2011年1月31日月曜日

『月刊アフタヌーン』2011年3月号

 『月刊アフタヌーン』2011年3月号、発売されています。表紙は『爆音列島』、暴走族に所属する少年たちを描いた漫画なんですが、主人公でいいのかな? パクられてしまいまして、鑑別所にいくことになったのです。で、表紙。その少年、手錠かけられた両手をぐっと前に突き出して、くわえタバコ。いいですね、喧嘩売ってます。そのふてぶてしさ、結構いかしますね。

『ぼくらのよあけ』、新連載なんですが、宇宙ものというかSFでありますね。今から28年後、というか2010年起算だから27年後か。2038年の7月の日本を舞台にして、宇宙に興味を持っている少年ゆうまが主人公です。で、この時代にはオートボットという自律したロボットが家庭にいて、ゆうまのうちにいるのはナナコという女の子のロボット。家事の手伝いから、話し相手、遊び相手にもなってくれるというすぐれもの。で、このナナコを仲立ちとして地球外の知性とコンタクトするっていうんですね。皆で宇宙に出るのか!? なかなかに壮大なファンタジー。これ、なかなかに面白そうですよ。

無限の住人』、吐鉤群、追い詰められて、もうえらいことになってますね。逸刀流を逃がさないために、港に停泊している船という船、その乗員を片っ端から切り捨てさせるという、身柄の確認もせずに、ただ居合わせたというだけで切り殺されるっていうんですね。で、最後に、中国船か? 手応えあるやつらが出てきたと思ったら、そいつらも片付けられて、と、なんか様子が違うよ……? ええ、これまでの描写は、この人を際立たせるためだったというんですね。見開きで登場。乙橘槇絵! ですよ。ああ、これは次号、えらいことになる。吐鉤群とも激突するのか。ええ、ものすごいことになりそうです。

『アストライアの天秤 — プルシアンブルーの過ち』、裁判員裁判の様子を描く法廷もの、新作ですよ。今シリーズ、主役はヤメ検、っていうのですが、それだけでなく冤罪を扱ったものでもあるって感じです。優秀だったけれど、一度の失敗で検事を辞めることとなった西郷夏海が主人公。やる気がない、というか、法廷を怖れている? 冤罪を出してしまったという経験が、わだかまりとなって彼女の気持ちを重くしている。でも、半ば強引に法廷に立たされて、そしてスイッチが入るんですね。ちょっと強引な人でもある。けれど、敵もさるもの、自分を陥れた相手。その対決、復讐はむしろ重要ではないのだけれど、いずれそれも見せ場になっていくのでしょうね。しかし、それ以上に、ヒロインの立ち直りや、被疑者の隠している気持ちが開かれていく、そのプロセスに期待しています。

百舌谷さん逆上する』、酷いことになってますよ。とりあえず、千鶴が酷い。手段を選ばなくなってきて、竜田を探るだけでなく、例の会長を手先として、竜田百舌谷のハロウィンデートを妨害しようっていうんですね。その手先どもの駄目さがまた酷い……。けど、その妨害が効果的に竜田の株を上げるように働いて、これは面白いな。少し前には、番太郎の株があがるような、それこそ自分の身を犠牲にしても百舌谷さんを助けたい、支えたいんだという、献身の愛が描かれたものですが、今回はなにがあろうと俺が守ると、欠点さえも裏切りさえもすべて抱きかかえてやるよという、抱擁する愛が描かれるというんですね。まあ、多少勘違いした結果って風でもあるんですが、それで次回、竜田と番太郎が激突するの? しかも、いろいろ思惑を持って動いている人がいる状況で? これはちょっと面白そう。楽しみに待ちたく思いますよ。

2011年1月30日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号、先日の続きです。

『社長サマは無計画』、社長の無謀な仕入れ。海外で、ええと出張なのか? 視察なのか? それともただの個人旅行? たまたま食べたクッキーがおいしかったから、コンテナひとつ分ほど買ってみたという、その思い切り、無茶さが炸裂して、この顛末は面白かったです。会議を開いてなにをするかといったら、社長を説教。よっぽど信用がないようで、いや、でも、そりゃそうだろうなあ。結局、真琴の工夫、大和田さんの機転でなんとかなるんですが、それにしても危うい社長です。この社長の、こういう無茶さ。まさにタイトルにあるとおり。なかなかによかったです。

『文豪ちゃん』、第2回目。文豪を性別逆転させて小学生にしましたといった漫画です。前回は、どうなるのだろう、まだよくわからないなんていってましたが、今回の読んでみたら、ええ、面白かったですよ。ちゃんとといったものか、モデルとなった作家その人のキャラクター、それっぽさをうまいことアレンジして、漱石はラノベ、紫式部はtwitter、清少納言はBlogなどなど、それっぽくいろいろやってるのですね。しかし面白かったのは、漱石ですよ。病気がち。視力悪く、痔を患っていて、胃弱、運動不足って、いずれ大量に血を吐いたりすんじゃないかって予感がしますよ。あのストーキングしてるのは、石川啄木ちゃんでよかったのでしたっけ。前回のお茶漬けもそうでしたけど、なんか強烈にキャラづけされていて、すごくいい。けど、実際の啄木ってどういう人だったのか、いまいちわからないものだから、このキャラクター、妥当なのかどうなのか、ちっともわからないのが残念です。

『あかるい夫婦計画』、「妻のニュアンス」、面白かったです。誉めてるようで誉めていない、にこにこしながら怒っている。いえね、怒ってる時に丁寧な言葉づかいしたり、にこにこ笑ったりっていうの、いわゆる反動形成なんでしょうけど、あの、振り返った妻の背後に黒々と陰りが見える、その表現がうまいこと怒りを表現していて、目で見てわかる面白さでした。他に「妻のたくらみ」とか、にこにこしてる方が怖いっていう、そういう機微、面白いです。シンプルでわかりやすい、けど描かれてるのはシンプルばかりでない、その塩梅がとてもよいです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第3号(2011年3月号)

