『まんがタウン』2012年5月号、発売されました。表紙は映画のからみですかね、『新クレヨンしんちゃん』のみ。ひまわりを前面に押し出して、その後ろにしんのすけです。しかし、『クレヨンしんちゃん』、映画も20周年ですか。長く続いて、立派になったものだと感心します。
『ぼくの奥さん』は、夜中に会ったキャロ、彼女がルイに懐いて、しかもしゃべってという、驚きの展開から。いやもう、キャロの懐きよう。ルイに会えてすごく嬉しい。手紙をもらって以来、ずっと会えるのを楽しみにしていたんだっていうことがわかって、それからお母様に甘える、その様子などもすごくいい。狼に育てられた娘。昼間に会った時は、なにか怖い、おそろしげな雰囲気でしたが、今のキャロの可愛いこと。おどろきましたよ。ごめんなさい、涙ぐんで、いやもう本当。ルイじゃないけど、夢じゃないのんか、ですよね。しかし夜があけると、ああやっぱり駄目なのか。なるほど、ルイが兄のおさがりを着てると駄目なのね。このすれちがい、気付くのかなあ。気付けば、そこから世界は変わりそうですね。
『偽装男子』は、いい感じに平常運転ですね。みずきに告白した滝川。彼を女装マッチョメンが受け入れて、しかしあやか大変だ。変わりものに取り巻かれる毎日。そうした場において、変人という誤解を受けてなお一緒にいてくれる友達、恭子はあやかの支えなんかも知れませんね。しかし、その恭子も結構酷く、まああやかも同様なんですが、なんとかして滝川を屈折した道から元の道に戻してやりたい。いや、親切心とかではないようで、これはこれで複雑に屈折した思惑があるんですね。そのための方法、恭子は巻き添え食いたくない。あやかも犠牲になりたくない。そういってる時点で、もういろいろあれなんですが、先生の解法、それがなかなかにいい感じで、そしてラストのあの展開は、ああ、彼も彼らに引き込まれるのか? いや、それ以前にあらぬ誤解を招いてますよね。実に、実によいです。
『トラノイーカルナ』は、また黒間ヒカリがいろいろやらかしているらしい。というので、ヒカリのDNAを使って変身、彼女のことを知ろうっていうんですね。決して悪い顔ではない。けれど笑うと怖い。それでひねくれたんだろうなあ。ということで、化粧やらなんやらで可愛くしよう。いろいろ教えてもらって試してみたら、見事可愛くなったんですが、それでヒカリに会ったらきっとコンプレックスもなくなって、いい子になるよ! って、これ、余計なおせっかいしやがって、お前は全然わかってない、みたいな展開になりそうな気がします。しかしヒカリの問題。それはなにに起因するのか。それはすごく興味ある。ほんと、楽しみです。
『しましま日誌』は、島野望をとりまく状況、基本のところはなにも変わってないし、解決もしてないはずなんだけど、うまいこと生徒に馴染んで、この寮に移ってきたのはよかったのかも知れませんね。決して先生として慕われている、尊敬されている、みたいな感じではないんですが、友達感覚? いやむしろ遊ばれてる、そんな感じですよね。そして大人たちの会話。生徒をちゃんと見守ってる。こういう描写があるのはいいですね。なんだか安心できるというか、ちゃんとしてるなって思える。そういうところ、ともいいと思います。
- 『まんがタウン』第13巻第5号(2012年5月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