2009年11月12日木曜日

フミコの告白

最近話題になっている自主制作アニメがあるって、昨日だったかな、知りまして、タイトルは『フミコの告白』。甘酸っぱい青春ものなのかな、なんて思いながら、それ以上を調べなかったのですが、っていうのは、Webで見られるそいつが、違法アップロードされたものだと思ってたからで、できることならちゃんとしたルートで見たいなあって思ったら、いや、そのYouTubeに公開されてるの、ちゃんとしたルートだったっていうんですね。やじうまWatchの記事から辿った作者さんのページ、しっかりYouTubeに公開されている動画が埋め込まれていまして、そうか、堂々と見ていいんだ! 喜んで見ることにしたのでした。そして、これ、面白いですね。ええ、とても面白いです。

と、その感想を綴ったtwittetsをちょいと引用。

話題になってる自主制作アニメ『フミコの告白』、見ました。面白い。シンプルな展開なんだけど、転げ落ちるように走るフミコは踏んだり蹴ったり感あふれて、とてつもなくキュート。

フミコは走り、跳び、ついには飛ぶ。現実にはありえない事象を、ありそうに感じさせるのは、アニメーションの技術ってやつなんだと思います。

そしてフミコはパンツ丸出し。後ろから前から、パンチラなんてレベルじゃない、とにかく丸出し。けどいやらしくないのがいいですね!

ええ、とにかく面白かった。告白して、断られて、うわああん、と駆け出したら — 、いや、これ以上はいうまい。見てください。それがきっといいです。

昨日書いたことにも通じるんですが、いい世界をお持ちであるなあと思ったんです。

私が漫画でも小説でも、また他の表現でも、そうしたものを見て、読んで、聴いて、いいなと思うのは、送り手のうちに広がる世界に触れることができるからだと思っています。

ええ、作り手の見ている世界、そのうちに抱きしめている世界、それが『フミコの告白』からは生き生きと溢れ出していて、それは躍動感を持って、まるで飛び出してくるみたいなんですね。描かれているものは、ちょっと昔の実験アニメを思わせる、ある種オーソドックスといっていいものだと思うのですけれど、でもその、やるべきことをきちんとやりましたという仕事の丁寧さが、オーソドックスであることを逆に強みにしているように思います。奇をてらって、派手に作ることもきっと可能なのに、そうではなく、むしろ地味な表現を選択した。下手したら埋もれてしまうかも知れない。けれど、それがこうして話題になったのは、実にアニメらしいアニメを、きっちり作ったからだと思うのですね。

そのきっちり作ったということは、あの転がり落ちるような疾走から飛翔、そして激突にいたるまでの描写が、非現実的であるにもかかわらず、自然さをもって受け入れてしまえるところに現れていたと思います。絵の持つ説得力っていったらいいのでしょうか、まるで自分でもああいうことができそう、こんどすべり台をカタパルトにして飛んでみようかな、なんて思ってしまうくらいにできそう感満載なんです。その非現実を現実みたいに感じるってことがすなわちアニメの楽しさで、面白さなんだなって、あらためて感じいりました次第ですよ。

『フミコの告白』は、フミコがもう抱きしめたくなるくらいにキュートであるし、tweetsにも書いたようにパンツ丸出し、オー・モーレツ! なんですが、けれどそうした見せ場、キャラクターの魅力を超えて、アニメーションの原点的な魅力、絵が動いて面白い、楽しい! というものを感じさせてくれて、素晴しかったです。これはちょっと私の心のページに記しておきたい。好きなものとして記録しておきたい。そんな気持ちであるのですね。いや、本当、大げさでなく、そう思っています。

引用

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