2011年1月29日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2011年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2011年3月号、昨日の続きです。

『inote! — アイノテ!』は、ラブレター話であります。ななせの下駄箱にラブレターが入ってた。それを見て、当然女子からだと思ってるななせっていうのもすごいものがありますね。過去、どれほどに女子からのラブレターを貰い続けてきたというのか。ですが今回は、はじめての男子からのラブレター。それだけでも驚き、話が動き出そうものですが、よりによってカヤコに目撃、現認されてしまっている。口止めしても無理。ななせがおおいに悩んでいるというその最中、あちこちにいいふらしているっていうのね、むごいわ。しかし、放課後、ラブレターの男子と会っている最中にどしどし押し寄せてくる娘ども、めちゃくちゃ面白い。あの、ちえたちと喧嘩して、ななせのファンになった彼女もやってきて、竹刀装備って何事。その上、竹槍、バットか? さらにやってくるっていうのね。ほんと、面白かったです。

アクアリウム』、ゆうさんのりのり! ではアクアリウム喫茶がいいと思う人ー!! ものすごく可愛いな。でもね、望みかなわず。それでも元気に振る舞ってるゆうなんですが、ゲージが下がってるっていうの、わお、それゲージだったんだ! もう、ものすごく面白いです。しかし、気落ちしてるゆう、よしあきの誤解、そういうのも面白かったのですが、やっぱり生物部の呼び掛け、これに応えようとしてゲージ上げてからが面白い。クラスでは、クールでかっこいい、てなことにされてしまってるさおり、なんでもできるとか思われてるんだっけか、当然メイドとして矢面に立たされることになっていて、いやもう大変そうなんだけど、面白い。でもってアクアリウム喫茶に誘われる。すごくいいですね。ゆうの描かれ方、動きのある絵もいきいきとして、見ていてすごく気持ちいい。ええ、ものすごく面白い。そして、次回、アクアリウム喫茶に取り組もうという様子、それもきっと面白いに違いない、そんな風に思わせてくれる回でした。

『アヒルの多い雑貨店』、ホエホエのお姉さんの経営している雑貨店、いつも暇だっていうんですが、それが今日に限って大混雑。ホエホエひとりでてんてこ舞い。なので、急遽あひるとバンビも働くことになってという、ちょっとドタバタなお店切り盛り話。面白かったですよ。バンビが有能なのはいうまでもなく、けど適材適所で頑張ってるあひるもよいですね。子供からお姉ちゃんと呼ばれて嬉しそうにしてるところとか、あひる、バンビだけでなく、読んでる私もなんだか微笑ましいと感じて、ええ、ちょっとにぎやか、楽しい話でした。それで、あひる、バンビ、ホエホエも、お店で働くことになるみたいですね。これは楽しそう。働くことになるとは思ってなかったのだけど、これだと雑貨店にいるというの、自然ですものね。いや、あひるはカネトン目当てに毎日通ってたみたいですけど、だからバイトでなくても特段変ではないみたいなんですけどね。

『ねこのひたいであそぶ』、どんぐりの話でした。秋、どんぐり、焼いて食べよう! っていうんですね。灰汁抜きとかしなくていいんだ。椎の実が甘いの? こういういろいろを知ってる苗、ちょっとかっこいい。そして、それを実際にやってみようっていうみんな、この前向きさ、なんでも楽しんじゃおうっていう気持ちがすごくいいですよ。うきうきしてくるんですよね。自分もやってみたいなって思うんですよね。ほんと、すごく楽しそう。人生を楽しんでますよね、みんな。で、どんぐり、虫とかいるよなあ、と思ったら、おお、こんにちは。やっぱりちゃんとそういう話出てきて、水に漬けて虫食いをはじくんですね。でもって、炒って、食べて、こういうの、実際にやったらいい経験になるだろうな、そう思いましたよ。楽しい経験、それをちょいとお裾分けしてもらってる気分。いい漫画です。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第3号(2011年3月号)

引用

  • 博「アクアリウム」,『まんがタイムきららキャラット』第7巻第3号(2011年3月号),177頁。

2011年1月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2011年3月号

『まんがタイムきららキャラット』2011年3月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』。スケート? かと思ったら、靴が普通ですね。凍り付いた池かなにかなのでしょうか、転んでしまってるユー子とトオルであります。ちょっと慌てているトオル、けどユー子はえらく楽しそうで、これ、ユー子がトオルを引き倒してしまったってことなのかな。仲のいいふたり。ええ、たしかに暖かであると感じます。

『ごきチャ』、ゲストです。って、おおう、ちょっと前に話題になったゴキブリ擬人化か。人間の友達を作りたいとの一心から、ゴキブリのいない北海道にやってきたゴキ娘。なんというのだろう、可愛く描いてある、思いの届かない、ちょい不憫な小娘が頑張るコメディといった風、そんなには悪くない、と思うのだけれど、なんというのだろう、ちょっと複雑です。いえね、なんか擬人化される前のそれをふと想起して、うう、むむむむ、ってなっちゃう瞬間があるんですね。私はわりとましな方なのですが、それでもあの虫は嫌いです。となったら、もう見るのも考えるのも嫌いって人には、このページはホッチキスどめしたいくらいなんじゃないかなって思って、いやほんと、どうなるのだろう。しかしあえてゴキブリを題材に選んだ作者、その発想はすごいと思います。それでまた、認めさせてるというのがすごいと思います。

