『ガールズ&パンツァー』、面白いです。これ、漫画原作のアニメだと思ってたんですが、違うんですね。アニメ発、そこから漫画やノベルに展開していっているのですね。はじめ、このアニメを知った時、このところ女の子+ミリタリーものってはやってるものなあ、なんて思って、特に期待するところもなく見ることにしたのですが、第1話冒頭を見て、なんかすごいな、ええ、戦車に関しては本気というのがよくわかる。ただ、女の子が戦車に乗ってチーム戦、砲弾を撃ち合うという状況を作り出すために、乙女のたしなみ戦車道なるものがあるという世界設定を押し出してきて、これどうだろう? と思う人もいるかも知れないけど、今さら私はなんとも思わない。おっけー、おっけー、ウェルカムだよ! ええ、気にせず普通に受け入れて、楽しんでいます。
戦車はひとりでは動かせない。戦車長がいて、操縦手がいて、砲手がいる。ええと、これ最小編成。あと装填手と通信手がいたりして、だいたい1輛につき5人くらい乗ってます。で、主人公の通う大洗女子学園、この学校が領する戦車は5輛あり、つまりはチームメイトは25人!? いやいや、大丈夫、そんなにはいません。せいぜい22名ってとこです。22名!? もう駄目、死ぬ。まさか全員分のキャラソンとか出さんよね? って、怖れていたら、ああ、とりあえずは主人公の乗車する車輌、あんこうチームの5人分だけですか。ちょっと安心しました。
メインとなるのは主人公西住みほと、その友人たち。5人ほどを重点的に描いていく模様です。アニメでは、戦車道の名門の家に生まれ育ったものの、戦車から逃げるようにして大洗女子に転校してきた西住みほ、彼女を中心に戦車道、またその心情が描かれていきます。なぜ彼女が戦車道を避けようとしていたのか、その理由、彼女の過去の問題。それはまだ明確には語られてはいないのですが、彼女の姉、まほのチームが優勝を逃がしたこと、それと関係していそうですね。優秀な母、優秀な姉に比べ、駄目な自分。けれど、その駄目な自分を克服する。チームメイトの皆に支えられ、そして一緒に壁を超えていこう、そうしたテイストが感じられて、面白い。急造の戦車隊、決して優れているとはいえないありあわせの車輌に、経験の浅いメンバーたち。けれど、強豪チームを前に、多彩な戦車、そして戦略戦術でもって全国大会を勝ち進んでいくのだろう。まあ、まだ1回戦がはじまって、1輛撃破したところなんですけどね。でも、ここまで、やるしかない、という状況見せつけておいて、途中敗退しましたー! やっぱり無理だったみたい! とかはないでしょう。ええ、きっとやってくれるものと信じています。
漫画も買いましたよ。漫画は、やっぱりみほが戦車長をつとめるあんこうチームがメインであるのですが、主役が、といいますか、語り手が違うんですね。秋山優花里、戦車マニアの女の子。いや、この子がやたら可愛いんですが、どうもこの子、みほの過去、戦車を降りようと決意させた失敗、それを知ってるみたいなんですね。あの判断は間違ってなかった、そういってました。で、みほを崇拝してる。その崇拝ぶりは、アニメでもわかるのですが、漫画だとより一層明確にされていて、西住殿についていけば大丈夫、西住殿に任せていれば問題ない、もう心酔しきってる。でも、それじゃ駄目だ。いくら崇拝する西住みほが優れていても、自分たちメンバーが足を引っぱるようじゃいけない、自分のできることはなにか、自分のすべきことはなにか、それを考えないといけないんだ。ええ、優花里、この子の視点で物語を眺めるというだけでなく、優花里自身が主体性を持ったプレイヤーとして、物語に参加していく、そうした具合なんですね。
11月22日にはライトノベル版も出ますよ。こちらは武部沙織がメインとなるんだそうで、この子は華道の家元の、じゃないよ、そりゃ五十鈴華さんだ。てっきり、名家の出というふたり、同じ思いを抱えるふたりという見せ方をしていくのかな? そう思っていたけど、違った! ごめんよ! 武部沙織は、モテたいって思ってる女の子だ。男性にモテたい、そんなこといってるのに、普段はコンタクトつけ眼鏡を外すなどして、モテ度を下げている。謎の女の子です。モテたい、恋愛重視、そんな感じの言動が目立つ子ですが、実際にはモテモテというわけでもないようで、気持ちばかりがからまわり、って風です。この子はおしゃべりで、なので通信手をつとめることになったというんですが、それだけに文字だけで表現される媒体の主役には向いてるかも知れませんね。しかしこの人がどういう物語を見せてくれるか。彼女らの物語に、どのように参加するのか。それはちょっと興味深いです。モテたいから戦車道、そういう意識が変わっていく、みたいな話になるのかな? いや、予想するのはやめときましょう。予断なしに読んでみたい。ええ、ちょっと楽しみにしていますよ。
BDの音声がどうやら凝っているらしいです。サブウーファー成分を特別に用意して、つまりは2.1chなんだそう。ああ、戦車の重低音、そいつを表現するためか。名付けてセンシャラウンド方式なのだそうですよ。とまあ、こういうのやりますっていわれると、なんだかすごく興味がそそられて、実際耳にしたいものだ。テレビ放送からBDにするだけで、普通に音質がよくなって、定位がはっきりしたり、存在感臨場感が増したりするものでしょう? そこに加えて低音成分追加。これは大期待だわ。逆にいえば、そういうのに興味を持つ層、自分は音の存在感とかいってるくらいですが、戦車の走行音や砲撃の音、それらに一家言ある、そうした人たちにも、ぜひ聞いてくれよ! そういう意識のあらわれでしょう。見る戦車、聞く戦車、戦車好きに直撃くらわせる気満々でしょう。
BD/DVDにはミリタリーコメンタリーもつくのだそうです。いやもう、危険ですよね。買えっていってるようですよね。ほんとどうしたものか。バンダイビジュアルクラブで買うと戦車もついてくる! って、ほんとどうしたものですかね。とりあえず、もうちょっと様子見て、途中から総崩れ! みたいにならなかったら、どーんといってしまいそうな予感がひしひしとしますよ。
BD
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 1
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 2
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 3
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 4
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 5
- ガールズ&パンツァー (初回限定生産) 6
DVD
書籍
- 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
- 以下続刊
- 槌居『ガールズ&パンツァー リトルアーミー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (アライブコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
- 以下続刊
- ひびき遊『ガールズ&パンツァー』ガールズ&パンツァー製作委員会原作 島田フミカネ,京極しんイラスト (MF文庫J) 東京:メディアファクトリー,2012年。
CD
- TVアニメ ガールズ&パンツァー キャラクターソング vol.1
- TVアニメ ガールズ&パンツァー キャラクターソング vol.2
- TVアニメ ガールズ&パンツァー キャラクターソング vol.3
- TVアニメ ガールズ&パンツァー キャラクターソング vol.4
- TVアニメ ガールズ&パンツァー キャラクターソング vol.5
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