『まんがタイムスペシャル』2013年4月号、先日の続きです。
『メェ〜探偵フワロ』、タイトルリニューアルで連載になりましたよ。さて、いつも不穏なこといってレモンさんを困らせるフワロ氏ですが、レモンさんも怒るのか。にこにことジンギスカン鍋をドン。いかします。そして舞い込む事件ですけど、おっさん、怪談はあかんのか。というか、おっさん、共食いじゃないのか、それ? ともあれ、学校の怪談、その解明を依頼されて、そこからの氏の怖がりよう。ヨシュア君が面白がっていろいろ仕掛けるのが最高です。校長先生のプルプルもいかしますね。ヨシュア君とレモンさんのコメント、あれに笑わされましたよ。フワロ氏の冷静さと恐怖が交錯する、あのテンポ感、インパクト、これがまたおかしくて、もうほんと、すっかり持っていかれてしまいましたよ。素晴しいドライブ感、ぐいぐい引っぱられます。しかし、フワロ氏さすがですね。貴女のヒースクリフですよって、どえらい変態的対処で解明。ほんと、見事です。すべての謎が解明されたわけではない、それはもうお約束ですけど、ほんとスタンダードな面白さ、そこに作者独特の見せ方加わって、最高でした。
『ゲキカラ文化交流』は、みゆきの可愛さがとてつもないことになってしまってます。あの扉とか、ニックネームをつけるといっていろんな人に困ったあだ名をつけてまわるところなども、素晴しい可愛さでした。で、アヤコ、この人がいいですね。むっつりメガネ、カレー臭。いや、それ、ニックネームなのか? この人のこういう失礼なところがとてもいいです。そして、林くん。せっかくゆっきーというあだ名つけてもらえたのに、つけた本人に忘れられて、これがこの人のポジションなんでしょうね。安定の残念ポジション。面白い。というか、眼鏡しか共通の話題ないしって、そこを誤魔化すところが彼のポジションを決定づけていると思います。
『アイして♥やえば』、愛は甘いものが苦手なのか。甘いものは虫歯の原因になるから、その意見に対する鳥子先生の冷静なコメント。それを受けて排他的になる愛さん。排他的って表現がおかしいなあ。愛は辛いものが好きで、鳥子先生は酸っぱいものが好き。けど、そんなでも甘いものが好きという八重にチョコレートを贈ろうとする。バレンタインデーですね。でもさ、それで作るのが歯型チョコ。おおう、職人技って、この人は歯科助手か。歯科技工士ではなかったよな。それでもこれだけのもの作ってしまうのは、愛なんでしょうね。しかし、歯型チョコ、シュールな外見。なんともいえず、人を寄せ付けないオーラのあるオブジェクトに仕上がってますよ。
『アテナの初恋』、地味ながら実に面白いです。今回はヘルメスが登場。伝令とか医術、商売とかを司る神ですが、同時に盗人の神様でもあるんですよね。そうしたところが、ニコニコと平気な顔で嘘をついたり、人の気持ちをないがしろにしたりする、そういうキャラクターに繋がってるのでしょうか。いや、もう、昔つきあってたらしいけど、ヴィーナスも怒らずにはいられない酷い男。ヘラもヘルメスに腹をたてている。それで、とっちめようというのですが、どうしてもかないそうにない。って、ヘラの発想は酷いな。暴力沙汰だよ。うん、実にこの人らしい。この漫画に出てくる神様、ちょっと今風のアレンジされながら、ベースに神話の物語を置いている。それがどれくらい反映されて、アレンジされているのか、自分にはちょっとわからないのですが、いえね、もとの神話にも興味が出てくるわけですよ。それは、すなわちこの漫画が面白い、この漫画に出てくる神様がチャーミングである、そういうことだと思うのですね。
- 『まんがタイムスペシャル』第22巻第4号(2013年4月号)
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