2007年8月15日水曜日

あずまんがドンジャラ大王

 今、少しずつ自室の片づけをしているのですが、そうしたら結構懐かしいものが出てきましてね、今日見付けたのは『電撃大王』。なんでこれが懐かしいかといいますと、『あずまんが大王』の最終話が収録されているやつなんです。読者全員サービスがあったんですよ。『サクラ大戦』と同時上映されたショートムービーのDVDが手に入るって話を聞いて、どうだろう微妙かなあとは思ったんですが、けど最終話収録の雑誌を持つのも悪くないと思ったものだから購入、全プレにも応募したのでした。こうして振り返ると、私は『あずまんが大王』好きだったんだなあって今更ながらに思います。ちゃんと、全巻きれいに揃えて残してますからね、2セット。2セット!? ええ、2セット。なんか私、変なこといってるかなあ。好きな漫画が2セットあるのは、そんなにおかしな話じゃないですよ。

Piece of donjara冗談はさておき、『あずまんが大王』最終話収録の雑誌見てたらですね、連載は終わるけどゲームで会えるよ! みたいなのりで『あずまんがドンジャラ大王』が宣伝うたれてまして、あっはっはっ、『ドンジャラ大王』だよ。懐かしい。あのちょっと地雷系のゲーム。クソゲーとまではいわないけれど、これが『あずまんが大王』じゃなかったら絶対買ってなかったぜ、というような類い。あれ、2002年発売だったのかあ。今から5年前。初回限定だったっけ? ドンジャラの牌を貰ったことも懐かしい。私はちよちゃんの7を貰って、えーっ、ゆかりちゃんがよかったなあなんて、ちよファンに殴られそうなこと思ったりしたのですが、けど今となれば、主役(だったと思うんだけど)のゆかりちゃんではなく、『あずまんが大王』の顔ともいえるちよちゃんだったというのは、むしろ逆によかったかななんて思います。いや、多分どの牌だったとしても、よかったって思ったろうと思うんです。

『あずまんがドンジャラ大王』は、あの簡易麻雀であるドンジャラを『あずまんが大王』キャラでやるというゲームで、けど残念なのは対戦ができないことですね。仕方ないんです。ドンジャラだとどうしても手牌が見えてしまうし、ハードもPlayStation、ネット対戦なんて無理でした。だから、もっと一人遊びに特化されたもので作られてたら印象も違ったと思うんです。あるいは、当時にNintendo DSのようなハードがあったらと思います。通信対戦ですよ。WiFiでもいいし、ワイヤレス対戦でもいいし。ダウンロードに対応とかしてたら最高よね。けど、こうしたキャラものはどうしても一発勝負だから、DS版なんて一生待ってても出ることはないわけで、残念だなあって思います。

ゲームとしては非常に残念なできだった『ドンジャラ大王』ですけど、記念物としてはまあまあだったかなって思います。たまには思い出して、ちょこっと遊んでみてもいいかも。やり込み要素がないってことは、ちょこっと遊ぶには最適ということだろうと思いますから。漫画読んで、ちょっと遊んで、当時思い出して、ああやっぱり好きだわって、この漫画が、この漫画の登場人物たちが、本当に好きだわって思う。そんなきっかけになってくれるとしたら、このゲームもそんなに悪くないなって思えますから不思議です。

2007年8月14日火曜日

よつばとリボルテック

 この間、映画にかこつけてトランスフォーマーのおもちゃをざっと見てみましたけど、あの時心の底から思ったのは、自分にはトイ属性がなくてよかったというものでした。だってね、捨てられない本や雑誌に囲まれて、部屋の容積にチャレンジする日々を送ってきて、もううんざりなんですよ。本、雑誌だけでもこれなのに、加えておもちゃの蒐集はじめた日には破綻まっしぐらです。なんといってもトイはかさばりますからね。大きさがある。収納が大変だ。私のことですから、絶対に箱とか捨てないでしょうしね。それにやっぱりトイとなるとディスプレイしたくなるじゃないですか。場所がないのというのにね! だからトイに興味を引かれつつも、それほどにまで欲しいと思わないという自分のへきに、心の底から安堵ですよ。いや、マジで。冗談や笑い事でなしに。

けど、ちょっと興味のあるトイがあるんだー。その存在をはじめて知ったのは、あずまきよひこ.comのエントリーで。もうここまでいえば勘のいい人ならわかるはず。そうリボルテックよつばだ。

正直これには驚きましたね。リボルテックっていうのは、フィギュアでおなじみの海洋堂のリリースするアクションフィギュアのシリーズで、なにがすごいといってもその完成度というか関節の稼働範囲というか。想像を絶するハイアクション、魅惑のポージングを決めることが可能なのです。けど、最初はロボットばっかりでしたよね。スーパーロボット系が多かったかなあ。私なんかはまさにそのスーパーロボット世代ですからね、ゲッターロボなんて見ては、すげーなー、かっこいいなあと思っていたのでした。

でも、買うまでには至らなかった。だって、ゲッター1買ったら、ゲッター2ゲッター3と欲しくなるのは必定。で、三つも買えば後は転がる石のごとく。あれもこれもと手を出しはじめて、うちがリボルテック屋敷になるのもそう遠い話ではないでしょう。だから、欲しいかもなあと思いながら、手を出さなかったのです。

ところが、よつばにはやられましたね。思いがけない切り口。これって、リボルテックセイバーはじめて見たときにも思ったんですが、うほっ、こんなのありなのか! って感じ。『Fate/stay night』てのが一体なんなのかまったく知らないというのに(ゲームがオリジナルなの?)、これ欲しい! と思ってしまうくらいに魅力的でした。

閑話休題。以上のようなわけで今わたしはよつばとリボルテックが欲しいわけです。いうまでもなく私は『よつばと!』の読者であるわけで、しかも非常に高く買っているわけで、そこへ前々から興味のあったリボルテックでよつば! 価格は手ごろで、できも悪くなさそう。これは買えっていってる!?

なんか、ダンボーも出るらしいですね。正直、ダンボーはかなりのお気に入りキャラだったので、欲しい……。でもこれらを買うことでたががはずれリボルテック屋敷になる危険性が……。迷う、本当に迷いますね。

2007年8月13日月曜日

ARMORED CORE — TOWER CITY BLADE

 書店での衝動買い、といいたいところですが、実はちょっと迷ったんです。タイトルに『アーマード・コア』。フロム・ソフトウェアの誇るロボット搭乗型の一人称視点シューティング。面白いゲームでしたよ。私は2のラインしかやってないのですが、非常に硬派なゲームでしてね、オートロックオンなんてそもそもはじめから存在しない。レーダー横目に見ながら敵の位置を随時把握し、敵弾回避しつつ敵影を真っ正面に捉え続けないといけない。焦って撃ってもかすりもしない弾丸。だから追尾型のミサイル頼りであったのですが、けど敵も上級になってくればやすやすと回避しやがるんですよね。全然相手にならない。なので、コンテナ射出型のミサイルをコンテナごとぶつけるという一発大逆転狙いで挑みまして、数時間の再チャレンジの末にランカー一位をようやく降して — 、あんときは知恵熱でましたね。

と、こんな具合に恐ろしく熱いゲームなのです。それがコミック化されたと知って、やばいなあ、地雷じゃないかなあって、そんな風に怖れたのですね。

でも怖れながらも買ってみました。以前、AC4だったかなの広告チラシに載っていたノベルっぽいのがちょっと面白かったりしたものでしたからね。だからそういう雰囲気、のりがあればいいかなと思って。けれど不安要素は確かにありました。まず帯:

いつもとはちょっと違った世界でのACになったと思いますが、そのこと自体を楽しんでいただければ、幸いだと思います。

〈株式会社フロム・ソフトウェア/プロデューサー鍋島俊文〉

これ、あんまり強気とは思えないですよね。真っ正直に解釈するなら、ゲームとはとにかく違うけど、漫画は漫画と思って楽しんでくれ、といったような、読者に割り切りを要求してるように読めてしまいます。で、おそらくこの感触は正しかったんじゃないかなあと思って、というのはやっぱりゲーム『アーマード・コア』とは違う雰囲気がする。もっと、こう、なんか、硬派さが欲しかったかななんて思ったりするんですな。

