2019年12月31日火曜日

2019年劇場で見た映画

2019年も暮れようとしています。さて、今年も例年にならい、2019年に見た映画をリストにしてみました。といいたいのですが、昨年に続き今年もあまり見ていません。昨年の夏頃に突然映画館にいく習慣が途絶えてしまい、その流れのまままったく映画館にいかない年になりかねない、そんな危機的状況でした。ただ、年末にはなんとしても見にいきたい映画があるから、どうにかして映画館にいく習慣を取り戻さなければならない。ずっとそう思っていたので『天気の子』の公開はありがたかった。NHK朝の特集を見て、これはと思い休みとって予約して、楽しみにしていたら、その矢先にあんな悲しい事件がおこってしまった。あの数日のことを思い返すと、今でも整理しきれない思いに混乱を覚えます。

見た順です。

  1. 天気の子
  2. ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 −永遠と自動手記人形−
  3. JOKER
  4. 映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
  5. この世界の(さらにいくつもの)片隅に

話題作ばっかり見にいってますね。

映画館にいきつけていると、これからかかる映画の情報も一緒にはいってくるから、あんな映画、こんな映画と興味も広がっていきそうなものなんですが、ちょっと遠ざかるともう話題作くらいしかわからなくなる。見事にそのパターンに入ってしまっていて、よくないですね。

つい先日『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を見にいきました。上映前の予告編見て、興味持った映画もいくつかできて、ここですぐに見にいけばいいのだけど、もたもたして逃がすとまた話題作しかわからない状況になる。それこそ今がチャンスなんだけど、その映画、近場でやってないから、再び悪いパターンにはまりそうな予感がしています。

ここで個別の映画の感想を書くのはやめておこうと思います。また、年間を通じてのコメントなんてのも、たった5本しか見てないわけですからね、とうていできるもんじゃありません。

今年はイオンシネマの会員、ワタシアタープラスにも入会したので、とにかく見にいかないともったいない。来年はできれば月一くらいでは見にいけたらなあ、などと思っています。

2019年12月30日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年2月号

『まんがタイムオリジナル』2020年2月号、先日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』

ひかえめにいって最高でした。

年末なので大掃除というのだけど、いきなりくじけるおこめ先生。山のように積み上がったモノ、モノ、モノ。くじける気持ちはよくわかる。実際、自分も大掃除なんてやりません。

この掃除の情景が面白かったんですよ。おこめ先生所有のモノ。どれもこれもがレア物、激レア品の山というので、半藤がすごいのね、おそろしく大興奮。おこめ先生は、これらにもうなんの価値も見出してませんよね。せいぜいガラクタ程度にしか思ってないように見える。対して半藤、あれもこれも、それもこれも、あらゆるものが宝物に見えて、かくしておこめ先生スペースから半藤の領域に物品が横移動して掃除も完了?

おお、この理不尽よ。けれどこうであってこその面白さでした。

そしてさらなる発掘品。半藤赤面、おこめ先生も赤面、そこに加わるはぐがいい味出していて、ひゃあ。ひゃあって! でも、たいして性的なものでもないって、それフォローなのか? なんかえぐってないか? つうか、性的だよね? 性的じゃない? 最高だよね?

ここからの凹む代表。泣き顔代表。涙目代表。最高に可愛かったです。ほんと、落ちとかもうどうでもよくなった。最高でした。

『とびだせT.O.Z』

兄貴! なんだよ、やるじゃないか。いつもおかしな練習法編み出しては変態扱いされてる兄だけど、インターハイ前哨戦ともいえる地区予選にてですよ、見事に勝ち抜いていくっていうんですよ。

毒舌のマナは、部員たちにハッパをかける役割担うことになってたんですが、兄貴の懸命な走りを前にしたら、もう一言もなく、ただただ見守るばかり。それだけ兄貴の躍動、圧倒されるなにかあったっていうんですね。

部員それぞれの頑張りあり。そして兄貴の活躍、妹にね感銘与えて、青春だよね。いい読後感ありましたよ。

『僕は女心なんて知りたくない』

春喜の帰省風景。独身女性の心の声が聞こえてしまう呪いがまたも彼を苦しめるというのが、春喜には悪いけど、本当に面白くて、憧れの女子、三滝さんとの再会、そして幻滅というこの流れ。ああ、安定の春喜でありますよ。

まず春喜に対する認識が駄目。根暗な眼鏡。対して、同じく再会した元クラスメイト、ギャルの木澤。むしろこちらの子の方が裏表なくて、明るくて、素直でと、春喜がちょっと好きになりかかってるぞ!

この、自分の好みがあっても、見えてるものがその本質じゃないって気付かされる悲しさ。また、芽生えはじめた恋が育つ間もなく潰える悲しさ。いや、かかるはずだった労を無駄にすることなくて、むしろいいんじゃない? というのはきっと人でなしの感想なんだろうなあ。

今回もちょっと可哀そうな春喜。でもそれもいつもどおりかと思えば、そんなにも不憫ではない? いや、どうなんだろう。ともあれ、アパートのお姉さんたち、春喜も結構嫌っちゃいないっぽいから、そこに希望見出したらいいんじゃないかな、なんて思ったラストでした。

『大奥より愛をこめて』

ああ、悲しい別れといっていいのでしょうか。あるいは、切ないラブロマンス。

大奥の不祥事を受け、大崎が去るという。いつだってなにか余裕感じさせるこの人の、けれどこの度見せた自責の念。ああ、引き止めようとした上様さえも黙らざるを得ない、そんなものだったのか。思った以上のシリアスに、読んでていて切なさ感じさせるものありました。

基本コメディで、そこここに面白みを、それこそ時代性をぶちこわす勢いで差し込んでくるこの漫画ですが、そのベースには人情の機微、それを大切に丁寧に描く、そんな余地があるんですね。まさしく今回がその面目躍如たる見せ場で、ああ、大崎、その秘められた恋心よ。冗談めかして語りながらも、決して冗談ばかりではなかったと。また、蛇だなんだといわれていた定信公。彼のかたくなさがいったいどこから発したのか、その思い出語られて、おお、ふたりとも互いに思いあっていたというのですか。

思えども叶わなかった恋。それは叶わぬままの別れとなって、その真実知るのは蒔乃ただひとり。その秘めたる恋の秘めたるがゆえの悲しさ、それもまた美しく思わされるものあって、この情感、あふれんばかり。素晴しいエピソードでしたよ。