『かためで!』は、実にいい味出してます。刀のある日常っていうのだけど、刀なくってもいいくらいに当たり前のものになっていて、で、はしばしに刀が出てくるんですね。こぎつねとKATANA刀くじ。双方、刀である必然性、意味がわからんのですが、それでもあえて刀というのが好きだったりします。で、刀の達人。ガンシューの刀版かと思ったら、太鼓かあ。で、さやか。筐体を真っ二つにしちゃいそうだな、なんて思ってたら、もうとっくの昔にやらかしてたみたいで、私はほんと、このさやかさんの太刀筋に惚れ込んでおります。もっとばっさばっさやっていただきたい所存にございます。

うらバン!』、驚きの展開でした。勧誘期間が過ぎてしまいました……。え、ええーっ! でも、ひとり女の子がやってきて、おお新入部員!? と思わせて違いましたってネタかと思ったら、やあ、よかった、ちゃんと新入部員でした。本内ほたるさん。皆で大歓迎するんですけど、名門といわれて隠れてしまうっていう、ああ、これはすごく面白い。ちゃんと前回から続いてるんですね。で、パート決めなのですが、ユーフォニウムとかホルンとかいってますけど、たしかにホルンとか中音域が埋まるとアンサンブルしやすくなるよね、って、ばりばりの金管バンドになりそうな話だったのですが、クラリネットの経験者とのこと。ああ、吹奏楽においてクラリネットは重要です。しかし、真面目でいい子。ほたるがこの部のことを名門という理由、それがすごくよかった。なんだか、こういう気持ちをもって音楽に向きあうっていうの、やっぱりいいことだと思うのです。

ひよぴよえにっき。』、はるがだんだんしっかりしてきているな、そう思っていたら、ああ、なんと、次回、グランドフィナーレ! ぎゃーっ! 私はグランドフィナーレって言葉が大嫌いなんだー! とはいえ、子供はどんどん大きくなります。それはもうあっという間といってもいいくらいに大きくなって、あんなにちーたんちーたんいってたはるも、寂しさ我慢できるようになってきたっていうんですね。ちょっとずつ、段々にちあきから離れていくはる。ああ、これは寂しいでしょう。でも、寂しかったり心配だったりしても、いろいろなこと、ものに出会う楽しみ、はるの可能性を思い、ぐっと耐えるちあき。ああ、いいお姉ちゃんだ。ほんと、いいお姉ちゃん。なんか、胸がきゅーとなりますね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第3号(2011年3月号)

2011年1月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号

『まんがタイムオリジナル』2011年3月号、発売されました。2月目前とあって、ばっちりバレンタイン表紙です。中央には、ボウルにとけたチョコレート、ゴムベラつかって混ぜている山下さんがありまして、左肩にはチョコレート持ったらいかと竹田、左下には、おおう、この服がチョコレートとか、カナさんですね。そして、『恋は地獄車』、チョコレートの仏像だぁっ! いや、しかし、すごいインパクトだなこれ。穏やかな、いいお顔。ほんと、しびれるバレンタインチョコですよ。

『恋は地獄車』、今年も仏像でありますよ。ほんと、見事な恒例ネタになりました。けどさ、一木造りとか寄木造りとか、なにいってるかわからない。そもそも、チョコ仏像づくりに熟練して万里子さんはどうしようというんでしょうね。しかし、姉も不器用なら妹も同様。後藤さんにどうやってチョコレートを渡そうか。そのシミュレーション。小悪魔路線とか、もうどうにでもして! ってぐらいに強烈ですが、でも、あの人にはきっと通用しないんだろうなあ。また、千歳といえば高橋くん。いやあ、いかしますよ。受胎告知って。和風の万里子に対し、欧風の高橋といったところでしょうか。いやもう、まともでない人たちの恋愛模様。こういう恋愛がらみのイベント時期となれば、もう歯止めはないって感じで、最高です。

『ハコぺけ』、ついに本番ですね。子供のための演劇、浦島太郎をやるっていうんですが、微妙にちょっとずついろいろ駄目で、背景が駄目、酒飲んで駄目、緊張しすぎて駄目、声援に張り切りすぎて駄目。こうした駄目なところの見せ方、オーソドックスにきちんきちんとしていて、こういうの好きだなって思います。しかし、てんこさん、割を食いますね。一番真面目で、きっちりしたい。そういう人だからこそ被るのか、いいですよ。てんこさん、すごくいいですよ。

『チア☆リカ』、ゲストなのかな。チアリーダーになるべく育てられた娘、リカが主人公です。北飴リカだそうです。友達は南おこめ。リカは、母から聞かされたチアリー道なるものを信じていて、おこめちゃんはそれは嘘だと知っている。それでも、ちゃんとリカにつきあってあげるっていうのがいいですね。しかし、チア部は風前の灯。マネジャーの峰そうた、ミネソタか! と、リカ、おこめ。三人で再起をはかるっていうのですが、部員を増やしてという王道展開でいくのかと思ったら、どうも違うみたい。部室争奪、元チア部員と戦ったりするのか? ちょいと変な漫画です。けど、うまくしたらすごく面白くなりそう。そんな気もします。

『お茶の間クエスト』、いやあ、面白いですよ。バレンタインの話、というか遊の淡い恋の思い出。いや、驚いた。成績トップだからじゃない。学級委員長だったからでもない。恋愛してたからってわけでもない。もっと、もっとシンプルに、こんな切ない物語の描かれることがあろうとは、もっともっとおちゃらけて馬鹿馬鹿しいことばかりやる漫画かと思ってたから、がつんときましたね。無邪気だった遊。あの、クリアして、貸してもらっての繰り返しは実にコメディタッチなんだけれど、ゲームの楽しみに夢中になりながらも、恋する気持ちがある。そしてそれは叶わなかった。叶わなかったというのは切なくて、けれど彼のゲームを遊に託したっていう、それがなにか心に残るアクセントになってるんですね。ちょっといい話。でも切ない話。こんな回もあるのかと、ええ、とてもよかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第3号(2011年3月号)

