみりあ』、短期集中連載です。家族で大阪に引っ越しするっていうんですが、ただ引っ越すだけでなく、妻の実家に住むという。それが嫌だっていうのが、当の妻本人で、夫はというとやけに乗り気なんですね。さて、妻の両親、孫がくるっていうんでえらいことはりきってまして、しかし見た目にも夫婦漫才みたいですね。妻も可愛い、その子も可愛い、ほのぼの系の漫画ですね。こてこてとタイトルにはあるけれど、えげつないといった印象はなく、楽しく読めそうに思います。

『にこかみ』、これはゲストなのかな? 天界から幸福神の子がやってきた。見た目にはおとなしいお坊ちゃんって感じの神様。訪れた家は、Webデザイナーのお姉さん。どうも仕事に追われて、片付けやらなんやらまで手がまわらないみたい。で、その神様の息子ニコとヒロインあかりの姉ゆかりふたりで家を片付けたりしてる。この子とあかりの同居もの、って感じなのでしょうか。で、あかりを仕合せにするということみたいですね。まだまだ一人前とはいえないニコが、どうやってあかりを仕合せにするのか、ちょっと面白そうです。

『ととと!』、ゲストです。新人まんが大賞の上期最終候補だそうですよ。背は低いけど、ケンカが強い不良少年、椎名茜が主人公。でも、この少年、なんのかんのいって悪いやつじゃないよな。ゆう子という幼なじみ? 女の子がいて、なにかと世話やいてくれる。現代の『Theかぼちゃワイン』って感じ? しかし、この女の子、ケンカしている茜を見て、止めるっていうの、ケンカをではなく、相手の動きなんだ。おとなしい風で、けどおとなしいばかりでないヒロインっていうのはいいですよ。

PEACH!!』、この焼きウニのうまいこと…って、もしかして『ドラえもん』オマージュなのでしょうか。ウニ三昧。見た目に魅力的で、そしてあの和菓子屋の話思わせる展開、よかったですよ。しかしこの人の漫画は、なにかお腹がすいてきますね。

  • 『まんがタイム』第31巻第4号(2011年4月号)

引用

  • 川島よしお「PEACH!!」,『まんがタイム』第31巻第4号(2011年4月号),198頁。

2011年3月6日日曜日

『まんがタウン』2011年4月号

『まんがタウン』2011年4月号、発売されています。表紙、メインは山田のり子ですね。『主任がゆく!』北見主任とコラボだ、であるそうです。あの人、好きなので嬉しいです。テーマはお花見なのかな? なんなのだろう。山田のり子は着物を着ていて、手前にはしんちゃん、奥にはネクタイを頭に巻いて、コップ酒、踊っているかりあげクン。また『ちはるさんの娘』のカットもありますね。全体に桜を散らした、春の表紙です。

光の大社員』。あの猛犬ワンコちゃん、多分いろいろ問題があって現実におもちゃとして売り出すことは無理っぽいと思うのだけど、こういうのあったら、ちょっと欲しいかも知れない。いえね、ちょっとブラックといいますか、洒落のきついおもちゃですけど、なんか面白い。それに、可愛いなって思うんですね。実際あったら、買っちゃいそうな人、いると思うんですが、誰か作っちゃくれないかな。さて、ちはるさん。社長いわく眼鏡がだいたい8割だそう。それはいいすぎだ! だって眼鏡かけてなくてもキュートじゃないか! といいながら、眼鏡のちはるさんは5倍くらい可愛いな。ええ、眼鏡8割です。

三色だんご』はテレビのデジタル化を扱ってて、なんと、今、アナログはこんなことになっているのですね。突然砂嵐になったかと思ったら、アナログだからとくる。きっと、このお母さんみたく、あわてちゃったりする人、あるんでしょうね。地デジカ、色違いのやつがいるとか知りませんでした。うちは、メインのアナログテレビが壊れちゃったのでデジタルテレビに買い替えたのですが、ぎりぎりまで粘ろうっていう人、やっぱりあるでしょうね。でも、デジタルでテレビを見る癖つくと、はやく買い替えた方がいいよって思ってしまうんですよ。おそらくは『三色だんご』でのテレビの話、続かないと思いますけど、デジタルになればなったその時の話があってもいいなって思いました。

