2012年8月3日金曜日

『まんがホーム』2012年9月号

『まんがホーム』2012年9月号、昨日の続きです。

『桜乃さん迷走中!』、面白いですね。単行本発売で告知含めたゲスト掲載なんですが、めずらしくやる気のあるっぽい桜乃さん。バイト先のキャンプ用品店、キャンプといえば怪談、肝試しが定番だから、そういう本を置いてみたらどうかななんていうんですよね。で、作る。怪談本を自分で作って、ってなんだかいきなりいいかげんな創作話みたいなんですけど、とにかく作って、無料配布。需要があったらちゃんと仕入れるとか、うわ、なんか、すごいぞ、やり手じゃないですか。と思ってたら、やっぱりいつもの桜乃さんでという落ちなんですが、けど、この人はやる気になったら結構すごいぞ、そんなところが垣間見えて、これは面白かった。すごい意外性でした。

『恋に鳴る』は、やっぱりなんかいい話だなあ。小柄な女の子、枝元さんの小さなお弁当箱。料理作るの得意で、頼めば作ってくれたりするっていうんですね。バリエーション豊富な料理。気立てもよくて、気さくで、とてもいい人で、でも外食は駄目。ええと、これはなにか深刻な話? そうかと思ったら、いやあ、ほのぼのでよかった。で、いいのはですね、辰巳くん、彼が枝元さんのために料理の特訓して弁当作るっていうんですね。いやあ、恋ですよ。この誰かのために料理を作りたい、そう思う気持ち。たいていは女の子がその役割にはめこまれることが多いのに、これが男子、ああ、とてもいいよ、すごくいい。そう思ったんですね。健気ですよ、その考えて思って、あなたのために、そういう気持ちが、ちょっとコミカルで、けれどすごく沁みたんですね。

『一番星のそばで』、新シリーズだそうですよ。ヒロインのもとにやってきた幽霊。悪いやつではないみたい。なんだかひょうひょうとして、いろいろあきらめてる? なにか大きな悲しみを抱えているっていうみたいなんですね。弟もなにか悲しさ抱えてる? ちょっとメランコリック、寂しげで儚げな、そんな印象の残る男どもの話でありました。続きものということは、この悲しみ、幽霊のものと弟の、それが繋がったりするのか。あるいは癒されるなどもあるのだろうか。いろいろ思わされるのですね。

  • 『まんがホーム』第26巻第9号(2012年9月号)

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