2011年1月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2011年3月号

『まんがタイムきららフォワード』2011年3月号、一昨日の続きです。

『はじおつ。』、ええ、こちらもはじめてのおつきあい。というか、それメインですよ。今回は、はじめての放課後デート、って、それ、ただ寄り道しながら帰るだけだろう。それもデートに勘定できるのか。ちょっとカルチャーショックでした。しかし、このどう見ても慣れてないふたり、その様子を見ていたら、一緒に下校でさえも一大イベントであるってのは間違いないなって思わされること必至です。相手の好みとか、まだよくわからない。だから情報収集かたがた、無難と思われるコースたどってみて、しかし不発というのが悲しいね。とはいうものの、まだお互いに全然知らない、それでも相手のことを思いやっているということはしっかり伝わって、ええ、あの傘のくだりです。劇中のふたりにとっても、読者である私にとっても、ふたりの気持ちがしっかり見える出来事。これは本当によかったです。

少女素数』、前回の読者モデルの話、その結果が出てきましたね。送られてきた雑誌。その写真にもの申すふたり。ああ、自分の一番可愛い角度とか、ばっちり把握しているのか。プレゼンテーションの技術。ふたりはプロだっていってますけど、いや実際、意気込みなどはそのとおりなのでしょうな。可愛いと思われたい、その努力工夫はすごいものがあるのだろう、なかなかにすさまじい話であります。そして、学校、友達との状況。あんずに気持ち揺らす敷島。その帰り道、ぱっクン、有美ちゃん、友達と出会って、話して、そしてすみれの表情、言葉にうかがえるもの。ああ、彼女彼らは今、恋を意識していく頃、にあるのでしょうか。あんず、すみれのふたりも、いつまでもお兄ちゃん専属ではあれない、変わりゆく、変わらないではおられない、そうした年代にいると意識させられます。一種危うくもあり、またそれが魅力であるのでしょう。

『異国少女とすみれの花束』、なにか動きが出てきているのでしょうか。すみれを探す真崎。写真、そしてすみれの日記。彼の思い出したことというのはなんなのか、彼とすみれの関係はいかなるものなのか。過去に出会っていた、真崎はすみれを探していた、ということなのでしょうか。真崎のいう、一緒に帰ろう、その帰る先というのは、彼のもともと暮らしていた現代の日本であるのか、もろもろわからないことは多く、それだけにこの決着、どうなるものか、気になります。しかし、終わりが見えてきたということなんでしょうね。

2011年1月25日火曜日

Cat, taken with GR DIGITAL

Spaghetti Aglio, Olio e PeperoncinoGR Blog、恒例のトラックバック企画、2011年最初のお題が発表されまして、それはなにかといいますと、「HAPPY」。おおおお、これは難しいな。抽象的ということもありますが、基本仕合せいっぱいでいきているわけではない私には、そうしたものは目にうつらんのです! というのもなんなので、こういうの仕合せなのかなと、写真をざっと眺めてピックアップして、トラックバック企画「HAPPY」に参加してみます。あ、そうそう。冒頭の写真は、うまくできて仕合せ、です。

2011年1月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2011年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2011年3月号、発売されました。表紙はバレンタ……、ええーっ! はねつきだよ。お正月だよ。晴着だよ! やられました。メリー、勇魚、由衣の三人。皆、顔に墨を塗られて、って、ええーっ! 由衣さんが真っ白だ。ってことは、メリーが勇魚に勝ち、由衣がメリーに勝ちってことなのか。しかし、ひげ描かれてまつ毛描かれて、それでも堂々としてるメリー、素敵です。やんちゃっぽさがナイスですね。しかし、由衣さん、めずらしく凛々しいなあ。

さて、今『フォワード』はアニメラッシュといってもいい状況でありますよ。『夢喰いメリー』がアニメ化されてる。そこに『魔法少女まどか☆マギカ』でしょう。アニメ先行で、その漫画が書き下ろしで3ヶ月連続で出るといいますね。そして『魔法少女かずみ☆マギカ』が今月から連載スタート。ちょっとしたフィーバー気分でありますね。

『魔法少女かずみ☆マギカ』。『まどか☆マギカ』のスピンオフというのですが、これはどれくらい『まどか☆マギカ』と関係があるのだろう。まったく同じ世界に起こっている事象と思っていいんだろうか。それとも、まったく違う、平行線のように交わることのない話であるのかな? それはわからないのだけれど、1話を読んでみた感じでは、アニメのそれとはちょいと違うという印象。ヒロインかずみが記憶を失っているということもあるのでしょう。この漫画における魔法少女というものがまだ謎のまま。戦う敵についても同様。アニメは得体の知れない存在だけど、漫画では人に寄生してる? わからないことだらけで、けどちょいと血腥い展開もあったりするかも知れない、そんな回想も一コマあって、この先どうなるのか、気になるのであります。

『夢喰いメリー』は、ちょっと静かな時間、メリーと勇魚の対話の風景、勇魚はメリーのことを知って、そのことにメリーちょっと不安を抱えていた? その表情、ちょっと寂しげで、だからその後のメリーと勇魚の対話、なにか安心できてよかったんですね。勇魚の夢路に向けられた気持ち、そしてメリーのユメジに対し感じているもの。メリーのわからないという、その言葉とはうらはら、わからないながらに語られる思い。このふたりの個性の違い、その向こうにある気持ちはどうなのだろう、なかなかに深く思わされるところのある、そんな情景でありました。

そして、吹奏楽部だ。かつてはトランペットやりたいなあ、といったら『ラピュタ』の影響か!? となったものですが、昨年には『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』、今年は『てっぱん』? そう思っていたら、そうかあ『メリー』であったかあ。まあ、冗談なんですけど、河原でトランペット、トロンボーンを一緒に吹いている絵、これ、すごくいいなって思いましたよ。この、一生懸命に吹いている菜桜からは、なにかを吹っ切ろうという気持ちがひしひしと感じられて、かたわらには寄り添うような由衣、なにか安心させられるのでした。次の動きは彼女らの側で起こるのでしょうね。夢を失っていく友人たち。核心に踏み込もうというかの菜桜さん。そしてエンギのこと。これは、次号で動くか? ぐーっと気持ちが高められていくのを感じます。

