2006年9月10日日曜日

レス・ポール読本

 人にはどうも好き好きというのがあるようで、それはギターに対しても同じようです。というのもですね、私の知り合いの話なんですが、どうもその人はテレキャスターが好みらしく、テレキャスターばっかり何本も持っているんだそうですね。ええと、三本持っててこないだ四本目を買った? わお、なんでテレばっかり! という私も実は人のことがいえなくてですね、どうもドレッドノートが好きなようなのですよ。最初のギター(Aria AD-35)がドレッドノートで、今のメインのギター(Asturias D. Custom)もドレッドノート。多分次のギターもドレッドノートだぜ、というと実はそうではなく、もしかしたらレスポールになるかも知れない……。ええーっ、なんでまたレスポール!? それにあんた、もうレスポールは持ってんじゃん。ええ、持ってるんですけどね。Epiphoneのですが持ってるんですけどね(Epiphone LPC-80)。

だって、こないだ楽器店にいったら、いいレスポールを見つけたんだ。その名もLtd Les Paul Standard Raw Power EMG。塗装がナチュラルだから、表板メイプルの木目がそのまんま出ていて、しかも虎杢とかそういうんじゃなくて、本当に普通の板目がばーんと出てて、ぱっとみたら、え? なにこれ、作りかけ? って感じにも思えるんですが、それがまたいいんですよ。とにかく、これは買いだと思って、けど手持ちがないから買えなかった。くそう、どうしようかなあ。エレキを弾く機会もないのに、楽器ばっかりそろえてどうするつもりなんだろうという気もしないでもないのですが、そもそもギターというのはそういうものなんです。どんどん増える。しかも悪いことに、好みのモデルが集まるようにできているようなんですね。

と、こんな具合にギターの沼にはまりかけている人にはきっと楽しいのがこの本『レス・ポール読本』であろうかと思います。この本はなにかというと、とにかく一冊かけてレスポールの特集をしていて、年代別にビンテージものをばんばん紹介して、それがまあ絢爛豪華。スタンダードはもちろん、カスタムなんかも取りそろえて、何年まではテールピースがブランコだったとか、ピックアップはどうだとか、そういうのがばんばか載っていて、ギターは弾く聞くだけじゃなくて見るのも好きっていう人にはうってつけの本であろうと思います。

でも、私にはこういう本は目に毒ですよ。だって、年代物のレスポールは数百万から場合によれば数千万するとかいいますが(ほんまなんかね)、そんなの紹介してもらっても困るよ。ってな感じで、これはさながら楽器というより美術品のカタログじみた本であろうかと思います。

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