2011年3月31日木曜日

きんいろモザイク

 『きんいろモザイク』がもう最高です。これ書くために1巻、あたまから読んでみて、もうすごいよね。ぶるぶる震えながら読みましたよ。もう面白くてさ、おかしみが笑いをじわじわと呼び起こすんですけど、なんでだろう、わっはっはっ、と大口開けて笑うんじゃなくて、込み上げてくるおかしさをぶるぶるこらえて、もうたまらんっ! そんな感じなのですよ。ああ、思い出します。第1回を読んだ時のこと。わあ、すごく綺麗、キャラクターも可愛いし! しかしそれは最初だけ。いやあ、もう面白いんですよ。いまだに忘れられない。ずっと覚えてる。あの、ハローハロー。ああ、人はその気持ちさえまっすぐでありさえすれば、言葉などを超えてわかりあえるのかも知れない! そうした希望にはっしと打たれた思いがしたのですね。

しかし、あの時の衝撃、忘れない。それくらいに面白かったんですが、まとめて読むと格別。あらためてその面白さに感じ入り、変に見栄っ張りな忍とか、どや顔アリスとか、そして自爆系少女綾さん。もうほんと面白くて、ぶるぶる、ですよ。キャラクターがすごく立ってる。すごく訴えるのです。

忍はすごいですね。金髪となると見境がなくなる。金髪というよりも、西洋に対する憧れが強すぎるといった感じなんですけど、忍にとって西洋的なるもの、それが金髪なんだっていうんでしょうね。自分もいつかは金髪に、って、全然似合ってないよ、そんな意見もちらほらあるんですが、いや、ほんと、それでも忍の西洋への憧れはやまないんです。きっととっておきに違いない、西洋を意識した服装の数々も、そうした趣味のあらわれなんでしょうが、どれも絶妙に似合ってなくて、まさにナイスミスマッチ、でもそんな忍が可愛くてしかたないんですね。お姉ちゃんの気持ちがよくわかる! 忍がときに見せる奇行もまた面白くて、おっとりと、のんびりとしながら、底の知れないお嬢さん。基本いい子で、優しい子。なのに、ゴミですか? ゴミはゴミ箱へ! 時に深淵を垣間見せてくれて、いやもうしびれます、震えますよ。

面白いのは、アリスにしてもそう、カレンだってそう。そして綾もものすごい。この人、なんでいわんでいいこと、やらんでいいこと、自分からいいだして、自爆するってんだろう。普段はもの静かなお嬢さんなのに、追い詰められてまごまごしてる。もう、そんな様が素敵。で、この人、陽子と関わるとさらに面白さが際立って、ともない魅力もものすごいことに! いや、ほんと、登場人物、みながすごく魅力的で、そのキャラクターらしいと思える行動があったかと思えば、ええっ! そんな側面も! 思いがけない表情、行動を見せてくれて、それがあまりに意外だったりするから、虚をつかれたようにすとんと懐におさまってしまって、そして笑いをくすぐるんですね。

『きんいろモザイク』、登場人物が魅力的。そんな皆の交流する場に生まれるおかしみがたまらない漫画であります。彼女らの有機的に関係しあい、そして引き起こされる感情の動き。その描かれようが大変素晴しい。読むほどにしみじみと沁みてきます。

  • 原悠衣『きんいろモザイク』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2011年。
  • 以下続刊

引用

2011年3月30日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2011年5月号

『まんがタイムスペシャル』2011年5月号、いつだったかの続きです。

『放課後のピアニスト』、扉のレミさん、可愛いなあ。iPodと思しきミュージックプレイヤーを手に、音楽聴いてる姿。ちょっとポップな風もあって、すごく魅力的。といったわけで、本編は録音であります。今から録音しまーす、といって、2曲でリタイアする。どんだけ弱いんだあんた! といいたいが、私は今日8小節で挫折したので、レミさんのこと、偉そうにいうことはできません。いや、ものすごいいきおいでバテたんですよ。ピアノじゃないんですけどさ、ほんと、録音は体力使います。

そんなわけで、演奏家には体力大事。実際、走ったり泳いだりしてる人、意外とあるんですよね。けど、ほんと、レミさんもちょっとずつでも体力つけた方がいいと思う。若いうちなら、なんとでもなるよ。年とってからでもどうにでもなるらしいけど。そしてジョギングアレンジの別れの曲。こういうの、いいですね。ちょっと工夫して弾いて、喜ばれる。それで成績が出るってのが、なおよかったと思うのです。ところでさ、ララ先輩。この人、プロデューサー志望だったのか。けど、売り込んでくれる人がいるってのはすごくいいことだと思うんですよ。ほんと、ララ先輩みたいにいってくれる人は大切です。

『早乙女寮別館ものがたり』は、前回までの盛り上がり、それがちょこっと落ち着いて、またいつものといっていいのかな、日常の暮らしみたいな話に戻ってきましたね。七恵さんの恋。いつも見かける素敵な人。憧れてしまうというの、ああ、やっぱりそういうことってあるんですね。いつも見掛けるあの人と、願わくば出会って話したい、そう思うこともあるけれど、そうした望みははたされることはまずなくて、だからやっぱり内に秘めるしかないのですね。遠くから眺めている、それだけで仕合せ、そうした気持ち、よくわかります。日常の生活に少しの潤いを加えようとして前向き。そんな七恵さんが可愛いです。

『69億のクリスマス』。隔月ストーリーだそうですよ。これは毎回、クリスマスにまつわるエピソードをやるのかな。今回は、ビジネスセミナー、コンサルタントなのかな? 藤川なる男性がメインです。サンタクロースのゆるさに困ってるトナカイがセミナーに参加。それが縁でサンタに会いにいくことになるというのですが、サンタに会えるといって喜び、子供のころの思い出、そしてサンタクロースからミルクを贈られる。子供のころ、サンタクロースに見守られていたんだという、そうした気持ちの溢れるところ、素朴なんだけれど、なんだか暖かみのある、そんな話、なかなかによかったです。そして最後のピンどめされた写真に写る仕合せそうな家族。これがほんとうによかった。ええ、みんな白いひげができてる。そうしたところ、ほんとうによかったです。

『ミニパトっ!』、特別編だそうです。お花見の話、というか、水原さんたちは花見といっても仕事でありますか。花見の公園で出会った草太とのやりとり。水原さんはいつもどおりといいますか、あんまりロマンティックではなくてですね、けど後から気付く。遅れてやってくる照れといいますか、そうしたところが可愛い人です。短かい、ちょっとだけの話でしたけど、これまでにはなかなか描かれなかったことが描かれて、実によかったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第20巻第5号(2011年5月号)

2011年3月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2011年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2011年5月号。昨日の続きです。

『ぱわーおぶすまいる。』、まゆさんがどえらい可愛いな。しかし、まゆを中心にした宗馬と環、このふたりの引き合いがよい感じです。宗馬はむしろ友好的なんだけど、環の敵愾心がものすごくて、まゆは完全に宗馬の方を向いているものだから、環さん、ちょっと空回りっぽくなっちゃってて、それがなんだか可愛いんですね。無邪気無垢といってよさそうなまゆ、対してちょっと意固地で怖い環、いいバランスで、そして宗馬におぶわれる環、ああいうちょっと和解っぽい展開、よいと思ったんですね。

アクアリウム』、なにこれ、今回、ものすごい。冒頭のゆうさんイメチェン。わあ、可愛い! そう思わせるための一コマかと思ったら、そうじゃない、ちゃんとこれが後に効いてくるんですね。ゆうさん、文化祭を目前として、クラスの出し物に、生物部の助っ人に大活躍。けれど目立たないところで頑張ってるものだから、度々姿を消すゆうのこと面白く思ってない輩もいる。わかってる人は、ゆうのことかばうのね。そして、よしあきも当然かばうのね。あの、それまでずっと楽しそうにしてた状況から、一気に追い詰められるゆう、見るだに悲しくなるような展開に、まっこう立ち向かって見せたよしあきはかっこいいな。ゆうのこと好きなんじゃないかといわれて、なんてことなくそうだといって見せる、ああなんという展開だろう。驚いた。もう、これはしびれましたね。ちょっと感動したのでした。なんという真っ直ぐな青春だろう。ええ、大変に心に沁みたのでした。

『ねこのひたいであそぶ』、もう、これ大好き。今回は苗と陽子、美紀と綾音、ふた組にわかれての展開でした。自分の住む町のまだ知らないところを探す苗、陽子組。対して美紀綾音組は小学生にまじって野球ですよ。ちょっとずつ違ってる個性、美紀と綾音なんてほんとその典型ですよね。活発な美紀、そんな美紀を見守って嬉しそうな綾音、なんかいい関係だなって思うんですね。そして野球に参加した綾音、これも面白い。あの、「エンタイトルツーベース」!! 右手掲げてベースをまわる綾音、すごく魅力的なんですね。いや、もう面白いですよ。最後には四人が合流。身近なものに知らない世界を発見する、そうした冒険する心、センス・オブ・ワンダーがすがすがしくも面白い、ほんとうにいい漫画だと思います。

『モコモコニンニン』、モコが忍者の装束じゃなくって、もうほんと、普通のお子さんだ! とてちて、とか、どんだけ可愛いんだ。って、この人、テストを知らんのか。なのにカンニングの手法には詳しい! さすが忍者! でいいのかな。しかし、このモコさん、高速移動とか、実力者だなあ。なんていったらいいんだろう、ゼンジー北京的というかマギー司郎的というか、一度目をギャグで、たいしたことないじゃん! と思わせておいて、次にはちゃんとやって見せるっていうの、これはすごく効果的。面白かったし、なによりモコがかっこいい。こういう展開、ちょっと好みです。そして最後の落ち。ああ、なんていう落ち! けど、正されるべきは正されたようで、けどモコはどうだったんでしょうね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第5号(2011年5月号)

2011年3月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2011年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2011年5月号、発売です。表紙は『Aチャンネル』ですね。ここは屋上? 手前からトオル、るん、ナギの順に座ってるんですが、これ、柵の外か! 屋上だったら危険! といったわけで、ユー子が慌てた風に見える、その理由もわかるように思います。というか、プールとかだったらどうしよう。しかし、ナギさん、悪い笑顔だなあ。もう、この表情、大好きです。

うらバン!』、定期演奏会ですよ。一年前とはずいぶん違う。今年はちゃんとしたステージですよ。しかも、つつじ先生も若干ちゃんとしてる! 演奏者は、当初のメンバーに転校生、新入生、そして助っ人が加わって7人。フルート、クラリネット、トランペット、トロンボーン、ユーフォニウム、チューバ、パーカッション、って、相変らずの低音充実バンドだなあ。ブラスアンサンブルに木管とパーカッションを加えましたといったような編成だけど、でもこれだけメンバーがいたら結構いろいろできそうですね。

しかし、以前ギターで参加したこのみがユーフォニウム経験者とは意外な話。本番も、ちょこちょこ小さなトラブルはあるものの、スムーズに進行して、小さいながらも真摯に取り組んでいると感じられて、この漫画のこういうところ、好きなんですよ。そして、千夏の心情の描かれて、驚いた。そうか、こういうことを思っている人だったのか。ええ、正直、その穏やかな表情に、誰だ!? と驚いたりもしたけれど、つんと胸に兆すものもあったのですね。

『ユメミルかねこ』、面白いです。高校に通う幽霊の女の子、金子さんの話。けど、話の中心は太田ありさでありますね。頭に三角の布、あれをつけたままだと姿が見えなくなる金子さん。彼女と談笑してたせいで、あらぬ疑いかけられたり、名前間違えて100点をふいにしてしまったり、お弁当の中身を忘れてしまったり、いや、ほんと面白い。おっとりしたいい子なんだけど、ちょっとおっとりしすぎてる? なんだかいろいろ失敗しちゃうみたいで、そのエピソードのどれも面白い。いや、ほんと、面白可愛いです。「あ」という文字がゲシュタルト崩壊とか、もう最高です。笑いの中心はあさり、おおっと、ありさだけれど、金子さんと神様の関係、これも好きです。雲で会話。すごくよいと思います。