この感じは、昔、JICC系じゃないWizardry小説を読んだときにも持ったもので、まあWizなんてのは冗談も多い、おちゃらけたゲームであったりもするんですが、私が中学高校の時分にはそういう見方は少数派で、あれは濃厚なシリアスファンタジーなんだという、そういう態度で皆いたわけです。そんときに、なんだか妙に気合いの空回りするようなの読んで、駄目だこりゃ、って思った。そんな感じ。もっと、こう、なんか、足りないんだよ。もっと、こう、硬派さというか、重さっていうか、それが感じられないんだよ、物足りないんだよ。実にそんな感じであったのですね。

漫画版『アーマード・コア』は、まず紙数が少なかったと思うのです。限られたページの中で、メカアクションと人間のドラマを展開しようとして、けれど読者は、というか『アーマード・コア』のメインターゲットははっきりいってドラマなんてさほど期待してない、メカががっつりと描かれていればいいというようなタイプだと思うんです。息詰まる戦闘、弾雨を避け、敵に肉薄し、グレネードでもロケットでもぶち込んでやらあというような、そういう男臭いなにかを期待してたんじゃないかというところへ、父の敵だとか、父を超えるだとか、そういうちょいヒューマニズムっぽいストーリーが持ち込まれて、両方に煮え切らない感じが残って、なんだかなあって感じだったように思います。

ストーリー、ちょっとありきたりすぎるうえに、語りきれてないなって感じで、私はわりにベタは嫌いじゃないのですが、それにしてもベタすぎやしなかったかって感じで、けど多分これが『アーマード・コア』じゃなかったら、もしかしたら『フロントミッション』だったりしたら大丈夫だったかも? ちょっとそんな気もします。いや、FMがぬるいっていってるわけじゃないんすよ。FMなら、ベタでくさいドラマも充分内包できたんじゃないかなって。反面、あまりにストイックすぎるACでは水と油みたいな感じ。もっと、それこそ実録戦記物くさい、鉄と油の匂いの充満するような、言葉ではなくドラマでもなく、ドキュメンタリーチックにがつがつとメカの駆動する様を描いていくような、そんなののほうがマッチしたんじゃないかなあ。

でも、多分最大の問題は、アリーナのトップランカーが強そうに見えないところだと思います。トップに上り詰めようとする主人公たちを見ても、これなら勝てそうだなあって思っちゃう。ああいう機体を相手にするならって戦略立てて、頭の中で機体をアッセンブルして……。

ほんま、惜しいなあ。もしこれが『アーマード・コア』でなかったら、普通に読んで、普通に終われたと思います。けど、これが『アーマード・コア』でなかったら、気付かずに見過ごしたろうなあ。ジレンマですね。漫画としては、今の普通の水準だと思います。だから、本当に巡りが悪かったとしか思えません。

  • ARMORED CORE — TOWER CITY BLADE』氷樹一世作画 (株)フロム・ソフトウェア,後藤広幸監修・協力 (角川コミックス ドラゴンJr.) 東京:富士見書房,2007年。

引用

  • ARMORED CORE — TOWER CITY BLADE』氷樹一世作画 (株)フロム・ソフトウェア,後藤広幸監修・協力 (東京:富士見書房,2007年),帯。

2007年8月12日日曜日

姫ちゃんのリボン

    友人が日記で『姫ちゃんのリボン』にふれていて、あー、今『姫ちゃんのリボン』読んでんだ、なんて思ってちょっと懐かしくなってしまったのでした。『姫ちゃんのリボン』は集英社の少女向け月刊誌『りぼん』にて連載されていた漫画で、けどその知名度を一気に押し広げたのは、テレビにて展開されたアニメでしょう。ええ、見てましたよ。関西ではテレビ大阪とKBS京都の二局で放送されていて、私のうちでは両方入るから、時間差おきながら両方見ていました。そして、画質がちょっとでもいいほうをと思ってKBSを録画してたのですが……、一度オープニングが二度放送されるという放送事故がありましてね、内容はもうめちゃくちゃ! その後テレビ大阪が朝に前後編にわけて帯放送をしてくれたのでそれで補完したりしましたっけ。そんなわけで、私のうちには『姫ちゃんのリボン』の録画は二系統残っています。

けど、今や当時の録画したアニメを見ることもちょっとないなあ。時間もないし、なによりビデオデッキがちょっと怪しい。だからあれらの膨大なビデオテープはただ保管されるために保管されているという状態で、ちょっと切なくなりますね。きっと劣化もしてるでしょうし、今見るならDVD-BOXを買うのが一番いいんでしょうが、けど当時の放送にはコマーシャルがついてますからね。テレビCMってすごいですよ。如実に時代を語ります。おもちゃのCMはすごいリアリティをもって、当時のアニメを取り巻いた空気を明らかにして、ああ懐かしいなあっていう気にしてくれます。そしてその時間はもう取り戻せないと思い知らせてくれて、その切なさゆえに私はその遺物としかいいようのないビデオテープを保管し続けるのだと思います。無意味だと知りながら、記念物として残したいのだと思います。

アニメにはまった私は、その後原作の漫画にも手を出して、面白かったですね。確かにターゲットは若年層で、しかもかなり幼い感じ。かつて『りぼん』といえば、内面を深く掘り下げるような、むしろ問題作といってもいい? そういうものを連載していたりもしたのに、平成の頃にはずいぶん甘くなっていました。だってね、変身の呪文がパラレル・パラレル、元に戻るときには逆に唱えてねっていわれて、レルラパ・レルラパ、えーん、戻れないよー。ってそれはない。けど、そうした甘っちょろさも含めて愛していました。あのリボンがやぶけちゃった! って時も、ええーっ、なんて不注意な! などと思いながら、けれど木から飛び降りる途中の止め絵、私の好きなシーンであったりもします。ど、どうなるんだろう、っていうところ、好きだったのでした。

『姫ちゃんのリボン』のアニメを見たのは、前番組の『ゲンジ通信あげだま』の延長でですね。で、見事にはまって、原作読んで、先を楽しみにしてたらなんとこの水沢めぐみという人は単行本での描き直しが異常に激しい人でして、どれくらい激しいかというと、連載時には出てたけど単行本ではいなくなっちゃった人がいるくらい。五利先生のうちが燃えてしまうとこだったと思うんですが、えっとRMCでいうと7巻ですね、リボンの秘密を探る男の子がいたはずで、けど単行本収録時には影もかたちもなくなっていて、一体なんじゃそりゃー! と思ったから『りぼん』本誌の講読を開始した。深みにはまっていくって、こういうことをいうんですね。

けど、私が『りぼん』を買ったのは『姫ちゃんのリボン』の最終話数回前くらいからで、だから描き直しを怖れて買ったというその目的はほぼ果たされることなかったのですが、けどあの頃の『りぼん』は楽しかったねえ。あんまりに部屋が手狭になったので、心鬼にして売っちゃったんですが、空間の余裕さえあれば今も手もとに残してたでしょうね。惜しいなあ。甲斐性ないというのは辛いなあ、本当にそう思います。

『姫ちゃんのリボン』、内容についてはまるでふれてないですが、まあこのへんはいつか語ることもあるかも知れません。CD『マジカル・リボン・ツアー』の主題歌『君の瞳の物語』がスーパーでスペシャルに素敵だとか、本編にしても当時はまっていた発達心理学、そのパターンにばっちりはまっていてどうこうだとか、当時の友人といろいろ話したこと思い出しますな。けど、それはまあ、またの話。今日はこのへんにしときたいと思います。

