2012年6月17日日曜日

『まんがタイムファミリー』2012年8月号

『まんがタイムファミリー』2012年8月号、発売されました。表紙は『ぽちゃぽちゃ水泳部』ですね。トンカツを餌に、かじりん先輩に見事に釣り上げられているカツ代であります。ふたりともに水着、といっても競泳水着ではなくて、カツ代はワンピース、かじりん先輩はビキニで、というか、ツインテールでとってもいい笑顔、素敵であります。この他に『うのはな3姉妹』から三女桜が、あんま色気のないセパレート水着、手にはなんかかっこいい水鉄砲、この子は、こういう色気とかではない素朴な可愛さ、それが似合いますよね。

『博士の白衣女子攻略論』は、あー、須藤さんのこと、クールだとかハードだとかいい過ぎたのがまずかったか、こんなにも可愛らしいお嬢さんなんだよって、こんなにも見せつけられることとなって、ああ、しあわせだ。なにをやらせても、しっかりとそつなくこなす、そんな人だと思っていたら、カドミウムとカルシウムを間違えてしまうなんてミスをなさって、それからの動揺、失敗の数々。ああ、こういうの意外であります。かわいいもの好き、おしゃれにも気をつかう? って、なるほど白銀くんにはかわらず辛辣だなあ、須藤さんもそうなんだけど、みんな容赦ない。しかし、この髪形からはじまって、予断、研究上の判断ミスに繋げていって、有名なピルトダウン人、例を出しながら科学的なエピソードに繋ぐというの、たいへんによかった、そう思います。そしてラストの須藤さん。いや、ほんと、今回は須藤さんの魅力押し出しの回でありました。

『ひよっこシスターの安息』は、おお扉に見える鏡の中のシスター雛形、ミステリアスで挑発的、いつもの彼女と違う姿にどきどきさせられます。というわけで、今回は心霊について。心霊スポットと呼ばれて、妙に人がやってくるようになったシラクマ教会。七不思議とかお寺でおはらいとか、いやはや、シスターたちがそんなのいいのか? と思ったりもするんですけど、この人たちに関しては、これはこれでいいのかもな、そんな風に思えてくるから不思議です。しかしお寺で、ベールをぐいっとひっぱられたシスター雛形、あの驚いた表情、そして怒ったお顔、大変によろしいなあ。で、結局霊はいませんでした、そうなのかと思ってたら、いやはやまったく逆でした。面白かった。実は怖がりのシスター根津も大変によかったです。

『よめヨメかなたさん』は、おお、意外やシリアスな話でした。料理の得意な平成のかなたさん。対してお菓子が得意な昭和のかなたさん。双方お互いに引け目を感じている。そうしたところから、ふたりの協力、苦境に助けを求めるかなたさんが、これまでかなたちゃんと呼んでいた、その人をお義母さんと呼ぶにいたる。ああ、ちょっとしたライバル関係でもあったんだろうなあ。けど、そんなわだかまりもなくなりました、そうしたエピソード、大変よかったです。最初はわりとコミカルだったんですよね。ウェディングケーキを頼まれた。はりきるのはいいんですが、仕事でトラブルでどんどん追い詰められて、心の余裕もなくしてという描写、どんどんシリアスになったその後だっただけに、追い詰められたかなたさんの心が家族だからと助けを申し出る義母の手をとる。それが本当によかったと思ったんですよ。

働け!おねえさん』は、馬渡と来島さんの出張でありますよ。ネットにぽろりと書いた本音が原因で職を失ったり、また契約やら内定やらをふいにしたり、などなど、実際あるっていいますよね。ああー、ほんと、こわいなー、そう思うわけですが、ライバル社がネットでやらかしてしまって宙に浮いた契約、そいつを取りにいくぞという話であります。向かうは名古屋。メインは馬渡、来島さんはというとこれが初出張となる馬渡のサポートにつくっていうんですね。ネットのつぶやきで失った信頼があれば、電車の中で話していたこと、それで得られた信頼もある。そうした対比が、シンプルながらも実によかった。ああ、きっとこうだろうな、そういう期待をしっかり受けて展開しながら、来島さんに学ぶ馬渡やたまに奇跡をおこす来島さんなど、見どころいろいろ作ってくれて、たいへん楽しかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第8号(2012年8月号)

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