2010年5月3日月曜日

君に届け

 WORKING!!』のアニメがはじまって、なんか話題作っぽいから見てみようかなって、どんな漫画かも知らないで見はじめたのですが、これ、関西では番組の枠っていうんでしょうか、アニメ三本まとめてひとつの枠になってるから、毎週録画しようとすると、後の番組も一緒に録画されてしまうんです。他のアニメっていうのはですね、『ギャグマンガ日和』と『君に届け』。でも、最初はこのふたつ、見るつもりはなかったのです。でも、なんでか気になって、試しに見てみたら、面白い! 『ギャグマンガ日和』もそうなのですが、『君に届け』、これ素晴しい。めちゃくちゃ面白いじゃん。書店でたびたび見かけてたものだから、絵とタイトルに覚えはあったのだけど、こういう内容だったんだ。これ、いいなあ。これ、素晴しいなあ。いや、ほんと、すっかりまいってしまいました。

私が見たのは第14話「くるみ」でした。あれは球技大会なのか? ヒロインの爽子をくるみという子が陥れようとしていた? それが発覚して、爽子の友人ふたりがくるみを問い詰める、という、女の子コミュニティらしさ感じさせる悶着を描いたストーリー。けど、確かに実際にありそうな、そんな嫌らしい側面を扱っているんですけど、それがどろどろの展開におちいることもなく、なんだか情感のしみじみと胸にしみる、とても美しい印象として描出されているのです。いや、ほんと、素晴しいな。この独特の感触は、浮世離れしたお嬢さん、爽子の雰囲気のためだろうと思うのです。裏表のないいい子? ちょっとはずれてるけど。感情のかあっと沸騰するようなことのない娘さんで、できごとをひとつひとつ大事にうけとめて、もの思うみたいなところ。自分を陥れようとした相手に対しても、どうしてなんだろうと、気持ち抱き留めるようにして思って、そして和解するっていうんですね。いや、もう、見ていてたまらずもらい泣きでした。

アニメの印象は、モノローグの朴訥した雰囲気、それもいいんだろうな。そう思って、声あててるの誰なんだろうと思ったら、能登麻美子さん。おおう、名前だけ知ってたよ。こういう演技する人だったんだ。はじめて聞いて、けれど人気あるのわかるなって思いました。

こうしてアニメに触れてみて、しかし私の見たのは第14話。それまでのことはまったく知らんわけです。ああ、最初から見てみたいな。そう思って、DVDのリリース状況、どうなってるのだろうと調べてみたら、なんと、もうずいぶん前に出ています。各巻3990円。安いな! しかも3話ずつ収録で、良心的! とか思ったら、あれー、DVDだけなのか。ええー、今、アニメをあえてDVDで見たいとは思えないよ。ちゃんと買うからBDで出しておくれよう。しかもこのDVD、初回生産分には特典がついてくる。もちろん、今から初回は入手できない。いや、別にこれまで知らずにいた漫画のアニメなんだから、特典とかなくってもいいんですけど、でも途中からは初回で、最初の方はそうじゃないっていう状況、なんか落ち着かないなあ。そもそもがBDじゃなくてDVDだしなあ。などなど、いろいろ思うところあって、ええいああ、これは断念だ。買うのは原作だけにしよう。それがいい、と結論したのでした。

原作は、『別冊マーガレット』の公式サイトで、Episode0. だけ試し読みできて、絵の雰囲気、さすがに最初のころだからだと思うのだけど、思ってた印象とちょっと違っていたのだけれど、読んでみてすごく面白く、ああ、これはいいなってやっぱり思ったのでした。というわけで、さっきもいったけど、原作、少しずつ買って、読んでいきたいと思います。久しぶりに、なんだかわくわくした気分でありますよ。

  • 椎名軽穂『君に届け』第1巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第2巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2006年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第3巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第4巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第5巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2007年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第6巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第7巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第8巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2008年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第9巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2009年。
  • 椎名軽穂『君に届け』第10巻 (マーガレットコミックス) 東京:集英社,2010年。
  • 以下続刊

DVD

CD

Nintendo DS

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