『まんがタイム』2012年3月号、昨日の続きです。
『もいんの高校野球日誌』。だんだんにキャラクターを増やしていっているっぽいですね。あのかわいこぶってる先生が出てきて、そろそろ定着してきたと思ったら、今度はサッカー部とそのマネージャーが出てきて、こちらは居丈高というか自分勝手で主将さえも困らせてる人っていうんですね。野球部のマネージャーにも部員にもいろいろやらかしてる、そんな人ですが、なんか憎めないっていうか、面白いな。真面目で実力者で決して手を抜くことのないもいんも怖れられているけど、傍若無人で怖れられてるっていうサッカー部の彼女、その困り者マネージャーふたり、なかなかにいい対比。ほんと、いい感じに場が、世界が広がり、できあがっていっていると感じます。しかし、新球とか!
『空想彼女』、なかなかにいいですね。鮫島のことが好きという志帆のいっちゃってる感じがよく表現されていて、無茶な子なんだけど、その無茶さが無理矢理な無茶というより、自然な無茶、そんな感じで描かれてるのがいいなって思ったんですね。しかし、睡眠時間を10時間半とって、夢のチャンスは6回! いや、これ、めちゃくちゃ面白い。理屈としては正しい、けどいくら正しくってもうまくいくとは限らないっていうのね、そういうところが切ない? いや、よかったのですよ。ちょっと危なっかしいお嬢さんだけど、いわゆるストーカーみたいなところまではいかない。妄想のなんの、いろいろいわれちゃってるけれど、恋したらだいたいこんな感じになっちゃうよなあ。ええ、悪かない。なんだか可愛くさえ思えるお嬢さんです。
『営業侍和華さん』、安定した面白さ。女子力向上などと似合わないこといいだして、その結果姫がありえないほど落ち込むとか、この流れがたまりません。また、いつもどおり自信満々の武士トーク。立場の低い相手と見て、無礼な振舞いする営業相手にも、はきはき臆することなく対応する和華さんですが、これでうまくいくのかというと、結局は喧嘩別れ、上司吉田が謝らねばならんことになって、けれどその責任を感じて深く反省するというところなど、すごくよかったと思ったのですね。この和華さんという人、滅茶苦茶な人じゃない、直情的で変わりものだけど、思いが深く常識もあるんだってわかるエピソード。で、完璧ハッピーエンドではないけれど、そうした和華さんを評価してくれる人もいるっていう、こういう多様性が漫画内でも描かれるところ、よかったなあって思うのですね。
- 『まんがタイム』第32巻第3号(2012年3月号)
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