2015年10月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年12月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』、TVアニメ化決定とのニュースつきでありますよ。真ん中に青葉、その両手に先輩ふたり、八神さんに滝本さんの手をとりまして、とてもほがらか、晴れを感じさせるいいイラストであります。三人のうしろには、登場人物、ずらり、いっぱい、勢揃い? してまして、このにぎやかさ。これだけの人が、ゲームをもって繋がって、仕事をしているという、そうした広がりも感じさせれてくれる表紙だと思いました。しかし、こうして青葉見てみれば、高校生かあるいは中学生みたいに見えますね。いつまでも初々しいお嬢さんであります。

GA — 芸術科アートデザインクラス』、ああ、この漫画の、このふところの深さったら! 冒頭に語られた美術という選択の意義についての問い掛け。将来本当に役に立つかどうかもわからないのにね。うん、自分も学んだことを、ちっとも役立ててない……。この問いをうけた人、いったい誰なのだろうと思ったら、宇佐美先生。学生のころ、この学校の情報クラスに在席していて、その時に友人からいわれた言葉がその後の進路を決定させたというんですが、ああ、本当にこれはすごい。その友人は、美術がきらいだったんじゃない。むしろ美術は、絵は好きだったという、それが明かされるくだりなど、実にスリリングで、これまでに思っていたこと、感じていたことが、がらりと色を変え、様子を変えるのですよ。その時の、宇佐美先生の内心の、そこに息づき、動いていた感情、思いはどうだったのか。あるいは、その友人の思いたるやいかなるものであったろうか。その答えは描かれず、描かれないからこそ、宇佐美先生はなおも思いつづけている、そうしたことがわかる。ええ、なにもかも答えが用意されてる、そんな漫画じゃないんだな。読み手である私が感じ、思い、どうだろうと考えをめぐらすように、この登場人物たちも、その時、その瞬間に、いろいろを感じ、考えている。ゆえに、伝わるものもあるのだ。そう思わされた今回。本当、見事な展開、見事なテーマであったと思います。

『まちカドまぞく』、シャミ子がゆるキャラになるそうですよ! って、ああ、着ぐるみの中身。おお、その選ばれた理由よ。背が、背が小さいからか……。うん、着ぐるみは背の低い人がいいんだそうですね。背の高い人間が着ると、でかくてちょっと怖くなっちゃう。しかし、この着ぐるみ活動がですよ、まさか新たな出会いに繋がろうとは。シャミ子のピンチを救った女の子がですね、コスプレぶらり旅? いや、シャミ子さん、それどういう発想なんですか。魔法少女のコスチュームを着てらっしゃるんです。シャミ子のピンチ再び。しかも、その彼女の持ってる情報がやたら偏っていて、シャミ子、焦りまくる。おかしかったなあ。でもこのお嬢さん、けんかっぱやそう? とか思ったら、いやいや、すごくいい子じゃないの。危機管理発動させたシャミ子にも、親切な手を差し延べて、こんな弱そうな子、しばかないわよ!! って、見るからに弱そうなのか、シャミ子。ほんと、おかしかった。陽夏木ミカンさん。桃にミカンと、フルーティな面々。しかし、誤解のもとは桃。仲良いの? とか思っちゃうやりとり見せてましたけど、ほんと、また面白い仲間が増えてわくわくですね。

Aチャンネル』、お、昔の話ですか? るんちゃんとトオルの小さい時分の話。ショッピングモールでおこづかいもらって、モール内で遊んでなさい。と、そこでるんちゃん、小さな女の子をナンパですよ。渚ちゃん。ちんまりした子、ものすごい美少女。って、待て! この子、知ってる気がする! トオルが自分の人見知りに絶望していたり、そして渚、お金持ちだ! でも、金銭感覚、常識的で、すごいな、いい子じゃん。なのに、どうしてあんな風に……。いや、ナギさん、大好きですよ。お父さんと再会しての見事な笑顔。おおう、こりゃお父さんもメロメロになるわあ。そう思わせる魅力溢れていて、しかし、なんでそれがああなった……。この話、どうもナギは覚えてないようで、トオルの反応など見れば、ああ、これは一生、このまま忘れられたままになっちゃいそうですね。

『ジューンフレンド』、ゲストです。5月という半端な時期に転校してきた女の子。神奈ゆずき。恋をするために編入してきたんだそうです。恋? なんだか変な女の子。この子と席が隣りになって、ちょっと人付き合いが苦手な平山はる。ふたりが仲良くなっていく、そんな話であるようですよ。しかし、はるさん、人間嫌いとか、そういうわけじゃないんですね。ただただ苦手、うまい受け答えができない、そんなタイプで、失敗しては後悔しての繰り返し。けど、ぐいぐいいらっしゃるゆずき、この子の距離の近さ、はる曰くお嬢様パワー? 壁が一切ないというその踏み込み、むしろはるには相性のいいタイプだったといえそうですね。さて、このゆずきの転校の理由。なるほど、見合いが嫌で逃げてきた。家出なん? 好きな相手を作って、絶対に恋愛結婚するのだと決めているのだけど、そんなゆずきは家事が苦手。でもってそいつをはるに教えてもらおうという。それでなお仲良くなっていきそうな予感。友といわれて嬉しそうなはるもよかったですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第12号(2015年12月号)

0 件のコメント: