『まんがタイム』2013年9月号、昨日の続きです。
『フリーランスなあさみさん』、好評なのかい? それは嬉しいことでありますよ。フリーのイラストレーターあさみさん。自宅が仕事場の、悠々自適? 結構スローっぽい生活風景が見ていてなんだか心地いい。あんまり格好を気にしてないあさみさんの、自由なんだかフリーなんだか、自然なんだかだらけてるんだか、そうしたところ、ものすごく気にいっているのであります。あのタイムカードとか、思いますよね、こういうの導入したらきっと効率よくなるって。でも三日かあ。興味のままにネイルアート試してみたり、ピザを頼んで太ってみたり、そして打ち合わせにいろいろ服装迷ってみたり。あさみさんが、なにをするにも楽しそうなのがいいんでしょうね。また大家さんの勘違い、不採用と決めつけられるのは何故っていう、ほんと面白いです。
『ノコひけ!工業娘。』、神菜先生の正念場ですよ。鉋の薄削り大会に臨もうとする、その気迫がものすごい。鉋刃の刃先を顕微鏡でチェックするまではいいとして、木材を水没させるとか、そんなプールが自室にあるのか!? いやもう、木材に対する愛情、ただものではありません。しかし、ストーリー、いい感じに組み立ててきましたね。先生を応援するつもりできたのに、頼みの鉋刃を欠けさせてしまった相川。その相川が、先生の頑張りを無駄にすまいと、自分にできることを精一杯やる。その真剣さ、砥石に向き合う中、気付いていくものなど、ああ、いい漫画だと思いましたよ。生徒たちがちゃんと学んで成長していってるんですね。また、神菜先生も素晴しい。もしものためのスペアがあったのに、相川の気持ちを受けて、彼女の研いだ鉋刃を使った。この心意気、またこうしたところ、いい先生だなあ、そう思わされたんですね。
『天子様が来る!』、キャラクターのバリエーション増やしながら、面白さを保ってるところ、さすがですよ。「みっちゃく24じ」とか、最初からなんかおかしい。なんか子供がまじってるのね。自由研究の宿題で、警察を観察してるっていう、このシチュエーションに違法賭博とか労働ビザとか、定番的展開といえばそのとおりなんですけど、よくまあこれらを組み合わせたもんだ、そう思わせるナンセンスな面白さ。実によかったです。そして最後のネタ、戦力の逐次投入をしない戦隊物を見たいという話。これ、いつぞやの『特命戦隊ゴーバスターズ』がちょっと踏み込んだ解釈を見せていて、ええ、なるほど逐次投入、気になりますよね。確かに見られるものなら見てみたい。納得でした。面白かったです。
『通りぬけできます。』、妙に気にいってるんですが、今回は安宅さんのさらなる魅力ですね。コンピュータに向かってる安宅さん、眼鏡をかけている。目が悪い、コンタクトを使ってたんだけど、部屋と部屋を繋ぐ大穴、そこにできた隙間に落としてしまったから眼鏡を使わざるを得ない。野暮ったく見えるんじゃないかと思ってこれまで使わないようにしてたらしいんですが、いやいやいやいや、可愛いですよ。信じられないくらいキュートですよ。木造のことを意識してるんだって店子にいわれて、服なんとかしろっていわれて悔しがってる様など、もうどうしたらよいのか。最高でした。安宅の服が少ない理由、それも面白ければ、対抗して眼鏡をかける店子、さらには木造入魂の日蝕眼鏡など、シュールな環境でなんだか妙に親しく楽しそうにやってる面々、その様子、大変面白かったです。
- 『まんがタイム』第33巻第9号(2013年9月号)
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