『飼っちょるハムスター』、最終回でした。なんかね、突然延岡城跡に来ています、とかいって、観光案内みたいな展開、どういうことなんだろう? と思ったら、なるほど最終回だからなのか。パクプクも多少は話にかかわってくるけど、基本は延岡案内。作者の地元愛? そんなの感じて、なんだか面白かったです。あの動物園の話とか、見た目から40代といわれてもおかしくなく思えるヒロインですけど、思えば高こ、うわ、中学生か。すげえな。見てきたような口ぶりとかね、面白かったです。不思議な味、わりと嫌いではなかった。煽りにはまた会う日まで、とありますけど、いずれまたお目見えかなうといいなと思います。

『せんせといっしょ!』、花粉症の話、面白かったです。花粉症になってしまった莉緒。ああ、これは怖いですよね。私は今は大丈夫だけど、明日の自分はどうかわからない。なってしまってはじめてわかる。そんな花粉をめぐる情景のいろいろ。花粉をはらう様子をけんかしてると勘違いとか、あくびを薬のせいにするとかね、シンプル、わかりやすい、そして面白い。大変よかったです。でもって、あの風邪でしたっていうのね、あの最後のちょっと慌ててる莉緒先生が、ああ、ちゃんと先生やってるんだなって思わせてくれて、よかったんですね。

  • 『まんがタウン』第12巻第4号(2011年4月号)

2011年3月5日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年4月号

『まんがタイムジャンボ』2011年4月号、昨日の続きです。

『すいーとプロミス』はホワイトデーのお返しの話であるのですが、光介、綾に返すつもりではいたけれど、椿のことは忘れてた。っていうか、あれはわからんわ。でも、あんなチョコレートで、しっかりお返しねだるところを見ても、椿は光介に甘えちゃったりなんかしてるわけで、さらにはあんなに怒っちゃう。自分は光介の特別、ないしはかなり近しい存在である、そんな意識があると感じられて、それがすごくいいんですね。あの、もっふもっふと食べてるところも可愛いし、いや、もう、光介、最終的に姉か妹、どちらかを選ぶことになったりするんだろうか。妹を選んだら、なんか命がなくなりそうな気もするのですけれど……。最後の、茶碗トレードの罠、あれは面白かったです。

『でり研』は皆でお花見。で、この花見の様子、これが単行本の表紙になっているわけですか。凝ってますね。海原それから井ノ頭の服装、そして鯛焼を箸で食べるお嬢。これが表紙と同じなんですね。表紙の、ちょっとゴージャススタイルの海原さん、これが可愛いんですよ。魅力的だなって思ってたんですね。さて、大仏くんに思いを寄せるふたり。井ノ頭と海原ですけれど、井ノ頭がリード、大仏くんも可愛いなと思っている、そんな描写もあって、ほんといい感じであるわけです。対して海原に関しては、ヒャッホーウフフッ、だったり黒髪乙女ぺろぺろー、だったりするわけだからなあ。変態的なこといってるのは浦飯屋で、大仏は多少はましなんですけれど。しかし、ずいぶん違ってる様子。でも、その姿、雰囲気が好ましい、そんな風に思われてることは確かなんですよね。加えて、田尾先輩と浦飯屋、このふたりの関係も、なんだかちょっとよいなって思うんですね。

『輝け☆星の川高校自由形』。最初は変な娘としか思えなかった菊池乙女が、だんだんにいい子だなあって思えるようになってきてるのが実によいです。今回は、いや、今回もでいいかも知れない、泳ぐよりもぐだぐだ寝ている、そんな話だったのですが、中島の煽りにのせられてプールに飛び込み、溺れた翼。彼を助けるために飛び込み抗議する乙女がすごくよかったんですね。まあ、すぐに台無しになるんですけど、その台無しも含めてすごくよかった。しかし、翼、彼にとっては双葉ばかりが重要で、ちょっと乙女がかわいそうかな、なんて思ってしまうんですね。