  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第1巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1991年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第2巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1991年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第3巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1991年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第4巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1992年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第5巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1992年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第6巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1993年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第7巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1993年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第8巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1994年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第9巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1994年。
  • 水沢めぐみ『姫ちゃんのリボン』第10巻 (りぼんマスコットコミックス) 東京:集英社,1994年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第1巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1993年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第2巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1993年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第3巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1993年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第4巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1993年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第5巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1994年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第6巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1994年。
  • 山田隆司『姫ちゃんのリボン』第7巻 水沢めぐみ原著 (コバルト文庫) 東京:集英社,1994年。

CD

DVD

LD

VHS

2007年8月11日土曜日

まんがタイムラブリー

 本日『まんがタイムラブリー』、購入いたしました。9月号。先日いっていましたね。私のはじめて購入した四コマ漫画誌は『まんがタイムラブリー』1997年9月号だったって。そう、本日をもちまして私の四コマ漫画遍歴が十年を数えました。振り返ってみるとはやいようで短いなあ。あ、これじゃおんなじか。でも、本当にそう思うんです。気付いたらあっという間。もう十年読んでるの!? そんな感じ。けど十年前のラブリーを見てみると、今とはもう全然違って、連載陣が違うのは当たり前ですけど、それ以上に雰囲気が違うんです。当時ラブリーは、他の四コマ誌よりも可愛い系統の漫画を揃えて、冒険的な誌面を展開していたと聞くのですが、今見ると、やっぱり昔の四コマ誌の雰囲気が色濃く感じられて、それは逆にいえば、ラブリーのやろうとしていた路線は拡大強化されながら徐々に四コマのメインストリームになったってことなのかなあ。よくわかりません。わかりませんが、けど四コマ誌は明らかに変わったと思います。

なにが変わったかというと、やっぱり全般に絵がきれいなものが増えたってところじゃないかと思うんですね。きれいな絵で可愛いキャラクターも目に華やかで、漫画も単発のネタで勝負するのではなく、軽いストーリーをもって流れるようになっていて、それこそ『かりあげクン』みたいな四コマで完結してるタイプのもののほうが少数派といえるかと思われます。でもこうした傾向を持つ漫画は1997年時点のラブリーですでに多数を占めていました。けどそれでも昔のラブリーに古くささを感じるのだとすれば、絵が、漫画が今風でないということにつきるのかも知れませんね。だから今日買った2007年のラブリーも、2017年に見たら、ああ懐かしいな、ちょっと古くさいけどね、などと思ったりもするのでしょう。時の流れというのは、時にして残酷だと思わされます。

1997年には1997年のお気に入りがあったように、2007年には2007年のお気に入りがあります。単行本が出ているのはすでにしゃべったかまたはこれから話すこともあるだろう、だから現在単行本化されていないものを列挙してみたいと思います。この間始まったばかりの松山花子『MISHIMAデパート メンズ館』、ちょっとホモくさくておすすめ。トノ・アンナの『ヒーロー警報!』、ラブリー連載なのにちっともラブリーじゃないんだけど(主人公おっさんだし)、けどむやみに面白くていい感じ。そしてしまこ美季の『夜明けのダンディー』。このあんまりラブリーじゃない感じの漫画、三つ揃えてお気に入りです。ラブリーなのでお気に入りをあげるなら、テンヤ『先生はお兄ちゃん。』、辻灯子『ただいま勉強中』、矢直ちなみ『乙姫各駅散歩』でしょうか。『あさぎちゃんクライシス!』も好き、『ねこぶくろ』も好き。四コマじゃないけど『ネコのひとりごと』、『ミニっき えにっき』も大好きです。

こんな具合にほとんど好きな漫画で占められている『まんがタイムラブリー』です。このバランスが長く続いたらいいなと、今はそう願うばかりで、そして私の好きな漫画が多く単行本化されたらどれほど嬉しいだろうかと思います。

おまけ

ラブリー2007年9月号の掲載作を以下に記録しておきます:

まんがタイムラブリー2007年9月号 目次
タイトル著者Page
パニクリぐらし☆藤凪かおる3
MISHIMAデパート メンズ館松山花子11
スタミナ天使山田まりお17
ひまじん重野なおき23
先生はお兄ちゃん。テンヤ27
ヒーロー警報!トノ・アンナ32
どきどき女子寮ライフみずなともみ37
つなみティーブレイク胡桃ちの43
あさぎちゃんクライシス!弓長九天49
ただいま勉強中辻灯子54
天使な小悪魔芳原のぞみ59
Making OF 結婚式千里唱子65
どこ行く?鳴海柚来70
聖葵学園日誌 まなびや大乃元初奈75
美男子ごはん円山あれん81
夜明けのダンディーしまこ美季86
レモネードしおやてるこ91
サクラ町さいず松田円99
ミス・ポピーシードのメルヘン横丁山本ルンルン105
わいるど・わんだふる笹野ちはる121
カフェらった!柚月もなか126
ネコのひとりごとくぼた尚子131
Spring!!小池恵子147
ミニっき えにっきナントカ153
乙姫各駅散歩矢直ちなみ159
ナゾマチ365真人165
おしえて先生!牛乳リンダ170
ねこぶくろ下地のりこ175
ふかふかかわぐちけい179
こどもブロッサムマシュー正木195

私にとって記念号ともいえるラブリー2007年9月号、なんと私の名前が載ってます。やってくれるじゃん、芳文社!

2007年8月10日金曜日

かりあげクン

  私と四コマ漫画について語ろうというなら、絶対に外していけない作家がいます。それは誰かといいますと — 、植田まさしなんですね。植田まさしを御存じの方は少なくないと思うのですが、ほら四コマ漫画なんて普段読まないけど、植田まさしなら知ってるっていう人は結構いらっしゃいますから。有名どころは『コボちゃん』でしょうかね。なんてったって、アニメになっています。けどアニメといえば忘れちゃならない、実は『かりあげクン』だってアニメになってるんですよ。私が小学生の頃だったかな、『かりあげクン』がアニメになるってんでわくわくしながら放送を待って、そして幻滅。ありゃあひどかったよ。なんかどたばたしたいやな感じのアニメになってて、原作の地味ながらも笑いを押さえることのできない絶妙のおかしみが感じられなかったんですね。アニメになったら原作のよさが台無しなんてのは、今も昔もよく聞く話ですけど、『かりあげクン』は間違いなくその一例であろうなあと、今から振り返っても思います。

『かりあげクン』は、唯一うちで買っていた植田まさし漫画であったのでした。父がですね、会社で友人からか四コマの単行本を借りてかえってきたことがありまして、『フリテンくん』とか『キップくん』とか、とにかく主人公の名前(?)にくんちゃんを付けただけの、ひねりもなにもないタイトルが特徴のジャンル、くんちゃん漫画などといって揶揄されたりもするらしいですが、こと植田まさしに関しては一味も二味も違ってました。面白いのですよ。基本的にはナンセンスなギャグコメディで、『フリテンくん』あたりはその名の通り麻雀がテーマ、『キップくん』は鉄道マンですね。それぞれのシチュエーションで、悪ふざけする主人公がべらぼうに面白かったんです。とにかく笑ってしまう。『フリテンくん』なんて、麻雀知らない子供にはわからないネタが多いんですが、それこそ女性に体で払ってもらおうかなんて、当時の小学生にはかなりハードルの高いネタであったわけですが、わからないなりに読んでましたものね。女性の垂れ下がった乳房が千点棒に見えるというその落ちにしても、麻雀やりませんでしたからね、全然わからなかったけど、それでも読むのが苦にならなかった。それくらいに引きつけるネタの強さがあったってことだと思います。

子供にわかりやすく楽しみやすいといえば、やっぱり『かりあげクン』は特筆ものじゃないかなと思うんですね。かりあげといっても、理髪店ものじゃありません。独特の美意識でかりあげを貫く、かりあげ正太が主人公。普通のオフィス四コマなんですが、この男、とにかく悪戯ばっかりしてるんですよね。社長の訓示で、人のいやがることを率先してやりなさいといわれて、社長の仰せのままにと、毛虫使って女子社員を脅かしたりする、そういう男なんですが、不思議と憎めないキャラなのが植田まさしのよさなんです。本当に、なんだこの男、みたいな風にならない。とぼけていい加減に見せて、ちゃらんぽらん(ほんにゃらっていうべきなの?)な男だけど、それが許されるのは漫画としての質の高さゆえだったのかな。とにかく笑っちゃうんですよ。家族に心配されるほど声出して笑った。それくらいの爆発力あるギャグだったと思うんです。

