2017年7月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2017年8月号

『まんがタイムきらら』2017年8月号、昨日の続きです。

『ごくらく!』。ついついここが地獄だってこと忘れてしまいがちですね。地獄がこんなことになってしまった経緯、閻魔大王から語られて、というか、閻魔様えらいカジュアル。そうか、若手に代替りしたんですね。そして閻魔は吉野の幼なじみ。吉野のこと心配して家を訊ねてきてくれて、と思ったら、酒が目当て!? 吉野のおばあちゃんがやってた時ははやっていた湯屋。これをなんとか復活させられないか。吉野はどうも後ろ向きだけど、小森にも手伝わせよう。ええ、どこかお婆ちゃんっぽいという小森。この子のこういう個性、雰囲気がよい方向に物事を運んでくれそうな感じがしますね。ラストでの、ふたり地獄の蛍を眺めにいくその夜の情景なども、ちょっとゆったりとした時間が流れて実によかったです。

『山女神ノ郷』はお酒の話。なるほど、女神の力でもって麹を活性化させたりできるんだ。そうして作られたお酒が常念に奉納されて、ああ、人と神、こうやって交流し、助けあったりしてるんですね。種麹を活性化する、すなわち元気づけるということ知った燕の想像がおかしかったですね。そうか、チアガール的なもの想像されましたか。で、それは儂がモリモリ元気になるだけじゃぞ、常念の受け答えがやたらストレートで、こういうのもいい面白さでした。種麹の活性化をやってみたいという燕に、まだ霊力が育っていない蝶や燕では難しいのではないか。そう思いながらもまかせてみることになって、そこからの蝶と燕の工夫、暴走、失敗の連続。そしてその果てに辿り着いた正解。燕の、競うのではなく助けあおうというその気持ちがよいようにふたりを導きましたね。

『ママfull!!』。ママのことが好きすぎる由愛。この子と妹実明のこれまでに描いた絵などもろもろ、お母さんずっととっておいてくれたんですね。昔、由愛が描いたお母さんの絵を見てね、裸にモザイクにティアラ、そんな風に思っちゃう妹が実に危ない。いや、姉をよく理解してるといったらいいのかな。由愛本人はその絵のこと覚えてなくて、でも昔からママのことが大好き…、恋してたのかな、そんな風に思ってしまう。やっぱり由愛は妹の認識どおり、ちょっといろいろ危うい子であります。今回はスケッチがテーマなんですね。学校の授業で友達の絵を描きました。でもうまく描けなくて、ああ、由愛は絵が得意ってわけじゃないのか。というのがフリになってる。宿題が家族の絵、想像をたよりにママを描いたら、これが見事な聖母像になるっていうんですよ。すごいな、ママがからむととんだスペシャルだな、由愛さん。今回、娘の絵に成長を見る母の気持ちなど、素直な母子の情愛描いて素敵でした。またママ限定で向上する画力に友達が驚いてるのね、こういう細かいところも好きですよ。

My Private D☆V、『黒髪巫女とマリアウィッチ』の内藤隆であります。お、ということは金髪とか巫女さんとかくるのかな!? 違いましたよ。というか、最初にイラスト見るわけですよ。え? これ、誰の絵? 最初わからなくって、だって、「獣と機械と少女と」がテーマですよ。中央に謎めいた黒髪のお嬢さんがいて、その背景には獅子かな? 大きなロボットがいて、おおっと、きららではなかなかに珍しい題材だーっ! いいですね、いいですよ。このバリエーションの幅。いろんな絵が、いろんな好みが、シチュエーションがあっていい。D☆Vポイントについては、巨大なものと華奢な女の子の対比と説明されていて、ああ、それはわかりますよ。すごくわかる。イラストの女性は、『マリアウィッチ』ではちょっと見られないような凛々しさ妖艶さ宿していて、こうした表現の可能性が提示されるのもまた嬉しいものですよ。ええ、私もリアル系、スーパー系から勇者系、さまざまなロボット見て育ってきたものですからね、今回のポイント、よくよく共鳴するものありました。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第8号(2017年8月号)

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