2019年12月29日日曜日

トラブルシュートに追われていたので休みます

トラブルシュートに追われていたので休みます。

2019年12月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年2月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年2月号、発売されました。表紙は『恋する小惑星』。望遠鏡、地図、鉱物などなど手にした地学部創設メンバー5人がずらり勢揃い。ええ、いよいよ始まろうとするテレビアニメを予告する、そんな表紙でもありますね。背後に星空。興味を持った分野に、皆それぞれに前のめりで取り組んでいく、そんな生き生きとした様子、それがとても素敵な漫画。この表紙にもそうしたよさが溢れています。

今月は新規ゲストが4本です。

『せんぷくボンバー!』

戦隊もの思わせる設定。けど主役は悪の結社サイドなのか。と思ったら、なんとレッドがスパイとして潜伏しとるのね。構図にちょっとした工夫あり。あまりにポンコツの過ぎる悪の構成員たちを見て、持ち前の正義心がために守ってあげたくなるとか、よかったですよ。面白かった。

戦隊もののお約束もろもろ、うまく活用して面白さに持っていくのもよかったです。なにかと不憫なセクシー担当、これはおかしい。あと、怪人巨大化技術の発端とか、これは笑いましたよ。細かいくすぐり含めて、いろいろ楽しませてくれるところ。非常に好感です。

敵の目的が、人間の悲鳴を集めて云々っていうやつ、生贄砲を思い出したりしたんですが、悪は悪でも彼らを見るかぎり、生贄砲みたいな悲惨さはなさそうですよね。このほのぼの、いい味です。

『背後から失霊します!』

連続掲載の1話目で主人公側の状況説明して、最後に次回への引きを作る。うまくいっていたと思います。

このところ、いろいろ不運が続く背後纏。いったいなぜかというと、悪い霊に狙われてるから。名前からして、霊につきまとわれやすい体質(?)とかなのかなと思ったら、違った! 呪いなのか。物置で見つけた腕輪が呪われていた。知らずにつけたらもう外せない。

この子孫のピンチに、お婆ちゃんが霊となって戻ってきてくれたっていうんですね。姿は変幻自在、というので子供の姿になってるんだけど、それで信じてもらえないっていうの、なるほど納得。主人公纏もお婆ちゃん、麗華も可愛くて、また纏をつけねらう、ええとこの人は霊なの? 迷子と思われて警官に保護されかかってたけど、人? ともあれ、キャラクター可愛く、呪いの災いもそこまで致命的ではなく……。いや、マンホールは死ぬよ。結構事故例がある……。でも、死んだり傷ついたりはなさそうなところ。これはよいですよ。

『カラフルな旅行先』

冒頭から、ちょっと違和感あったんですね。主人公の女の子が、街行く女性カップルを見て、自分も恋人が欲しいという。カフェにいっても女性カップルばっかりで、ええと、これはきらら誌掲載だからなのか。それとも男がいない世界なのかな、みたいに思ってたら、そのまさかだよ。男がいない世界だったのか。だから女性同士で恋をするのも当たり前。

そんな世界に迷い込んできた女の子。普通に男のいる世界、つまり我々の住む世界からやってきた白花冬鈴。声をかけた主人公、姫沢美樹の家に泊まることになるんだけど、ここから明らかになっていくカルチャーギャップ。なるほど、異世界ものの一種というわけですね。

異世界ものといっても、我々の世界の常識が向こうの住人である美樹から違和感持って評価されるという構図、これもよかったです。

『夢色×パステル』

よかったですよ。同じクラスに夢を食べる妖怪、バクがいた。いろいろと超人的な能力をチラ見せする桜井夢乃。同じ食べるなら、せちがらく薄汚れている大人の夢ではなく、若くて可愛い女の子を夢がいい。それだけの理由で、女子高生に化けてるっていうんですね。

そんな夢乃が夢を食べている現場に遭遇した栗山ももか。夢乃が妖怪と知っても物怖じすることなく、友達になろうと近づいて、いや、夢乃はちょっと迷惑がってるんだけど……。ともあれ、このふたりのほのぼのな交友関係描いていくのかなと思ってたら、最後にビターな側面差し込んで、ああ、このくだり、よかったですね。

本来バクは人の悪夢を食べるんですよね。夢乃、いい仕事をしてくれたと思います。けれど悪夢はこうして食べて消せても、現実に残る悲しみ、そちらは消えない。なので、こちらは友人としての夢乃に期待したい。そんなこと思ったのです。

2019年12月27日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号

『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号、一昨日の続きです。

『スローループ』

扉の小春、船長だ! 堂々としてかっこ可愛いその姿! 自信に溢れて魅力的! と思ったら、なるほど本編見ればなるほどだ。これが、これが! 釣れたもののオーラかぁーっ!

あくまでフライで挑戦するひよりと、泳がせにシフトする小春、恋のふたり。別に釣り対決してるわけじゃないんだけどね、釣って嬉しい、バラして悔しい、そんな様子がもう本当に瑞々しく描かれてさ、すごくよかった。

小振りながらも釣りあげたシイラ。暴れるのを持て余しながらもいい表情見せる小春ですよ。対してひより。大物あてたと思ったら、ああーっ! バラしちゃったか。あの寄せていく時の姿、めちゃくちゃかっこいいのよね。それだけに、スカッと引きの消えるあの瞬間。ああー、やっちゃったかー。

バラして悔しいその姿。あらわにしたひよりが実によかったです。あの明暗、コントラストも見事。で、恋は? と思ったら、釣れとるんかいな。ということは、このテーブル、釣れた組と釣れなかった組がむかいあわせになっとるのか。なんという明暗。

釣れたシイラをどうするか。そこで次回への引きを作ってきましたね。でも、その人、楓さん、一花さんのこと苦手なん? なんかまた面白そうな予感させますよね。

『ちよとねこ』

そうか、ねこにはお気に入りのタオルがあるのか。でっかいタオル。あちこち傷んじゃってるけど、そうか、それじゃないと駄目なんだね。お気に入りのタオルにくるまれたその姿可愛くて、しかもちよもその可愛さ満喫してるのね。ほんと、可愛かった。

そんなねこのお気に入り、もうひとつがダンボールのベッドなのか。これ、ねこは本当に人なんだよね? ねこの擬人化じゃないよね? と思うくらいにダンボールにすっぽり入って、可愛くて、でもそのダンボール、破損させちゃった! ショック受けるねこ。ちよもまたうろたえちゃって、でもそこからのリカバリー。ねこの気持ちもリカバリーされるの、見ていてわかるんですよ。それが本当によかった。

ねこが回復したら、ちよの気持ちも復活ですよ。ええ、ふたりの気持ちが連動して下がったり上がったり。仲よいよね。ほんと好きなんだね。ええ、すごくよかったです。

夢喰いメリー

ほんと、状況厳しいんだなあ。学校内に取り残された生徒たち。崩れた校舎に囲まれて、抜けられそうなところには銘無しがうろうろしていて、到底逃げられそうな状況ではない。さて、この危機をどう脱するか。もう無理なのか。動転する皆を勇魚がまとめ、そこにレガレクスが空から逃げればいいと助け船出して、ああ、生徒さんたちは無事なのね。

思うじゃないですか。思いましたよ。思ったのになあ! ああ!

