ローリングストーンズのキース・リチャーズといえば、ロックファンにとってはちょっと外すことのできないビッグネームであると思うのですが、しかしこの人ってなんというのか、危なっかしいというか、目が離せないというか、まさにトリックスターであると思うのです。そのキースがですよ、なんと事故でけがをしてその再起さえ危ぶまれているというではありませんか。そのニュース、記事のタイトルが『木から転落したストーンズのK・リチャーズ、演奏無理か』というもので、木から落ちた!? いったいどういうことかと思って記事を読んでみたら、リチャーズさんはフィジーで休暇中にココヤシの木から落ち、頭部を負傷。ニュージーランドのオークランドにある病院に入院している
のだそうで、しかしいったいなんでこの人は木なんかにのぼったんだ。私はちょっと頭を抱えてしまいました。
しかも、その怪我というのが結構重いようで、
リチャーズさんは脳の血腫を除去する手術に続いて、頭蓋(ずがい)骨の一部を取り除く手術も受けたが、脳に損傷が残ったり、体の一部がまひしたりする恐れがあると医師団はみているという。
結構ショッキングなニュースですよ。その後の報で、「手術は[略]100%成功した」
、「脳障害はなく、順調に回復している」
と伝えられて、一旦は安心。けど、本当にキースはちゃんとしてくださいよ。そもそもなんで木なんかに登ろうと思ったんでしょう。多分、のぼりたかったんでしょうね。どうしてものぼりたかったんでしょうね。しかし、本当にお体には気をつけていただきたい。だって、前だって、日本公演の時、急にキャンセルしたかと思うとその理由というのが、弦を指に刺してしまって腫れたからでしたっけ? とにかく本当に、やんちゃな人だなあという話で、それゆえかとにかく憎めない人だなあと思うのです。
さて、そんなみんなに愛されるキース・リチャーズといえばテレキャスターという印象で語られることも多いようで、6弦を抜いてオープンにチューニングしたテレを弾くキースというのは実にひとつの確固たるスタイルであります。と、そんな理由でえい出版から出たテレキャスター本『前略、テレキャスター様』はちょっとしたキーストリビュートの様相を呈しておりまして、本当にキースは愛されているのだな、ロックを語ろうというときに欠くことのできないギタリストのひとりであるのだなと感じたものでした。
だから、どうかキース・リチャーズには御身を大切にしていただきたい。今回の怪我にしても、なにごともなかったように復帰していただきたいものだと、そんな風に祈っています。
- 『前略、テレキャスター様 — エレクトリック・ソリッド・ボディ・ギターの原点、テレキャスターに感謝を込めて』(えい文庫) 東京:えい出版,2003年。
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