『墨色えれくとろ』は知らない漫画。書店にて表紙がふと目にはいって、女の子三人組、タイトルには墨色。ということは、高校書道部ものかと思い手にとったらば、裏表紙に墨硯筆墨汁、帯を見てもたしかに書道ものらしい。買おうかなどうしようかな、少し迷ったのですけれど、私もかつては毛筆習っていた身。ただでさえ珍しい書道漫画。それも四コマとくれば、買っておこうとなったのも自然なことでありました。さて、私はいつも最初にカバーをはずして、その下のおまけを確認するのですが、なんとそこには期待させてくれる文言ありまして、それはこの本の協力者によるもの。私大学で書道科行ってまして
。おおお、もしかしたら意外にしっかり習字のこと描かれたりする!? などなど期待したのでありました。
さて、漫画は期待に添うものだったのでしょうか。ヒロインは書道好きというよりも、書道が生活に当然のように存在している物部愛里。この子をメインとして、真面目そうなモニカ・U・グラッセ、暴走気味の藤戸花、ツンデレ書道用品店の娘波多野なつみ先輩、そして字のおそろしくまずい石毛あさ美先生、が脇をかためています。あまりに浮世離れしている愛里の行動に驚かされたり、花の突拍子もない行動にふりまわされたり、そしてふたりの面倒を見てることの多いモニカ。彼女らの、書道に関係したり、しなかったりする日常を楽しむといったタイプの漫画なんですね。
で、これがなかなかに面白かった。キャラクターがいきいきとしてる、そして可愛い。これらが前提としてしっかりあるところに、書道や愛里の田舎などといった要素がアクセントとして機能する。ええ、やっぱり書道というのはこの漫画の個性だったと思うんです。授業のノートも毛筆でとる。そのノートが具体的にどんなのか示される。草書、連綿、うわ、読めねえ。達筆ってことはよくわかる、だからこそ読めないっていうことが面白いと思うんですね。ノート、読めない。テストの答案も読めない。能筆がデメリットになるっていうのね、まさに極端にマイペースな愛里らしいなって思わせるネタでして、習字という題材とキャラクター性を同時に満足させるという点で、よかったなって思わされるんですね。雪の字を習うモニカさんなんかも、実にそれっぽい。泡がぱちんみたく、ああ、よくあるなって思えるようなのまで含めれば、習字に関するエピソードは結構多いんですよね。回を重ねるごとに、習字に関するエピソードは減り、キャラクター性を押し出す傾向は強まるのですが、意図されたものかどうなのか、だんだんに皆の仲がよくなり、互いの距離が縮まってるみたいな、そんな雰囲気思わせたりもしたんですね。
毛筆を習ってた人間としては、もっと書道のこと出てきてもよかったけれど、多分これくらいのバランスがいいんだろうな。そんな感じ。書道もあり、普段の生活、楽しい日々もあり、そして最後の進路の話みたく、わかってるようでわかってない部分が見えたりもする。ええ、そうした多様に現れてくるいろいろが面白かった。買ってよかったと思える一冊でした。
- 黒渕かしこ『墨色えれくとろ』(バンブーコミックス) 東京:竹書房,2011年。
引用
- 黒渕かしこ『墨色えれくとろ』(東京:竹書房,2011年),表紙。
『
すごかったですよね、『魔法少女まどか☆マギカ』。私は当初、意地でも見るものか。そう思ってたんですけれど、なんかちらほら話題になってるじゃないですか。みんな、興味津々なんだなあ。で、調べてみたらMBS、すなわち関西が放送最速らしい。なるほど、他の地域に先駆けて見ることができるのか。じゃあ、ちょっと見てみようかな。なんて不純な動機から試聴開始して、話題の第3話、最速地域に住まいながらネタバレを喰らった……。しかし、ネタバレ喰らおうとも、あれは衝撃的で、そして魅せられましたね。もう、最終回まで、見事に引っ張られるままに駆け抜けました。
『働け!おねえさん』は、
この漫画、連載の誌面、読むたびにですね、なにかわくわくとさせてくれるものですから、本当に好きで好きで、楽しみでしかたがないんですよ。なんにゃかの『ねこのひたいであそぶ』。中学生の女の子4人が、町で、学校で、自然の中で遊ぶ、その様が本当に楽しそうで、見ていてたまらないんですね。その遊びというのも、いつかどこかでやったことがある、そうしたものが大半で、だからこそでしょう、懐かしくって懐かしくって、ああ、昔、子供のころ、自分もこういうの、いろいろ遊んだものだったっけなあ。ざりがに採って、昆虫とって、星を見て、探検して、ダンボールで草すべりして。ほんと、苗たちの遊ぶその姿、見てるとどんどん気持ちが昔にもどるようで、ああ、またこうして遊んでみたいなあ、そんな気分になってしまうのです。
今日はいろいろをお休みして、一日『放浪息子』を読んで終わったという感じでした。最初は一冊だけ、2巻ですね、読んで終わるつもりだったんですけど、もう一冊もう一冊と重ねてしまいまして、結局11巻、現在出ている最新の巻ですね、まで読んでしまったのでした。しかし、面白いです。アニメから入った私ですが、あれって結構大胆にアレンジされてるんだ。いや、大きな改変があるとは聞いていたんです。でも、その改変って、この、彼ら、彼女らの物語を、12回という限定された時間内で展開しまとめるには必要なものだったんだ、そう思える、非常に納得性の高いものであったんだとも理解して、アニメの制作者たちは、『放浪息子』という物語を前に、臆せず立ち向かったんだなあ、そんな気持ちになったのですね。
この漫画の第一回を見た時には、なんかこれすごいぞ、そう思ったものでしたっけね。絵柄の持つ雰囲気があまりに独特で、普通ならトーンあたりで処理しそうなところが、なんとハッチング、とはちょっと違うかな? 制服の襟とかがですね、カケアミではないんだけど、そんな風に表現されてまして、うわ、なんだか目がちかちかするよ! けど、なんか面白そう、そう思わせるものが確かにありまして、一発で気にいったのでした。ええ、最初は絵と雰囲気、そこにひかれたというのですね。
