『まんがタウン』2013年8月号、発売されました。表紙は『あつあつふーふー』、『押しかけ時姫』、2大ヒロインとのことです。お好み焼き屋の看板娘と、時を超えてやってきたお姫様。ふたりともに魅力的、素敵な表紙に仕上がっています。そうそう新連載の告知、『となりの工学ガール』と『しょーがくせれぶ』のカットもございます。どちらも引っ越ししてきたんですね。
『となりの工学ガール』は『まんがタイムファミリー』からの引っ越しです。あしたば工科大学に通う桃木カオルが主人公。ロボットが好きでロボット講座に所属する。森山という男が妙に敵視してくるんだけど、講座の面々は大歓迎です。今回は、カオルの友人よっちゃんをゲストに迎えて、文系少女、工科大学を訪れるといった具合。文系学部と理系学部の違いとかね、そういうの語られて、ああー、卒業論文のない大学も結構あるらしいですよね。正直そっちの方が違和感です。しかし理系というか工業系というか、夏休みだろうと講座は開いている。研究や作業とか、やることいっぱいある。それが楽しそう、いきいきしてるのはなによりです。あとは森山、彼がもっと慣れて落ち着くとよいですね。
『押しかけ時姫』、ほんとに姫様、学校に通うんですね。改造制服で体験入学。ということは、通う? 通わない? ともあれ、あの荷物のくだり、姫の手を引くんだ。あれは仕方ないですのう。ほんと、時姫、可愛いお方ですよ。そして学校においても、いまだ戦国のならいが抜けない姫が素敵で、そしてノートがわりの巻紙に筆で板書を書き取る、あの姿、見事です。しかし、科学とか数学とかは、そのベースになる知識や教育がないからさっぱりでしょうなあ。姫の学問の道は険しゅうござるぞ。そして昼休みに様子を見にきてくれた海斗に驚いて喜ぶ姫、そしてよけいな知識を身につける姫。ほんと、最高でした。
『大正乙女カルテ』は実力試験を目前として、勉強に余念がない路乃。けど父が邪魔してくるんですね。父は、娘を嫁に出したい、そうした古い考え持っていて、だから医者になろうとしている娘、それを応援できずにいるんですね。けど、父の見てないところでこっそり勉強をしている娘の姿を見て、ああ、やっぱり父ですよ。娘が憎いわけがない。表立って応援はできないけれど、その身を労るその姿。娘には、せんでいい苦労ならさせたくない、それもまた親心なんでしょう。いけすかない、そんな父かと思っていたけど、そう簡単に割り切れるもんじゃなかったのですね。この父、いつか路乃の気持ちも通じそうな気がしますよね。
『居間には今外国人がいます。』はマキちゃん、衣替えですよ。セーラー服がかわいい。って、いやブレザーだってセーラーだって可愛いよ! 外国人にとってセーラー服ってどういう風に映るんでしょうね。マイケルみたく、漫画やアニメ、映画に親しんでたら、また独特の感慨もあるのかも知れない、って、マイケルの趣味、ちょい古めだなあ! マイケルはアメリカ人、ちょっとふくよかだった過去があるらしく、それでアメリカへの偏見というか、ついてまわるイメージというかが語られて、スーパーサイズ・ミーなのかあ。代謝がいいっていうのも、すごいなあ、真冬にそれか。確かに、冬のイタリアでTシャツ短パンで外歩いてる人がいたり、しかもジェラート食べてたり、そういうの見たっけなあ。そして暑さになじもうと締め切った部屋で運動してる面々。って、京都はそこまでじゃないよ! って、いや、めちゃくちゃ暑いけどさ! うん、今の蒸し暑さ、洒落になってない。一概に否定できないですよ。
『しょーがくせれぶ』、『漫画アクション』からの引っ越しです。金持ち女子小学生4コマだそう。一癖も二癖もある、そんな子らによるコメディ。元庶民めありと金持ち桜子、桜子はめありのことを避けているとありますけど、この回を見た感じだと、なんのかんのいって仲がいい? むしろラブ? みたいな雰囲気ですね。ちょっと濃い目? そうした印象、マニア層オタク層向けのテイストといってもいいのかな? けど『きらら』に載ってるような漫画とは随分違う。そう思いました。あの桜子のタケノコの描き方でやる気が出たり出なかったり。あれが面白かったですね。
『思春機13号』、今回はひとみの友達が出てきて、みいなちゃんというらしい。親友だったらしいんだけど、久しぶりにあったら人間を滅ぼすとか、やたら物騒なこといってる。セイシュン回路にヒトのパトスをインストールしないといけないから、結構そこらに学生のロボットがいるらしい。その説明が面白くて、懐かしかったり、先月号だったり、ええ、ナイスでありました。みいなのセイシュン回路、人間の負のパトスに侵されてしまったとかいうんですね。ロボットだからといって蔑まれたっていうんですね。ほんと、それからひとみとの対決、決着にいたるまで、最近の流行りネタとかいれながら、それでなんだかいい感じのラスト。いや、ラスト直前までがよくって、ラストではどうもふたたび不穏な感じ……。こうしたところは、この作者らしい味つけですよね。面白かった。みいな、また出てくるかな。また出てきたら嬉しいな、なんて思います。
- 『まんがタウン』第14巻第8号(2013年8月号)
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