夢路は夢路で、メリーの力を宿して、エンギの技を使ってみせて、ここで好転あるかと思わせてからの圧倒的な白儀!

この、もうどうしようもなく勝ち目のないという状況見せるの、毎度のことではあるけれど、ほんとどう切り抜けるの? 逆転なんて本当にできるの? その打開の時はいつになるの?

まったくわからない! もうあと何ヶ月も白儀のターンで、こっちはいいようにやられ続けるの!? この抑え続けられる感覚、ほんと焦らされっぱなしですよ。

『ひまりのまわり』

ひまり、友達が増えますね。すずが連れてきた原田桃。そうか、ずっとひまりのこと気になってたんだ。

この原田桃なる女の子。すごいですね。めちゃくちゃ自由人。ひまりと話したかったというのね、ひまりん変人じゃんって、本人前にしていっちゃう? しかもほぼ初対面よ? でもって加えて美術の課題、風景画描いてこいっていわれてるのに、ひまりとすずの似顔絵描いちゃうの! すごいわ、この子。でも、この子の気持ちのあらわれ。あの爆発力はすごかったな。そうか、もうひまりは友達か! いやもう見事。極まってました。

ひまりの兄と恵を見たいっていって、上級生の教室覗きにいったりする行動力も面白い。そこで明らかになる桃のいろいろ。なるほど、バレー部。先輩たちからも可愛がられてるねー。またバレー部の先輩たちのひまりへの語りかけ。ちょっと陰りかけたひまりの気持ちもね、一瞬で明るくしてくれるの。いい先輩たちだ。ひまりは人に恵まれていますね。

と、ここでドラマは兄貴にシフトですか? ああ、このお嬢さん可愛いよね。こりゃ次回も期待です。

2019年12月26日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2020年2月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんをメインにお正月の情景でありますよ。届いた年賀状を見る山下さん。暖かそうなはんてん着ましてね、いい笑顔、これはこれでカジュアルな新年のご挨拶といった風じゃないですか。『小森さんは断れない!』はしゅりとめぐみが福袋手にして、それはそれは嬉しそう。『らいか・デイズ』らいかは振り袖着まして、大字書に挑戦。『わさんぼん』牡丹も振り袖。こちらは絵馬を奉納ですね。

『おしかけツインテール』

めちゃくちゃ面白い。

最近はやりのトレーニング。俊郎も取り入れたのか! と思ったら、運動を管理するスマートウォッチが、優秀なのかなんなのか、個性強すぎてたまらんですよね。だいたいが運動不足の不摂生が、見栄張って意地張って、一流アスリートコースなんて選んだんが悪いんだけど、ほんと、まったく運動が身にあってないのね。うん、これ、結果出ないよ!

正しいスクワット、間違ったスクワット、あの対比とかめちゃくちゃ面白かったですよね。でも、腕立て伏せ、自分もできない。絶対できない。俊郎のこと笑えません。

口うるさいスマートウォッチのことメカ花梨とかいわれてるの、おかしかった。また、俊郎の頑張り見ていろいろ気遣い、サポートしてくれる花梨ですよ。そう、花梨はちゃんと頑張ってると、こうやってしっかり世話焼いてくれるんですよね。頑張りに応えてくれる、ほんといい子だと思います。

でもって、落ち! そうかママさん、性根が駄目でしたか。ほんと最後まで面白かったです。

『敷金礼金ヤンキー付き』

いいですね! 時はクリスマス。お酒飲んでその気になった大家によるプレゼント企画。空クジなしなの!? 大盤振る舞い!? って思ったらこれがまた酷い。いきなりでこぴん。続いてビンタ。ほんと、これ、ほぼ罰ゲームじゃないですか。しかもハズレの方が多いってのね。

これ、もしたえがハズレを引いちゃったら、ビンタとかやっちゃったの!? それが怖い。でもこの大家さんのことだからやったのかなあ。このわからなさにゾクゾクさせられます。

でもって当たりのマフラー。ああ、冬だからマフラー。暖かい気持ちになりそうね! そう思ったら思いっきり外してくる。いやもうびっくりでしたよ。

ラストでささやかなプレゼント交換。ここでようやく暖かみ。うん、マフラー。普通のマフラー。首にまくマフラー。心がこもっていていいですね!

『カントリー少女は都会をめざす!?』

田舎を紹介するテレビ番組に近隣のA市が出てたと聞いて、こっちのが都会と思って得意になる八重、自分の住んでたところはさらに田舎じゃないかといって落ち込むみな。対極的! これマイペースっていっていいの? 前提となる街感があまりに違うせいで、八重とみなの発言が見事に対照的で、ああー、みなちゃん泣いちゃったよ。ほんとどんだけ出身地、田舎なのか。でもこうして泣いちゃうのって、それはそれで故郷のこと好きなんよね?

話題のA市。おしゃれな店がいっぱいあるというの。なるほど、わりと開けてるというみなの感覚はそうそう間違っちゃいないんですね。でも、そのおしゃれなお店にいったという亜紀。迷子の末に辿り着いたとか不思議なこといってますけど、そうか、あれか、その姉ちゃんって、前回出てきた人見知りのあの人か。理菜。そうか。人見知り意外にも結構弱点ありなさるのな。ほんまおかしかったです。

そして亜紀の告白。3次元の人間の顔がなかなか覚えられない。あー、わかるー。自分もそう。もちろん覚えやすい人もいるんだけど、どうしてもぱっとわからんことあったりして、日常的にすごく困る。こういう傾向があるから、実写のドラマとかじゃなく漫画やアニメに興味が向かったのかな。そんなこと思ったりしてましたよ。ということは、亜紀もそうなのかね?

今回のテーマは人それぞれの感覚の違いとか違いがわかるとかですかね。ラストでの大河の表情を読み取る八重!? と見せて全然そうじゃないっていうの。うん、このなんかズレてるところが八重ちゃんやわ。うん、この自信たっぷりの表情。いい顔でしたよ!

『ローカル女子の遠吠え』

そうなんだ。静岡ってあんまり雪降らないんだ。それこそ関東だから関西よりも降るんじゃないかと思ってたけど、そうでもないっぽいですね。だって、10年とか遡らないと雪が積もった記憶に辿り着かないんでしょ? しかもその積雪ってのも、雪玉だか泥玉だかわかんないようなのができる程度なんでしょう? うん、すごく意外でした。

あの、雪と聞いて地味に喜んでハイになってる社内の人達、おかしかったですよね。あのりん子でさえうきうきを感じとれるレベル。でも天城山寄り、富士山寄りの人となるとまた違うの? そうか、恒例の一口に静岡といっても地域地域で全然違うってやつだな。そうだよなあ。京都だって南部中部北部で全然違うもんな。

今回、五樹が光ってましたね。めちゃくちゃ辛辣。なにかやろうと声をかけてきた後輩を、ほれぼれするような切れ味でもって袖にするんだもの。そんな彼の学生時分の思い出に、冒頭りん子が思い出した雪の降った日のこと、昼休みにふたり残った五樹とりん子の会話思い出したりしてね、ああ、この人はりん子の言葉、それが心に残ったんだな。

ちょっとなんかりん子と五樹の間に、引き合う? 今後の展開のあること、脈みたいなもの、感じさせるような回想。でもりん子だものなあ。色恋みたいなのには発展せんようにも思うんだけど、意味深。少なくとも、なにもないってことはなさそうですよ。

2019年12月25日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号

『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号、昨日の続きです。

『球詠』

柳大川越に3点取られて、これいよいよピンチでは? はたして新越谷に逆転の目はあるのか? はらはらさせられたわけですが、おお攻守交代したその回でもう点を取り返してくるというのですか。相手ピッチャー、朝倉のではなく、守備陣の癖、とりわけ目立つショートの動作から球種を推測し、一塁ランナーを走らせるのか。

この漫画の魅力は、個性あるメンバーそれぞれの持ち味、能力、それを総動員して試合にあたるところだと思うんです。今回もそうした魅力がばーんと出ていて、コーチャー芳乃の策、ギャンブル気味ながらも見事に当たるの! 1点を取り返したばかりか相手ピッチャーに疑心暗鬼を抱かせ、ついには満塁! これは、一発当たれば逆転できるじゃないですか!

この高揚感を作る見せ方が素晴しかった。そして相手方ピッチャー交代、朝倉に代わって大野がマウンドへ。ここでまたピンチ! ピシャッ! と冷や水浴びせてくるというこの緩急。ほんと見事だと思う。今度はこの人を攻略していかないといけないのか。ほんと、はらはらの連続です。

『ちょっといっぱい!』

長いシリーズが終わって、今回は軽めのエピソード。お店の休みに皆でブリを食べよう! という話なんだけど、面白かったー!

なにがいいって、ブリ一本をさばいて、さあどう料理しよう。スタッフそれぞれが食べたい料理を申告する。ブリ大根に焼き物、揚げ物、酒のつまみまでバリエーション多め。調理の情景も和気あいあいと楽しそうで、そして極めつけの刺身! そうだよ、なんで刺身が出ないんだよってずっと思ってたよ! で、これを炙る! うわあ、炙った方が好き!

この魅力的状況! ほんと、シンプル、簡単なエピソード。だけれどもすごく気持ちをつかんできて、いやもうたまらなかった。ええ、もういくつ寝るとお正月。正月にはブリですよね。タイムリーでもありました。

『SA07』

今回は漫画について学ぼうという。まずはネームを作ってみよう。数ページのエッセイ漫画を想定する。お題は運動会。わりとテキパキと考えをまとめていく茉愛、有能だ! とか思ってたら、なんだか不穏な考えめぐらせはじめて、ページめくればもう台無し!

今回、漫画とイラストの違いみたいなもの感じさせつつ、あわせて登場人物の個性も表現して、褒められてその気になっちゃう茉愛のチョロさ! 残念さ! でも本当に根がないのな。ええ、キャラクターが生きてましたわ。

さらに、絵がうまくなるにはうまいやつと友達になること、思い出された先生のアドバイスからの茉愛の悪い顔! ほんと、この人ヒロインなのか? 宮田を釣る! なるほど、恋と絵心、双方に足がかかっとる! 策士だのう茉愛よ、と思ってからの伊藤介入。もうほんと、ろくなやついない。でもそれが面白い。やいのやいの悪ふざけしながら、でもそれが面白いみたいなね。そんな感覚がまぶしいじゃありませんか。魅了されっぱなしですよ。

『はるかなレシーブ』

ああ、見せてくれます、『はるかなレシーブ』。

今回はかなたがメインですね。はるかの変化を思いながら、ここで自分はいかに動けばいいか。なにができるというのか。自問し続けるかなたを淡々と追っていく、そんな話だったのですが、ああ、どんどん悪い方向に向かってないかな。思いつめるばっかりに、自分のよさを見失っていく、そのネガティブのループ。こんなんでいい動きができるわけもないよな。心配のつのるエピソードでもあったわけですよ。

でもですね、ずっとしかめっつらでいたこの子、ついに自分を取り戻しましたね。そのきっかけは、はるかの真摯でまっすぐな目、思い、そしてかなたを信頼しあずけた背中。

ああ、開けた。そう思わされました。

かなた、表情もすっかり変わって、サーブからの描写。まるで重なるかのようなかなた、はるかのその姿。同じものを見ている! それからの動き、たまらない!

もう次へ次へと息急くように読みました。

2019年12月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年2月号、発売されました。表紙は『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』。主人公のいろはが表紙に登場ですね。魔法少女衣装で、頬ずりしてくる小さいキュゥべえをあやすようにくすぐりながら笑顔でご挨拶といった具合ですよ。背景には青空、花びらのようなものが舞っていて、目をひくはなやかさ。ああ、年が明けたらいよいよアニメも放送開始です。

今月は新作ゲストが3本です。

『観音寺睡蓮の苦悩』

私立きらら坂女学院、孤高の花、それが観音寺睡蓮。生徒たちからの思慕を一身に集めながらも、本人はその意識はなし。むしろその子たちに百合カップリングの影を見て、内心ひとり静かに歓喜してるっていうんですか。