『パドラーズハイ』、次回で終了なのか。『ナイショのひめねこ倶楽部』と『あまぞねす?』、それから『アイスボーイズ!』が最終回。ああ、終わったのは仕方ないとも思う。でも、好きだったり、最近とみに面白くなってきてる、そんなこと思ったりしてたものだから、ちょっと残念に思います。また、『パドラーズハイ』、これも唐突に終わるという印象で、もうちょっといろいろなエピソード、膨らませそうな雰囲気を感じていたものだから、本当に残念。ええ、もうちょっと長く読んでいたかったのですね。

『書店の古本さん』、ゲストです。ヒロインは古本新、こもとあらた、であります。書店の求人に応募。名前が面白いからと採用されて、しかしこの人、本に対する愛情、並々ならぬものがありますね。というか、情報を伝達するメディアとしての本が好きなのではなく、物質としての本そのものが好き、ある種のフェティシズムを感じさせます。伝統的といいますか、オーソドックスといいますか、そうした雰囲気も感じられる漫画です。だから『ジャンボ』でなく、他の系列誌でも問題なさそう、そんな感じがしました。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第4号(2011年4月号)

2011年3月4日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年4月号

『まんがタイムジャンボ』2011年4月号、発売されました。表紙は、チアリーダーでありますか。『じょしもん』美々と『レーカン!』天海さん、ふたりがメインといった感じ。いや、しかし、こんなにアクティブな天海さん見たのはじめてじゃないか? そして、『中2限定!?ガールズトーク』の3人がいて、『おねがい朝倉さん』は白い詰襟、凛々しく応援団であります。右隅には『でり研』1巻の表紙が載っています。

『半透明勤務薄井さん』、なかなかによいですよ。ヒロイン麻生紅、お婆ちゃんから職場の様子を写真で送っておくれといわれて、素直に写してみたのはいいけれど、やっぱり薄井さん、写らないんだ。心霊写真になれないことにショックを受ける薄井さんだけど、それって特殊技能だったのか。しかし、薄井さんじゃない心霊写真は壁の染みだっていう、幽霊がそこにいるのに冷静な判断がなされるとか、面白い。でもって、気持ちが高ぶると写る薄井さん。けど、一部だけっての、なんかね、線入れるの忘れて下絵を消したみたいになってて、面白い。でも、あの表情だけが写るの、可愛い。ほんと、いいお嬢さんですよ。最後、お婆さんにその様子が届いたのは、よかったなあ。ええ、よかったです。

『うれすじ!』、ゲストです。こんびにおとぎ草子、コンビニものの漫画です。登場人物は吉備桃、足柄金、そして志摩浦、みな女の子ですね。個性的。明るいのはいいけど、店のおでん食べちゃったりする桃、しっかりものでやたら凛々しい金、そして発明大好き浦、なかなかににぎやか、悪くないですね。そしてオーナー、この人はかぐや姫なのかな? 輝夜さん。なかなかにゴージャス、花びら舞う中を登場するってんですね。ええ、悪くなかったです。

『はなな大増刷!!』、いいですよ。面白い。今回は自宅がメイン、郁子ちゃんの様子が描かれまして、スケジュールの調整しくじって、えらいこと忙しいってんですね。3日で3時間睡眠。って、それ死ぬから。危ないから。寿命縮むから。しかし、栄養ドリンク頼みでゼリー飲料で食をつないでる。いや、ほんと、こうでもしないと乗り切れない局面ってあるんだと思うんですけど、ほんと、大変だなあ。で、はななが郁子ちゃんのこと助けたいと思う、その気持ちが先生の持ってたデジタルコミックの本、それ見て一気に盛り上がるところとかね、こっからの展開、すごく面白かった。はなな盛り上がり、そして今度は先生が盛り上がる。いやあ、これ、いつかちゃんと出会う日がくるんでしょうね。で、知り合いだったってわかるわけだ。すごく楽しみ。今回のラスト、あの力尽きてしまうところとかね、なんかすごくよかったです。

