『まんがタイムスペシャル』2010年10月号、昨日の続きです。
『えすぴー都見参!』、ちょっと状況が動きました。これまでは、都にはライバルといえる人がいたけれど、直人にはいなかった。まあ、父がそうかも知れないですけど、でも同じくらいの年で、だいたい同じような立場で、っていったらなかったような気がします。というわけで、ライバル登場です。御影院大志。御影院グループの子息、けれど没落してしまったがために、留学から帰って直人と同じ大学に通うことになったというのですね。なんだかちょっとひねくれたところのある坊ちゃん。少々粗雑、けれど根は善人で、そして彼には代々仕えているという忍がついているっていうんですね。ちょうど直人における都のように、蛍という護衛があって、まさに対になっているわけですね。ライバルとして対立する、そうした末に友情が芽生えたりしそうな予感がしますよ。
『放課後エア部』、今回は縁日です。さすがにストップのかかる体操服。けど、これ、ストップがかからなかったらこのままでいくつもりだったんでしょうか。うん、多分そうなんでしょうね。この漫画のキャラクターは、意図的なつっこみ待ちとか、そういう策略めいたことする場合、もっと違った、もっと素朴でわかりやすい、そんな表現をするように思うんですね。といったわけで、素朴に素朴を重ねたようなお嬢さん。こだまにひかりが結構頑張ってた、なんせこだまなんて浴衣ですからね、それだけにのぞみの素気なさ際立って、いやあ、ひょうひょうとして面白いお嬢さんであります。
いつもは、三人でなんか設定決めて、ごっこするみたいにして遊んでる。そんな彼女たちですが、今回はちょっと外部の人と関わる様子も描かれて、こだまと本田。本田はこだまのこと気になっちゃってたりするの? いい感じじゃん。でもって、ひかりはちょいと渋目のおじさまがお好き? と思ったら、のぞみだけなんか違うし! ええ、この子の素気なさ。その根本、こうしたところからも感じられようというものですね。
『おすすめ!看板娘あんちょこ』、今回は商店街の飲み会です。お月見で酒盛り。すっかりできあがるみんな。この、どんどん崩れていく描写、展開、実におおた綾乃らしいと思えるもので、登場時からかなりあやしくなってる千代子、もう誰だかわからないくらいに崩れてしまっていて、もう素敵。顔つきから違いますからね。と思えば見た目こそは普通の杏、けれど行動はものすごくおかしくなっているという好対照。見た目にもおかしい、行動こそがおかしい、ふたりのそれぞれがうまい具合に関わりあって、騒動をややこしくしてるっていうね、その塩梅が実によかったんです。私の気にいってるのは、千代子の靴ですね。行方不明。ずっとワシャワシャいってる。その絵柄のおかしさ、それがストレートにおかしみとなって伝わってくるんですね。
『スーパーメイドちるみさん』。ちまき先生、みずだ子さんと出会う、です。いや、しかしなんだか意外です。これまで面識がなかったのですね。タコに似て、どう考えてもタコではない謎の存在、みずだ子さん。鬼教官を黙らせ、さらには尊敬を勝ち取るまでに至る。その様子、ナンセンスなんですけど、それにみずだ子さん、しゃべれないから、ちまき先生がひとりで進行させているみたいな味わいも出ていて、なんか不思議でなんかシュールで、それがじわじわ効いてきます。このふたりだけでの展開とか、これが最後と思いますけど、なかなかにいいコンビになりそうじゃないか。そんな感想持ったのでした。
- 『まんがタイムスペシャル』第19巻第10号(2010年10月号)
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