そんな睡蓮の最押しである府中紫陽花と中目黒椿。ふたりの競り合いが面白かったです。ふたり幼馴染みで仲良しだっていうんだけど、睡蓮がからむと話は別なのか。いかに出し抜くか。横から割って入ったり、プレゼントのお菓子攻勢も実家の強み活かして結構な本気。そのたびたびのふたりのからみ、邪魔したり牽制したりなんだけど、確かに睡蓮じゃないけど仲良くじゃれあってるようにも見えるの、いい見せ方だったと思います。

よかったところ、ふたりがなぜ睡蓮に思いを寄せるようになったか、それをきっちり描いて、とりわけ紫陽花のエピソード、これは確かに特別な相手になりますわ。また椿にしても、自信なくしかけてたところを睡蓮の言葉で、行動で励まされたわけで、こうしたバックグラウンドがあることで、ふたりの本気の度合いもより確かに伝わるものになったと思いました。

紫陽花と椿の仲のよさ、それを確かと思わせてくれるのが、ふたりの間の遠慮のなさ。そのせいで睡蓮争奪も激しくなるのだけど、そのやりあいが嫌な感じにならないバランス感もまたよかったと思います。

どうでもいいんですが、紫陽花が可愛かったです。

『お嬢様は今日も食べない。』

絵がきれいですね。

ジャンルとしては、わがままお嬢様と振り回されるメイドもの? 偏食が酷いお嬢様になんとかして食事をしていただこうというのですが、料理が苦手なマリー。まずいといわれて、逃げ出されてしまって、この踏んだり蹴ったりの状況から、メイド長ロレッタの助けを借りてビーフシチューにチャレンジするという展開。悪くなかったです。

お嬢様、なるほど、食に飢えていたのではなく、むしろ愛情に飢えていたというわけですね。不在がちの両親への不満。それが周囲に向かうせいで、使用人も居着かなくてという状況で、変わらぬ愛情をそそいでくれているロゼッタに新人のマリー。彼女らの気持ちが、調理の過程でかわされる会話を通じて明らかになるところ。また盗み聞いていたお嬢様にも伝わって、自分の本当に欲しかったものをマリーが持ってるとわかるところ。そして、その結果お嬢様が見せた変化。しっかり見どころに向かって盛り上げていってくれたと思います。

マリーのポンコツ具合も愛らしく、この子の気持ちに嘘はないなって感じさせてくれる、そんな素直さが魅力になっていました。

『コクモツカゾク』。

『あいらいく俳句』に加えて骨抜きチキンの読み切り? さらに一本追加です。

それはいいんだけど、『あいらいく俳句』に負けないよくわからなさがありますよ。タイトルにあるように、登場人物、穀物に由来する名前がついてまして、主人公があわ。弟がひえ。って、待って? その風貌で弟? 妹じゃなくて? 父ははと、母はきぬあというのだけど、父? え? 姉じゃなくて!? もうのっけから混乱を誘ってくるのなんだろう。

キャラクターの個性強めで展開するのはこの作者らしいと思うのですが、わからないながらも読んでるうちになんか持っていかれますよね。見た目は子供中身も子供の母の料理が一貫して排水口に詰まった毛みたいだったり、終盤に正体が明かされるんだけど、それ、ソーセージだったの!? 娘大好きの父に嫉妬したりと、こういうところに可愛さ盛りながら、その父はというとギャンブル狂いだったりと、いよいよあかん感じ。

ひえのリモコン間違いも、さんざんやらかしてからちょっと間をあけて時報で重ねるというの、おかしかった。気付くのにちょっと時間かかって、あっ、リモコン間違いかって、そのタイムラグにやられました。

しかし、この作者の持ち味なんでしょうけど、やっぱりなんかよくかわらないですよね。でもこれが癖になる。ほんと、『あいらいく俳句』、あんなに好きになるとは当初予想もしませんでしたから。きっとこの漫画もいろいろヤバいのだろうと思います。

2019年12月23日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号、昨日の続きです。

『私を球場に連れてって!』

今回、めちゃくちゃいい話でしたよ。それに面白かった。

身体測定、体重を気にするタマ。ご飯抜いてきたりと無茶するんだけど、測定終わってからのタマ、なにかしら食べてんのな。そらやせるわけないんだけど、現実から目を背けたり、けどどうしても太ってる事実、デブという言葉にやたらひっかかったり、ほんと大変。そんなタマに加えて、身長気にしてるファル子に猫子。みんなそれなりにコンプレックス持ったりしてるけど、野球はいろんな体格あっても活躍できる余地があるんだっていう話で締めるの。素晴しかった。

レオナがなんだかかっこいいんですよね。いっぱいツッコまれてましたけど、でも今回、なんだかんだいってみんな前向きになってるんですよね。悩んだけれど最後には明かるく終わる。素敵な展開だったと思います。いや、タマはひとりちょっと違う感じでしたけど。

途中の遺伝のくだりで、抗弁する猫子が可愛かったですよ。この子、利発ですよね。

『ハルメタルドールズ』

おお、バンド名が決まりましたね。

前回の野外演奏。大成功とはいってるけど、なんかチズは心に深い傷を負っちゃってますよ……? 

バンドのメンバー、皆も結構やる気なのかな、マコトは練習頑張ってるみたいだし、うまくやっていけそうな雰囲気がありますね。さらに軽音部部長がですよ、すっかりチズに心奪われちゃってるし!

さて、バンドの当面の目標、決まった感じですか? 部長が持ってきてくれたCLASHELL HEAVY LANDなるイベントのチラシ。部長はこいつのせいでメタルが嫌いになったんだそうですけど、かなめはじめ皆やる気になって、いいなあ楽しそう。その影でひとり諦めてるチズも可憐でした。

バンド名を決めるくだり、キラキラソワソワしてるチズ、いいですよね。ファンシー? 甘々? なセンスが炸裂してますけど、部長の助けもあってハルメタルドールズで決着。マコトのアイデア、チズの希望も入ってるってところがなおよかったって思います。

『ななどなどなど』

日の射す窓辺で皆で勉強している情景、これ素敵ですね! とか思ってたら、本編はそんないいもんじゃなかった。

赤点とったらななどは交換? 小町は小町で順位貼り出されたら沽券にかかわる。

もう、ふたり追い込まれちゃって、しかも悪いことに、ふたりともに出来が悪い。床に転がってぎゃあぎゃあわめいてる小町、可愛いなあ。で、悪いことばっかり考えるのな。

小町、カンニングを発案。ななど、そんなとこに希望を見出しちゃいかん。

泣きつくななどの可愛いさ。あまりの悪状況に顔色失うるるに萌、ふたりの様子も素敵でした。

今回、あまりのピンチだからか、皆、表情も豊かに動くし、そして人間性? よーく現れて、この子たちの個性、愛らしさ、もう見事に溢れかえっていました。小町の成長を喜ぶばあやさんも最高。小町の真実を知ったばあやさんの、自身を責めるかのような言葉、そのシリアスさには、お嬢様のこと親身に思う気持ちがよく感じとれて、そしてななど、小町に心配してもらえてたって知ってあんなに嬉しそうに!

この、人の気持ちの暖かさよ。人を思って、思われて、それが嬉しい。ななどの奮起がね、もうなんか泣けてきちゃいますよ。

そして結果。ななどは赤点回避。お嬢様はあかんかったぽいなあ……。でも、プライドは守られましたね。あとはコツコツ勉強して、プライドに見合う成績とれるよう頑張りましょう。お嬢様のこと、応援しています。

2019年12月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号、昨日の続きです。

『初恋*れ〜るとりっぷ』。そらさん、浴衣でデート? と思わせて実はそうではないという。花火大会にいくというんですけど、いつもとは違う地下鉄路線を利用して、でもそらは普通に路線を間違えそうになってて、あやうい! やっぱり、まだいろいろ苦手なんですね。しかも目的の駅、終点で浴衣の人がいっぱい降りるからこの駅でいいだろうって、なんといういきあたりばったり! このおおらかさ、驚きです。会場でまひろ先生と遭遇したそら。浴衣を期待するも先生は普段着で、そのへんの無頓着をみかげから厳しくいわれてるのね。このくだり、先生の秘密? ちょっと垣間見えたみたいで面白かったです。そうか、似合うといわれた服、同じ傾向のを何着も持ってるんだ。やっぱり無頓着? おしゃれに悩む時間さえ節約したいというその気持ち、ちょっとわかる自分も問題ありなように思いましたよ。

『いのち短し善せよ乙女』。ほんと、一日一善のバリエーション、ものすごいな。今回のお題はマイク。それでどうやって善行を積めばいいというのか。途中の迷走、いつもどおりといえばそうなんだけど、いちいち歌声60点とかいわれちゃう乙女がおかしくって、しかも街に出てテレビ番組をジャックするとか、無茶すぎる。これ、たとえ善行ひとつ積んでもこの悪行でプラマイゼロになったりせえへんの? とにかく、天使のいうままに行動してたらろくなことにならない。乙女、どんどんヤバい方向に押しやられちゃってますよね。しかし、そんな乙女の快進撃? これ、たまたまじゃんね。懐かしのラブソング歌ったら、もじもじしてるカップル、その告白を成功に導いちゃったって、ほんと、このいきあたりばったり。まさかの成立に向かうプロセスのミラクルさ。ほんとにおかしくて、この漫画の底知れなさ、今回も見事に発揮していました。

『エンとゆかり』。この漫画、つかみどころがないというか、よくわからんうちに勝手に話が展開して、みたいなこのあやふやな感じ。独特というか、なんともいわれん味わいなわけですが、しかし今回はちょっとピンチなんじゃなくって? ゆかり、チリ、アメの3人でクエストに挑戦してみるっていうんだけど、そのクエスト、危なくないの選んだのにまさかの危険に遭遇!? みたいなパターンかと思ったら、違うじゃん! むしろ危険の方から勝手にゆかりたちにアクセスしにくる。鍵の魔物、結構ヤバそうなやつ、知能高めで、買い物したりクエスト受けたりして、わりとフレンドリー? とか思ってたら、全然違うじゃんよ! 魔物討伐クエストとか受ける実践寄りパーティ相手とのやりとり。最初、ほのぼのかと思ったのに、翌日には敵対。このやりきれなさ! しかもこの魔物、目の前の瀕死の冒険者ではなく、暴発したアメの魔法に引き寄せられてしまったっていうの、これどうなるの!? エンが助けにきてくれるの? そんな展開でもないとゆかり死んじゃうよな。このやたらハラハラさせるところ、まさに術中って感じがします。

2019年12月21日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号、一昨日の続きです。

『こみっくがーるず』。かおすがコミカライズで関わっていたアニメ、好評のうちに終了したんですね! めでたい。かおすちゃんはじめ、皆総立ちで拍手してる情景、見た目に面白かったのと、その楽しそうにしている様子、それがよくて、いやあ、いい最終回でした。さて、今回のメインはアニメの打ち上げなんですね。いつものことなんだけど、自分のこと卑下しがちなかおすが、参加したいのになかなかいくといえなかったりするところ、編沢さんが背を押してくれたりね、そして会場でも、すみっこにいって小さくなってるかおすのね、手を引いて、あこがれの声優さんのところに連れていってくれたりしてね、ああ、大人だ。かおすのことちゃんと見て、助けて、なにがこの子のためになるか、考えてくれている。よかった。この人がかおすのそばにいてくれて本当によかった。そう思えるいいエピソードでした。ほんと、編沢さん、かっこよかったですよ。

そう思ってたら、2本立て後編ですよ。これ、種明かしか! 編沢さんの着せ替え会だ! 大人組がもうね、編沢がパーティに着ていく服をね選ぶんだけど、それはそれは楽しそうで、でもって編沢の可愛いこと! 最高でしたよ。きりっとして、やるべきことしっかりやって、かっこよかったあの姿。こうして作られたんだなって。この舞台裏、なんかね、いいですよね。しっかりして見える大人もいつもそういうわけじゃないっていうの、大人になればいやでもわかることなんだけど、それがこんなにチャーミングに描かれて、ほんと素敵。皆の仲良い様もまた素敵でした。

『旅する海とアトリエ』。おお、こちらもおめかし。演奏会にいきます。それでふたり正装するんですけど、海が洋装、りえが着物。めちゃくちゃ可愛いな! いつもとは逆のスタイル。ちょっと特別感あって、でもふたりともそれがよく似合ってる。素敵だわあ。お姉さんぶる海がいい。着付けの肉体労働さ加減が出てるのもおかしくて、そして今日の目的地はウィーン楽友協会。そうか、オーストリアきてるんだもんな、こういうことになるのか。ここでのふたりのやりとり、なんか微妙にかっこつかないところがらしくていいですよね。点目のりえが可愛いわ。なんかのマスコットみたい。そしてアンナと遭遇。なるほど、ここで判明したピアニストとの問題、これがいわばオーストリアでの課題になるのかな。素直なのかそうじゃないのかよくわからないアンナだけど、あの誤解されがちな振る舞い、これが問題の核心なのかな?