『天文むすめ』、この扉! いったいなんのご褒美なのでしょう、それくらいに素敵。いやもう、角縁のすばる、丸縁の織姫、どちらも素敵。すごくキュート。うわあ、落ち着いて凛々しいすばるに、ちょっと神経質な感じもある織姫、ああもう、可愛いなあ、ふたりとも。さてさて、今回は花粉症の話題。私、珍しく花粉症はないんですけど、だからやっぱりすばるの気持ちはわからんのでしょうね。でも、弱ってるすばる、可愛い。うん、新感覚。注射苦手とか、見た目しっかりしてるのに、弱点とかなさそうなのに、実際にはそんなことないっていうのね、いや、ほんとよかったです。そして面白いのは織姫。この人、本当にすばるのことが好きなんだな。連日通いづめって、涙なくしては見られないな。いじらしい、いや、重いっちゃあ重いんだけどさ。でもほんと、この人も可愛い人だと思います。ちょっと素直じゃないけど、それがことさらに可愛さを引き立ててる、そんな風に思うんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第4号(2011年4月号)

2011年3月3日木曜日

『まんがホーム』2011年4月号

『まんがホーム』2011年4月号、昨日の続きです。

『ミライカナイ』は花見であるのですが、おおう、なんと、フェイたちの未来っていうの、どうもバラ色の未来! ってわけではないみたいですね。以前、除夜の鐘の風習がなくなってるという話もありましたけど、桜もそうなのか。除夜の鐘は文化がすたれたわけですけれど、桜に関しては自然破壊? それとも種の限界? 貴重になってしまったために桜は管理されて、近付くこともできないっていうんですね。こういうことが積み重ねられることで、なんでフェイが過去の時代、つまり現代にやってきたか、なんだかわかるように思うんですね。しかし、今回、フェイもムーも楽しそうで、そしてヒロシの気持ち、あ、やっぱりそういう方向でいきますよね。ええ、なんだかちょっとわくわくさせられました。しかし、フェイを気づかうムー、なんかよかったな。ええ、なんともいえず好きな漫画です。

うちの夫婦な生活、特別企画であります。おーはしるい、むんこ、宮原るり、芳原のぞみ、小石川ふに、5名の夫婦な生活が描かれて、いや面白かった、芳原のぞみ。結婚式用に漫画の小冊子作ったっていうの、集中が続かない新婦と、延々作業可能な新郎。これ、新郎は新郎で可動限界を超えて作業してぶっこわれるタイプじゃないのんか? で、私はそんなタイプなんですよね。いや、ほんと、面白い。そして、小石川ふに、夫の人も漫画家でいらっしゃるとか。この、好きなアイドルの歌を聴かせるっていうの、好きなものを妻にも好きでいて欲しいんでしょうね。なんだか気持ちわかります。愛されてんだなあって思って、これもまた面白かったです。

『おきばりやす』、まめ富ちゃんも晴子さんもおねえさんになって、けどそんなには変わってなくてちょっと安心です。でもね、舞妓になると入門した時の様子とか、そういうの描かれてみれば、たしかにお姉さんになっていってるんだな、そんな風に思えてきまして、それからおしぼりのうんぬんのところとか、余裕が見える? 食器重ねるお客をとめるふたりなんかもね、しっかりしてる。ええ、まだまだ発展途上だけれど、少しずつでも前へ進んでる、そんな様子が見えるのがいいですよ。でだ、晴子さん、普段の格好も、それからパフェにおののいてるところも、えらいこと可愛くて、いいですね。ええ、すごくいい。私、この人が好きなんですよ。しっかりもん。ちょっと冷たく見えるけど、そんなことないっていうのね、ほんと、いいと思います。

で、あのエビフライパフェ、からあげパフェですけど、うへー、この店は知ってるし、何度も前通ってるけど、そんなメニュー出してたんだ。知りませんでした。驚きです。

『あゆみさんは心配性』、なかなかにいいですよ。心配性というか、弟をかまいたくて仕方ないって感じのお姉さん。弟は一人前あつかいされないわけだから、さぞや面白くないでしょうけど、それでもうまいこと共存してるのがいいなって思うんですね。しかし、「忘れ物」、あれは面白かったです。

