『まんがタイムきららミラク』2014年8月号、一昨日の続きです。
『アンネッタの散歩道』、ほんと素晴しいな。今回は雨の日。扉は葉っぱを傘にしているメイヴたち。いやあ、ほんとに可愛いですよ。また背景の水溜り? 深い青に波紋がいくつもできて、そして虹が写っている。ああ、雨がやんだんですね。メイヴの指差すその先には虹がかかっている。見上げる三人の表情も、ぱっと晴れやかで、実に素敵です。けど本編は雨が降り続いているんですね。洞窟で雨宿りしてる皆。いや、彼らのサイズからしたら洞窟ってほどじゃないですよね。しかし、モリー、洞窟での雨宿り、見事にエンジョイしていて、あの改装計画とか、住み着く気なのでありますか? 雨の中、出立して、増水した川を前に、モリーの提案が野営。めちゃくちゃ面白い。飛び石に使えそうな石を見付けて、ぴょんぴょんと跳んで渡る。あ、ほんとだ、最初の、石じゃない! 気弱なモリーが勇気を出してジャンプしたら、なんか感触が変。蛙だったんですね。そうか、ちゃんとモリーを連れてきてくれたのか。いいやつだなあ。今回は、モリーがとても面白かった。ちょっと踏んだり蹴ったりっぽかったりもするけれど、この子、表情豊かに活き活きとして、そして最後にはメイヴの番。ああ、アンネッタへの手紙。はやく、はやくアンネッタに会いにいきたい。そのメッセージに感じとった不安 — 、ああ、それが全然違ってた。感情が一気に転換させられるあの瞬間、ぱっと目の前が開けるようで、ああ、雨もやんだ。空にかかった虹をメイヴたちも、そしてアンネッタも見つめている。そしてアンネッタの待つ小鳥と手紙。なんという素敵なエピソードであろうか。ええ、感動的な瞬間がありました。
『ハルソラ行進曲』、これもまたよかったですよ。新学期ですよ。って、距離が近いサヤ、最高です。今回は実習の風景。溶接やるのか。ガス溶接とアーク溶接。朱莉が意外とあかんたれ。いつもはサヤの距離の近さに困惑する朱莉だけど、今回ばかりはそんな余裕がなかったみたいですね。アーク溶接って、ほとんど見えないから音で判断するのか。難しいなあ。こうした実習風景、それがまた面白くて、あの露骨に心配されてるやなぎとかね。そして鉄のコップ。先生! 若乃とやなぎが居残りするんだけど、やなぎのあの愛着と静かな情熱。なんだ、ほんと、すっと心に入りこんで、訴えるものありました。いいなあ。この漫画は、この子らの姿がほんとに魅力的です。
『ゆずりはコーポレーション』、ほんと、勉強になるなあ! ゆずりはの会社を起こす。それがいよいよかたちになろうとする、その直前のこと。会社の形態は合同会社にしよう。彩音の勘違いで、代表社員にはなれるけど社長にはなれないよ、そういわれてショックを受けてるゆずりは。ほんと、社長になりたいんだなあ。その勘違いは亜紀乃に否定されて、ゆずりは、社長になります! けど、社員はひとりだけにしよう。人件費を圧縮するためですね。だから業務委託契約を結ぼうという話になる。いや、ほんと、女子高生が会社を作る。その道筋がしっかりしてるんだからまいっちゃう。ほんとしっかりしてて、面白くてためになる。いいですよ、すごくいいですよ。そしてゆずりはコーポレーション始動して、そうしたら静流が宣戦布告ですよ。一番高いのを即座に購入してみせた。沸くゆずりはコーポレーション! けど、ほんと、おかしいなあ。全然、静流の思いは届いてないの。素晴しいわ。この片思い。ほんと、いつか静流の気持ちは届くのでしょうか?
『竜の森の午後』、これも実にいい。前回、迷い込んできたお嬢さん、目覚めたら裸だ! 洗濯されちゃったんですね。それでジルの服を着て、うん、こういう服も似合うじゃん。可愛い可愛い。一緒に森に出掛けるんですね。そこで話題になった竜の森の歌。迷い込むと二度と出られない、そんな歌があるんですね。深い森、不思議な生き物もいっぱいで、だから身を隠したいソフィには都合がいいのかも知れない。しかし、あのモフモフにでかい口。きれいな蝶と思ったら血を吸うっぽい。ほんと、油断ならんな。怖いな、この森。一生懸命、役に立つところを見せたいと頑張って、空回ってるソフィが面白かったですよ。本人は必死なんですよ。余裕なんてないんですよ。けどちょっと考え過ぎっぽくって、実際ジルもニケも普通に受け入れてくれてる。このふたりのおおらかさ、素晴しいよ。そしてソフィの正体ですよ。ソフィア・オーランド、西の国の王女様。城を飛び出してきたのか! 危ねえな! へたしたら死んでるところだったよ! これからの三人での森の生活。これは楽しくなりそうですよ。
- 『まんがタイムきららミラク』第3巻第8号(2014年8月号)
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