『ぼっち・ざ・ろっく!』。SIDEROSの大槻ヨヨコ、結束バンドのこと、めちゃくちゃ気にしてますよね。ポジティブにではなくネガティブにではあるんだけど、そうか、廣井の興味が結束バンドに、ぼっちに向かってるのが面白くないんだな。このへん、なかなかわかりやすくていいんだけど、バンドの他のメンバー、むしろ廣井に絡まれなくなったこと、喜んどる節があるよ? この、バンド内でちょっと浮いてる感? これがヨヨコの魅力なのかな。でもって、ヨヨコ、わざわざ下北沢にまでいって結束バンドのライブ見ようってんだから、真面目なのかなんなのか。この子、考えすぎて損するタイプと違うかな。ライブハウスでのやりとりもおかしくて、どんだけふりまわされているのか。けどこの子の突撃、結束バンドの尻に火をつけましたよね。なるほど、状況がどんどん追い込んでいくパターンってわけだ。今回、廣井が見せた表情、からかうのやめろっていわれてましたけど、ほんとにからかってただけなのかな? それがわからんところがまた深みというか面白みというかになってますよね。この、皆の真意、気持ちの底までがいつもいつも明らかというわけではないってところ、それがこの漫画の肝だと思う。こうした前提があるからこそ、以前の皆の気持ちがひとつになった描写も生きたんだろうなって、あらためて思ったりしましたよ。そうそうところで、物販で結束バンド売るの、あれ酷い。

2019年12月20日金曜日

この世界の(さらにいくつもの)片隅に

 迫る年の瀬。クリスマス目前というこの時期に見るにはいい映画なのではないか。そんなことを思わせてくれる『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。冒頭、幼少のすずが訪れる中島本町は年の瀬、クリスマスを目前として活気に溢れたにぎわいを見せています。時代は戦前、この頃にはこうして皆でクリスマスを心待ちにする、そんな余裕も豊かさもあったのだなと思わされる印象的な導入です。さて『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、映画『この世界の片隅に』に新規カットを加えた長尺版。しかし、ただ時間が長くなりました、エピソードが増えましたというだけにとどまらない、以前の版ではそっと隠されていたものが表に現れてくる、そんな凄みのある改変。いや、時間を短く整えるため、あえてテーマひとつを慎重に取り除かれたのが2016年版というべきなのかも知れません。しかし、キーとなるエピソードをオミットするだけで、ほぼ全編にわたるテーマがそっと隠されてしまうものなのですね。

取り除かれていたエピソード、それは遊廓に暮らす白木リンにまつわるものが中心になるのですが、このリンという女性、2016年版では迷子になったすずに帰り道を教えてくれるくらいでしか物語に関わってこず、幼少のすずが祖母の家で出会った座敷童子のエピソードがあって、リンとの再会があって、確かに重要なキーワード「誰でも、この世界でそうそう居場所はのうなりゃせんのよ」をすずに伝えはしたものの、なぜこの大きく物語に関わってこなかった女性をあんなにすずは気にかけていたのか、なぜクラウドファンディング参加者がクレジットされる第2エンドロールにて彼女の生い立ちが描かれることとなったのか。その扱われ方に疑問を持った人もあったかも知れません。

原作を読めばわかることなのですが、白木リンはこの物語において重要な役割を担っていて、それこそもうひとりの主人公といってもいいくらいの重みのあるキャラクターです。それだけに、2016年版で彼女にまつわるエピソードの多くがカットされてしまっていたことを残念に思う声も多く聞かれ、しかしながらそれでも圧倒的な表現の力を持った映画です、その価値は揺るぎなく、リンのエピソード抜きであってもこれを大切な宝物のように思った人も多くあったことでしょう。またその見事さがために、リンの物語も加わったならばどれほどのものになったろう、複雑な思いを抱いた人もあったろうと思うのです。

ええ、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』は、かつては望もうともかなわなかった、リンの物語を含む映画『この世界の片隅に』。待ちに待ったといってもおかしくない。事実私は、封切日が近づくにつれて、どんどん落ち着かなくなってしまっていました。

映画の感想は映画を見る人、それぞれのために今日は書かずにおきたい。けれど、それでもあえて書こうとすれば、エピソードの持つテーマを表現手法からがらりと変えて際立たせていた原作の方がわかりやすかったと感じたものがあった反面、原作とはまた違う思いの兆した場面も多々あって、これは漫画とアニメという表現手法の違いや、あるいはその表現にのせられた作り手の考え、思い、その違いであるのかも知れません。

そして今日この映画を見終えた私の心に残った手触り。それは、戦争が終わったらもう大丈夫、一安心とはいかないんだなということでした。かつて、北條のお母さんのいったこと、大ごとじゃと思えた頃がなつかしい、これが何度も反響するように思われたのです。暮らしが立ちゆかなくなるほどの大ごとに見舞われた北條家だけれど、後にやってきたそれ以上の大ごとに翻弄されることとなって、しかしその大ごとが過ぎたとしても、身の回りに大ごとは次から次へとやってくる。

戦争のさなかでも戦争に関わらぬ不幸はあって、戦争が終わっても災難はかまわずふりかかってくる。人が生きていくということは、時々の大ごとに対峙し続けることに他ならぬのではないか。ことに大小あれど、大ごとを前にうろたえたり、不幸にうちのめされたりし続けるのが人生であり、また同時に、どのような時にも嬉しいと思うこと、楽しいと思うこと、誰かを慈しむこと、苦しみもさいわいもそばにあり続けるのが生きるということなのではないか。

それはすずさんたちの人生にしても、令和の時代に生きる私にしても、なにも変わるところはないのかも知れない。時にうろたえ、時に笑って、悲喜こもごもの人生をまっとうしようとする営為、それこそは日々の暮らしを大切に生きるということなのかも知れない — 。

書きすぎました。皆さんも一度、映画をご覧になってください。

2019年12月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年2月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年2月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。ココアと千夜ふたりが手をとりあってダンスですよ。王子様? 赤が映える衣装のココアは凛々しさの中に可愛さもあって魅力的。そしてダンスの相手の千夜は、白のドレスが豪華で実にしとやか。ふたり対照的かと思いきや、不思議とマッチしてこのバランス感、絶妙のマリアージュも実に素敵な表紙であります。