  • 『まんがホーム』第25巻第4号(2011年4月号)

2011年3月2日水曜日

『まんがホーム』2011年4月号

『まんがホーム』2011年4月号、発売されました。表紙は、どうやら春一番ですね。軽やかに駆けている『らいか・デイズ』らいかをメインに、桜の花びらあびる『笑って!外村さん』、春一番のうちわをかかげた『そよ風そよさん』、花粉を防御? 『椿さん』。そして、マリリン・モンローみたいになってる『夫婦な生活』みえこさんですよ。スカートひらり心ふわり、だなんてコピーが踊ってますが、ここまでひらりだと、ふわりどころではないみたいでありますね。

笑って!外村さん』、おお、新登場人物であります。美術の先生、吉永先生とおっしゃるらしい。外村さんが先生の机を触っていたと聞いて、あわてるでなし、むしろお礼をいうっていうのね。なるほど外村さんに理解者があったのか。なんだか緩い先生。むしろ外村さんにお世話になってるって感じで、机の上かたづけてもらったり、スカートのホックなおしてもらったり、けど服装なおしてもらってるのがシメられてると勘違いされるっていうのね、あと、タバコの注意とかもね、外村さん、可哀そう! とか思っちゃうんだけど、でもそれでも、ちゃんと外村さんのこと理解してる人がいるってこと、それはとてもよかったなあ。しかし、外村さん、本当にいい子。ええ、本当にいい子です。

『センセイあのね?』、これ最高だ。つぐみのことを好きな人がいる。男の人!? と思わせてお姉さまなんですけど、このお姉さまとの出会い、背が小さくて物静かな髪の長いかわいいお姉さまの気持ち、それがつぐみの気持ちにつながって、共感したりね、すごくいいんですね。でもって、つぐみさん、ものすごい人気。あの卒業の風景、いいですよね。そして早乙女とのこと。先生に思いっきり誤解されてるわけですけど、この状況、いつ、どんな風に解消されるんだろう、するんだろう。このへんの展開、どうなるか、楽しみですよ。

『まりかちゃん乙』は花粉症の話。扉のゆなさん、めちゃくちゃ可愛いな。で、本編まりかちゃん。えらい装備でやってきたわけだけれど、けどこれを上回る装備も今や存在するから、きっとまりかちゃんも大丈夫、花粉症がつらいんだなって思ってもらえますよ。でも、有名人気分で登校とか、やっぱりまりかちゃん、可愛い人だと思います。ちょっとうざい女の子。くしゃみのくだりなんて、まさにそんな感じなんですけど、でもこういうのがすっかり可愛く思えるようになってしまったんですね。あの、鼻にティッシュ詰めて、くしゃみ出そうになってる顔とか、ほんと可愛いと思います。しかし、あの悲劇。ほんと、えらいことになってますね。

おしのびっつ!』、くないの身体能力、あんなにも知れわたってるのか。って、知れわたりますわなあ。電車で数駅とかいう距離を普通に走ってきてるっていうんだもの。しかも計時までしながらって、かなりの本気に見えますでしょうし。で、先輩とジョギングするっていうんですが、あのしのぶを陥れる手口、もう完璧でした。それでもって、3段ぶち抜きのくないの可愛いこと。運動得意な女子って魅力的ですよね。いやもうほんとそんな感じで、しかしこの人は運動性能高すぎです。それからテンションも高すぎ。でもそんな、ばたばたわあわあと元気なくない、その様子がいいんですね。

  • 『まんがホーム』第25巻第4号(2011年4月号)

2011年3月1日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2011年4月号

『まんがタイムきららキャラット』2011年4月号、昨日の続きです。

『ユメミルかねこ』、ゲストです。幽霊女子高生の話。通りがかった霊園、叫び声に覗いてみれば、お墓から幽霊の女の子が出ようとして、つっかえていた。この子が転校生としてやってくる、そんな話であるんですね。幽霊、金子夢見。高校入学目前で死去。けれどどうしても高校生になりたいって神様にお祈りしてたら、願いがとどいてめでたく高校生として学校に通えるようになったっていうんですね。その秘密を知るのは、朝に出会った太田ありさ、そしてその友達の裕理だけ。可愛い絵、キャラクターもうまいこと動いてて、面白かったです。絵も、ちょっとかすれた感じというか、独特の雰囲気があって、こういったのもまたよいと思います。