『九十九神いりませんか?』。キョウって後ろから見たシルエット、ねずみと一緒だ! さて、今回はキョウが和紗を追って学校にやってくるというのですが、このキョウというキャラクター、元気でコミカルで、行動力もあって、すごくいい。学校においてもそうした特性は充分に発揮されて、和紗を困らせる。また学校で出会った神さま? 無邪気なキョウ、対してなにか剣呑な雰囲気。こうしたところに、なにか動きが今後生まれてきたりするんじゃないかなと、期待しちゃったりしますね。でもってそれは、友達のいないという和紗、この人のこの隠しておきたい状況をも改善しちゃったりする? わからない。わからないけど、わからないからこそ面白いと思うのです。

『inote! — アイノテ!』、ダイナミック入湯! あの脱衣から入湯にいたるアクションは、実に見事。素晴しいのひとことです。まあ、入湯ではなく入水(じゅすいじゃなくにゅうすいね)だったんですが。

風呂の故障からみんなで銭湯というのは、それこそ基本形ともいえる展開であるわけですが、『inote!』ではちょっと違えて、なるほど、カヤコのうち、温泉旅館にいくというのですか。参加者は、小石原姉妹にカヤコ、そして泉川先生、って、えらい変則やな。先生も一緒にいくことになったくだり、これも面白かったのですが、それよりもカヤコ帰宅以降が素晴しい。評判のいい旅館の料理、売物だからカヤコには回ってこない。温泉の入り方、ルール厳守を求めたり、こういうのが地味に面白い。そして最後の夕ごはん。「カーコ専用」の付箋、これ、とてもいい。ご飯に冷奴、海苔の佃煮、ふりかけにあとはなんだ。こういう厳しい線引きに、カヤコのお母さんのしたたかな様が見て取れて、なんだかいいなって思ったんですね。いや、実際、面白かったです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第5号(2011年5月号)

2011年3月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年5月号

『まんがタイムオリジナル』2011年5月号、昨日の続きです。

『文豪ちゃん』、漱石の可愛さにまいっています。眼鏡、大きな目、ツインテール、小難しくて、病気がち。もう、最高だと思います。しかし、この漫画に描かれるエピソード、おそらくは史実を下敷きにしてると思うんですけど、啄木ってほんとにこういう人だったのか。ろくでなしというか、いろいろ問題のある人だったんですね、って、大抵、といったら偏見丸出しですけれど、文豪なる人たちはいろいろ問題のある、よくいえば個性的な人たちだと思うんですね。だからか、こうした漫画にするにも向きだったりするのかも知れませんね。いえ、実際面白いです。

『お茶の間クエスト』、今回は3DSですね、と思ったら、主に液晶保護シートのことでありました。あれね、きれいに貼ろうと思うと、結構難しいですよね。私はDSを買った時に貼りましたけど、ちょっとほこりが入ったんですね。しかしそれにしても遊は不器用すぎて、またいぶきも不器用みたいで、けどこれを苦手にしてる人は多いと思うんです。だからこそ、共感されやすいネタだと思います。

『となりの原始人』、ゲストです。新人4コマ大賞上期最終候補者、だそうです。しかし、いいなあ在宅で仕事。まあ、それが原因で髪もヒゲも伸ばし放題。みなりも気にしないしで、原始人と勘違いされてしまうわけですけれど。この漫画のいいと思ったのはまさにその発想でして、おとなりさん原始人だ!! 冒頭いきなりのこれがインパクトあって、なかなかいいなって思ったんですね。システムエンジニアという、まさに今の時代ならではの仕事をしてる人が原始人と思われてしまうギャップもナイスです。しかし真に面白いのは、原始人の彼ではなく、原始人と勘違いしてるヒロイン、一人暮らしの女子高生、彼女だろうと思います。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第5号(2011年5月号)

引用

  • ばんめし「となりの原始人」,『まんがタイムオリジナル』第30巻第5号(2011年5月号),153頁。

2011年3月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年5月号

『まんがタイムオリジナル』2011年5月号、発売されました。表紙のテーマは、おやおや、眼鏡のようですね。山下ナースが赤いフレームのおしゃれ眼鏡をかけていて、下の方にいるマッキー、榊医師も眼鏡。なんというのか、榊先生、ウルトラセブンにでも変身しそうだな。そして、『夏生ナウプリンティング』、眼鏡のつるを口にくわえて、『天使な小悪魔』まるは仕事、マリアはおしゃれサングラス、そして『らいか・デイズ』らいかは大学卒業といった風体です。で、右上にいる影山先生。なんと、めがねめがね、と眼鏡を探しております。まさにベタ、まさに鉄板といった様相であります。

『恋は地獄車』、相変らず素敵な漫画。あの冒頭のネタ。チークを駆使して、だんだんに酔っていっていると見せ掛ける、その演出。あああ、こういうのんにちょろこくやられちゃいかんなあ。心の底からそう思ってしまう私は、やっぱり後藤さんタイプなのかも知れません。しかし薄幸なお嬢さんたちがいれば、可愛げのない娘もあって、でも千歳は千歳で可愛いと思うんだ。そして高橋くん。ああ、酒に弱いのか。なんて可愛いボーイだろう。ほんと、この人、最高です。デッドorお花見とか、Tシャツも地味に面白いです。

『ハルコの晴れの日』、4コマバージョンなのだそうですが、いつものより四コマの方がだんぜん面白いなあ、なんて思ったのでした。やっぱりそれは、駄目男にひっかかる、後悔するといったネガティブプロセスがないからなんじゃないかと思うんですが、それにしてもコミカルなネタを次々出してくる、それがすごくよい感じなんですよ。あと、ボスのキャラクターでしょう。この人のつっこみがテンポをよくしてると感じます。また人のよさそうなところ、それもよかったんですね。

