2012年4月8日日曜日

『まんがタイム』2012年5月号

『まんがタイム』2012年5月号、昨日の続きです。

『ロコ・モーション』は、ロコのこと心配で、ロコが乗務する列車に乗り込んでしまったモモコ。いろいろ挙動不審で、っていうのは最初のフリで、妊婦さんの破水というアクシデント発生に冷静に対処するモモコと、やっぱり慌てふためいてしまうロコと、うまくふたりの対応の差、コントラストを作りながら、車掌の仕事をうまく描いていたと思います。ダイヤを乱さないよう円滑な運行を維持しながら、スムーズに妊婦さんを救急に引き渡す。ダイヤが乱れるとはどういうことか、それは乗務員にも乗客にも迷惑がかかってしまうことなのだということが、ふたりのキャラクターを見せながら、またスズのことも描くことで、ユーモラスに、けれど具体的に表現されていて、面白かったです。

『営業侍和華さん』。今回は、いつもとちょっと違った雰囲気。姫の担当がえを希望する客からの電話に、姫がえらいこと動揺するのはいつもどおりだけど、負けず劣らずびびりまくる吉田殿。面白いなあ。和華に頼る、その理由は、護衛を頼みたい。いや、ほんと、いつもと違う扱い、面白い。けど、警備員に異動とかいう時の吉田殿、ちょっと回復してますよね。でもほんと、面白い。結局、和華さん、なんの役にもたってないし。で、吉田殿と更科さん、大人の関係!? そう思わせておいて、わお、全然じゃん。ここまで駄目とは予想外でしたよ。

『まだまだ浅野さん』、冒頭の、口を抑えられて頬がパンパンになってるライオンとか、変な絵なんだけど、面白いです。城の、寝癖の、洗濯板の、微妙で、変で、おかしい、そんなネタが続いて、これらも面白いんですが、肩車、あれにはやられましたよ。変だということは登場人物もわかってる。その変さが、そのまま解消されることなく継続しているっていうのが、シュールというべきか、なんともいえんおかしさで、たまらんですね。そして輪ゴムも。変な漫画。けど、その変さが実によいです。

『ソフテン』、このところ面白いんですよ。シンプルな話。ちょっと落ち込んだり、自信なかったり、考え方が偏ってたり。そんな部員ばかりのソフトボール部だけど、それがなんだか変なりに頑張ってるんだなっていうのが描かれるのがいいなあって思えるようになってきて、そしたらもう面白い。あのいつも笑ってるっていう、あのエピソードなんかたまらんものがあって、妙に情にうったえかけて、ちょっと古い、そんな風にも思うんだけど、それでもいいなあと思ってしまうのはしかたがない。スタンダード、そんな感じの話の運び、悪くない、悪くないですよ。今回のも、多くを語らない静と草間の顛末、あの余韻。こういう見せ方がなおよいのでしょう。

『もいんの高校野球日誌』、もう、ほんと、めちゃくちゃ面白いですね。エロエロ天国よりも週刊サッカー野郎が許せない羽田さん。この、サッカーを目の敵にしてるっていうの、ほんと、いつものことなんですけど、それを効果的に見せてくれる。いいですよ。エロはかまわないんだ。そして、もいんの野球道場、いや実際、内容しっかりしてて、しかも書いてるの女子高生とかだったら、そりゃ大反響だよな。とにかく野球に関しては、どこまでもどこまでも突き抜けてる、そんな羽田もいんのもろもろ。ほんと、面白いです。

  • 『まんがタイム』第32巻第5号(2012年5月号)

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