ひよぴよえにっき。』、最終回でした。はるのために誕生日のお祝い、こっそりと準備しているちあき。ばれちゃいけない。けど、はるには勘繰られて、その右往左往してるちあきがやたら可愛くって、ほんとこういう雰囲気、気持ちの描かれかたが好きでした。誕生会の風景、あのローソクを横から吹き消されちゃうってのは、ほんとポピュラーな事故ですよね。そしてちあきのプレゼント、ああこういうのも実にらしい。ええ、実にいいですよ。そして、絵日記。ああ、こうしてタイトルが生きてくるのか。最後の最後までほのぼのとして、ちょっと年の離れた姉妹の関係、あたたかみのある、いい話でありました。

アクアリウム』、素晴しいな。もう、1ページ目、ゆうの電話をうけるさおり、その描写でもう撃沈ですよ。いやもう今回は、ユキちゃんにピッと指たてて台詞横取りするさおりとか、さおりに自分に質問するようにうながすゆうだとか、そして水槽の前で眠ってしまったふたり。強烈、鮮烈、素敵すぎ! ああ、もう! とまあ、絵的な威力もすさまじかったのですが、内容もなかなかのもの。ゆうの電話に誤解するよしあき。振り回されるユキちゃんも面白いんだけど、こうした恋の気持ちもやもやとさせている男ふたりがいる反面、その思いを向けられた女の子ふたりは、そうした気持ち、まったく気付いてないですよね。友達、さおりはゆう、ゆうにはさおり、それでもう気持ちが一杯になっちゃってるんですよね。水槽、アクアリウムが繋いだ友情というと、あんまりに簡単すぎてふたりの関係を表せてないと思う。そんなふたりの様子、気持ちがつながったと思ったら、ぐーっとホットになっていって、それがもう最高なんですね。もう、面白い。けど、そうした言葉では追い付かない。胸の奥が、ざわざわしてわくわくする、そんな気持ちで、なんだか私も嬉しいみたいなんですね。

『かためで!』、今回はいい感じに刀が活躍してますね。新キャラクター、こゆりが登場して、体育の授業、ひとりジャージを着てる女の子。刀とか隠し持ってる。さて今回の刀の見せ場はカッティング。体育の計測の一項目なんですけど、射出されるボールを刀で斬るというのですね。というわけで、さやかさん大活躍。ええ、私、この人の刀がらみの話、好きなんですよ。建物真っ二つにしたり、車も斬ったり、今回も見事にそんな感じ。いやほんと、わくわくしました。楽しかったです。

『平成生まれ』、面白いです。佐藤と四村の関係がいいなあ。あの、四村の冷たく佐藤を見る目、あの表情が固定されてるのも笑ってしまうんですけど、あの佐藤のするモノマネ、あれがよかった。最初ので、訴えるぞ。で、次のもまた捏造なのかと思ったら、ええーっ、あんた自宅ではそうなんか。ものすごく意外。これまでに無表情な四村を描いてきたからこそ、この威力って感じですね。見事、やられました。

『びりけん。』、ゲストです。ビリヤード部の漫画です。タダメシをかけた勝負をふいにされて、その落とし前、ハンデつけるから勝負なさいっていうんですね。まったくの初心者と経験者の勝負。これはまったく相手にならないか、あるいは初心者ながら意外な冴えを見せるのか、どちらだろうと思っていたら、まずはへろへろ、続いてスクラッチ。ええ、前者ですね。そして先輩の技術に魅せられて入部。この流れ見るに、真面目に部活ものになりそうですね。キャラクターは可愛く、けれど動きのあるスポーツ、ゲームを見せるには少し表現が追い付いてない嫌いもあるのですが、でもこうしたところは回を重ねるうちに解決しそうです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第4号(2011年4月号)