『7時間目の音符』、こっちも吹奏楽部だ! こちらはクラリネット。ああ、よかった。うちに一本あるから、買わずにすんだ。というのは冗談ですが、この漫画、ちょっと弱気というか、年上の彼女に強く出られない少年。彼女あずみが恥ずかしいというごとに、戸惑いがふくらんで、どうしたらいいかわからなくなるっていうのですね。はじめてのおつきあい、それだけにどうしたらいいか、強く出ていいのかどうなのかわからないっていう、そのちょっと弱気ぶくみの恋愛模様は、やきもきさせながらも、初々しくて、くすぐったくて、そしてちょっとまぶしいなんて思うのですね。彼氏も彼女も、クールに見える、けど全然そうじゃないっていうのが、なんだか可愛くっていいんですね。

2011年1月23日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2011年3月号

『まんがタイムスペシャル』2011年3月号、昨日の続きです。

『少女カフェ』は、バレンタインデーの話。バレンタイン特別の衣装に着替えたみおとつくし、というのだけれど、メインはすっかり女子高生に持っていかれましたね。お父さんに一目惚れしたらしい。でもさ、みおの素直な表情、感想。ここの娘は、ふたりともビターでありますな。このお嬢さんの登場は、葉月さんを焦らすためなのか、と思ったら、どうもそういう風でもないみたい。お父さんひとりが鈍感で、みおもつくしも、葉月さんも、全然通じない恋心を前にやきもきしている、そんなところも面白い。というか、このお父さん、よく結婚できたもんだ。マチコさんがしっかりしてたんだろうなあ。しかし、お嬢さん、みのり、この人、今後も登場するんでしょうね。お父さんにいわれたように、お母さんとくるんでしょうか。お母さんは娘の恋を応援するのだろうか。なんか突拍子もない人が出てくるんじゃないか、なんて思ったりしますが、なかなかに面白そうな種がまかれたと思える回でありましたよ。

『早乙女寮別館ものがたり』、文化祭が続いています。保護者と称してやってきた寮の面々。松子は愛されているなあ。そんなこと思う冒頭に、クラスの皆からも好意もたれてることわかる展開が続いて実にいいですね。恋愛ごとに興味津々の皆、ちょっと悪ノリっぽいっていうのも面白い。そして、謎の人登場です。松子を探してやってきた、そのなんともいわれん自称で気付かれるっていう松子もすごいですね。けど、松子って偽名なの? それにこの人も微妙に正体を隠している? 人が悪いだけ? よくわからないのですが、とりあえず変わり者っぽいっていうことはわかります。なんか、面白そうですね。なにが飛び出すか、なにをしでかすか、すごく興味津々です。

『ポンチョ。』は少し昔の話。トメ吉がやってきた頃の話なんですが、すごいな、3年でこんなに育ったんだ。それこそ、ポンちゃんが生まれた頃にはすでにいました、みたいな風に思ってたのですが、いやびっくり。手のひらサイズの、小さな小さな猫だったっていうのですね。高校生のお姉ちゃん、ショートカットだったんだ。こういう髪型も可愛いな。対してポンちゃん、保育園児なんだけど、驚くほど今と違いがなく見えるっていうのがおかしかったです。そしてトメ吉。箸でご飯を食べる。ああ、なんかスペシャルなやつだったけど、最初からだったのか。いろいろと謎の多いっぽいトメ吉。けど、いい味のあるいかすやつです。ところで、カレシ、まったく出てこなかったなあ。

『だんつま』は、友達いないセレブ妻回でありました。ええっと、ユキさん。これが実質的に『スペシャル』における顔見せであったのですが、冒頭の友達いないセレブ妻という台詞、これ一発で説明されてしまうってのもすごいなと思います。いや、実際、その説明と今回あらわされた人となり、これで充分にユキさんは語られてるものなあ。というわけで、バレンタイン。誘われない、誘われたいユキさんが可愛くて、もうこの人は駄々っ子なのか? 失言多く、プライドも高く、けどなにか憎めない、そんな人であると思います。チョコレートを溶かして細工というのも、たいしたことやってないのですけど、それが楽しいというの、見ていてひしひし伝わります。仲がいい、だから楽しい、そんな感じがするんですね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第20巻第3号(2011年3月号)

2011年1月22日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2011年3月号

『まんがタイムスペシャル』2011年3月号、発売されました。おおう、意欲的な表紙です。ピンク色の背景に浮かび上がるのは、真っ赤になってチョコレートを差し出すリコさんですよ。これは強烈。伝統の『タイム』系では見られない、といって流行の『きらら』系列誌ともちょっと違う。ほんと、思い切ったなって思います。思えば、数ヶ月前から『恋愛ラボ』が表紙となって、ちょっと従来の四コマ誌とは違った印象の表紙が新鮮でした。そのいわばひとつの境地が今月号表紙でありましょう。なかなかのインパクト、とても良好です。

『10秒リワインド』、ゲストです。10秒時間を戻すことのできる女の子が主人公。いやね、これが面白いんですよ。10秒戻せる、そのルールについて説明した前半。こういうことができますよ、それだけといえばそれだけなんですが、それでも充分に面白い。そして後半は10秒進めることのできる人が登場。そのふたりの邂逅。ちょっと理屈っぽいというか、より説明調であるのだけど、それでもやっぱり面白い。シンプルな能力だけに、いろいろ見せようがあるのかもな。けど、面白く見せるのは難しいよね。そんな感じ。ええ、うまくできてて、面白い漫画です。