最初は借りて読んでた『かりあげクン』でしたが、後に買うようになって、このときは父親をだまくらかして買わせてたんじゃなかったかな。そうしたら小学五年だったかな、六年だったかなの地蔵盆のくじで『かりあげクン』第8巻を引いちゃいましてね、おーまい、これ持ってるよなんていったのも懐かしい思い出です。

他にも、中学に入って塾に通うようになって、隣に座ってるやつとかりあげジョークを言いあうのが楽しかったっけ。鉛筆と消しゴムをくっつけたのがヒット商品になった、発想の転換ってやつですね、で、かりあげがほうきにちり取り付けて、使いにくいんだなんてうそぶいてる。これが我々の一等のお気に入りで、こうしたお気に入りのギャグを、ぽろっと耳元でささやくようにして笑わせるのですよ。楽しかった。塾行って遊ぶなよみたいな話ですが、でもこういうのも思い出じゃないですか。あの隣り座ってたやつ、名前忘れちゃったけど、元気にしてるかなあ。

途中、作者のパワーダウンを感じることがあって、そこで『かりあげクン』の講読は一旦ストップしました。その後、『まんがタイムラブリー』を講読するようになったのですが、けれど植田まさしのことは忘れていて、しかしじきでしたね。講読する四コマ誌が増えて、そうしたら植田まさしに再会、今も続いている『かりあげクン』に驚いて、そしてその雰囲気の変わってないことにも驚いて、実際、植田まさしは面白いと思います。かなりお歳なんじゃないかなあ。『かりあげクン』なんて二十年以上続いていて、けれどまだまだいけそうな雰囲気ただよわせていて、これは本当にすごいことですよ。もともと多作の作家で、植田まさしはネタ製造機を持ってるなんていわれるほどにばんばん描いていた人ですが、その底力は今もなお健在で、ほんとほとほとすごいやと感嘆するほど。実際、超人的だという気さえして、四コマというジャンルにおいても、また私の四コマ遍歴においても、決して外すことのできないビッグネーム、それが植田まさしという人であります。

  • 植田まさし『かりあげクン』第1巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1981年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第2巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1981年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第3巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1982年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第4巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1982年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第5巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1983年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第6巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1983年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第7巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1984年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第8巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1985年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第9巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1986年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第10巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1986年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第11巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1986年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第12巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1987年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第13巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1988年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第14巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1988年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第15巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1989年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第16巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1990年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第17巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1990年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第18巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1991年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第19巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1991年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第20巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1992年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第21巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1993年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第22巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1993年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第23巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1994年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第24巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1995年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第25巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1995年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第26巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1996年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第27巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1997年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第28巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1997年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第29巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1998年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第30巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1999年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第31巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,1999年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第32巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2000年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第33巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2000年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第34巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2001年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第35巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2002年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第36巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2002年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第37巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2003年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第38巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2004年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第39巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2005年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第40巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2005年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第41巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2006年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第42巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2006年。
  • 植田まさし『かりあげクン』第43巻 (アクション・コミックス) 東京:双葉社,2007年。
  • 以下続刊

2007年8月9日木曜日

ラディカル・ホスピタル

 ラディカル・ホスピタル』ではもう三回目? その上、以前に一度いったことの繰り返しになってしまうのですが、私と四コマ漫画の関係を語るうえで、この漫画は決して外すことのできない重要なタイトルだったりするものだから、やっぱりこうしてまた書いてしまおうと思います。ほら、先達て話していました、『まんがタイムラブリー』を買いはじめたのは今から十年前という話。最初、私は四コマ漫画といえばラブリー一誌で満足しておりまして、その他にたくさん出ている系列誌にまで手を伸ばそうなどとは思っていなかったんです。なにぶん数がいっぱいあってよくわからないし、またどんな漫画が掲載されているかもわからないし。読みたい漫画があれば、単行本が出るのを待てばいいやみたいに思っていました。けれどラブリーに『ラディカル・ホスピタル』がきて、そのバランスが崩れてしまったんですね。

単純な話ですよ。『ラディカル・ホスピタル』は系列他誌で連載されていたのですが、人気があったんでしょうね、新たな読者を獲得するための秘密兵器としてラブリーに送り込まれてきたってわけです。そして私はまんまとその策にはまってしまった。『ラディカル・ホスピタル』読みたさに購読誌を増やし、そうなればもう歯止めはききません、同じくひらのあゆの描く『ルリカ発進』のためにさらに手を広げるにいたって、そしていつの間にか芳文社の四コマ漫画誌ほぼ全部を講読するようになってしまったんですね。

いわばこの漫画が私のライフスタイルを変えてしまったんです。それまで程々のつきあいにとどめていた四コマ漫画との関係は一気に深まり、購入する単行本の点数も増えました。四コマの単行本買うために地上三十階書店に毎月詣でるようになって、そうなれば目にする漫画が格段に増えるわけで、さらに購入点数を増大させる……。今の私の漫画との関わり方の半分くらいは、『ラディカル・ホスピタル』に背を押されたために生じたように感じます。けど、それは別に『ラディカル・ホスピタル』に恨みがあるっていうわけではなくて、まあ感謝してるってわけでもないんですが、でもこの漫画がなければ、私の人間関係さえも変わってただろうなと思います。今出会えてる人の一部、結構な人数が、出会えないままに終わっていたかも知れない。そんな大きなきっかけだったんですね。

『ラディカル・ホスピタル』はその後も順調に巻を重ね、先日第13巻が刊行されました。読み返してみればずいぶんと雰囲気を違えていると気付かされて、例えば当初は医者がメインだったのに、今では看護師たちのキャラクターが医者をしのごうかというほどに大きく育ってしまっています。他にも、病院に働く様々な職種の人たち、そして名物患者等々、明らかに世界が広がっている、育っていると感じられます。この広がりこそは、この連載が続いてきた十年の時間(おっと、連載開始からまだ九年か)のたまものであるのだろうなと思えば、変に感慨深いではありませんか。そしてこれから先、どのように育っていくのか、広がりを見せるのかと思えば、その可能性さえもいとおしく感じるほどです。

2007年8月8日水曜日

だてまき。

 こんなかわいいおぜうさんが妻ならどんなにか毎日楽しいことだらう。いや、駄目かな? 私は背丈はあるけど(180cm)心が狭いからな、もしかしたら自由奔放なまきちゃんにはたえられないかも知れない……。なんてこと真面目ぶってしゃべるのも馬鹿馬鹿しい限りですが、けれど『だてまき。』に出てくるまきちゃんが可愛いのはもうどうしようもないことで、伊達まき、身長145cm。この人がヒロイン(ってのもなんかしっくりしない感じだけど)。そして登場人物はもう一人いて、まきちゃんの夫の伊達マサムネさん。この人身長185cm。そう、『だてまき。』は四コマにおいて一種ジャンルといってもよい身長差カップルものであります。それも男が長身という素直なタイプ。しかし、特筆すべきは登場人物であろうかと思われます。このふたりしか出てこないのですよ。本当に、このふたりで漫画が展開されていくのです。

こんなに極端ともいえるくらいに登場人物が少なくて、けれど私今までこの少なさを意識したことがありませんでした。それは、『だてまき。』という漫画の世界が、このふたりだけで充分に満足させられているからかな、なんて思うのですが、そうなんですよね、読んでいる私にしても、このふたりだけで充分すぎるくらいに満足しています。やさしく、むしろ甘い夫と、グータラで、どうしようもなくキュートなまきちゃんが、ふたりなんてこともないこといいあって、マーくんが一方的に食べ物とられたり、まきちゃんにふりまわされたりするという、それがなんでこんなに面白いと思うんだろう。ドラマチックな展開なんてもとよりないし、凝った設定もないし、萌えもおたく好みのネタも希薄だというのに、読んでいてゆったりと楽しみを感じられる。なんでだろう、よくわからない、けど私はこの漫画が好きで気に入っているってことだけでは、はっきりといいきれます。