今月は新規ゲストが3本です。

『のむラリアット!』。女子プロレスものって、なかなか面白いところついてきましたね。しかもキャラクターが魅力的、それぞれの個性がよく出ていて、序盤から面白かったです。主人公みるくと桃は双子の姉妹。姉の桃は可愛い女の子大好きの変態で、さらには妹も大好きときた。最初、大学生くらいなのかな? って思ってたんですが、なんと高校一年生。これから入る部活をどうするか、みたいな話になってますね。今回、面白かったの、妹みるくの女の子らしいところを見たいというのを、女の子のみるくが欲しいだけとかいっちゃって、母乳って貴様! 誤解されて卍固めされるのね、見事でしたよね。ここからの姉妹の表情、その極端な変化も面白くってね、大層よかったです。絵もいいですよね。卍固めはじめ、ソバットやロメロスペシャルといったプロレス技の見せ方も確かで、これは期待させられます。ところで、変態的なとこ出てない桃、可愛いですよね。かなり好みです。

『ぬるめた』。いい絵だなあ! めりはりがあっていきいきしてて可愛い。内容はコメディ方面全振りって感じ。ナンセンス色もあって、話がぽんぽん次へ次へと進むみたいなテンポのよさも気持ちいい。しかもキャラクターがおかしくて、なんと、ひとり人造人間なの! 人工生命体ヌルロイド1号、くるみ。あらゆる面で人間を凌駕している! っていうんだけど、なんかぽんこつっぽい感じが可愛いよね。尻尾ふって懐いてくるワンコみたいな可愛さがある。でもって高性能? 電気で動いてるわけじゃないけど電気を起こせる。頭にコンセントプラグを突き刺してスマホの充電できるとかね、うわー、めっちゃ便利じゃん。食事、睡眠も必要ないっていってたけど、どこからエネルギー生み出してるの? エネルギー保存則をカジュアルに破っちゃってない? そんな子のちょっと暴走気味の発電芸。同時に50台いけるとか、リミッターはずしたら100台いけるとか、絵面が悪い! 絵面が悪すぎる! でも、可愛いよなあ。しかし、この子の存在、めちゃくちゃ便利ですよ。ひとりいるだけで災害時にも安心。そんなくるみの活躍、もっと見たいですね。だって、カニー!!! ですよ!?

『すたーとあっぷ!アイアンメイド』。これ、主人公、どんだけヤバいやつなの!? みたいな登場してきましたけど、最後にはなんかわりと好感持てちゃいましたよ。ロボット好きの少年。メイドロボ開発同好会の存在を知って、自分のためにある部活じゃないか、俄然ハッスルしちゃうわけだけれど、この過剰にロボ愛を語る少年、三崎葉太。対象が少女型ロボットだけじゃなかったっていうのがね、なんかよかったんですよ。部屋にお掃除ロボットを5台だけ飼ってるって。5台だけ? もそうだけど、飼ってる!? 最後の帰宅した彼の様子も面白くてよかったです。開発同好会の先輩たち、部長の桜丘彩と副部長の中島咲。ここにメイドロボ0号も加えていいのかな? こちらのお姉さんたちが、わりと常識人の枠組みに留まっていて、だからこそ三崎の行き過ぎが光るのかな? いや、三崎もわりとまだ常識の範疇にいますよね。今後、より一層の狂気を見せてくれるのか、常識の枠組み内での面白みでくすりと笑わせてくれるのか。今回のを読んだ感じだと、どうも後者に期待したく思われて、ええ、会話のくだりとか結構好きなテイストだったんですよ。

2019年12月18日水曜日

密着!マドリード・バラハス空港警察

最近はこれを見ています。スペインはマドリードにある空港、アドルフォ・スアレス・マドリード・バラハス空港にて繰り広げられる警察の犯罪取り締まりを追うドキュメンタリー。日本でいえば警察密着24時みたいな番組になるのかな? 空港で発生する犯罪、麻薬の密輸が主なものなのですが、それを見抜き、摘発するその手腕。被疑者との駆け引きや驚きの隠し場所、そうしたところも見どころ。まさかこんな人が! と思うような人が犯罪に手を染めていたり、また犯罪が発覚、逮捕されてからもひとドラマあるという。この驚きと若干のものがなしさ感じさせるドキュメンタリー。かなり気にいっています。

基本的にはワンパターンなんですよ。あやしい人物に気づくところからはじまって、事務所に移動してからは聞き取りしながらの荷物の検査。スーツケースを調べたり、X線に通したり、あるいは被疑者本人をX線に通したりと、いろいろバリエーションはあるものの、結局は証拠が出て逮捕か疑いが晴れて解放かのどちらかになる。けれどこの経緯にこそ見どころがあるから、ついつい引き込まれてしまうんですね。

みなりのよい男性。車イスに乗った人やあるいは年老いた女性など。さまざまなバックグラウンドを持つだろう人々が麻薬の運び屋なんかやってしまったために逮捕されるにいたる。なんとか言い逃れようとする人あり。すっかり観念する人もあり。そして悲嘆に暮れる人もあり。スペインの法律では、逮捕時、誰かひとりにだけ電話することができるのだそうでして、親に、子供に、配偶者に、あるいは兄弟に連絡するその様子が本当にいたましい。どうしても逮捕されたこと、犯罪に関わったことを切り出せず連絡を断念する人がいます。配偶者や兄弟に、残した子供のことを頼む様子など見せられた時は、もうたまらないですね。プレゼントはクローゼットにあるから渡してくれと頼むとかね、ああ、この人は家では普通のお父さんだったのに、出来心なのかあるいは貧困ゆえなのか密輸に関わって、大事な家族と会えなくなってしまった……。気の毒だけど罪を犯した以上、裁きは受けなければならない。刑にも服さなければならない。様々な思いが去来する瞬間です。

犯罪の種類は、基本が密輸、それから身分証の偽造、不法入国ですね。ほぼこれらで占められていて、たまに空港専門の置き引きとか窃盗がある感じ。やっぱり国の玄関となる国際空港ともなると、望ましくないモノやヒトの侵入、これが一番の懸念事項となるんでしょうね。

スペインの国家警察は、基本穏やかで紳士的というか、居丈高な態度に出たり、大声で恫喝したりみたいなことないっぽいのも見やすさに貢献していると感じています。事務所においても説得口調。ときにユーモアなどにじませて、そして逮捕となっても基本丁寧なんですね。権利の読み上げと署名。さっきもいいました電話。そして弁護士をつけるかどうか聞くなどね、ええ、この弁護士のくだり、国選も選べますなど、こういうところきちんとしてるのはやっぱりすごいよね。ちゃんとしてるわー。ほんと、こればかりは感心させられます。

このシリーズ、もう少しで見終わります。次はなににしようかな。ナショジオからいいのが追加されたらいいな。年明けのラインナップに期待したいと思います。

2019年12月17日火曜日

今日は休みます

今日は休みます。