2011年7月20日水曜日

『まんがタイムファミリー』2011年9月号

『まんがタイムファミリー』2011年9月号、一昨日の続きです。

『ひめごとノート』は少しずつ登場人物を増やしてますね。文芸部の幽霊部員。夏目豊なる男が姫の昔の知り合い。ゆーくん。なんと、姫という名前にコンプレックス感じるきっかけを作った張本人。けど、これが好きだからいじめちゃいましたという類で、しかも今なお好きな気持ちはなくなっていない。それで、いい加減、そうした気持ちを素直に伝えられるようになればいいのに、どうにもツンデレをこじらせたような性格に育ってしまっていて。この恋は実るのかなあ。多分、実らないような気がするなあ。この気持ちの空回り、裏目に出るというのも基本の展開に入ってきそうですね。

『はなとふたば』、ユキが相変らず魅力的だ。あの弟の鬱陶しさは、読んでいるこちらにも充分以上に伝わってきて、いやほんと、ユキひいては女子は、暑くともあんな格好でぶうぶう文句いうとか無理なわけで、きっちり服着てるユキに対しあの言動とか、この弟は鍛錬が足りませんな。で、そのだらしない格好をユキの友達葉子に見られるとかさ、のどかの前でも奇行を見せるとかさ、ほんといいところがない。けど、そんな情けない弟のこと、ユキは放っとけないのか。この人は屈折している。個人的には、姉の弟に対するそういう感情とか理解しないけど、もしユキが私の姉であったらと思うと、なにか夢のようだなあ。そんなこと思います。まあ、私には実姉がおりますが、そのへん具体的に考えるのは、ちょっとノーサンキューな感じであるのですけどね。

『よめヨメかなたさん』はお弁当の話。もちろん平成のかなたさんが作ります。乙人の分、秀人の分、そして昭和のかなたさんの分も作って、それで昭和かなたさんが窮地に陥るという。基本形といえば、そんな気もしますけど、めちゃくちゃ面白かったです。というか、頑張らないとと発奮したり、焦ったり、見栄はったり、その都度見せる表情、それが実にキュートなんですね。プライドがある、それで素直になれない。けど、一番の解決はその素直になること、正直になることだっていう乙人のアドバイス、いやほんとにその通りだと思います。今回はそうした昭和かなたさんの右往左往も面白かった、加えて平成かなたさんのブログとか活躍も面白かった。あの、作家はサボる口実をみつけるというのもね。細かなところまで意識のいきとどいた、見事な回だったと思います。

『くらドル』、結構気にいっています。朔也君の元気がない。それで男らしい振舞いにポイントを与えることにした、つまり特訓ですね。けど、なんでそうなるのかという展開が、どうも独り善がりで不明なあたり、この女の子たちも残念なんだよな。けど朔也は朔也でがんばってると思うのね。女の子に対する苦手意識を克服するとかじゃなくて、また男らしくあろうというのでもなくて、よい人であろうとすることについて前向き。そんな彼の頑張りは嫌いじゃない。多少空回りでもね、この人が評価されるようになっていくと嬉しいな、そう思いながら読んでいます。それで今回のラストですが、朔也にとっても残念な結果に終わって、ああ、朔也も駄目なのか、と思ったら、ああそうだ、これって成績別クラスでしたよね。なるほど、納得のラストでありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第9号(2011年9月号)

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