このまきちゃんって人は、基本的に行動やら思いつきが可愛い人だと思うのですが、たまーに妙にしっかり書き込まれたりするところがありまして、それ見てるとああこの人は美少女美人なんだなって思わされて、けれどそうした要素はまずもって話には関わりなく、だって他にはマーくんしかいないから。マーくんはまきちゃんのことを可愛いって思ってるんですが、はじめて会ったときからそう思ってるんですが、けどそうしたことをあんまり口にはしないんですよね。愛を語らない。愛が盛り上がらない。けどその盛り上がらない中に、ふたりの繋がる心があるのかね? いいじゃないですか。こういう関係っていいと思います。愛や恋に揺れる心が翻弄されるまま駆け出すような漫画も、そりゃ読んでてテンションあがって面白いけれど、まったくといっていいほどテンションを上げようとしない、穏やかのんびり一辺倒の漫画もいい。読んでいてすごくいい、そう思います。

余談

私がこの漫画を気に入ってるのは、マーくんが決してまきちゃんの旦那じゃないってとこもあるんじゃないかなって思ってます。偉ぶらない、すごく対等な感じ。まきちゃんは嫁でなく、妻なんでしょうがそういう風でもなく、けどふたりはいいパートナーなんだって感じられる。この感じが好きなんだといっていいと思います。

あ、それから、私、お菓子食べるときはゴミ箱かかえてます。誰にゆわれたわけでもないけど、ゴミ箱なしでは食べられません。

  • オザキミカ『だてまき。』第1巻 まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2007年。
  • 以下続刊

2007年8月7日火曜日

さゆリン

  さゆリン』が完結、最後の単行本も発売されまして、ああ本当に終わっちゃったんだなあという実感がひしひしと押し寄せてきています。女子高生サユリとその友人たちが、特に盛り上がるでもなく、淡々とおかしなこと言い合いながら過ごす日常風景の面白い漫画でした。群を抜いて変わり者のサユリが可愛くて、高品勇太のこと好きだよねって誰もが、読んでる人間もそうだし、それに多分登場人物たちもそうなんだけど、気付いていまして、勇太も勇太でサユリのことを嫌いじゃないみたいなんだけど、別に付き合ってるわけでなく、またイズミといい雰囲気になったりしたりするとこもあって、そういうもどかしさというかほほ笑ましい恋模様? 楽しかったなあと思います。けど彼らの恋ははっきりと色づくことなく完結して、だからやっぱりこれは恋愛色にほのかに染まりながらも、その実質は友達のそれだったのかなって思います。

読み終えてみれば、なんかノスタルジーの感じられる漫画だったように思います。サユリをはじめ彼らは、高校時代をまさに今として過ごしているというのに、そこにはどこか自分の来し方懐かしむような視線のあるようで、多分これ、作者の傾向もあるんじゃないかと思うんですが、ほらたまにこんな普通の休みの日も… いつか思い出になっていくんだろうか…みたいな台詞が出てきたりするでしょう? もちろんこれ、次のギャグを引き立てるためのものであるわけですけど、こういう感じの視点というか距離感というかが、まれに感じられることってあるって思えましてね、もしかしたら自分にもこんな時代があったんじゃないかなあなんて思えてきて、いやけど高品勇太のような青春はなかった。彼は、彼はなんのかんのいっても幸せ者だと思います。

『さゆリン』という漫画は、そのキャラクターの愛らしさが非常によく機能していたと思うのです。背丈小さくて、見た目美少女なんだけど、無茶な言動が光るサユリが可愛いのは当然として、振り回されたり、またたまには逆襲したりもするイズミやモトコ、後輩のリナちゃんにしても、みんないい性格してたなと思います。素直でストレートなんだけど、ちょびっと思い切れないみたいなところも見せて、そういうところはほほ笑ましさを通り越して、痛撃食らわされたみたいに効いて……、よかったですね。そうした彼らが、微妙な関係をふらふらと維持させながら、進めるでもなく退くでもなく、ましてや壊れることなんて微塵も感じさせず、楽しそうにやってる。私ら読者は、高品の思うところを引き受けるつもりで読んでたのかなあ。そうした楽しさの輪の中にあって、彼女らの存在を自分自身が感じるようにして、思っていたのかなあ。わかんないけど、けれど私はその高品勇太でさえも可愛かったと思っています。しょうもないこといって面白がっていた昔思い出すように、けれど自分自身には起こり得なかったことを今まさに体験するように、『さゆリン』を読んでいたように思います。

というわけで、『さゆリン』完結。長すぎず、短すぎもせず、いい長さで終えられたのではないかと思います。最後まで、いつものように、きっちりといい味出してた。いい塩梅だったと思います。

  • 弓長九天『さゆリン』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2004年。
  • 弓長九天『さゆリン』第2巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2005年。
  • 弓長九天『さゆリン』第3巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2006年。
  • 弓長九天『さゆリン』第4巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2007年。

引用

  • 弓長九天『さゆリン』第4巻 (東京:芳文社,2005年),50頁。

2007年8月6日月曜日

ひとつだけ — はっぴい メイク UP☆

Manga Time Lovely, September 1997 (No. 38)まったく意識していなかったのですが、今月11日に発売される『まんがタイムラブリー』9月号をもって、私の四コマ漫画誌講読歴はちょうど十周年を数える模様であります。なんでこんなことがわかったかといいますと、今部屋の掃除していましてね、もっとも古いと思われる『まんがタイムラブリー』を発掘したのですよ。って、別に埋まってたわけじゃなくて、書棚の上のスペースにきちんと揃えて積まれていたんですが、それが1997年9月号だったのですね。表紙は当時巻頭を飾っていたこだま学の『ナオミだもん』。この表紙見て、思った以上の地味さに驚きましたが、思えば四コマ誌というのはどれもこんな感じであったように思います。それが十年でここまで変わった。その変化に逆に驚きです。

 目次見ますと、懐かしい名前が並んでいて驚くやら感慨深いやら。そもそも私がこの雑誌を買うきっかけになったのは千葉なおこの『OLパラダイス』読みたい一心だったのですが、その後小池田マヤの『すーぱータムタム』に激はまりしながら(今から考えると、なんでだかわからん。当時は面白かったんだ、衝撃的に面白かった)、『会計チーフはゆーうつ』や『きまぐれ三重奏』あたりを楽しみに読んでいました。

本当に懐かしいですね。今も描き続けていらっしゃる方もいれば、知らぬ間にお見かけしなくなった方も見えて、後者に結構好きな感じの漫画を書く方がいらっしゃったりするものだから、なんだか切ないというか悲しいというか。一口に好きというならば、庄司さくらの『たとえばこんな晴れた日に』が好きでしたね。広瀬夫妻のおとなりの成美さんが食えない人で面白かったんですよね。ヒロインの野枝さんも可愛かったっけ。好きだったなあ。

そして、蒼月ひかりの『ひとつだけ — はっぴい メイク UP☆』が好きでした。クラブなのかバーなのかで働くまりながヒロイン。本当は地味で子供っぽいまりなが、ちぃママのメイクによって大人っぽい女性になりまして、それで常連の天野さんに片思いしているんですが……、読者としてはまりなの秘密を知っている天野の友人牧野との行方が気になっていたりしたんですね。絵柄は当時の水準から見れば抜群に可愛く、化粧して大人っぽいまりなではなく、すっぴんのコンビニ帰り、天野さんに出会うも気付いてもらえないという、子供っぽさ残るまりなのほうが好きで、萌えという感覚の萌芽の時季であっただなんていっちゃっていいものでしょうか。でも、実際、萌えであったのかも知れませんね。ああ、もう、可愛いなあって思う。そういう魅力にあふれた漫画でありました。