笑って!外村さん』、バレンタインデーを目前に頑張る外村さん、であるのですが、相変らず力の入れどころがちょっとおかしいのが笑えます。外村さんって、基本的に際限を知らないんですよね。やるとなったら徹底的で、でちょっと方向が間違ってるの。その方向が違ってるっていうのは感想においてもそのようで、男だと思われていると勘違いしてへこんでるところ、ものすごく珍しい表情を見た気分。この表情も、なかなかにいいなって思いますよ。そして弟、冬馬。大人気。そして、最後の最後の話、その落ちのコマにはぐっとくるものがありました。ええ、外村さん、いい子です。

『シュガービーチ』、気にいっています。今回はバレンタイン。つまり、部活は関係ないんですが、まあ冬だもんね、水着はこの時期寒いでしょう。というわけで、バレンタイン。エミの妄想に出てくる男化みなと、最高ですよね。その照れてしまってるエミもすごくいい。今回はそんなエミの魅力がどかどか提示されて、照れるエミ、振り回されるエミ、そしてプレッシャーに気持ちが小さくなっていくエミ。素晴しいね。別に気にせず出しゃいいんだろうけど、そこでなんだか気にしてしまうのが、この人の個性で、可愛いところなんでしょうね。でも、一番可愛かったのは、最後の最後、あの落ちに出てくる台詞、しょうがないわねであったと思います。ほんと、この人、すごくいいです。眼鏡だからじゃないですよ?

『スーパーメイドちるみさん』は思わぬ展開ですよ。児童公園に呼び出されるメイドの面々。本部からの指令で、一日だけ主人の交換をするっていうんですね。取り乱すちふゆとか大好き。それから、失礼なちゆり、ちおりのふたり。いや、失礼なのはちふゆだけかも知れん。ちおりの場合は、どうしようもなく擁護できないって話だもんな。しかし、あの誰が誰にあたるか、そこでもいろいろ酷い発言飛び出して、特にちふゆがいかします。いいたい放題だなこの人。もう、最高です。で、肝心の取り替えっこ顛末は次号に続くということで、これはなかなかに楽しみな展開でありますよ。もう、がっちりやって欲しいところであります。

  • 『まんがタイムスペシャル』第20巻第3号(2011年3月号)

2011年1月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号、昨日の続きです。

『アキタランドゴシック』、ゲストです。角の生えた女の子、アキタ、このお嬢さんが主人公なのかな? どうもつののある人、ない人が共存している世界のようです。アサヒやコマチはつののない人。アキタはつののある人。で、角が虫歯になってしまったっていうんですね。つの磨きをおこたったかららしい。つの医者にいって、治療するらしい。けど、アキタは医者にいくのが嫌なんだそうだ。ああだこうだと抵抗して、先延ばししようとするかのようなアキタが可愛い、面白い。ほのぼのとした絵柄にちょっとシュールさが混じってる。悪くないと思います。こういうの好きです。

『ありすまじっく!』、ゲストです。声優ユニットを組んでいるふたりの話。ユニット組んでるだけでなく、同居もしてる柚花ととばりですが、このとばりには秘密があって、なんと男の子というのですね。女の子と勘違いされて、スカウト、デビュー。って、スカウトとかあるんか? というのは置いておくとして、家事が得意な男の子、反対に日曜大工が好きな女の子、柚花はとばりのこと気になってるみたいですね。ちょっと静かな雰囲気。しんみり系の片思いですね。

『スイムガールコンプレックス』、これ、いいですね。カラーがきれい。市の大会で頑張る水泳部の皆。200メートルメドレーリレー。内気な女の子と思ってた。そうしたらものすごいスタート、スピード感溢れる絵に、一気に気持ちは高まって、そして続くふたりも実力者。第一泳者に驚いてるうちに、第二泳者は往復泳ぎ切って、そしてバタフライ! これはいいわ。面白い。勢いが気持ちいいですよ。その勢いを引き継いで、泳ぎはじめるヒロインこもり。初心者、腹打ちからのスタートでありながら、気持ちはもう完全に本気で、なんとしても勝つんだというその意気込み、いや、ほんとに素晴しい。挫けそうになっても、思いもしない声援で復活。頑張れ、頑張れ、ページをめくる手に力の入るゲスト最終回。本格始動を前に、これだけ見せてくれるというの、ほんと、見事でした。そして、あの落ち、失格っていうの。簡単に達成感は与えないっていうのはとてもうまい。そして皆のモチベーションもぐっとあがる、こうしたところもすごくいい。ほんと、見事でした。

『湯ノ花高校温泉部』、ゲストです。ええと、温泉部、温泉部、って、あれは『ジャンボ』か! いや、ちょっと『おんせんぶ。』と勘違いしてしまってましたよ。

さて、こちらの温泉部は温泉に入るのを楽しむ、そんな部活であります。うん、温泉旅館を切り盛りしたりはしません。自宅に日本中の湯を引いている貴菜、はヒロインじゃない? 桜がメインヒロインなのかな。部員は4人、皆で風呂に入る。入湯の際には体を洗いましょう。そうでないと、レジオネラ菌に湯が汚染されたりするよという、なるほど説得力があります。おとなしい子、桜。ちょっとやんちゃな子、春希。変わり者のお金持ち貴菜、そして落ち着いた華さん。温泉についてのいろいろ、紹介しながら、女の子たちののんびりコミュニケーション。結構楽しく読めますよ。

『もっかい!』最終回。好きだったんですよ。漫画の雰囲気が好き。話の展開が好き。衛や遊も好きだったなあ。だから、終わるのは残念だけれど、この最終回、これまでふたりが関わってきた人たちが勢揃いって感じで、こういうの好きなのですね。そして、本編、遊にとっての衛、彼女が見ている彼女、本当に遊は衛のことが好きなんだなって、そして衛も遊のこと、ちゃんと見ているってわかる。いい最終回になったなあって思って、なんだかほっとした気分。嬉しさですかね、ええ、よい最終回でした。単行本は春に出ます。もう、心待ちですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第3号(2011年3月号)

