『まんがホーム』2012年7月号、昨日の続きです。
『マネーちゃんず』、当初に予想していた以上に面白く、一円玉、五円玉、十円玉などなど、キャラクターがうまいこと機能しているのがよいんだろうなあと思います。ビンに貯めこまれた一円玉。邪魔だなんていわれて傷つく一円玉のプライドっていうのも面白いですけど、一円と同じように扱われることに抗議する五円玉、彼女も微妙に酷いですよね。一円玉も五円玉も、いつもなんか不平いってて、ゆえにいがみあうことも多いんですが、これって少額貨幣ほど器も小さかったりするのかな? と思ったけど、十円ちゃんがやたら人間できてるんですよね。額面と器は関係ないっぽいです。しかし、銅イオンの効果を期待されて、大変な目にあわされて、それでも文句いわない。いや、そんなことないか。あの、いつもほがらかな十円ちゃんの陰の一面、実によかったです。
『リフレク』、ゲストです。青井空、足ツボ師見習いの彼女が主人公です。いつか自分のサロンを持ちたいと夢見ながら、リフレクというお店で修行をしている、みたいですね。元気でハイテンションな常連さん、桐島冴子が今回のお客。押されて痛いところで悪い部位がわかる。胃腸、肩、目、頭が悪いとわかって、って、空は言葉の選び方が間違ってる子なのかあ。桐島さん、愚痴の多い人。いろいろたまってるみたいなんですね。そうしたことを受けて、足ツボのマッサージではなく、お茶をしましょうと誘う空。オーナーには適切な距離をとるようにと釘をさされるんですが、この親身なところ、新人ならではなんでしょう。危なっかしいながらも、どこかほっとさせてくれる、そんな人が空なんでしょうね。
仙石寛子読み切りが2本立てです。『イカとタコ』と『女の子の下着』。タコの方は、以前イモムシとの恋愛ものがあったくらいですから、もう驚きやしませんが、シュールですよ。イカを食べたいという青年に、タコを食べろとすすめるタコ。いや、自分を食べてくれっていってるのか。愛してるから食べられたい? 情が移って食べられなくなった? へんてこな漫画です。そして下着の方は、胸の小さな店員さんと、胸の大きなお客さん。そのやりとり。見せる人もいないしといえば、私に見せればいいですよ。小さな胸にコンプレックスがあると聞けば、よく似合ってる、今のあなたのままでかわいいと答える。ちょっと百合っぽい。スレンダーな店員さんも、眼鏡でおとなしそうなお客さんも、どっちも可愛いなあ。
『腐女子主婦がゆく!』、まさかの終わりでした! 0勝3敗。こうなってようやく古くさいという指摘を受け入れるというの、いや、でも、昔から温めてきたものだっていうんですから、そりゃその温めていた時間分古びてしまうのは仕方ない。それを今風にアレンジすれば、自分の好きなものでなくなる。だから、あえてアドバイスも振り切って、自分の好きを貫いて、討ち死にしました、ってことなんでしょう。しかし、ここでストップ。続けられなかったかあ。しかたないようにも思うんですが、いったいどんなものができあがるか、楽しみにしていたので、残念だなあ。素直にそう思います。
- 『まんがホーム』第26巻第7号(2012年7月号)
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