『ハコぺけ』、なおさらいい感じです。扉の団員紹介。これ、すごくよい感じ。No. 1、最初に紹介されたのは睦。高校生なんですね。調理部所属。なるほど、それでお菓子作ってくるわけか。そして本編も睦メインで、この子のキャラクターのためでしょうか、明るい雰囲気がとてもよい感じです。しかし、睦さん、いろいろいい加減な感じで、そしてメイドの格好。これ、可愛いな。あんまりいやらしくない、独特のさっぱり感がある、それがとてもいいと思います。

『球場のシンデレラ』、面白いですよ。今回はデッドボール特集なんですが、基本当てたくないといってるピッチャーなんだけど、監督には容赦なく当てるっていうの、コミカルに描かれながらちょっぴりブラックで、面白いんですね。デッドボールがあるとメールがたくさん届くというのも、いかにもありそうで、すごく面白い。野球の漫画というのは、もうネタが出尽くしたといってもいいくらいに描かれてきたと思うのですが、それでもこんなに面白いというのが素晴しい。ほんと、派手さはないけど、じわじわ効いてきて、どっと面白い、そんな漫画です。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第5号(2011年5月号)

2011年3月25日金曜日

Papercraft animals, taken with GR DIGITAL

Papercraft animals月末ですね。というわけでGR Blogのトラックバック企画、ええと、今月は「アウトドア」がテーマです。というわけで、軽く絶望気分。いやね、だって、ないんだ。アウトドアに関係しそうな写真がないんですね。いやあ、どんだけインドアなんだ、アーバンなんだ。いや、ほんと、どうしたものか。というわけで、トラックバック企画「アウトドア」に参加するだけしときます。

これは、ペーパークラフトですね。って、地下じゃん! いや、地下なんですけど。でも、これが一番ネーチャー・イズ・ワイルドっぽい雰囲気を持っていたっていうんですね。もう、どんだけ自然に縁がないというんでしょう。いや、でも気持ちだけでもアウトドアであります。

Papercraft animals

Papercraft animals

2011年3月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2011年5月号

 『まんがタイムきららフォワード』2011年5月号、発売されました。表紙は『魔法少女かずみ☆マギカ』でありますね。かずみと海香、カオル、メインの三人でありますね。変身後の姿。三人それぞれにデザインは違ってるんだけど、結構デザインに共通の要素持たせてるんだな、と思ったら、それは海香とカオルだけなのかな? しかし、この服装、ちょっとレトロな雰囲気があって、悪くないデザインだと思います。

『魔法少女かずみ☆マギカ』、アニメとは雰囲気もなにも違うのだけど、なかなかによい動きを見せています。魔法少女は3人、だと思っていたら、さらに4人出てきましたね。若葉みらい、宇佐木里美、神流ニコ、浅海サキ。7人でチームを組んで、その名もプレイアデス聖団。けど、アニメで語られたところを鑑みれば、この先にはそれはそれは酷い展開があるように思えてしかたないのだけど……。これまでは『まどか☆マギカ』に関係するような要素、あまり見えてこなかったけれど、ソウルジェム、グリーフシードが描かれて、だからやはりあの世界観に合流していくのでしょうね。あるいは、後の話? それとも過去の話なんでしょうか? 今回のラストを見ても、いろいろ仕掛けがほどこされていそうな感じであります。

『せなかぐらし』、これはすごいな。なにがすごいといっても、主人公がすごい。前回の、怖い話をまぎらわすためにいろいろやったこと、それで評価があがって、菓奈が普通に、友好的に接してくれるようになったというのに、それを片っ端から台無しにするっていうんですから、うわあ、すごい主人公だ。妹、恵麻さん曰く最悪ね私はお兄ちゃんのそういうところ本当に嫌。ありがとうございます。思ってたこと、全部いってくださった。けど、こうした最悪と評価される主人公、こいつがだんだんにでもよくなっていくのかな。いくんだろうな。しかし健気な飴原さん。なにかちょっと事件!? これが転機になる? 当初思ってたよりもハードな展開を見せそうでちょっと驚きです。

少女素数』、これまではすみれの側の物語、それが語られてきたように感じていましたが、今回はそれが一気にあんずの側に軸がうつったといったらよいでしょうか、放送コンクールにむけてビデオを撮るという展開に、敷島が一気に踏み込んでみせました。ビデオカメラと編集機材を提供することで、あんずに近く寄ろうというのですね。でも、あんずはちっともその気はないようで、そしてヒロミちゃん、この人は敷島のことが好きなのか。こちらでも三角関係が勃発といったところですね。しかし、風邪の強い屋上。髪を、制服をなびかせるあんずさんの美しいこと。これ、カラーだとどんなだろう。そう思わせる威力がありました。

『サテンの夜』、ゲストです、ってムーディ・ブルース!? というわけではなくて、喫茶店経営シミュレーションゲーム、サテンメーカーをめぐる攻防であります。って、正直意味がわからない。いえね、友人が熱中して課金してまでレベルあげしてる、かと思ったら、もっとすごいのがいる。しかも、それ、またもうひとりの友人だっていうんですね。めちゃくちゃな投資をして、また騙して動員した有象無象で妨害工作してみたりと、もうただの喫茶店シミュレーションではない。って、最後には、なんだろうこれ、喫茶店だとかもうどうでもいいよな。サテンマスター、巨大化して暴虐の限りを尽くす。かと思えば、穏健に見えたヒロインが隠していた過去、カフェマスターとしてサテンマスターを止めるべく旧アバターを復活させる! って、意味がわからない。ある種、怪獣ものっぽいなって思ったりして、しかしこんだけ無茶を通してくれるなら、それはそれでありだよなと思ったのも事実です。けど、ちょっと飛び道具が過ぎるとも思うから、もうちょっと普通の展開なんかも期待したいところであります。