2011年1月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号、昨日の続きです。

お願い神サマ!』、なにしてるんだ、この子たちは。めずらしく居丈高な柚梨子さん。なにごとか! と思うけれど、なんて可愛らしいんだ! と思うのもまた事実。しかしそれはいいとして、なんでおでんの具なのか……。理想的お嬢様を体現すべく特訓してるふたり、めちゃくちゃ面白い。やればできる感じの柚梨子さんなのに、微妙にしくじってしまうという、そのつめの甘さ、もう少し頑張りましょう的なところが面白い。ええ、そうしたところが描かれることで、柚梨子さんの、実優の、そしてこの漫画の魅力が生じてくるんだろうなって実感させられる話でした。しかし、今回ははっちゃけた柚梨子さん、凛々しい柚梨子さん、エレガントな柚梨子さんに、突飛、笑顔、拗ねた顔、もう魅力満載って感じで、もちろん実優も素晴しいんですよ。ふたりのやりとり、最高でした。

『忍パラサイト』、どえらい面白かったな。今回は小梅について。とりあえず酷い目にあってる、さらに酷い目にあわされるのですが、その過程にあらわれるもろもろ。妙に満ち足りてる瑠璃とか、自分で自分になにか課してる小梅とか、そうしたところ面白く、そしてつまみ食いを忍法でなんとかした瑠璃、その顛末の酷いこと! めちゃくちゃ面白かったですよ。あの、味を完全再現しながら胃の中で戻るとか、これ忍者の技としては有用だろうなあ。潜入して、敵方の食事に細工することで、見事に戦闘不能ないし困難な状態に持ち込めるっていうんですから。しかし、ほんと、すごいんだか、すごくないんだか、わからん忍者の娘たち。いいですよ。

『ねったい!』、ゲストです。熱帯魚の漫画。ううむ、『アクアリウム』にちょいと被ったか。不利かも。熱帯魚を飼育する熱帯魚部もの。ちょっと変わった部活。部長はアロワナが好きで、ちょっと百合風味な展開期待させるキャラクターもいて、そしてドジっ子も。盛り込めるもの、いろいろ盛り込んでみましたって感じ。そこに、熱帯魚に関するいろいろを紹介しながら話を進め、キャラクターで面白みをつくる、って感じです。結構悪くないかも。うまく転がっていったら、そして熱帯魚ものという特性、それが発揮されたらなかなかにいいんじゃないか、そんな感じがします。

『開発少女』、ゲストです。平凡な日常を求める女の子、滝川日高、彼女がヒロイン。転校生の彼女が出会った、変わった娘。発明部の十勝。いろいろ発明品を作っているみたいなんだけど、この人の真価は発明ではないような気がする……。つぼなのか、なんなのか、人のやる気スイッチを押せるらしく、それでもって学園記録を樹立した陸上部の女の子、るもい、彼女は自分が改造されたと思い込むにいたった。ちょっとシュールな話といったらいいんでしょうか、ナンセンスのりの漫画。結構好きな感じであります。だから、うまく発展して欲しいなって思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第3号(2011年3月号)

2011年1月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号

『まんがタイムきららMAX』2011年3月号、発売されました。3月号、2月を目前にして、表紙はバレンタインデー一色ですね。『かなめも』。かながボウルに融けたチョコレートを混ぜている。その笑みのほがらかさは、傍らに立つみかのちょっと思い悩むような沈んだ表情に対比を見せて、ほがらかな魅力、しめやかな魅力、双方をよりよく見せています。

『きんいろモザイク』、単行本が3月に出るぞ! やあ、これは嬉しいなあ。今回は学校祭にうかれるアリスからスタート。お祭り、とのことで、はっぴにはちまき。ああ、こうした姿も可愛いなあ。しかし、可愛いだけでないのがこの漫画、メイド喫茶を推す忍、対して甘味処を推すアリス。意味あるのかないのかわからない対立は面白く、そして和洋折衷に落ち着く。甘味処組、和の装束可愛いらしく、メイド組、ノリのいい忍、照れる綾、とてもいい。その綾がですよ、意外な落ち要因になっている。この人の性格、いろいろとあきらかになってきて、最近はそれが面白い。気にいっているのであります。

『くすりのマジョラム』は肩こりの話。妹ユキが肩こりしやすいというのだけど、なぜか!? いや、いうまでもないのですが……。さて、実は私も肩こりがひどい。いや、胸は大きくないです。あれだな、ラムのいう理由、筋肉発達してないというの、それだな。しかし、今回は非常にためになりました。走るといいというの、それを聞いてからは私も近場の移動は走るようにしたりして、実際ちょっとはましになってるのかなあ。で、ためになるこの漫画、ちょっと有用な情報、それがメインではなくて、それを展開の骨格にして、面白さで肉付けする。そのバランス、塩梅がうまいのだろうなと思わされて、ええ、とても面白かったです。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、今回はシューズを買いにいく話。浅見さんが危ない。誤解して盛り上がった上に、なんか変な歌うたってるぞ。椿にさそわれて、どんだけ嬉しかったというのか。さて、浅見さんの期待は見事に打ち砕かれて、柘植ちゃんははじめて名前でたのだったっけか? シューズなど、陸上についてすごく詳しい人みたい。柘植ちゃんのシューズ解説は、これ、メーカー名を適当に違えてあるけど、全部実際の話だな。こういう、本当の話があれば、足のサイズをはかる謎の方法、これは漫画ならではのネタですよね、って確認しないといけないほど私は駄目なのか? ちょっと飛んだネタもありまして、いや、ほんと、面白いです。そして最後に部活の風景。LSD、120分も走るのか。私ならできるかなあ。1時間くらいならできるなあ。いやね、最近、ちょっと走るのに興味があるんです。この漫画の影響じゃあないと思うんだけどなあ。

