2018年11月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2019年1月号

『まんがタイムきららMAX』2019年1月号、昨日の続きです。

『こみっくがーるず』。面白いなあ。なんだこのカオスな展開。のっけから温泉。メインは虹野先生。寮母さんに陥れられて、寮生たちの温泉旅行の引率させられてるっていうんですが、実に挙動不審。まるで落ち着きがない。ちょっと無理して大人ぶろうとしてるからなのか。自然体でいいのにな。とはいうものの、そうだ、この人に飲ませてはいけない……。自然体、駄目だった。しかも先生、酒飲まなくても結構ギリギリですよ。なつかしアニメのサッカー少年の膝小僧に青春の血のたぎりを取り戻しかけたり、というか、これはもう素直になろうよ、先生。見事に挙動不審。この後もプロの漫画家のお絵描き見て興奮とかね、こうした先生のファンとしての側面、実に面白くて、と思ったら、ここで急遽翼のアシスタントに! あまりのことに真っ白になってるの、もう極めつけでしたね。ほんと、苦笑なのかなんなのか、終始笑いのとまらない、そんな先生の一挙一動が最高でした。

『ぼっち・ざ・ろっく!』。いやあ、よかったですよ。ライブ当日。心配していたこと、台風がね直撃しちゃってね、客の入りが悪い。くるといってくれてた友達もこられなかったりね、結構な逆境です。でも、ぼっち、結構人望あるんじゃん。へべれけのお姉さんもそうだし、路上ライブのお客さんもきてくれて、ほんとなんとかなるかも、そう思わせてくれる展開。見事でしたね。一旦落とす前に上げていたんだ。他のバンド目当ての観客も聞いてくれる、そうした希望的観測が見事に打ち砕かれて、ああー、メンバーの気持ちが下がっている。テンションも落ちて、それが演奏に出ちゃって……。と、ここでぼっちの見せ場、思い切りましたね。四コマのフォーマットを崩してね、けどこの見せ方、それまでの停滞を感じさせる誌面から一気に転換させる鮮やかな切り返し。ぼっちのギター、それが全面に出て、そしてあの表情。場の空気が一気に変わった、その印象を、絵で、見せ方で、しっかり感じさせてくれたんですね。ライブにおいても、ぼっちにとっても、見事な転換点。やった! ついにやった! そんな気持ちにさせてくれた。爽快さ感じさせる瞬間でした。

『初恋*れーるとりっぷ』。のっけから廃部の危機。部員の届出、提出期限がいよいよ迫っているというのに、金曜なら終電も12分遅いから大丈夫とかいってる先生、わりと迷走してますね。期限延長を頼みにいくも生徒会長は帰宅してしまって、もうどうしようもないというのね、ふて寝する先生、私の583もラストラン、その言動いろいろが面白い。この危機の打開、しっかり鉄道の要素盛り込んでいくんですね。生徒会長がはやく帰った理由もわかる。なるほど、生徒会長、発車メロディマニアなんだ! 仙台駅で出会った会長が、そらにいろいろ教えてくれる。在来線の発車メロディがあり、そして仙台空港アクセス線はまた別のメロディが流れてという、駅のホームで楽しむ鉄道の魅力。けど、この時、会長は部で仲間と一緒でなくとも、ひとりでだって楽しめるんだってこと伝えようとしていたんですね。結局は入部してくれるのだけど、鉄道にまつわる様々な要素を描き、またその楽しみ方の多様性も描いてみせたところ、広がり感じさせてよかったです。

『私を球場に連れてって!』。扉の猫子ちゃん、めちゃくちゃ可愛いですね。さて、本編、いきなりキャンプですよ。えっと、なんで? なんで秩父でテント泊してるの? 本編前半でタマがテント泊することになったいきさつが語られるんですけど、シーズンオフで火種もないのでレオナとファル子がずっと仲良し。それがタマにはえずくほど受け付けないんだ。どんななんだ! 仲良し、ええやんか。猫子からふたりに闘争心を取り戻させるにはキャンプだと聞いて、ああー、キャンプ違い。野球初心者のタマには、キャンプという言葉から球団の合宿練習は思い浮かばなかったわけですね。しかし、この時の猫子のセリフ、冬にキャンプする女子高生なんかどこにいるんですかっての、おかしいな。うん、ほんとおかしい。野球でいうキャンプをわかってるはずのレオナとファル子が、宮崎にいくんじゃなくてテント泊を選んだ理由が切実でした。そうか、バイトがないから金が出せなかったか……。でも、仲良く薪を運んだり料理したりしてるレオナとファル子、いいですね。でもってこの束の間の平和があっという間に終わるのがね、ええ、タマが悩んだりする意味、まったくなかったんだって。この、レオナ、ファル子の現金さもまた魅力でしたよ。

0 件のコメント: