2009年6月21日日曜日

So Clear

 iPodで音楽を聴く時は、全曲をシャッフルで流すようにしていて、そうしたらある朝流れてきたのがPentangleSo Clear。歌っているのはジョン・レンボーンだそうですね。彼が中心になっているナンバーで、調べてみれば彼のベスト盤にも収録されているらしいじゃありませんか。それがPentangleのアルバムReflectionのものと同じかどうかはわからないけれど、違うものなら聴いてみたいものだな。そう思ってiTunes Storeで試聴してみたら、ああ同じものなのか。これは残念。バリエーションがあるなら、それを聴いてみたかった。Jack Orionでそうしたように、また違った歌われかたを聴いてみたかった、などと思ったのでした。

Pentangleの、というかむしろジョン・レンボーンのといった方がよいのでしょうか。So Clearという曲、とても美しい。アコースティックギターの伴奏にエレキギターのメロディーが重なり、そしてベースも加わって、音楽が広がる。スローな曲、歌もまた静かで、朴訥として、語りかけるようで、その情感が心に沁みいるよう。すごく美しい。決して声はりあげるような歌いかたはしない。楽器も、間奏において場を盛り上げるけれど、あくまでも静かに、淡々と、しかし情熱を感じさせる、そんな演奏で、そして再び歌に帰ってくる。

盛り上がる、そういう表現よりも、深まる、そういった方がずっとこの歌の性質をよく表していると感じます。沈思する、物思うような曲で、孤独の中、過ぎた時間を懐しんでいる。切なく、しかしつらさやむなしさを洗い流してくれるような、やわらかなタッチが心地よい。やさしい歌、けれど甘ったるくなどはない。清浄な歌であると思います。

私の持っているアルバムには歌詞カードと対訳が付いていたのだけれど、そのことをすっかり忘れてしまっていたものだから、ネットで検索してしまった。そうしたら、So Clear歌詞を拾っている人たちがいて、ありがたいことにコードも拾ってくれていたから、練習して歌えるようにしよう、そうした気持ちが俄然湧いてきて、だから私はいずれこの歌を歌えるようになるのだろうと思います。とても美しい歌。少なくとも自分のために、自分の孤独をやわらげるために、私はこの歌を歌うだろう。そのように思います。

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