『ご注文はうさぎですか?』、連載になったみたいです。それで、これ、面白い。今回は、ラテアート、三人三様の出来栄え。誉められてうかれるリゼ。ココアの描いたのに見事にやられるリゼ。シンプルなんだけど、それが面白いなと思います。でもって、チノの父、夜の部のマスター登場。やたらしぶいおっさんだな。で、うさぎのティッピーが父に託されるんですけど、なぬ、このうさぎは親父なのか!? ということは、チノの祖父なのか。驚かされる設定に、これはなんか含みがありそうだな、今後、なにかありそうだなと思ったりして、ちょっとこの先に描かれるだろうこと、いろいろ興味がわきますね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第3号(2011年3月号)

2011年1月18日火曜日

『まんがタイムファミリー』2011年3月号

『まんがタイムファミリー』2011年3月号、昨日の続きです。

『ひよっこシスターの安息』。シスター雛形は、実にのび太さんタイプでありますね。ぐうたらとかいいたいんじゃないんです。あの、しなくてもいい約束をして、自分を窮地に追い込んでしまうっていうのがね、のび太っぽさを思わせるのです。風邪をひいたっぽいシスター雛形。全力で誤魔化す。けど、全然ごまかせてないってのが、この人らしくっていいですよね。人のよさがにじみでているというか、どこか抜けてて、それがなんだかほっとさせてくれる。でもって、いつぞやのラーメン屋、交流あるんですね。人好きのする人。そしてみぞれ鍋。ああ、いいですね。なにか暖かくってさ、それがいいですね。

『めがねのキミと博物館』。連載になりました。素晴しい。そして内容は、この作者らしいものといっちゃってよいのでしょうか、寄贈をうけた屏風、そこから抜け出してくる唐獅子。そいつがなんだか愛嬌ありまして、内藤のこと好きになっちゃったらしく、ついてまわって、花をプレゼントしたりして、ほんと愛嬌がある。しかしね、こういう不思議なできごと、この人たちの中では困ったことではあるけれど、不思議なこと、異常な事態とは認識されてないみたいで、こういう不思議を普通のことのようにしてしまう、その雰囲気がもう大好きです。なんともいえない味があります。

『教師諸君!!』、今月は、単行本が出るからでしょう、大プッシュ、二本立てであります。やあ、嬉しいな。1本目は生徒たちの進学に関する話。とはいうものの、笛田先生の生物愛が炸裂したり、あとは西名先生の大嘘。こういうのりは大好きです。そして2本目はバレンタインデー。けどあんまり色気、恋やら愛やらどうたらこうたらっていうのはなくて、けどそれが実にらしいと思います。しかし、なにかサプライズが欲しいという西名先生。捏造の伝説まで登場させる。しかも、それ、ただ思い付いただけじゃなく、どうやら噂の流布、実際試しているみたいっていうのが面白い。そして望んだサプライズ、そいつが得られた西名先生、驚く様が素敵。嬉しさをじっくり噛み締めている、そんな様子も素晴しい。いい話とはちょっと違うんだけど、でもなにか、人の喜んでいる姿というのは、じんわり嬉しさ伝わってくるものでありますね。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第3号(2011年3月号)

2011年1月17日月曜日

『まんがタイムファミリー』2011年3月号

『まんがタイムファミリー』2011年3月号、発売されました。3月号です。けれど表紙はバレンタインデー。ハートのかたちしたチョコレートを差し出す『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代を中心に、必勝の絵馬のかたちしたチョコレート? 持つ『教師諸君!!』西名先生、そして三人姉妹とおやじさん『うのはな3姉妹』のイラストが表紙を飾っています。ところで、この背景の模様、なんかよいですね。

『あとは若いふたりに』、ゲストです。少女漫画的展開に憧れる新人OL、若菜の物語。初出勤でいきなり遅刻って! というのも、少女漫画的に解釈すれば転校初日に遅刻遅刻! ってことなんでしょうね。しかし、夢見がちな女の子。少女漫画、それもちょっと古め、古典的な表現が好きだっていうのですが、しかしこのお嬢さんもかなりとばしてるけど、先輩も結構なものですよね。生かさず殺さずといった具合に、若菜の望むシチュエーション、そいつを匂わしている。いや、ほんと、いい感じの漫画です。ところどころに見られる、少女漫画オマージュといった感じの絵柄、これもよい味出してると思います。

『美大道!』、最終回です。ついに美大受験。彩の験担ぎ、なんでこの人はこうもいつもはずしてくるんだろう。そのはずしっぷり、私は大好きです。そして受験本番。ああ、こうやってモチーフを組み合わせて描けというの、どう組み合わせるかというのも採点のうちなんでしょうね。以前、美大で働いてた時ですけど、受験日になると課題に使ったかぼちゃがもらえたり、ポテトチップスがもらえたりと、面白かったなあ。いや、受験生にはそんなの面白がる余裕なんてないでしょうけど。と思ったら、楽しかったのか。この、受験で描く絵でさえも楽しいと思える、そうしたところなんてすごく訴えますね。そして最後のコマ。すごくよかった。しかも単行本では脱ぐらしい。すごく楽しみだ。いえね、最初はいろいろと残念だった彩が成長していく、そうした実感の得られる、よい漫画だったと思います。単行本で、あらためて最初から読める、それがすごく嬉しいのです。

『ひきよせ警察官』。順調にひきよせてますね。のんびり田舎のお巡りさんになるかと思ったら、甘かった。事件発生、即解決。方向音痴だったりするけれど、いく先々で活躍して、この奥田葵という人は、なんのかんのいって優秀なんですね。明るいヒロイン。元気でシンプル、わかりやすい。面白いです。タヌキを呼び寄せてしまってるっていうのも、変に面白くて、この漫画、よいですね。ちょっと好きになってしまいそうです。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第3号(2011年3月号)