残念ながら『ひとつだけ』は単行本が出ていません。願わくば最初からまとめて読みたいだなんて思うのですが、できれば他の蒼月漫画も読みたいだなんて思うのですが、その願いがかなうことはちょっとなさそうだから、こうして捨てられないものが増えていきます。思い出だけでいいじゃんか。けれど、思い出をよみがえらせてくれるよすがが欲しい。それがこうした古漫画群なんじゃないかと考える私は、それこそ沼に足を取られるように深みにはまっているのだと、心の底から思います。

  • 蒼月ひかり『ひとつだけ — はっぴい メイク UP☆』

おまけ

ラブリー1997年9月号の掲載作を以下に表示いたしましょう。

まんがタイムラブリー9月号 目次
タイトル著者Page
ナオミだもん♡こだま学3
ガテンで行こう野中のばら17
花咲け乙女丹沢恵23
恋してこだち秋吉由美子39
すーぱータムタム小池田マヤ207
のぞみのダイエット Count Downあらあらかし子31
がっつだトミ子!!片桐みすず35
ナイスバディガード寺川枝里子59
いつかふたりで窪田まり子63
OLパラダイス千葉なおこ69
ばくれつ注意報星野由美子74
会計チーフはゆーうつおーはしるい95
あきらでGO!てらかわよしこ99
特集:暗闇でドッキリ!尾形未紀・今井美保・高田理美・和田育子・秋吉由美子106
きまぐれ三重奏森本みゆき55
天然OL村田南ひろこ135
九月頃九月乃梨子175
つなみティーブレイク胡桃ちの199
三十路のうなじ浜口乃理子203
はこいりモモコともびきちなつ116
たとえばこんな晴れた日に庄司さくら122
おちゃらけカップル高野アンジェリカ151
とってもビーンズ小笠原朋子159
聖ポーリア女学院高田理美164
ひとつだけ蒼月ひかり169
いまこそ理香バリ森村あおい181
女子大グルグルガール葉山佳奈187
彼はステキな働きざかり和田真由美192
ハッピーターン今井美保11
愛情物語高橋もとこ45
ガールズ・ルーム尾形未紀83
めちゃイケカップル和田育子139
恋せよ乙女なりゆきわかこ79
虹色通信月姫111
痛快OLたまて箱しむべそん128

この号から連載開始された胡桃ちのの『つなみティーブレイク』が今なお続いているという事実に、私は驚きを隠し得ません。そうかあ、十年やってるんだ!

2007年8月5日日曜日

コブラ

  この土日は『コブラ』を読んで終わったような、そんな気がします。『コブラ』というのは、漫画読みには説明不要でしょう、寺沢武一のデビュー作にして出世作。1977年に週刊少年ジャンプにて連載が開始され、すなわち今年で三十周年。これだけでもう驚きですが、さらに驚くべきは、この漫画がまだ終わっていないということ。今もなお新作が描き続けられているのだそうですね。驚異的な息の長さは、それだけ『コブラ』という作品が愛されているという証拠なのだと思います。作者に、そして読者に愛されて、その結果、判型を変え出版社も変え、膨大な数の単行本がリリース。もちろん、今だって新品で購入可能ときています。本当、これはすごいことだと思います。出版され続けることもそうなら、読者に愛され続けているという、そこが本当にすごいと思います。

今回は、私にしては珍しく古書で購入してしまいました。なんとなく『コブラ』を読みたいなあ、なんて思ってて、ってのは『ぱにぽに』でベッキーがサイコガンつけたりしてたのがきっかけだったりするんですけど、買おうかなどうしようかななんて思ってたら、商店街の古書店の店先に、『コブラ』全巻とかいってどんと置かれていたものだから、迷ったんですけどね、買ってしまったんですよ。ちょっと傷みも激しかったけれど、そのわりに高いかななんて思ったりもしたけれど、とにかく読めることが重要です。どーんと、十冊まとめて買ったのです。ええと、1988年刊のジャンプコミックスデラックスですね。これ、残念ながら少年ジャンプ掲載のエピソードしか収録されていない(なんか、ジャンプコミックスの最終巻に書き下ろしエピソードがあったみたい)らしいのですが、まあ今はいいです。どうしても読みたければ、メディアファクトリー版を買えばいいのですから。

しかし、『コブラ』を読んでみて、昔は週刊少年ジャンプにこれが掲載されていたのかと、驚く思いでした。いや、エロが強いということであれば、後の八九十年代のほうが激しいかも知れません。けど、どうよあの女性キャラクターのダイナマイトさ。エロは控えめなのに、恐ろしくセクシーときています。ストーリーもわりに硬派で、今なら間違いなく青年誌だろうなと。あるいは青年誌であっても、もっとやわい印象のものが掲載されているように思える今、『コブラ』は異色と映るかも知れない。それぐらいにタフな漫画であると思います。

正直なところをいいますと、子供の頃は、『コブラ』みたいな漫画はあんまり好きじゃなかったのでした。それこそ『プレイボーイ』誌のグラビアを飾るようなグラマラスな女性キャラクター、ああいうの苦手でして、だから今の今まで敬遠してきたんですね。でも、読んでみたらすごいですね。ああいったダイナマイトな女性は今も苦手には違いないんですが、けれど強烈に魅力的で魅惑的で、そしてかっこいい。当時のSF的センスを反映してか、みんなボディラインがはっきりするスーツやレオタード、そしてきわどいビキニなんて着てるんですが、それで大立ち回り演ずるというのが本当にクールで、敵であっても味方であっても、格好良さには変わりがないと思いましたね。

けれど、そうした女性以上にかっこいいのが主人公コブラで、私はあのちょっととぼけたコブラの造形が昔はあんまり好かんかったんですが、けれど今見れば、それがまあかっこいい。シリアスも決まるし、冗談めかしたそぶりやなんかもしっくりとして、ニヒルできざで冗談好きでそしてタフと、ちょっと日本的ヒーローではない、アメコミにでも出てきそうなそんな頑強な男。鍛えられた肉体にサイコガンを身につけて、悪党をばっさばっさと始末する爽快さがあるかと思えば、女にはやさしく迫ってみせるという、タフさとやさしさを兼ね備えた一見完璧な男、それがコブラ。しかしその生き方のために、大切なものを次々と失っていくという悲しさも背負っているのがたまらないところかなと思います。心をずたずたにされ、自分自身を呪い、悲しみをともに復讐を成し遂げる。ただ痛快というにはあまりに心に悲哀が残ってしまう、そういうところも味なんじゃないかという感じです。

そういえば、こないだ『コブラ』はP. K. ディックの『追憶売ります』を下敷きにしているんじゃないかなんていってましたが、他にも他のSFのエッセンスを持ち込んでるみたいですね。『ダーティペア』にも出てきたメタライトが『コブラ』にも出てきて、これはA. E. ヴァン・ヴォークトの『宇宙船ビーグル号の冒険』が出典と聞いています。こんな風に、他作品の要素を借用しながら、世界を広げるということがSFでは普通にされてたんですね。今では権利云々でむつかしいかも知れないけれど、実際にこうした世界の広がり、あるいはお遊びといってもいいのかもを見ると、面白いなあと、そんな風に思います。

  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第1巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第2巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第3巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第4巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第5巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第6巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2005年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第7巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第8巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第9巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第10巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第11巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『コブラ』完全版 第12巻 (MFコミックス) 東京:メディアファクトリー,2006年。
  • 寺沢武一『COBRA』第1巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第2巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第3巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第4巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第5巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第6巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『COBRA』第7巻 (SHUEISHA JUMP REMIX) 東京:集英社,2003年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第1巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第2巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第3巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第4巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第5巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第6巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第7巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第8巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第9巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第10巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『SPACE ADVENTURE COBRA』第11巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2002年。
  • 寺沢武一『COBRA GIRLS』東京:集英社,1997年。
  • 寺沢武一『COBRA WONDER』東京:集英社,1997年。
  • 寺沢武一『COBRA』第1巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1996年。
  • 寺沢武一『COBRA』第2巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1996年。
  • 寺沢武一『COBRA』第3巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1996年。
  • 寺沢武一『COBRA』第4巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1996年。
  • 寺沢武一『COBRA』第5巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1997年。
  • 寺沢武一『COBRA』第6巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1997年。
  • 寺沢武一『COBRA』第7巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1997年。
  • 寺沢武一『COBRA』第8巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1998年。
  • 寺沢武一『COBRA』第9巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1999年。
  • 寺沢武一『COBRA』第10巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,2001年。
  • 寺沢武一『コブラ』第1巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第2巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第3巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第4巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第5巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第6巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第7巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第8巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第9巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第10巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1994年。
  • 寺沢武一『コブラ』第11巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1995年。
  • 寺沢武一『コブラ』第12巻 (創美社コミックス) 東京:創美社,1995年。
  • 寺沢武一『コブラ』第1巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第2巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第3巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第4巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第5巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第6巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第7巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第8巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第9巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第10巻 (ジャンプコミックスデラックス) 東京:集英社,1988年。
  • 寺沢武一『コブラ』第1巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1979年。
  • 寺沢武一『コブラ』第2巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1979年。
  • 寺沢武一『コブラ』第3巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1980年。
  • 寺沢武一『コブラ』第4巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1980年。
  • 寺沢武一『コブラ』第5巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1980年。
  • 寺沢武一『コブラ』第6巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1980年。
  • 寺沢武一『コブラ』第7巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1981年。
  • 寺沢武一『コブラ』第8巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1981年。
  • 寺沢武一『コブラ』第9巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1981年。
  • 寺沢武一『コブラ』第10巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1982年。
  • 寺沢武一『コブラ』第11巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1982年。
  • 寺沢武一『コブラ』第12巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1982年。
  • 寺沢武一『コブラ』第13巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1983年。
  • 寺沢武一『コブラ』第14巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1983年。
  • 寺沢武一『コブラ』第15巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1984年。
  • 寺沢武一『コブラ』第16巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1984年。
  • 寺沢武一『コブラ』第17巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1985年。
  • 寺沢武一『コブラ』第18巻 (少年ジャンプコミックス) 東京:集英社,1985年。

引用

2007年8月4日土曜日

トランスフォーマー

 子供の頃に見ていたアニメ『トランスフォーマー』が実写映画になったんだそうで、監督はスティーブン・スピルバーグ。けれども私は、監督がどうこういうの関係なしに、とにかく見にいきたくって仕方がないのですよ。テレビを見ていたらどうしても目に留まってしまうコマーシャル。車が、重機が、戦闘機が次々と変形してロボットになる。この変形ってところだけでもう興奮してしまえるのが私という人間なんですね、実は。変形するロボットってかっこいいと思います。それも現実に存在するものをベースにして、そこから人型のロボットになるというのがいい。昔、私が子供だった頃は、変形と一口にいっても結構無理矢理なものがあって、変形したはいいけど腕も足も曲がらなくて立ちっぱなしとか、プロポーションも変だとか、けれど今はなんだか違うみたいですよね。なによりもかっこいいわ。これはやっぱり技術の進歩ってやつなのかなあ。そりゃたまには残念なものもありますけど、オプテイマスプライムなんか見ると、素直にかっこいいなあと思いますから。

そんなかっこいい映画『トランスフォーマー』は本日公開です。ほんと、見にいきたいものです。

しかし、私は『トランスフォーマー』がこうして映画になるなんて思いもよりませんでしたよ。確かに考えてみれば、アメコミ由来のヒーローがアニメになったり映画になったりして大人気というのはこれまでにも当然のようにあったことで、だからトランスフォーマーが実写映画になってもおかしくないといえばおかしくない。それをなんだか不思議と感じてしまうのは、アニメの印象があまりに強かったからかも知れません。

けど、映画のCMやムービートレーラーを見てると、そんな印象やら感傷やらはどうでもいいって感じになりまして、もう、とにもかくにもかっこいいんですよ。アニメではどうしてもある一定以上の現実感は出なかったですが、実写映画ともなるとそのインパクトは尋常でなく、車が、重機が、戦闘機がロボットになって戦うというそのスペクタクル! なんだか映画では人間の事情もろもろが関わるようで、それでもって恋愛うんぬんもあるようですけど、トレーラー見るかぎりにおいて、そんなんはもうどうでもいいといいきりたい。とにかくロボットがかっこよければいい。存分に動いて、戦ってくれればそれで充分じゃないですか。

トレーラー見て感動したのが、CMには出てこないオプティマスプライムですよ。オプティマスプライム、つまりコンボイ司令官なんですが、赤と青の特徴的なカラーがボディのあちこちに見える、その彼が、重厚感たっぷりに立ち回っているということが見て取れて、ロボット同士の激突なんかもすごい大迫力で、うわあ、これは是非劇場で観たいなんて思うわけですよ。いやあ、ほんと、どれほどに格好良く戦闘が描かれるのだろう。その想像だけでもうなんだかうはうは気分です。

ただ、なんとなく残念なのは、デストロンのボスであるメガトロンなんですが、拳銃じゃないんですね。多分リアルな銃のおもちゃを作ってしまうとアメリカで売れなくなってしまうとか、それにいくらなんでも小さすぎだろなど、問題がいろいろあったんでしょう。ならそれでいいから、せめて実在のメカでやって欲しかったなあと思います。別に実在のメカじゃないといけない決まりはありませんけど、やっぱり現実にあるやつがロボットにというのがトランスフォーマーの魅力だと思うものですから、というわけでスコルポノックあたりはちょっと魅力に欠けるかなあなんて思います。CM、トレーラー見るかぎりでは、めちゃくちゃかっこいいですけどね。

2007年8月3日金曜日

トータル・リコール

 貿易会社勤務のジョンソンは実に平凡なサラリーマン。同じことの繰り返される毎日に嫌気が差している、そんな男であったのですが、ある日メイドロボにいわれるままに訪れたトリップ・ムービー — 望みの夢を見せるという人気のアトラクションをきっかけに、失われた記憶を取り戻したのだった! それはかつての自分が宇宙をまたにかけて大活躍していた宇宙海賊であったという記憶だ! って、海賊じゃ『トータル・リコール』じゃないじゃん。ええ、このあらすじは寺沢武一の人気コミック『コブラ』であります。いやね、ついこの間から『コブラ』を無性に読みたくてですね、そうしたら通りすがりの古書店で全巻セット見付けたものだから買ってしまったんです。そしたらそんな展開で、『トータル・リコール』思い出してしまった。と、そんなわけなのです。

でもこれって、両方がP. K. ディックの『追憶売ります』を下敷きにしているってだけなんでしょうね。実際『トータル・リコール』はP. K. ディックを原案として膨らませたもんだっていいますから、こりゃ一度原作を読んでおかないといけないなあ、そんな気分になっています。

映画『トータル・リコール』は、アーノルド・シュワルツネガーが主演のアクションものであります。望みの夢を見せてくれるというアトラクション、リコール・マシンを使ったことをきっかけに、諜報員であったという過去を思い出してしまうんですね。美しい女性をともに、襲いかかってくる敵を蹴散らし、地球を飛び出し、火星にて敵組織の陰謀を暴き平和をもたらすという素晴らしい勧善懲悪ストーリーなのでありますが、これが実にアップテンポで痛快で面白かったのですね。テレビの洋画劇場やなんかで放送されれば決まって楽しみに見て、夢に落ちていく途中、好みの女性のタイプを聞かれたシュワルツネガーが、玄田哲章の声でみだら……という、そのシーンが忘れられない。って、いや、そこ全然見せ場じゃないですから。

見せ場はとにかく多かったと思うのです。自分の過去を取り戻した途端に襲いかかってくる敵、宇宙港での戦いなんて、持ち物検査のレントゲンに映された骸骨が戦ったり、あとアタッチメント使ったダイナミックな変装とかも印象的で、そしてラストの火星の変貌っぷりも楽しくて、まさにテラフォーミング。高校時分、地学の教師とこの映画の話して、極地の氷を使って酸素を作るという理屈はすでに議論済みだとか、けれどあの映画みたいな急激な酸素の行き渡り方はさすがにしないとか、SF談義みたいなことしたのもいい思い出です。

