2012年2月12日日曜日

ぼくのメジャースプーン

 本を買いました。話題の本、といいますか、新刊ではないんですが、とりあえず話題なのは確かでして、けれど話題だから買ったわけでもないんです。ええと、こいつを見ていただきたい。「講談社BOOK倶楽部:講談社文庫+NEWラブプラス」。『ラブプラス』と講談社が夢のコラボレーション! なんと、読書月間なるイベントがあるっていうんですね。へー、『ラブプラス+』では彼女と旅行が目玉イベントとして話題になりましたけど、今度は彼女と読書なんだ。一ヶ月という期間をもうけて、一緒に本を読もうっていうんだ。というわけで課題図書。いわずと知れた名作『赤毛のアン』に、『ぼくのメジャースプーン』、『魍魎の匣』が指定されていまして、しかし面白い企画を考えたものだと思います。ゲーム好きはゲームしかやらない、なんていうのは間違った偏見で、結構本でもなんでも読んでますって人が多いと思うのですね。まさにそうしたインドア彼氏直撃のイベントであるかと思います。といったわけで、インドア代表みたいな私です、よしのった! なんてったって図書委員だしね! 一念発起して課題図書を買ってまいりました。

Books

な、なんか、一冊だけ明らかにボリュームがおかしいぞ……。

この中で読んだことのあるのは『赤毛のアン』だけであります。ただ、この翻訳で読んだわけじゃないので、これをきっかけにアンのシリーズを読んでいくのも悪くないなあ、なんて思っています。『魍魎の匣』は、名前だけ知っていた。読んでないんですね。京極夏彦はなぜだか縁がなくってですね、好きとか嫌いとか、そういうんじゃなくて、なんでか読んでないんです。持ってる京極夏彦の本は『どすこい(安)』だけ。なんでよりによってこれ!? って感じですが、しかも『四十七人の刺客』も『すべてがFになる』も、とにかくパロディ元をどれひとつ読んだことないというのに、これだけ。ひどい。最低だ! うん、でも面白かったよ。へー、こういう話だったんだ、って、元の本も読んだ気分になれてお得でした。ほんと最低だ!

『ぼくのメジャースプーン』だけは、まったく知らなかったんですね。せっかくの読書だから、まっさらな状態で読みたい、そう思ってあえて情報をいれないようにしてるんですが、一応ジャンルはミステリーでよいのでしょうか。事件があって、その謎をとくことになる、そんな展開っぽいなあと、まともに読んでさえいない紹介からも伺えて、そうかあ、こういう本はあまり読んでこなかったんだけど、面白そうだなあ。あ、紹介をまともに読んでないっていうのは、そこから得られる情報さえもブロックしたい、そう思ってるからなんですが、まあちょっとやりすぎなのは理解してます。

課題図書は彼女ごとに違っていて、実際、よくその人となりをうかがわせる本が選ばれてるものだと感心するくらいなのですが、ああ、姉ヶ崎さんの彼氏さんは大変だ! いや、だって、この一冊でのこりの二冊あわせたくらいの分量がある……。実際その存在感ものすごく、これ、分冊版もあるんですが、きっとそっちの方が読みやすいと思う。なんというか、読んでるうちに背が割れてしまいそうでいやだなあ。というか、これ、寝転がって読むとか無理だろう。いや、もう、圧倒的な紙のブロックであります。

誰かと同じ本を読んでいく。そういう経験はもうずっとごぶさたで、少しずつ読み進めながら、どこまで読んだ? この先どうなると思う? いろいろ意見交換するなんて、ほんと、いつ以来のことだろう。へたしたら小学生くらいを最後に、そういうことやってないかも知れない。私にとって読書とは、つくづく孤独な作業だったのだなあと改めて知ることとなりました。

で、その読書月間はいつからはじまるの? まあ、そのあたりはおいおい明らかになるでしょう。あるいは、人によって違ったりするのでしょうか。もう本は手元にあるから、急ぎも慌てもしないんで、気楽なものですが。ええ、ちょっと楽しみですね。

しかし、三人同時とかやってる人は、ひと月で二千ページ読むんでしょうか。大変だな。

  • 辻村深月『ぼくのメジャースプーン』(講談社文庫) 東京:講談社,2009年。
  • モンゴメリー,ルーシー・モード『赤毛のアン』掛川恭子訳 (講談社文庫 ― 完訳クラシック赤毛のアン 1) 東京:講談社,2005年。
  • 京極夏彦『魍魎の匣』(講談社文庫) 東京:講談社,1999年。

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