引用

  • カザマアヤミ「せなかぐらし」,『まんがタイムきららフォワード』第5巻第5号(2011年5月号),221頁。

2011年3月23日水曜日

『まんがタイムファミリー』2011年5月号

『まんがタイムファミリー』2011年5月号、一昨日の続きです。

『はなとふたば』、ゲストです。双子の姉弟ものですね。姉ユキは女子校へ、弟タキは男子校へ。それから数ヶ月、弟の様子がおかしい……。しかし、ちょっと神経質な絵柄、ヒロインもまた神経質そうで、これは大変に好みです。変わっていく弟に物思う姉。弟はいつだって姉に付き従うものだ、そうした気持ちでもあったものか。けれど、いつまでも小さな弟じゃない、ひとりで歩いていく弟に寂しさでも感じたか、非常にセンシティブな姉の気持ちの揺れ動き、とてもよいと思ったわけですよ。しかしね、弟の初恋? それを結果的に阻止したことになっちゃうのかな? そうした展開。これはなかなかに面白そうですよ。

『くらドル』、ゲストです。私立山之宮高校の落ちこぼれクラス、花組に所属する生徒たちの物語。高校生にして円の面積で迷う、台形の面積で誤るレベルだというのですね。しかし、メインは学力格差ではないみたいですね。花組にやってきた天野君。女子が苦手という彼、その原因である瓜木さんと花組にて遭遇して、そして女子への恐怖を克服していこうという展開ですね。しかし、天野くん、ほぼまともな表情が出ていません。克服のあかつきには、もっといろいろな表情が出るのでしょうか。ちょっと楽しみにしたく思いますね。

『天然MAMA日記』、次女高校受験、なのだそうです。それにともなう思い出がたりとでもいいますか、夫の神童といわれた小学生時代から転落にいたるまでの道のり、ああ、これは私と一緒だ。神童とはいわれなかったけど、勉強しないでも授業の内容、すらすらわかったから、勉強する癖ってのがつかなくて、後にえらいことになるんですね。いやあ、もう、大変。勉強が面白いって思うようになったの、大学にいってからだったな。もっと早く気付いてたらなって、今でも思います。

今回の話を見ていると、無理めの学校に無理して進学するよりも、余裕をもって勉強できる方がいい、つまり身の丈にあった進学をすることの大切さみたいなのがわかるように思います。ゆっくりといいますか、自分のペースで勉強できる、後から伸びるタイプの人には、そうした進学のしかたがよいように思ったのです。それと、子供への勉強のさせかた。あれは素晴しい。しろっていわない。一緒にしようという。それは本当に素晴しい。これはためになりました。子供相手だけでなく、大人でも一緒ですよね。覚えておきたいことと思います。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第5号(2011年5月号)

2011年3月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2011年5月号

『まんがタイムスペシャル』2011年5月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。春、満開の桜の下、マキ、リコをはじめとする5人がまぶしい。実に華やかな表紙であります。しかし、こうして見ると、リコさんは本当に美少女でありますね。もちろんマキもそうなんですけど。奥にいる3人、笑っているスズが可愛くて、楽しそうで、すごく魅力的。いい子だなってのを全身で表してる子だと思います。

笑って!外村さん』、新キャラ登場だそうです。お嬢様姫木弥生。外村さんとはまた違う理由で距離を置かれてるのですが、その違いを認識せず、結果の相似をもって外村さんに接近するというのですね。しかしなにをやっても怖れられる外村さんと違い、姫木さんはなにやってもよく思われる。ああ、なんという対極。けれど、そんなふたりが最後にはちゃんと交流をはたして、一緒に善行をなしている。その姿がなんだかよかったなって思ったんですね。まあ、外村さんはまた誤解されちゃうわけですけどさ!

『少女カフェ』、携帯電話忘れた葉月さん。宮嶋さんの提案、当然のごとく却下されて、けど結果的にそういうことになったというの。いいだしっぺの法則ではないけれど、きちんと最後まで面倒みようとしてくれる宮嶋さんは、ほんとにいい人だと思います。しかし、あの人、寒くないのか? 葉月さんは寒そうに待ってたのに、宮嶋さん、クールにポツンと立ち尽してる。ほんとすごい人です。そして本題はというと、だんだんにお母さんのこと、忘れていくんじゃないかと思って悲しくなってるつくしでありますね。いつも気の強そうに振る舞ってるこの子が、こんなにもしょげてしまう。その落差が、すなわちこの子のショックの大きさだと思うのですね。思い出もなにもかも、時がだんだんに過去へ過去へと押し流してしまう。それは確かに悲しいことだと思うけれど、その過去の上に積み上げられたものを大切にしているかぎり、それは決して過去にはならない。そうした考えはとても健全で、大切なことだと思ったのでした。

『野菜畑でつかまえて』、面白いです。今回のテーマはガマン強さみたいですね。男にはガマン強さが、忍耐力が必要だ、って話から始まって、最後にガマンしないと決めるまでの曲折。あの玉ねぎスライス涙ガマン対決は、ひどいチートだなあ。しかし、この漫画、テンポがよくて、ひとつひとつのネタ、しっかりと読ませるんですね。笑いがあり、そしてちょっとしんみりさせることもあり、そうしたネタがうまく繋がっているんですね。ちょっと切なかったりもする。けど、いつかみんな明るく笑える、そんなことになればいいなって思うんですね。お母さんが愛されてるってわかるだけに、そう思ってしまうんですね。ところで、山ガールの話、あれは面白かった。すごく魅力的です。

『シュガービーチ』。扉絵が凶悪でないかね? いや、もう、ほんと。わあ、なんだ、これ、すごい。でも、本編はお花見。なので水着はなしです、基本的に。お嬢様である奈子、この子が望んでのお花見。らんちき騒ぎが御所望らしいのですが、いったいどういう花見観なんでしょう。しかしね、身辺警護のSPたち、本当にいい人。でもって、大掛かりな登場に行列、いやもうほんと、こういう無茶なの大好きです。あと、部長の友達がいない疑惑。もう、ほんと、最高です。でもやっぱり一番面白かったのって、最後の落ちだったと思うんですね。いや、もう、これね、ここまでいくとらんちき騒ぎじゃないと思うんだ。でも、ほんと、面白い。これはだめです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第20巻第5号(2011年5月号)

