2014年6月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2014年8月号

『まんがタイムファミリー』2014年8月号、発売されました。表紙は『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代をメインに、雨の日、雨具を持ったヒロインたちでありますね。カツ代はカエルのレインコートに空色の傘を持って、傘についてるコブタのマスコットが可愛いです。『かなみ育成中!』叶美は弟ふたりと黄色の傘の下。『教壇のポラリス』天川先生は、傘を持って御迎えの様子。あの表情、素敵だ。傘の下、きらきらと星が輝くような表現、これもまた素敵だと思います。

『かなみ育成中!』、人気あるのかなあ。嬉しいです。どこにでもいる女子高生、丘叶美はやりくり上手。忙しい親を助けて、小さな弟たちの面倒みてるせいで、若くして所帯じみて、今やあだ名がおかあさんなんですね。そんな彼女を心配する結ちゃんだけど、明日の調理実習、そこで叶美のバリューを上げよう。男子に売り込んで、この子に人並みの青春を送らせよう。そう画策するんだけど、もう、まったくもって駄目っぽい! 叶美の主婦の目、あまりに意識されていない男子たち。そして調理実習で大活躍。手間を減らして、てきぱきじゃんじゃん、すごい勢いで作っちゃって、ほんと、いいなこの子。めちゃくちゃ面白かったです。この授業をきっかけに男子はじめ、皆の人気者になるんだけど、それがどうも母に対する、そんな気持ちが向けられてるようで、おかーさん、おかーさんとの呼び声。クラス全員マザコンと勘違いされる、そんな落ちも最高でした。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』。ボーイッシュ黒中、可愛いなあ。さて、天の御遣いとしてのお告げを期待されるクロナカですよ。幼少のレオナルドに、義理の母アルビレア。すでに出会っている将来のレオナルド、彼に関する知識が悲しい展開を予想させるんですよね。今回は、レオナルドの母への愛、また母もレオナルドへ深い愛情を注いでいることがわかって、あのすべてをわかって受け止めているアルビレアの言葉、あれは悲しかった。現代へ戻ってからの黒中、彼女の人を助けたいという思い、けれどできることの少なさ、それを痛感させられる様子など、ああ、理解できたからこそなお悲しいということもあるんですね。再びレオナルドのもとに戻ったクロナカ。彼女に伝えられたアルビレアの感謝の言葉。ああ、レオナルドの将来に対する心配、それを拭ってくれたのが他ならぬクロナカだったのだからなあ。クロナカの心も、少しでも軽くなったものでしょうか。そうであればよいなって思いましたよ。

『教壇のポラリス』、熊彦妹、早乙女紗由が入部することになるまでのエピソード。憧れの昴先輩、彼が大人の女性が好きというから、天川先生を手本にしよう、そう思って近付いてくるんですね。しかしまだ紗由は知らない。他でもない、この天川先生こそが昴の気になる相手。けどさすがに恋する乙女なのだな。昴の様子を見て、そうと気付いてしまった。身を引こう、そう思った紗由に天川先生がかけた言葉、あれがなんだかおかしくて、けどスケールがやたら大きいせいで、なんか悩みもふっとぶ感じ。それからの紗由の頑張り、踏み込みもとてもよかった。紗由はまっすぐでいい子だと思う。そんな彼女の姿、言動が、天川先生にダメージ与えつつもしっかり伝わってるのわかって、ほんとふたりはいい生徒と先生だなって思いましたよ。

『火消しなでしこ』、面白いなあ。のっけからぶら下がってる梢ですよ。ああ、ロープ渡りだな。ええ、正解でした。渡過ロープの設定と渡過の訓練。しかし厳しい。なにが厳しいというと、使う機材、ウインチの扱い間違えると死人が出かねない。あの動揺! いやほんと、死にかねんといわれたらああなりますよ。けど、こうした厳しさが消防の現場なんでしょうね。もやい結び、これもまた皆うまくできなくて、迅速にかつ確実に結び目を作れないと助けられるものも助けられないぞ。そういう教官の言葉、ええ、大変に重いですね。しかし、本当に面白い。セーラー渡過とモンキー渡過。なるほど、こういう違いが。これね、教官が手本見せるとなんだか簡単そうに見えるのに、自分でやるとえらい大変。全然うまいこと渡れないっていうのね、おかしかった。梢のチャレンジ。ミイラとりがミイラに。そして丘で稽古。ほんと、面白かったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第8号(2014年8月号)

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