2012年2月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年4月号

『まんがタイムスペシャル』2012年4月号、昨日の続きです。

『銀河系女子高生ありすちゃん』、ゲストです。転校生の女の子、空居ありす。見た目にも可愛いこの子は、自称宇宙からやってきた、ええと不思議ちゃん? 先生曰く、東京の高校から転校してきたっていうんですが、それでもやっぱり他の銀河からきたといっている。まあ、他の銀河からきたと東京から転校してきたは両立可能だからなあ。そして彼女に積極的に関わろうとする生徒ふたり。テンション高めで、ありすの宇宙人というの真にうけて、にぎやかにやってますが、そういう中にみちこみたく、そういうのに抵抗する子がいるのはいいと思いました。

『我が家のさおりさん』、ゲストです。7歳の女の子こだまが、おうちの押し入れで見付けた人形、さおりさん。等身大のドールで、なぜか突然しゃべれるようになったみたい。父コウジの所有物だったみたい。こだまの他に高一の娘、ゆうきがいる。さて、お母さんはさおりさんのこと知ってるみたいなんですが、なぜ父はドールを購入したのか、なにか子供にはいえない理由がある? まだわからないことが多すぎて、なんせ今んとこ、謎の人形、さおりさんが話せるようになった、それくらい、導入の導入といった感じだから、なにを思うにしてもまずは先を見てから、そう思います。

『雪ん子ゆっきー』、ゲストです。人外の名手、って、なんともいわれん二つ名つけられたもんだ、ナントカがゲストで帰ってきたーっ! やあ、これは嬉しいことですよ。雪ん子ゆっきー、冬季限定のマスコット精霊だなんていうんですが、あっという間にメルヘンチックとか可愛らしいとか、そういうのから遠ざかるっていうんだからさすがです。精霊、血だるま。願いごととか無理だから。ヤクザのベンツ、いや、もう面白い。ほのぼのっぽいテイスト、それを絵柄に感じさせながら、作風はシニカル。持ち味は変わってないなあ。そして、ああ、青春の光と影、転校していった女の子、思うところもあればこそ素直になれない少年の、心の奥に響く声、ああ、こうしたものを描かせてもこの人は抜群だなあ。そして破れる思い。ラストこそは、シニカル、ちょっとブラックな落ち、笑わせてもらったんですけれど、そこにもやっぱり切ない、ゆきすぎる季節、人の季節もまたそうなんだというがごとしで、ああ、ナントカ、やはり素晴しいな、そう思うのです。

『どろんきゅー』、これもまた素晴しいですね。おばけ連中が、もうとにかく怖いの。絵面がとにかくおどろおどろしくって、けど、そんな連中が妙にいいやつだっていうんだから、そのギャップも手伝ってすごく面白いんですね。満員電車やクラスの同級生みたく、うまく省略して画面を見やすくする、そういうところあればこそか、しっかり描かれているメインのキャラクターやおばけたちが、しっかり浮き上がってくるように思います。しかし自販機のおばけとか、もう面白い。なにがやりたいのん、あなた。またおばけを手玉にとるアキちゃん。トイレのあいつは妙にききわけのいいやつだし、看護師も面倒見いいし、そりゃ、こういう怖ろしい面々とは出会いたくないなあ、そう思わせるところ大きいわけですが、同時に、こんな風にいいやつばっかりだったら、会ってしまったとしても大丈夫かな、そう思ったりするんですね。面白いです。是非、人外四コマとして、ナントカ、吉村佳と揃い踏んでいただきたい、そう思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第4号(2012年4月号)

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