2023年11月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年1月号、発売されました。表紙は『のけもののまち』。室内はクリスマス時期の装いにケーキも用意されていて、そして窓の外には雪が。室内から降る雪を楽しげな表情で眺めるるいであります。その背後にはるいの視線を追うかのように振り返るネルの姿。寒い時期、るいたちの軽装が対照的に暖かな室内を思い起こさせて、この季節ならではのほっとする空間を伝えてくれる。そんな表紙でありますよ。

今月は新規ゲストが2本です。

『フォロースルー』

完璧なお嬢様を装う星乃ヒメ。しかしてその実態はというと、重度のアニメオタク。今の時代、アニメ好きがバレたとしてもたいしてダメージにはならない。にもかかわらずこうして自分を偽っているのはなぜなのかというと、周囲の期待が大きすぎるがため。

なにをしても一流。子役として活躍していた過去まであって、皆からの憧れを集めまくり。でもそんなヒメに、なんでいい子ちゃんぶってるの? その本性を見透かしたような表情で話しかけてきた人間がいるものだから驚き。アニ研部長新田拓海。ヒメはその行動に不穏なものを感じて、アニ研を偵察に。そこで根っからのアニメ好き、拓海としばし話をすることになるのですね。

面白かったのが、タイトル『フォロースルー』の意味。アニメを作る際、これを意識するか否かで動きが違ってくる。偽りのヒメを見抜いたのは、まさしく演技するヒメにフォロースルーがなかったから。人並み以上の観察眼を持つヒメに、並々ならぬ洞察力を持つ拓海。ふたり、それぞれに内心をさらけだせる、そんな場所になるのかアニ研部室は。

しかしこうして安住の場所を見つけだせたヒメ。ここは大切な場所になりそうですね。そして同時に拓海もまた大切な相手となりそうです。

『スク★スイ』

スクール水着症候群!? スク水を求めて凶暴化し、スク水を着て暴走してしまう奇妙な病というのですが、それを取締るのがスク水聖会なる怪しげな組織。って、これ本当に治安維持に役立ってるの? 最初に遭遇したスク水聖会の人間、明らかに変質者寄りなんですけど!?

スク水聖会には悪い噂がある。才能ある者をスク水症候群に罹患させ、スク水聖会の戦力にしている云々。そんな怪しげな組織に姉を攫われてしまったまよいが、スク水聖会前会長とともに姉奪還に奔走!? その際、スク水症候群ならぬブルマ症候群? ブルマ族として、まよいがスク水聖会構成員を打倒する!

ほんと、なんだこのどっちらかった設定は! ちょっと昔風のスク水にブルマというフェティッシュをちりばめた、いろいろぶっとんだ展開見せる漫画。勢いやかなりのもの。次々に投げ込まれてくるフェティッシュをいかにして受けとめ続けるか。気迫が試される一本でした。

『恋する小惑星』

七夕なのでプールにいきました。ただ、みらひとりが撃沈してしまっていて、ああ、期末テストの結果がふるわなかったんですね。そんな子たちのプールでの楽しみ。普通に泳いで遊んでかと思いきや、恐竜のすべり台にディプロドクスかしら!? と大喜び。からのサングラスごしに彩雲の観察。さらにはミストが生み出す虹も観察。常に地学が興味のはしばしに顔を出すというのですね。

次から次に出てくる地学のトピックも楽しい。ただプールで遊ぶこの子たちを見るよりも、こうした興味や知識をかわしあうそのやり取りこそにこの子たちらしさ感じさせられてすごく好感触。本当、楽しそうに物事に向かう姿というのは素敵なものだと思わされました。

そして最後に朗報。堂平天文台から研究計画採用の報せが! ああ、この夏のイベント、決定でありますね。ここでみらたちが見つけるもの、いったいどんな世界であるのか、俄然楽しみになってまいりました。

『ひよ&びびっと!』

海回ですよ! あやもりんを取りあうひよとプリンのふたりが、豊かなあやもりんを前にして同盟を結ぶ。いや、だからといってその戦いの勢いは収まることがないのですけど、でも、本当に不思議な関係ですよね。

どちらかというと当たり屋に近いプリンと、友達でありながらあやもりんが大好きすぎて踏み込めないひよとの、勝負にならない勝負。日焼け止め塗り塗り対決なる謎の競技をあやもりんが発案するも、盗撮意図発覚で失格になるプリン。じゃあひよの勝利は確定かと思ったら、こっちはこっちで緊張してあやもりんに近づくことさえかなわないっていうのですから、もう大変でしたよ。

勝負にまるでならなかったふたりですけど、プリンの相談を受けて真摯に答えるひよを見て、このふたりはいい友達になれるのかもなって思ったのでした。とはいえ、ひよのアドバイス、まるで聞いてない! このプリンの自爆芸。先が思いやられるやつですよ。

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