というか、そんなにふるい映画なんだ。改めて振り返ってみると驚くことがいっぱいです。

でもふるい映画でも、見たらきっと面白いんじゃないかなあ、なんて思います。なにしろ好きで何度も見た映画ですからね、きっと見れば、この映画を好きで見ていた時分のことまで思い出したりして、そうした楽しみ方もできるんじゃないかななんて思いもあったりして、けどそんなの関係なしにまた見たいものだなあ。一冊の漫画をきっかけにして、思い出が広がっているようですよ。

2007年8月2日木曜日

スクーン

台風が近づいているからか、空気が重苦しくてしんどいですね。それに暑いし……。こんなときには海にいきたいなあ、なんて思ってもすぐに海なんていけるもんじゃありませんし、それに台風の海に出向くなんて危険な! 暑い、涼みたい、けど海は危ない。こういう場合にはプレイするだけで涼しくなるゲームを楽しむのが一番なんじゃないかと思います。というわけで、本日は『スクーン』を思い出してみました。『スクーン』っていっても、オールドゲーマーじゃないとなにかわかんないですよね。かつて、ファミコン時代にアイレムから発売されていた横スクロールタイプのシューティングゲームです。このゲームがなんで涼しいのかというと、自機が潜水艦なんですね。世界各地の大都市が水没してしまった地球。今や人類を救えるのは君だけなのだ! それゆけ潜水艦スクーン! といった感じのゲームです。

しかし、このゲーム、設定がなかなかにすごくて、ええっと、都市が水没したのはいいとして(よくないけど)、問題は人類のおかれた状況でして、海底人に捕えられているんですが、それがなんと食料としてなんですよ。海底に人間を養殖するサイロがあって、名付けて人間牧場だったかな。それと、マンハム製造工場。人間をハムにしちゃうってわけで、とにかくそういった施設を破壊して救出。けどスクーンには乗員制限があって、満杯になったら本拠地である移動島に接岸して全員降ろして、また救出。この繰り返しです。

ここでもうひとつ強烈な要素があって、人を食料にするのは海底人だけではなくて、なんと人食い鮫がやってくるんですね。こいつらにはあたり判定がないので、潜水艦が沈められるようなことはないんですが、そのかわり人を食うんです。海底の施設を破壊、人が出てくる、助けるのに手間取ると鮫がどんどん食べていっちゃう……。そんなにシリアスなゲームではないはずなんですが、こうして設定だけ見るとすごく悲壮感があるゲームに感じますね……。

設定こそは強烈ですが、ゲームとしては変に爽やかなところがあって、海底、各面の始まりは水没した世界の大都市で、その瞬間変わるBGM、すごく好きでした。記憶しているかぎりをあげると、エジプトがあったっけ、あと中国、ニューヨーク、ロンドン、パリはもちろん、東京もあったはずで、それぞれの都市に応じたボーナスキャラみたいなのが出現して、例えば中国はパンダ、他はなにがあったかな、出現させる条件を全然把握してないもんだから全然覚えていないのですが、この世界各国を巡るというのが妙に楽しくて、次の面へ次の面へとクリアしていくはげみになっていたと記憶しています。

そして全面クリアも普通に達成できるようになるんですが、けれどただクリアするだけでは足りないのです。条件をみたすと出てくるパスワード画面、二三回くらい見たかなあ。けど、条件がわかってないから、出たと思ったときにはもう遅いんです。普通に通り過ぎていって、内容わからないまま。一体あの条件ってなんだったんだろう。今でもたまに思い出して、気になることがあります。

シューティングとしてはそんなに難易度の高いものではないけれど、そこそこ難しいという適度さがよかったと思います。たまに引っ張り出して、ぶらーっと世界一周して、途中人類救出を試みるものの失敗もたくさんあって、すまないなあ、みんな。そんな感じ。けど、不思議にのんびりとした雰囲気のあるゲームだから、また遊びたくなる。ほんと、独特の味わいのあるゲームでした。

2007年8月1日水曜日

天使のお仕事

  先日、『天使のお仕事』の2巻を買ったなんていってましたけど、実は今回はこの漫画で書くのはやめておこうかなと思ったのでした。ですが、なんだか私の姉話は評判がいいみたいじゃないですか。鬼気迫ってるからかな? とにかくうける。なんでかわからないけどうける。だからあちこちで姉が姉がといってまわって、いわゆるひとつの定番ネタとしてみたところ、姉スキーみたいに思われた。いや、そりゃ心外な! というか、姉のキャラクターが独り立ちしてるみたいなところがあって、噂のお姉さん、ああ例の! みたいな反応も得られて……、参りましたね。調子に乗っちゃうじゃないですか、私が。そんな具合に気分をよくして、今日は『天使のお仕事』、二回目です。

というわけで、姉トーク。この漫画見て思うんですけど、いくらなんでも和気日生、剣の姉弟、これは異常だと思うのです。いくら姉がアレな存在であるといっても、日生ほどのことはないだろうといいたいわけで、すなわちうちの姉はあんなにひどくないっていってます。そりゃもう確かに、友人が弟からお年玉、おおっとお福分けでしたかな、もらってるという話を聞きつけてきて、ああなんていい弟だろう、お前もお姉さまにお年玉を渡しなさいなんていわれたことはありますよ。けれどそれはあくまでも冗談ですから。普通は弟が貰うもんなんじゃないの? むしろお姉さんが弟にくださいといったら、笑ってそのまま流れました。って、お年玉くれないの!?

『天使のお仕事』というと、姉の苛烈さばかりがクローズアップされる嫌いがありますが(うちだけ?)、本来は産婦人科ナースものであります。可愛い絵で辛辣な内容を扱う、そうした表現上の質の高さがあって、そしてその向こうには本来のテーマがしっかりとして面白い。この本来のテーマが面白いというのが重要なことなんじゃないかと思うのです。

取材の成果であろうリアリティを武器に、けれど実話系のような生々しさは抑えられて、そこにふんだんに盛り込まれるネタの数々。これらが渾然一体となって、ひとつの世界を作り上げています。そりゃたまに、ちょっとこれはない、みたいなものもありますが、けれどそれは漫画だから。それに、こうしたなさそうなところ、おかしなところに突っ込みを入れつつ、少しずつキャラクターの成長を盛り込むことで、あり得なさ、違和感をなくしていくというやり方が実にうまいと思われて、ああこうしてみんな成長していくのねと、コメディとしての楽しみと、医療ものとしての面白さを両立させているといったらいいのかな。実にうまいと感じるのです。

けど、ヒロインのモモが成長する日はこないのかもなあ。くるとしたら最終回。それも数年経って、後から昔の自分の駄目さを振り返るみたいなかたちで果たされるんじゃないかなあ、なんて思って、だって、モモが成長してしまったら、この漫画のベースとなるところが変わっちゃう。だからやっぱりそれは終わるときだと思うのですがどうでしょう。ともあれいずれにしても、この漫画の面白さが持続するかぎり、モモさんには成長せずにいてほしいものだと、そんな風に思っています。

蛇足

『天使のお仕事』に新キャラクターが投入されて、それは武部桜。可愛くて、有能で、姉だけどやさしくて、我々人類に残された最後の希望のような娘です。だからきっと誰もがこの娘がお気に入りというだろうと予想がついて、そして私もその予測の範疇にいるようです。

まあ、他の娘が極端すぎるって気もしますけどね。でもその極端さがいいってこともある……? あるんじゃないかと思います!

  • 佐藤両々『天使のお仕事』第1巻 (バンブー・コミックス) 東京:竹書房,2005年。
  • 佐藤両々『天使のお仕事』第2巻 (バンブー・コミックス) 東京:竹書房,2007年。
  • 以下続刊