2011年3月21日月曜日

『まんがタイムファミリー』2011年5月号

『まんがタイムファミリー』2011年5月号、発売されました。表紙のテーマは、ダイエットなのかな? と思ったら、普通に運動がテーマみたいですね。鍛えよう! 4コマ力!! なのだそうです。腹筋してる『ぽちゃぽちゃ水泳部』、『キラキラ☆アキラ』は柔軟? 『働け!おねえさん』はスポーツドリンク飲もうとしていて、そして『うのはな3姉妹』はウェイトトレーニング。長女梅乃さん、妙に似合ってるなあ。意外なマッチであります。

『ギュっとして!よねちゃん』、お花見です。おにぎり屋の娘、ということでおにぎりネタで押してきましたけれど、ほどほどに制限されて、娘たちの交友がメインになってきたという感じですね。栄にさそわれて、サンドイッチ屋の娘きみも誘ってお花見。よねの用意した山のような重箱、きっと全部おにぎりなんだろうな、そう思ったんですが、そういう言及はありませんでした。かわりにではないですけど、あの焼きおにぎりの屋台、そこでプロの目になるとか、そういうのが面白かったです。しかし可愛い娘たち。見ていて目にも楽しいです。

『ひめごとノート』、2回目にして風邪? と思ったら、なるほどグループに入りそこねるという展開を用意するためでしたか。納得。で、ひとりぼっちになってしまった姫だけど、プライドがさらにその状況を加速させる。いいね、いいですよ。で、友達候補も登場してきて、姫とは対照的な女の子。人懐っこく、明るい。杉崎良子。しかし、それにしても姫の奇行、実によいです。あんだけ叩かれて、全然気にしてないっぽい杉崎さんは見事です。

『めがねのキミと博物館』は、タイムリーといってよいものか、津波ではないけれど洪水で失なわれたものを少し扱って、いや、これは洪水には限らないでしょう。失われるものがあり、人も去っていってしまう。けれど、残されたものからそうした私たちの過去、歴史を伺うことができるという、そうしたことは今の状況を目の当たりにして、なお一層に深く感じられるように思います。失われた街の風景がGoogleのストリートビューに残されている。それを残して欲しいと望む声など出てきていますね。ええ、古いものはただ古いだけではない。それが語るものがある。ええ、そうしたことは、年を重ねるごとに、いや大切なものを失っていくほどにわかるようになるのかも知れません。

教師諸君!!』の扉での解説。遍歴職人ですけれど、こういう解説、面白いです。阿部謹也が『中世を旅する人びと』で書いてましたっけ。ちょっと読んでみよう。しかし職人の格好、私は服飾史はさっぱりなので、これが遍歴職人らしいかどうかはわからないんですけど、けどこの格好してる西名先生、すごく素敵だと思う。黒が引き締まってシック、かっこいいです。本編は教員の移動もろもろの話ですね。いや、教員の異動って新聞に乗るっていうの、すっかり忘れてましたよ。そうでした。学校出ちゃうと、こういうの意識しなくなっちゃいますよね。前埜先生がまた産休。挨拶にきた前埜先生が明かす城先生のキャリア、なんと、深沢先生の1年前かと思ってたら、その年、つまり2ヶ月だけの先輩だったんですね。今回は他にもUSBメモリを破壊する西名先生とか、しびれますね。そして最後の落ちも。確かに一度見たら忘れないと思う。でも西名先生は、そういう忘れられなさとは違うものを望んでらっしゃるんでしょうね。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第5号(2011年5月号)

2011年3月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年5月号

『まんがタイムきららMAX』2011年5月号、昨日の続きです。

『はんどめいど』、ゲストです。編み物得意なお嬢さんが主人公。名はけいと。手芸店で毛糸を大量購入しているところを、ニットデザイン事務所の所長でいいのかな? 織香にスカウトされるんですね。あみ12歳と編み物勝負したりして、速さ量で勝負するあみに対し、贈る相手のことを考えるけいと。派手さはないけれど、落ち着いて丁寧な展開、描きよう、それはとてもよかった。それから、するめ食べてるあみ、この絵が面白かったです。

『わしんとん!』、ゲストです。なんでワシントン? って思ったら、なるほど、これ、ワシントン条約なんだな。ヒロインひな、20歳。って、おおう、20歳なのか、もっと若いかと思ってた。5年ぶりに姉妹の住む家に帰ってきたら、動物屋敷になっていた。妹りお17歳は、裸で蛇をまとっている。ええ、なんだろうこれは! そして姉ゆま25歳。下にいくほど大人っぽいっていうのは、ある種の王道でありますね。

ラッキーストライク!』、マイボールに慣れなくて失敗してしまったレンですが、あのシャツがべたべたっていうの、レーンにひかれてる油か! レーンってあんなにも油まみれなんだ。ボールから指を抜く、その説明は納得。そして自宅で練習。地味だけど、ボウリングを本気でやってる人たちは、みんなこうした地味な特訓してるのかな。なんでも基礎は大切で、そしてそれらは往々にして地味なもんなんでしょうね。楽器だってそうだった。さて、妹さん登場ですよ。私、レンの妹が好きで、あの告げ口したりするのね、けど今回はそういうのとは違って、けどやっぱり面白い。お姉ちゃん、優しいなあ。で、十柱戯って、日本語ではボウリングのことそういうんだ。バレてもいいと思いながらも踏み切れない、そんなレンが可愛いです。

『ののことのらと』、面白いです。新キャラ登場。2組のとっつぁん。天才少女らしい。で、ちょっと変わり者? 押されているのの。その怯えようといいますか、取り乱しようが面白い。しかし、このとっつぁん。淡々として、ちょっと大人びて、魅力的。なかなかに面白そうなことになってきたと思います。しかし、電波なのね。いや、ほんと、これからどうなるんでしょう。楽しみです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第5号(2011年5月号)

