2014年3月30日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2014年5月号

『まんがタイムオリジナル』2014年5月号、先日の続きです。

『よゆう酌々』、女将さん、いいですよね。離婚した理由、慰謝料などなどお客さんに聞かれて、普通に答えちゃうんですな。それを聞いた粧子さん、いやはや失礼なこといいまして、うん、そうしたやりとりもまた面白いです。最近料理の練習をしている、とはいえ、あまりのできてなさに一同唖然ですが、そうしたところで語られる昔の話。姑との折り合い、悪かったのかな。ちゃらんぽらんで適当で、気楽に気楽に生きてるみたいに見える人だけど、そればっかりってわけでもなかったのかな。ええ、いろいろ思わされたんですね。けど、女将さん、やっぱり自由で気楽。お昼に出会ったお客さんとそのお孫さん。バッティングセンターでいいところ見せて、女将としてもまだまだいろいろいたらない人だけれど、やっぱりこういう元気さ、溌剌さ、魅力的な人と思わされるんですよ。

『あかるい夫婦計画』、運命の出会いシリーズがおかしかったですよ。旅先で出会ったそっくりな人。女性側の話をハナコが、男性側の話をダイスケがそれぞれ聞いてるんですが、そのそっくりさ、素朴さ、なんだかやたら可愛くて、いいじゃん、いいじゃん、グッドですよ。男性、この女性のこと気になってるっぽいんですね。で、写真を待ち受けにしてる。それをダイスケに見られて妹と思われる。それを否定すれば、女装と思われる。どんだけ似てるというんでしょう。ふたり、母同士がそっくり。祖母同士もそっくりで、うん、いっそ結婚したらいい。そう思いますよね。そして年の差トモダチ、先輩のあのロジック、なるほどそのとおりと思われましたよ。

『ぎんぶら』は忍者ですよ。忍者惑星イガコーガ。かつての地球からの入植地。別に忍者の子孫というわけでなく、忍者にまつわる土地からの移住だったので、それを売りにしようと画策した模様。まちおこしとか、そういう感じみたいな話ですね。しかし今回はなかなかにひねりを効かせて、面白いですよ。いつもだったら、なんだか我々の常識と違う、そんな星の様子を面白がる、そういった趣向ですが、今回はまったくの逆。向こうが普通で、こちらの認識が大きく間違ってるってんですね。目からビーム、フォースの力。ニンジャの概念こそは残ってるけど、その実態は大きく違って流布されてるんですね。その違いっぷりの数々、それが面白かった。誤りが広がる原因となったドラマや映画の数々、おお、確かに面白そう。なんだかんだでニンジャ好きな住民が泣かせました。そして、やっぱり曲がって伝わってる浦島太郎。ああ、マチ姉さんだ。マチ姉さんですね。

『春雨平安日記』、冬子に夏子、可愛いなあ。あの寝そべってガイドブック見ている夏子が、もうどうしようもなく可愛かったです。おのれ、春雨。面白かったのは、あれですよ、ステキな文と送り方。枝に文を結んで届ける、こうした話はよくよく伝え聞いていますけど、春雨がそれをやれば、漆だ。あの顔! 出した人、受けた人、届けた人が三人そろってかぶれてて、このシンプルにして味わいのある落ち、あの絵面、もう最高でした。

  • 『まんがタイムオリジナル』第33巻第5号(2014年5月号)

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