2011年3月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年5月号

『まんがタイムきららMAX』2011年5月号、発売されました。表紙は、わあ、『きんいろモザイク』でありますよ! 素敵な表紙、素晴しい表紙! もう大好き。忍、カレン、アリス、揃い踏み! もう、ものすごく可愛いの。なんといったらいいものか、容易に言葉が見つからない。それくらいのものですよ。花びら舞い散る中、忍とカレンは座り、そのそばに横になっているアリス。そのひとりひとりの姿勢、表情の違いに、この子らの個性、キャラクター、大いに溢れているのですね。いやしかし、本当に三者三様の魅力があって素晴しい。見事な表紙であります。

『きんいろモザイク』、本編も素晴しいです。お弁当の話、そしてダイエットの話です。しかし驚いたのはカレンへのお供えでしょう。お地蔵さんといい出した時、どういう話なんだろうと思ったら、なんとお供えとな! これもカレンの人柄なんでしょう。可愛いだけでなく、にこにこと笑う、その人懐こさがいいのだろうと思います。しかしこの子たち、食べ物を与えないでください☆もそうなら、安産体型のカピバラの、可愛いのにちょっとビターっていう、そうしたところ。実に素晴しいです。

しかしさ、「モザイクのかけら」、これは欲しい。なのに抽選で100名とか、ほんとやめて欲しい。売ってくださいよ。ほんとそう思います。

『ふわふわ科学』、連載になったんですね。これは嬉しいです。ルリコ先生の科学ラボに通う女の子たち、って、最初の台詞、ものすごい説明だな! しかしそのわかりやすさは重要だと思います。でもって今回は電磁石。コイルを螺旋状に巻くっていうのは、なんかちょっと違うような? コイルってのは、線を巻いたものをいうんであって、この場合、鉄芯にエナメル線を巻く、それをコイルという、じゃなかろうか。てなわけで、この漫画の扱うもの、科学に興味を持って、実験を楽しむ女の子たちっていうのはすごくいいと思うのだけど、基本的な誤りみたいなものを避けるため、ちゃんとした監修をつけた方がいいと思う。ゲストの頃にも怪しいのちょこちょこあったけど、連載になったからには、そのへんちゃんとして、しっかり作りあげていって欲しいなって思うのですね。できることなら、U字のコイルや周囲を鉄の枠で囲うことで磁束をまとめることができる、よって磁力が強くなる、でいいのかな? ちょっと自信ないけど。こういう解説があるとよりよいなあとか思ったりしました。この連載には期待しています。

そういえば、こういう知識って、学研のひみつシリーズ、つまりは漫画で仕入れたんだったっけな。うん、今、そういう漫画を読みたいんだと思う。

『アキタランドゴシック』、とてもいい。今回はフリーマーケットの話なんですけど、ものすごくおどろおどろしい。秩序と無秩序とかいってるけど、そんなどころではない空間になっていて、拷問具、処刑具扱ってるやつがいるかと思えば、なんともいえず後味悪い叫び袋とか、ほんと、なんなんだろう。不思議な不思議なアキタランド。ちょっと怖ろしく、けどそれが面白い。アキタちゃんも、若干のあやしさ、そして可愛さ、とてもよいと思います。

『おにさん、こちら』、なんか動きが出てきましたよ。映画にいく。あかねが病気になったものだから、かなでひとりでいくことになったのですが、もちろんそこにはもみじがついてくる。で、これ、ちょっとした悲劇ですよ。たまたま会った友達と、映画館にいって、そこでもみじが暴走。ヒーローものを見たいといって、からだ乗っ取って無理矢理友人も引き込んで、その後も大騒ぎ。もう最低! でもね、漫画としたら面白い光景。確かに面白かったのだけど、かなで、落ち込んじゃって、そこからの言葉、ひとつひとつが沁みました。嫌われて、かなでから離れていったもみじ、この子もひとりぽつんとして、ああ、さみしいふたりだったのかも知れませんね。このふたりの仲、きっと復旧するだろう。そう思うのですが、そのきっかけはなんであろう、どうしたドラマになるだろう、これは期待したくなる展開であります。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第5号(2011年5月号)

引用

  • 原悠衣「きんいろモザイク」,『まんがタイムきららMAX』第8巻第5号(2011年5月号),5頁。

2011年3月18日金曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 1

『まんがタイムきららミラク』Vol. 1、昨日の続きです。

『Lisa Step!』、これは学園ものでも、教員側がメイン。英語科教員のリサ。イギリスからきたお嬢さん。高校生の時分、日本に留学してたことから日本語は話せる。そんなリサ先生と、ちょっと個性的な先生たちのコミュニケーション、面白いです。しかし、美術科の三条先生がすごい。ものすごいお嬢? 自分の実感では、こういうの美術よりも音楽にいそう、なんて思うんですが、いやまあなかなかにいい感じ。化学・生物の御子神先生、体育の日野先生、皆それぞれにいいキャラクターしてて、あのサンドイッチの顛末とか、本当によかったです。で、国語科の小宮先生。この人はすごく普通ですね。その普通さが、なんかすごく印象的でした。

『スイートマジックシンドローム』、父の転勤にともなう引っ越しのため、これまで友達を作れずにいた甘子。ようやく引っ越し続きの生活から脱したこの子の高校生活。友達作ろうとして、部活に入ろう、けど目当ての部活は部員不足でなくなってしまっていた! ああ、なるほど! ここから部員を探していくって話になるんだな、そう思ったら、いやあまいりました。たまたま買ったプリンから、不思議な女の子、プリンが現われたってんですね。お菓子王国の第二王女にして魔法使い。この子と一緒に暮らし、この子と一緒に茶道部復活を目指すっていう、ちょっと毛色の違う部活動ものになりそう。なかなかにいい感触ありました。

『るーてぃんルーティン』。これ、冒頭4ページがコンピュータを前にボイスチャットしてるシーンだけで構成されてたもんだから、もしかして完全会話主体だったりする!? と思ったら、そんなことはありませんでした。でも、この対話メインだった冒頭、これも面白かった。うまく登場人物の個性を見せてくれるのもいい。リンちゃん、この子は可愛いね。それで後半、ヒロインの綾、この人のバックグラウンドやらもろもろ、ちょっと描かれて、なるほど、高校時分の友達、京子との関係、ちょっとだけ複雑な気持ちもありそうだけど、なかなかにいい感じ。で、オフ会やるんだ。なんだか、リンは嫌がりそうな予感がしますね。

『びぎなーず9』、これも部活もの。野球部を作ろうっていうんですね。ヒロインたまちゃんはピッチャー。友人のかなを引き込むかたちで、野球部を作ろうと談判する。それで保健医(原文ママね)の篠崎先生に挑戦するかたちになるっていうのが面白く、なかなか真面目な野球もの、部活ものになりそうな感じです。しかし、絵の雰囲気、まるっこくて可愛い。うまくデフォルメされてて、いい雰囲気だなって思います。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 1 (『まんがタイムきらら』2011年5月号増刊)

2011年3月17日木曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 1

『まんがタイムきららミラク』Vol. 1、発売されました。これまで、ほぼ情報を出さずにきた『まんがタイムきららミラク』。はたしてどんな陣容なのか、雑誌のカラーはどうなのか、ほとんど情報が出てこなくって、正直なところちょっとはらはらしていたのですが、手にしてみれば、表紙、なかなかいいじゃない。ドキドキ☆ヴィジュアル進化型、FreeStyle 4komagazineなんだそうですが、はたしてどれほどにフリースタイル、自由なんだろう。不安まじり、というよりも、期待まじりの不安をともに読みはじめてみましたよ。

そうしたらですね、いや、これがなかなか悪くない。確かに、4コマ一本で落ちがつく、そういうスタイルを求める人からしたら、これは違う、そう思うかも知れないけど、でもそうしたスタイルをあえてとらない、その宣言はもうなされてるわけですよ。そして私は、そうしたストーリー重視というの、落ちが弱いスタイルっていってもいいのかな、気にならないどころかむしろ好きだったりするくらいだから、『ミラク』、すごくいいですよ。ええ、Vol. 1、気にいりました。

『桜Trick』、やっぱり多いですね、学園もの。仲のいい女友達ふたり。高山春香と園田優の学校生活がはじまる、そのわくわくとした感覚、よく伝わってきて、そして新しく知りあう人達。よろしくハロりん! ちょっと癖があったりするのがいい。そして南しずく、名前から美少女間違いなしとかいって煽られてて、わお気の毒。でも、こうしたじゃれあってるみたいな描写がすごくよいのでした。しかし、驚きましたよ。春香の優に対する気持ち。それっぽくほのめかすだけなんだろうなと思ってたら、おおう、なんとガチではないですか。いやはや、驚きました。

と思ってたら、『前から2両目』。三葉と百合のふたりがヒロイン? その名前から、おおう、もしかしたらこれもそうなのか? 少なくとも三葉はそれっぽいぞ、とか思ってたら何が「百合」よ! 名前負けにもほどがあるわ… とかいうせりふがきて、いやもうこの台詞は笑いましたよ。でも、この漫画、女子高生的なるものへのフェティシズム、いや高校生とは限らないか。ともあれ、女子というものの可愛さを語る三葉、もうえらいこと面白い、というか、ちょっとうおなてれぴん的のりを感じて、けどうおなてれぴんとはまた違う味があります。面白かったですよ。この漫画は、三葉のフェティシズムと、百合のお家の喫茶店? その二本を軸にしていくんでしょうか。しかし、3コマにわたって紹介された彼女、最高でした。

『メラン・コリー』、微妙に絵が、というか描きかた、構図もそうかな? 色気を押し出している感じで、なかなかにドキドキさせられますね。で、まさかのスイカ擬人化、というか、そういう理解でいいのかな? スイカ割りをしていたら、そのスイカが女の子になってしまった。いや、女の子だった? なんともいえないナンセンスさがただよっていて、ちょっとイラっとさせるスイカ娘が皆から酷い扱いをうける。アグレッシブなボケに、もっとアグレッシブなツッコミが入るって感じでしょうか。テンション高めでわあわあいってる。こういうの、なかなかに好きですよ。

『月曜日の空飛ぶオレンジ。』、で、こちら、まさかのスイカ割りネタがかぶるっていうんですね。まだ寒い3月というのに! こちらもいろいろナンセンス風味。で、妙なハイテンション。けど、ところどころの台詞、おかしみがあって、今絶対電車のってるよねみたいなのね、ものすごく面白かったです。でもほんとナンセンス、スイカの自販機とか、それからバッティングセンターのスイカのくだり。もう、わけわからんのですが、面白かった。で、謎の生物、生物教師、ツカぽん、ほんとなんだかよくわからない、けど変なおかしみがある漫画です。

『Good night! Angel』、これ、気にいりました。殺し屋稼業の女の子、境川ユリがヒロインで、凄腕の殺し屋なんだそうですけど、普段はなんだかどんくさいようでして、いやもう可愛いんですね。仕事の秘密を守るため友達を作ることが許されなかった。そんな状況を嫌って、一人暮らしすることにしたユリが、学校でちょっとずつ友達をつくっていこうっていうね、その様子もすごくいい。全然慣れてなくって、ちょっとのことで喜んだり落ち込んだり、もういろいろとばたばたしてるところ、本当に面白かった。学校生活、日常におけるちょっと抜けた表情と、仕事の時の表情と、違った感触、それらをうまくひとつにまとめて、ちょっとスリリングで、けれどほのぼので、そうした感覚を相互にゆきかわせる。とてもよくできていて、面白かったです。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 1 (『まんがタイムきらら』2011年5月号増刊)

引用

  • タチ「桜Trick」,『まんがタイムきららミラク』Vol. 1 (『まんがタイムきらら』2011年5月号増刊),18頁。
  • name「前から2両目」,同前,65頁。
  • あfろ「月曜日の空飛ぶオレンジ。」,同前,91頁。